警察庁の発表によると日本での自殺率は人口10万人あたり20人を超えており、先進国の中では一位です。変死体のうち約半数を自殺者として記録しておらず、故意に数字を低く見せているのですが、それでもこの数字ですから異常事態と言うべきでしょう。特に15〜34歳の若い世代の死因を見ると自殺が一番に挙がっています。こんな国は先進国の中でも日本だけです。
自殺の原因をこの記事で詳しく述べませんが、日本が住みにくい国であることは事実です。出生率が低く人口が減少しているような国は住にくいのです。
さて、この住みにくい日本社会の中でも、自殺率が特に高い組織があります。最近色々と議論の的になっている自衛隊です。自衛隊の中でもアフガニスタンやイラクに派遣された人たちの自殺率は562人に1人だそうです(22,530人中40人が自殺)。これは、Japan Press Weeklyの2014年7月13日付記事に記載されています。(下リンク参照)
「40 SDF members dispatched overseas commit suicide」
また最近では、インド洋とイラクに派遣された自衛隊隊員約23,110人のうち54人が自殺していたと報じられています。(下記リンク参照)
「日本防衛省「海外派遣自衛隊のうち54人が自殺」…深刻な数字」
2013年の日本全体でみると4,672人当たり1人が自殺しています。派遣自衛隊員の自殺率はその8倍以上なのです。原因は何でしょうか?とにかく、結果として極めて高い数字が出ている以上、自衛隊員を取り巻く環境に問題があることは間違いありません。アメリカ軍に対する輸送支援のため派遣された自衛官を精神的に追い詰めたものは何なのか・・・。
自民党の安倍総理は自衛隊員を精神的に苦しめている原因を少しでも考えたことがあるんですかね?ないでしょうね。安倍さんは集団的自衛権の行使容認に執着していますが、彼の野望が実現すれば自衛隊員の苦しみが更に増すことは確実です。自殺者がさらに増えた場合の責任をとる覚悟が出来ているんですかね?恐らく無関心でしょう。
政治家がまずやるべきことは、現実に異常に高い自殺率になっている原因を調査し対応策を決めた上で、国民にしっかり説明することです。このような恐ろしい数字・現実から目を背けたまま戦争法案を推し進めるなど論外です。
以上