自民党による何十年にも及ぶ悪政のせいで、日本はすっかり暮らし難い社会になった。当然、出生率低下や人口減少が起こり、高齢化が進む。政治は結果責任というならば、自民党は自らの意思で政権の座を明け渡さねばならないはずだが、国民に負担を強いることで乗り切ろうとしている。
歳出を抑え、社会保障制度を維持させるという大義名分のもと、自民党の若手議員が制度改革のあり方について提言をまとめた。2016年10月27日付の下記リンク先記事によると、自民党の小泉進次郎・農林部会長が中心になっているようだ。言わずと知れた、売国奴:小泉純一郎元総理の息子である。
世間知らずの4世議員が提案したことのうち、特に評判が悪い項目を以下に二つ挙げる。
1)「健康ゴールド免許」の導入
定期検診などで健康管理に努めた人を対象に、医療保険の自己負担を3割から2割に引き下げる制度だ。この考えの問題点は次の通りだ。
・そもそも福祉とは、健康になれるよう頑張れない人のためのものなのに、頑張れる人のみが得をする制度である。福祉の理念に反する。
・病気・事故・先天的病・公害・加齢などで健康を害した人に対して、社会秩序を乱した違反者というレッテル貼りをする制度である。
・健康を損ない、先行きや収入不安におびえる人からより多くのお金をむしり取るという発想が残酷である。(いわゆる逆進性の問題)
・健康に気を使えない貧困層と、余裕をもって健康管理できる富裕層との格差がますます広がる。
・反社会的な提言でありながら、「ゴールド免許」とかいう綺麗なことばを持ち出して誤魔化している。
・定期検診で健康と判定するための基準は、権力側によってコントロールできる。自己負担2割の適用者を増やしたくなければ、健康基準の数値を厳しくするなど恣意的運用が可能である。
2)人生100年型年金への移行
年金の受給開始年齢の上限を現行の70歳からさらに引き上げ、働く高齢者にも保険料を納める側になってもらうという内容だ。この考えの問題点は次の通り。
・高齢者からも保険料を容赦なくむしり取るけれど、年金の支払いはしたくない、という詐欺的制度である。
・「70歳になっても年金を受け取れないのかよ!」という国民の不満が発生するが、「人は100歳まで生きるんだから、払い損にはならない。」と言って誤魔化している。
・平均年齢が今後100歳まで上昇するという根拠は全くない。福島原発事故による放射性物質の拡散が原因で、逆に早死が増えることは確実だ。
・年金制度が、長生きをした一部の人たちだけのものになってしまう。皆で制度を支えようという気持ちがなくなり、システム崩壊につながる。
最後に:
一言でいえば、弱肉強食の強欲資本主義に毒された亡国の政策だ。安倍総理にアピールするために一生懸命なのかもしれないが、政治家として無責任のそしりを免れない。「一億総活躍」の掛け声のもと、死ぬまで国民から搾り取るつもりなのだろう。戦前回帰願望もいい加減にしてもらいたい。国民の生活を破壊する政治家は保守とはいえない。
小泉進次郎氏の地元、神奈川県11区では、有権者の圧倒的多数が彼のことを支持しているという。私から見れば不思議な現象だ
彼の選挙区では、裕福で健康で100歳まで生きられる人が多いのだろうか?そんな筈はない。劣悪な4世政治家を無批判に応援している有権者は思考停止しているとしか考えられない。自分自身にもいずれ害悪が降りかかってくると、想像すらできないのだろうか?いい加減、目を覚ましてもらいたいと願っているのは私だけだろうか?
以上