生活の党と山本太郎となかまたち(生活の党)に所属する谷亮子参議院議員(40)は、7月の参議院選挙で同党から出馬しない意向を表明していました。そして、2016年6月15日付の週刊文春WEBによると、自民党の比例区から出馬することが判明したとのことです。このニュースに違和感を持った人は多いと思います。
同日付の週刊文春WEB記事によると、取材に対し下記のとおりコメントしています。
「生活の党からは出馬しないと会見した直後に、複数の党から参院選出馬の打診をいただきました。どこから出馬ということを含め、後援会の方々と相談している段階ですが、6年前の出馬には反対だった夫も今回は応援してくれています」
谷亮子氏がずっと所属してきた生活の党といえば、山本太郎氏が有名です。安倍総理の天敵といわれ、自民党の悪政を舌鋒鋭く批判しています。
山本太郎氏は同党の共同代表として発言していますから、谷亮子氏も基本的には彼と同じ政治的立場だと思っていました。しかし、こうも簡単に自民党出馬を決めたところをみると、山本太郎氏の考えには共感していなかったのかな、と思います。
谷亮子氏の政治家としての軌跡を調べても、特筆すべき実績や発言は見受けられません。国政でのスポーツ振興に全力を注ぐことを表明していたようですが、印象に残るような活動があったとは思えません。率直な感想としては、彼女は政治的には無色透明で、他者に訴えるような政治的信念・哲学を持っていません。日本社会のどこが問題で、それは何が原因で、政治家としてどう行動すべきか指針を持っていないのです。
今度の参議院選挙で複数の党から出馬のオファーをもらい、その中から一番当選し易そうな自民党を選んだということです。政治家・医者・芸能人などは一度やったらやめられないと良く言われますが、権力者という特権階級にしがみつくためならばどの政党でも良かったのでしょう。節操がありません。
谷亮子氏を参議院の比例区から出馬させることは、自民党にとっても大きなメリットがあります。元柔道選手の著名人として一般国民からの受けが良く、6年前の参議院選挙では民主党の比例区から出馬し、35万票以上を獲得した実績があります。アベノミクスが破綻し、野党共闘に恐れおののき、野党の悪口を言うくらいしか手立てがない安倍総理はワラにもすがる思いだったのでしょう。天敵である山本太郎議員の同僚である谷亮子氏に触手を伸ばしました。節操がありません。
節操がない者同士、結ばれるべくして結ばれたのだと思います。マスコミの大本営発表が氾濫し、国民の政治参加意識が低い状況下では、著名というだけが取り柄のタレント議員は有効なツールとなります。今度もきっと、数十万票レベルが自民党に上乗せされることでしょう。
本来、人格的に最高の評価をされるべきなのは、発言や行動の内容に一貫性があり、倫理的な原理原則がしっかりしている人のはずです。自分の利益になるからといって、コロコロと立場を変えたり嘘をつくことがない人が信頼されるのです。それが国際社会の常識です。安倍総理はもちろんですが、自民党から出馬することを決めた無節操な谷亮子氏は、宗主国であるアメリカ様からもひどく軽蔑されることでしょう。
続報:
2016年6月21日付の日刊スポーツ記事によると、谷亮子議員は22日公示の参議院選挙には出馬しないと表明した。「他党から出馬することにより、自分が今まで所属していた生活の党に迷惑がかかる」というのが表向きの理由だ。
以上