安倍政権の暴走を止めるためには、野党間で選挙協力を行い、国会で多数派を占める必要があります。そのために日本共産党の志位委員長は、次のような呼びかけを行いました。
→「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が、国政選挙で選挙協力を行おう
現実的で柔軟な判断・対応に敬意を表したいと思います。
赤旗の2015年9月21日付記事、「「戦争法廃止の国民連合政府」について 志位委員長の会見 記者との一問一答(要旨)」から一部を引用します。
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戦争法に反対する勢力が衆議院・参議院の選挙で多数を占めて、廃止法案を出し、可決させれば戦争法を廃止することはできます。しかし、それだけでは問題は解決しません。昨年7月1日の集団的自衛権行使容認の「閣議決定」が残ります。「閣議決定」が残る限り、「海外で戦争する国」づくりの火種が残り、政府の勝手な解釈変更によって憲法9条を事実上形骸化するという立憲主義に反した異常状態が続くことになります。この根を断ち切る、「閣議決定」を撤回する、ここまでゆがめられた憲法解釈を少なくとも前の段階に戻すというところまでやらないと、本当の意味で日本の政治に立憲主義を取り戻す、立憲的秩序を回復するということにはなりません。そのためにはそうした課題を実行する政府をつくることがどうしても必要になります。
今回の「提案」は、“戦争法廃止、立憲主義を取り戻す”という一点での「国民連合政府」をつくろうという政権構想の提唱だというところに一番の要があります。選挙協力は、この一番の要で合意してこそ、本当に力のあるものになると考えます。
この「提案」が実るかどうかの最大の“カギ”が何かといえば、国民のみなさんの世論と運動だと思っております。私たちが、こういう方針を決定した経過は、私たち自身が国民のみなさんの運動に一緒になって参加して、そのなかで私たちにぶつけられた声を、真剣に受け止めなければならないと考えたということがあります。
その声は何かといえば、「戦争法案をつぶしてほしい」ということとともに、「安倍政権を倒してほしい」、そして、そのためには「野党がばらばらではなく一つにまとまってほしい」という痛切な声でした。
国民のみなさんからそうした痛切な声が寄せられる。そのときに野党がそうした痛切な声にこたえなければ、いま日本の政治を変えようと、自らの意思で立ち上がり、声をあげている人々の期待を裏切ることにもなります。国民のみなさんの声を、私たちとして真剣に受け止め、党としてこういう方針に踏み切ることにしました。
また、何よりも、日本の政治は、安倍政権の暴挙によって、平和主義、立憲主義、民主主義が根底から脅かされる、いわば非常事態に立ち至っています。そうした非常事態にあって、日本共産党が、これまでの枠内の対応にとどまっていては、政党としての責任を果たせないことになる。ここは従来の延長線上ではない大胆な対応がもとめられる歴史的局面であると考えました。
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引用終り
さて、このような志位委員長の真剣な呼びかけに対して、他の野党はどのように応じるつもりでしょうか?野党の中でも、民主党と維新の党には日本会議国会議員懇談会に参加している議員がいます。以下に紹介しましょう(敬称略)。(党名と所属は、2015年9月22日現在のものです。)
民主党:
長島昭久、原口一博、前原誠司、松原仁、笠浩史、鷲尾英一郎、その他?
維新の党:
松浪健太、松野頼久
安倍内閣を支配している日本会議の特徴は以下の3点です。
・他国が侵略した歴史は認めるが、日本が他国を侵略した事実を直視する勇気はない。
・独善的で視野が狭い。
・戦前回帰願望が強い時代錯誤集団。
【独善的?戦前回帰願望?】安倍内閣を占拠している日本会議とは何か?
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日本会議は戦争法の成立を望んでいましたし、平和憲法改悪も目論んでいます。保守と呼ぶことすらできない反動勢力なのです。このような集団に参加している議員が戦争法(=安保法制)に賛成するのは当然です。しかし、前述した民主党議員6名と、維新の党議員2名は日本会議の考えに賛同していながら、戦争法に賛成しませんでした。おかしいと思いませんか?言動や行動に一貫性のない人間を信用できますか?
巷では、野党共闘とよく言われます。しかし、共産党は、日本会議に賛同している議員の当選に協力するのでしょうか?戦争法(=安保法制)に反対してきた有権者の皆さんは、上記議員に一票を投じ、結果として日本会議の勢力拡大に貢献してもいいのでしょうか?
「戦争法廃止の国民連合政府」で野党が一致団結し、国政選挙で協力を行うためには、上記の民主党議員6名、及び、維新の党議員2名は、次の行動をする必要があります。
① 直ちに日本会議から離脱し、賛同したのは間違いだったと公的な場で認めよ。
② ①が無理ならば直ちに現所属政党を離脱し、戦争法に賛成したどこかの政党と合流せよ。
以上