国会で野党議員の質問時間を削減せざるを得ないほど、安倍政権は追い詰められている。姑息で卑怯な安倍政権の醜態を、日本共産党の小池晃議員が国会で明らかにしてくれた。以下にYouTubeビデオのリンクを貼る。
2017年11月30日:予算委員会での質疑の要点を以下に書き起こす。
書き起こし
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小池晃議員:
「総理は、加計学園の獣医学部新設を認可したことに関しては一点の曇りもない、ワーキンググループでしっかり議論した、議事録はすべて公開されている、と述べた。2015年6月のワーキンググループには加計学園の関係者3名が参加し発言したことが明らかになっている。しかし、その事実も発言内容も議事録に記載されていない。議事録はすべて公開されているというのは、事実に反する。総理に発言を撤回してもらいたい。」
梶山担当大臣:
「加計学園の獣医学部新設に関しては20回以上、会議を開いている。ワーキンググループのヒアリングに関しては、加計学園関係者は正式な提案者ではなく、説明補助者に過ぎず、その発言は議事録に記載される対象とはならない。」
小池晃議員:
「ルールに基づいていると言うが、運営要領の第四条には何と書かれているか?」
梶山担当大臣:
「座長は、議論の内容を、適当と思われる方法で公表する。」
小池晃議員:
「座長の判断で、いくらでも非公表に出来るというルールになっている。こんなのオープンとは言えない。八田座長にこの事を訊こうと思っていたが、今日は欠席している。なんで国会で堂々と説明しないのか?会議に出席した加計学園の関係者は誰か?」
梶山担当大臣:
「答弁を控えさせてもらう。」
小池晃議員:
「どこがオープンなんだ?提案者側の名前しか公表しないというが、そんなルールは無い。他のワーキンググループでは提案者以外の名前も公表されている。なんで加計学園だけ隠すのか?議事録には加計学園関係者の出席の事実も発言内容も記載されてないが、当日の速記録はあるだろう?」
梶山担当大臣:
「議事要旨を作成した段階で廃棄した。」
小池晃議員:
「森友でも加計でも、都合の悪いことは破棄するのか?総理が答弁しろ!加計学園関係者が出席して何をしゃべったかというのは、決定的に重要な証拠だ。それを残してないのか?」
梶山担当大臣:
「速記録は、議事要旨を作成した段階で廃棄した。説明補助者に過ぎない加計学園関係者は記録の対象にならない。」
小池晃議員:
「加計学園は正式な提案者ではないというが、今治市が大学を作る訳ではない。作るのは加計学園だ。最大の当事者は加計学園だ。その発言速記録を捨てたというが、では、職員のメモは残っているか?」
梶山担当大臣:
「当事者は今治市と愛媛県だ。事業者は法律に基づき、後で選ばれることになっている。」
小池晃議員:
「事業者は後に選ばれるというが、加計学園がワーキンググループに出席したのはナゼか?」
梶山担当大臣:
「今治市が提案した説明補助者だと考えている。」
小池晃議員:
「おかしいだろ!公募したのは2017年の1月だ。その一年半前に加計学園を会議に呼んでいる。だから加計ありきだと言われるんだ。しかも、その会議での発言内容を明らかにしない。なんで、公募一年半前の会議に加計学園を呼んだのか?」
梶山担当大臣:
「提案者である今治市の独自の判断で出席させた説明補助者に過ぎない。だから会議のメンバーではない扱いをした。」
小池晃議員:
「ではナゼ、加計学園の関係者が出席していたことを今まで隠していたのか?京都産業大学のヒアリングには京都府だけでなく、京都産業大学の関係者も出席している。しかし、加計学園に関しては加計のかの字も出さない。実際に出席しているのに隠してきた。徹頭徹尾隠している。国民が疑問に思うのは当然だろう?」
梶山担当大臣:
「京都産業大学については、京都府と大学が共同提案者だ。加計学園については今治市が求めた説明補助者なので会議の参加者として扱っていない。従って議事録に載せていない。」
小池晃議員:
「京都産業大学と京都府が共同提案者なのは当たり前だ。大学を作るのは大学なのだから。今治市と共に加計学園が加わってくるのも当然だ。それを、ナゼ隠すのか?総理の腹心の友だからと言わざるを得ない。2017年の1月10日に公募で、加計学園は最後の最後に登場し、1月12日のわずか40分余りの今治市分科会で、国家戦略特区の要件を満たすと認められた。そして、1月20日の国家戦略特区会議で事業者として認定された。総理はこのとき初めて知ったと答弁した。世論調査では7割の国民がこの件に関して納得できないと言っている。当然ではないか?」
安倍総理:
「ワーキンググループはすべてルールに則って運営されている。京都産業大学は提案者に入っているが、加計学園は違う。提案者はあくまで今治市だ。運営ルールに基づいて情報公開されている。」
小池晃議員:
「どう考えてもおかしい。最初から加計ありきだったのに、ずっと加計を隠してきた。そして、最後の最後で加計という名前を出してきた。こういうやり方は疑念を招く。加計学園関係者が出席して何をしゃべったかというのは、国家戦略特区決定に関わる重要情報だ。総理の責任で明らかにすべきだ。」
梶山担当大臣:
「非公式なやり取りは記録の対象ではない。従って、議事要旨には記載できない。」
安倍総理:
「ワーキンググループではルールに則り、説明補助者は正式な参加者と認めておらず、公式な発言ではない。」
小池晃議員:
「京都産業大学は提案者として堂々と出てくるのに、加計学園は出てこないのか?質問に答えていない。資料も速記録も捨ててしまったというなら、関係者に国会で証言してもらうしかない。ワーキンググループ直前に、今治市の職員が総理官邸を訪ねている。だれに会ったのか、いまだに明らかでない。加計孝太郎理事、及び、官邸で対応した審議官の国会での証人喚問を要求する。」
委員長:
「理事会で協議する」
小池晃議員:
「政府が情報を捨てた。政府が情報を隠す。政府が真相解明の邪魔をしている。総理が責任をもって、腹心の友である加計孝太郎さんに働きかけるべきではないか?」
安倍総理:
「ワーキンググループではルールに則り、説明補助者は正式な参加者と認めておらず、公式な発言ではない。加計学園は提案者でないにもかかわらず正式な出席者と認めたらルール違反になる。」
小池晃議員:
「私の質問に全く答えていない。こういう態度では、国民の疑問が解消されることはない。森本問題も加計問題も幕引きは絶対に許さない!」
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書き起こし終わり
小池晃議員が熱意をもって追及しても、権力の犬となり下がった忖度マスコミはほとんど報道していない。その結果、国民の多くは問題意識すら持っていない。これでは、いつまで経っても事態が改善されることはない。「いつまでモリカケに時間を費やしているんだ」という声もあるが、政府が真相究明を妨害している限り、今後10年でも100年でも追及が止むことはないだろう。
以上