木造家屋などに棲みつき木材を食い荒らす害虫として忌み嫌われることが多いシロアリ。他人をシロアリ呼ばわりしたら、「お前はこの世に存在しなくていい。迷惑な害虫だ。」と侮辱したことになります。マトモな社会人ならば、例え相手に腹を立てたとしても、このような表現を使うことはありません。
ましてや社会的地位の高い人が公の場で、他人を「シロアリ」と侮辱することはない筈です。しかし、現実に起こってしまいました。民主党(当時)の前原誠司議員です。2015年11月14日、読売テレビの報道番組で「共産党の本質はよく分かっているつもりで、シロアリみたいなもの。ここと協力したら土台が崩れてくる。」と発言したのです。
憲法違反の安保法制を安倍政権が強引に成立させる過程で、日本は実質無法国家になってしまいました。政治的な議論をする枠組み・土台が壊されてしまったのです。安保法制を廃止し、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を撤回するには、安倍政権を引きずりおろさねばなりません。そのため日本共産党は、次の国政選挙で野党共闘をするよう呼びかけをしたのです。
野党といっても様々な考えや立場があります。共産党の呼びかけに対して、快く賛成する人もいれば、渋る人、拒否する人もいて当然です。前原誠司さんは安倍総理と同じく日本会議系の国会議員ですから、日本共産党と考えが合わないのは理解できます。話し合いの席にもつきたくないでしょう。「安倍総理には共感できるが、共産党とは考えが合わない。従って、選挙協力はできない。」と素直に言えばいいのですが、「共産党はシロアリだ」なんて侮辱するのは幼稚ですね。
前原誠司さんは、とても立派な経歴をお持ちです。(以下、ウィキペディアから引用)
前原 誠司(まえはら せいじ、1962年(昭和37年)4月30日 – )は、日本の政治家。民主党所属の衆議院議員(8期)、凌雲会会長(第2代)。身長、176cm。
京都府議会議員(1期)、民主党代表(第5代)、国土交通大臣(第12・13代)、外務大臣(第144代)、民主党政策調査会長(第11代)、内閣府特命担当大臣(防災・沖縄及び北方対策・経済財政政策・科学技術政策・原子力行政・宇宙政策)などを歴任。
若いころから、日本の国政を色々と担っていたんですね。これだけの経験や肩書を持っていても、人間としての常識に欠けているのでしょうか?実際、前原氏は共産党に対して、シロアリ発言の撤回も謝罪もしていません。枝野幸男幹事長が代わりに陳謝しただけです。前原氏には、自分の発言が悪いと認識する能力が無いようです。
日本共産党に所属する議員に対して失礼なだけではありません。日本共産党へ投票した何百万人という有権者に対しても「お前らはシロアリの仲間だ。害虫だ。」と侮辱したことになります。
共産党の志位委員長は、「戦後最悪の安倍政権による戦後最悪の憲法破壊の企て」、と国会で発言しましたが、これは事実に基づいた適切で正しい表現です。むしろ、控えめな表現ではないでしょうか?前原誠司氏は、言葉の使い方を学び直した方が良いと思います。
最後に前原誠司氏へのアドバイスを述べます。
1)
自分の暴言なのだから、共産党へは自分で謝りに行きなさい。そして、発言を撤回しなさい。
2)
記者会見を開いて、有権者に対しても謝罪と発言の撤回をしなさい。
3)
庶民であっても社会人がこのような発言を行ったら、一瞬にして信用を失います。ましてや、あなたは権力を持った政治家であり公人です。テレビ番組という公の場で侮辱発言をすることは許されません。言い訳無用。即刻、議員辞職しなさい。
以上