安倍内閣の支持率は、下図の通り高いレベルを維持しています。
アメリカのポチとして隷従し、日本国憲法を蹂躙して安保法制(=戦争法)を成立させ、国民の生活レベルを悪化させ、貧富の格差を拡大し、福島原発事故健康被害を隠ぺいしているにも関わらず、これほど支持率が高いのはなぜでしょうか?
ここで、歴代内閣支持率の推移を見てみましょう。
アメリカから言われるままに新自由主義を推し進めて暮らしにくい社会づくりに精を出し、イラク戦争では米ブッシュ政権を熱心に支持していた小泉内閣も、かなり高い支持率を維持していました。
それ以外の内閣は、発足から時間が経つと、支持率がどんどん低下しています。最終的には支持率が20%を切る場合も珍しくありません。
内閣支持率を高いレベルで維持するコツはあるのでしょうか?ヒントになるデータを見つけました。
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国境なき記者団
比較的、内閣支持率が高い小泉政権と安倍政権では、報道の自由度ランキングが低いのです。逆に、支持率が急落して短命政権に終わった民主党時代は、報道の自由度ランキングがとても高かったのが判ります。
権力者にとって都合が悪いことをメディアが国民に伝えやすい環境だと、内閣支持率は低くなります。逆に、権力者にとって都合が悪いことをメディアが国民に伝えにくい環境だと、内閣支持率は高くなるのです。内閣支持率は国民から見た人気度を調査しているに過ぎませんから、メディアが権力者をどのように印象付けるかによって左右されます。報道機関という便利な道具を悪用した権力者が、小泉さんと安倍さんなのですね。
もともと日本では、権力の監視役という意味でのジャーナリストは絶滅危惧種であり、周囲の空気を過剰に読んで行動する傾向が極めて強いため、報道機関は権力者の姿勢に大きく影響されます。権力者が懐柔や圧力を繰り返せば、メディア関係者は簡単に自主規制をしてしまいます。特に大手のテレビや新聞でその傾向が強いのです。調査報道を自主規制するだけでなく、場合によっては、積極的に権力者を応援することもあります。
一緒に仲良く会食などしていたら、権力の監視役など果たせる訳がありませんね。
国民にとって必要であっても、権力者の評判を落とすような記事は書かず、逆に、良いイメージ作りに積極的に協力しているのです。内閣支持率という数字は、使命感を失ったマスコミが作り上げた虚像に過ぎません。
テレビの視聴者は高い支持率を目にすると、惰性で何となく支持側に回ってしまう傾向があります。そこが権力者側の狙いです。時代を戦前の暗黒時代に戻したくなければ、有権者は安易な態度をとってはなりませんし、積極的に情報収集に努めるべきだと思います。
以上