2017年12月13日、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)所属のCH53E大型ヘリが普天間第二小学校の校庭に窓枠を落下させる事故が起こり、生徒が負傷しました。たまたま死人は出ませんでしたが、住人の生活を脅かす言語道断の事態です。このような事故は今回が初めてではなく、過去にも無数に起きてきました。ニュース沙汰にならなかったものも含めれば氷山の一角に過ぎないのです。
2017年12月15日、この件で沖縄県の翁長雄志知事と佐喜真淳宜野湾市長は東京の首相官邸を訪れ、厳重な抗議を行いました。全米軍機の緊急総点検とその間の飛行中止、事故原因の究明、学校や病院などの上空を飛ばないこと、さらには、普天間基地の5年以内の運用停止の早急な実現などを要請しました。当然のことです。
アメリカの使い走り政権の代表として対応したのは、安倍総理の部下である菅官房長官でした。
菅官房長官は、原因究明と再発防止、学校などの上空を飛ばないよう米側に徹底を図らせるなどと応じましたが、どこまで本気なのか怪しいものです。佐喜真宜野湾市長によると、菅氏から普天間基地の全面返還や危険性除去について言及はなかったといいます。過去に、沖縄県民の意思を踏みにじる発言を繰り返してきた人間に期待できることはありません。
菅さんの親分である安倍総理は、この時、首相官邸にいましたが同席しませんでした。アメリカに媚びへつらい、「思いやり」予算と称して毎年何千億円という血税を米軍に献上している真正の売国奴です。沖縄県民の抗議に耳を傾けるわけがありません。安倍総理にとって、沖縄県民の命はその程度、ということです。
沖縄の抗議が首相官邸で行われた2017年12月15日の夜、安倍総理は、芸能人たちと焼き肉パーティに出かけました。誘ったのは安倍総理の方です。
沖縄県からワザワザ抗議に訪れた知事や市長には会おうともしないのに、芸能人との会食・歓談には積極的なのです。同じ日本人なのに、随分と対応に落差がありますね。
安倍さんにとって、フジテレビ系の政権擁護番組出演者たちと食事するのは楽しいでしょう。自分は権力者側だと勘違いした芸能人たちは、今後も喜んで安倍政権を応援してくれるに違いありません。馬鹿な国民は影響力のあるテレビにダマされ、内閣支持率は高止まりを続けるでしょう。
安倍総理にとって、御用芸能人との焼き肉パーティが重要なのは事実です。その一方で、沖縄県民の必死の抗議は無視しています。行動は本音を表すとはいえ、あまりにも露骨です。彼は本当に日本国の総理大臣なのでしょうか?
安倍政権のアメリカへの隷従と沖縄県民への弾圧はあまりにもひどいですが、安倍総理は北朝鮮のミサイル危機をあおり、国民からの批判をうまいこと抑制しています。こんな政府のプロパガンダを易々と信じている人が多いのには驚きます。
ニュースという名の政府広報や、下らないワイドショーを冷静に受け流し、政府を健全に批判できる人が増えることを望みます。
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