日本人なら誰でも持ち得る疑問:
「日本は原爆を投下された唯一の国なのに、アメリカに気兼ねして核廃絶を主張できないのはナゼだろう?」
「沖縄で駐留米軍による犯罪が発生しても、加害者がロクに罰せられずに済むのはナゼだろう?」
「在日駐留米軍の飛行機は米国人住宅上空の飛行は避けるのに、日本人住宅の真上を飛行しまくるのはナゼだろう?」
「世界最悪の福島原発事故が発生しても、責任者が誰も罰せられず、原発の再稼働・新設・輸出が推進されるのはナゼだろう?」
「住民は放射性物質による内部被ばくの怖さを知らされず、放射能汚染地帯への帰還が許されるのはナゼだろう?」
「東京地検特捜部が逮捕するのは、自民党政治家でも経世会系ばかりであり、清和会系が無傷なのはナゼか?」
「一国の総理大臣が憲法を無視しても平気でいられるのはナゼだろう?」
日本人ならば誰でも上記の疑問を持つと思います。
これらの疑問に対して回答してくれている良書を紹介します。
アメリカの日本支配構造をえぐる衝撃の書:
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憲法よりも上位にある裏の仕組みが日本社会を支配しているのです。
それはいったい何なのか?
以下に説明いたします。
駐留米軍問題
日米安全保障条約の下に、在日米軍の法的な特権について定めた日米地位協定というものがあります。
日米地位協定の具体的運用方法について、日本の官僚と米軍側が「日米合同委員会」で毎月会議をしています。
議事録もありますが、記録されない密約も多々あり、国民に対しては原則非公開です。
外務省のホームページに掲載されている日米合同委員会組織図を以下に示します。
日米合同委員会に出席するのは官僚の中でもトップに位置する人たちですが、米軍側の意向には逆らえません。
その会議での決定事項は絶対であり、日本国内の憲法や法体系よりも優先されます。
自民党は官僚機構によりコントロールされている政党ですから、日米合同委員会の決定に反するような政策を進めることはできません。
沖縄県民の反対が強くても基地工事を「粛々と進める」(当時の菅首相)しかないのです。
アメリカの国務省が2006年に認めた通り、自民党は結党当初からCIAより資金援助を受けており、アメリカのコントロール下にあるのです。
本当に哀れですね。
ちなみに、フィリピンやイラクは国民の意思により米軍を完全撤退させています。
日本政府は、義務でもないのに毎年何千億円という「思いやり」予算を米軍に献上し、駐留して頂いています。
自ら進んで属国になることを望んでいるのです。
これを奴隷根性といいます。
自発的な隷従を脱し、日本が真の独立国になるのはいつのことでしょうか?
原発問題
日本の法律では、放射性物質に関して規制基準が定められていません。
だから、チェルノブイリなら強制避難命令が出るような汚染地域に住民が帰還をすることを日本政府が許可できるのです。
市民団体などが集団訴訟を起こしても、現在の法的構造の中では絶対に勝てません。
恐ろしいことですが、これが現実です。
また、福島原発事故後に国民の関心が高まり「脱原発」や「廃炉」に賛成する人が増えましたが、日本の政治家がいくらそのような政策を掲げても、日本側では何も決めることはできません。
このような理不尽な状況を可能なのは、日米原子力協定というものが存在しているからです。
日米地位協定と同じく、日本国憲法よりも上位に日米原子力協定が君臨しているのです。
表には出てきませんが、日米間での密約も多数あります。
現在の法的構造の中では、アメリカの了承なしに日本側で決めていいのは電気料金だけ。
例えば2012年9月、アメリカのエネルギー省や国家安全保障会議の高官たちは、日本の原発稼働ゼロ政策についての懸念を、日本国外務省官僚に対して伝えました。
その結果、当時の民主党:野田内閣は閣議決定を見送らざるを得なくなりました。
米国の意を受けた官僚たちに逆らうことはできなかったのですね。
最後に:
冒頭に紹介した書籍「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」は、著者の矢部宏治氏による丹念な調査を元にした秀作です。
2016年5月時点で10万部を超えるベストセラーになっています。
本書のあとがきにも書かれていますが、日本社会の最大の欠点は、「政府のあらゆる部門に対して、憲法によるコントロールが欠けており」、その結果、「国民の意思が政治に反映されず、国民の人権が守られない」ことだ、と理解できるようになります。
テレビや大手新聞の薄っぺらな情報に流されて閉塞感に悩んでいる方にお勧めです。
「目からウロコ」になると思いますよ。
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【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。
以上