加計学園問題とは、ある大学の獣医学部新設を巡り、首相官邸が権力を盾に取り、各省庁に対して、ごり押しを行っていた疑惑である。
安倍総理の「腹心の友」である加計孝太郎氏が代表を務める加計学園。その学校法人が愛媛県今治市に新たな獣医学部を新設したいと考えた。しかし、馬・牛・犬・猫などは減りつつあり、獣医師は不足しておらず、文部科学省が認可を出す状況にはなかったのである。
にもかかわらず、「官邸の最高レベルが言っていること」、「これは総理のご意向」などの文言を内閣府が用いて、認可を急ぐよう文部科学省へ催促していたことが判明した。官邸の圧力を裏付ける内部文書の存在が明らかになったのだ。
「総理のご意向」によって、認可されるべきではない獣医学部の新設が、政治の力を背景にごり押しされる。しかも、許認可を申請しているのは首相の「腹心の友」だ。「総理のご意向」を理由に行政が歪められている状況は、まさしく権力の腐敗であり、ファシズムの一端を象徴している。有権者が政治に無関心で、お任せ民主主義が横行していると、「政治主導」は権力者の暴走を招くのだ。
特に加計学園のケースは、土地の取得や助成金などで愛媛県や今治市から133億円の税金が拠出されることになっている。しかも、大学は一度認可されれば毎年、私学助成金の名目で多額の税金が投入されることになる。安倍総理のお友達のために、何十年にも渡って、合計いくらの税金が無駄遣いされることになるのだろうか?全国民が詳細な経緯に関心を持つのは当然のことだ。
この問題に関して、前文部科学事務次官の前川氏は、様々なメディアの取材に応じ、積極的に証言している。要請があれば、国会での証人喚問にも応じると答えている。公僕として、誠に立派な態度だと言わざるを得ない。対する政府側は、記者会見でも国会質疑でもウソ・ゴマカシなどに終始し、日本国民をイライラさせるばかりだ。税金ドロボーとは正にこの事だろう。
ところで、加計問題の主役級の一人である、肝心の加計孝太郎氏本人のコメントが全く聞こえてこない。おかしいと思いませんか?
籠池氏側のコメント↓
安倍総理の腹心の友だからと言って遠慮せず、全メディアは、総力を挙げて加計孝太郎氏本人へ取材をするべきだ。ネット上で賛同の輪を広げられたらと思う。
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