アメリカの精神科医であるM・スコット・ペック氏は、著書「平気でうそをつく人たち」の中で、邪悪な人間を次のように定義しました。
①自分には欠点がないと思い込んでいる。(過度のナルシシズム)
②異常に意志が強い。
③罪悪感や自責の念に耐えることを絶対的に拒否する。
④自分に対する不満や憎悪をそらすため、他人に罪や責任を転嫁したりウソをつくことを厭わない。(他者に対する想像力の欠如)
⑤体面や世間体のためには、人並み以上に努力する。
⑥他人に善人だと思われることを強く望む。
一見立派そうに見えても、上記1)~6)に当てはまる人間はどこにでもいると思います。人間は、失敗し悩み反省し学び挑戦するというサイクルを繰り返すことで徐々に進歩します。しかし、自分自身と対峙することを徹底的に拒否し続ける人もいます。そういう人はとても厄介ですが、社会の末端で人に使われる立場であれば、まだ害は少ないと思います。
しかし、邪悪な人間が、責任ある指導的な立場になってしまうと、問題が大きくなります。ましてや、権力者である国会議員の中に邪悪な人間が多数入り込むと、国の進路を誤り国民の生命・財産を棄損するなど、取り返しのつかない事態を招きかねません。
国民の暮らしを破壊し、憲法と人権を蹂躙し、民主主義を憎悪する安倍政権には邪悪な人間がたくさんいます。実例を以下に挙げます。
1)原発問題
IOC総会での演説を格好良くこなし、東京へのオリンピック招致を成功させることしか頭にない。福島原発事故による都合の悪い事実はすべて握りつぶし、闇に葬り去る。彼にとっては、健康被害に苦しむ人たちは存在しないのと同じです。懸念の声を上げる者に対しては、「風評被害になる!」と非難するだけです。
2)安保法制の強引な推進
ほとんどの憲法学者が違憲と主張しても全く耳を傾けず、合憲と主張する極少数の御用学者だけを都合よく利用しました。国会でも全く議論をしようとせず、「俺は総理大臣なんだから、大人しく言うことを聞け」と言い出す始末。あまりの無神経さに野党議員たちは茫然としたでしょう。「国民の生命と安全を守るため」と心にも無いことを良い、正義の味方を気取ります。外交努力を放棄している一方で、中国や北朝鮮の脅威を演出することに熱心です。
3)靖国神社への参拝
靖国神社の基本的立場は、下記のとおりです。
「天皇の軍隊が行ったのは自衛のための戦争であり、侵略戦争では断じてない。日本軍の行動を邪魔する者は皆テロリストだ。我々は何も悪いことはしていないので謝罪する必要はない。」
靖国神社に参拝する国会議員は皆、この考えに共感しています。ナゼか?歴史の事実を直視し反省し活かす、という進歩的行動が面倒くさいからです。彼らは、絶望的なまでに怠惰です。「尊い命を国に捧げた英霊に対して哀悼の意を・・」というセリフは、知的な怠惰を隠すための綺麗ごとです。真に受けてはいけません。
彼らは、戦争で犠牲になった日本国民や、侵略され虐殺されたアジア諸国の人々に対して、基本的に関心がありません。関心が無いだけでなく、非難の声を上げる諸外国に対して内政干渉だと開き直り、侮蔑の言葉を浴びせる者までいます。性奴隷の被害に遭った女性たちを売春婦呼ばわりするのは一例です。残念なことに、多くの国民が愚かな政治家の真似をしています。
4)放送局に対する停波発言
「政府にとって都合の悪い報道をする放送局は停波にしてやる。」という脅しですね。憲法で禁じられた事後検閲に当たります。ジャーナリストは権力の監視が仕事なので、問題のある政策は批判だけになることもあります。当然のことです。賛成意見と反対意見を半々にする必要はありません。
しかし、内閣支持率の低下に対して異常に神経を尖らせている安倍政権には何を言っても無駄です。政権批判が少しでも混じっていたら、その報道は公平・公正を欠いているのです。報道機関に対する陰湿な圧力や懐柔は、継続的で執拗なものであり、異常な意志の強さを感じます。
5)沖縄の米軍基地問題
上写真の男にとって、沖縄県民は存在しないのと同じです。辺野古への米軍基地建設に対して県民の明確な反対意思が示されているにも関わらず、安倍政権は強硬姿勢を崩しませんでした。日米同盟の堅持とか綺麗ごとを言いますが、実質的な植民地支配条約であることを隠しています。米軍駐留による抑止力とか勇ましいことを言いますが、米軍は日本を守るために駐留している訳ではありません。多額の思いやり予算を用意してアメリカ軍に居て頂いているという奴隷根性は情けない限りです。
「辺野古基地建設を粛々と進める」という言葉からは、他者への想像力が欠如した無慈悲さが感じられます。「私は100%正しい。反対住民がおかしいのだ。」という独善性が際立っています。
6)株への年金資金投入による損失
国民が長年に渡って支払ってきた年金を、安倍政権は積極的に株式市場に投入しています。安全運用第一が当然のお金をリスクにさらしている理由は何か?株価を無理にでも上げて、アベノミクス成功を演出し内閣支持率を維持するのが目的です。しかし、外資を中心に資金が逃げて行き、株価は下がり、年金資金には大きな穴が開いています。
責任があるはずの安倍総理は、将来の年金額が下がる可能性を示唆しました。自分の虚栄心を満たすために国民の生命・財産をリスクに晒しておきながら、悪びれるところがありません。責任感ゼロです。タダでさえ少ない年金がもっと減額される恐怖や不安を多くの国民が感じていますが、全く気に留めていません。さらに、アベノミクスがうまくいかないのは、海外の経済情勢が悪いからだと言い訳しています。甘やかされて育った3世議員などは、所詮この程度です。
7)森友学園問題
稲田防衛大臣は、森友学園:籠池理事長との関係を必死になって否定してきました。
しかし、つい最近、感謝状を送っていることが明らかになりました。
さらに、裁判で弁護士を担当していたことも明らかになりました。
稲田防衛大臣はウソの答弁であることがバレて、国会で謝罪しましたが、ウソをつくことに罪悪感を感じない人を大臣にしてはいけません。答弁を聞かされる側は、迷惑千万です。
しかし、上司である安倍総理は稲田さんに対してとても甘いです。「稲田氏はしっかりと説明責任を果たして職務にあたってほしい」と述べるにとどまり、続投させる方針です。
安倍総理は、下写真のように自信満々の答弁をしましたが、森友学園:籠池理事長の参考人招致には必死になって抵抗しています。見苦しいですね。
ここでもう一度、冒頭に挙げた邪悪な人間の定義をおさらいしましょう。
①自分には欠点がないと思い込んでいる。(過度のナルシシズム)
②異常に意志が強い。
③罪悪感や自責の念に耐えることを絶対的に拒否する。
④自分に対する不満や憎悪をそらすため、他人に罪や責任を転嫁したりウソをつくことを厭わない。(他者に対する想像力の欠如)
⑤体面や世間体のためには、人並み以上に努力する。
⑥他人に善人だと思われることを強く望む。
最後に:
現在の安倍政権は、かなりの邪悪性を持った人間が中枢を占めています。そして、実際に大きな害悪を社会にもたらしています。これらはすべて、主権者たる国民の政治的無関心、そして奴隷根性が原因です。
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以上