広告大手の電通という会社はブラック企業として名高いが、女性の新入社員が2015年末に自殺したことが最近ニュースになっている。本採用になった2015年10月以降に業務が大幅に増え、過重労働が自殺の原因だとして労災が認められた。電通では過去にも若手社員の過労自殺を引き起こしており、最高裁判所も会社責任を認定している。懲りない、学べない企業体質とはどのようなものなのか?
ある組織の本質を見極めたかったら、末端で苦しんでいる人間の本音に耳を傾けねばならない。社長やホームページの文言を眺めていても何もわからない。ファーストレディーで電通出身の安倍昭恵さんの話を聞いても、電通の本質はつかめない。
今回、若くして投身自殺に追い込まれた社員のツイートを集めて、以下に紹介する。彼女のつぶやきから、電通という反社会組織の体質が感じられるはずだ。
引用元リンク:
https://twitter.com/matsuririri
(→2016年10月9日現在、このツイートは非公開である)
「つらいつらい、新入社員なんて何にも面白くないと思いながら会社に行って終電で帰宅してメイクも落とさないで寝て起きて友達と会話もできずの毎日だけど、同期の子とちょっとした用で銀座に出て、金木犀の香りがするね、秋っていいねっていいながら歩いたのすごく癒しだったな。」
「働くの辛すぎでは。」
「神様、会社行きたくないです。」
「学生時代の私はあんなにいきいきしていたのにこんなことになるなんて、社会は。」
「半年間えらかったね、もう働かなくていいよ、つって50くらいのバツイチのお金持ちおっさん(ハゲでも可)に求婚されて専業主婦になって飼われるように暮らしてえな。東大卒だけど。」
『なんで体育会系人材が引っ張りだこなのか分かった。。「自主練」も「しごき」も「ベンチに入れない」ことも大丈夫だからだよね。だけど、これが仕事となるとまた別で、エセ体育会系人間は潰れてナチュラルボーン体育会系人間は生き残っていく。』
「21時くらいに東銀座辺りの小さいビストロで待ち合わせてよく冷えた白ワイン飲みながら仕事辛いーやだーとか愚痴ると、そうだねと頷きつつアドバイスと多少の説教をしてくれて、でも最悪辞めてもいいよって優しくて頭よい彼氏にプロポーズされたい以外の目標がないので評価面談で部長に言うことない。」
「休日出勤えらいなぁとか思って出社したけど、うちの部に限っては6割出社してた。そりゃ過労で死にもするわ。」
「噂に聞いた47時帰宅、47:40出社もあり得る。」
「誰もが朝の4時退勤とか徹夜とかしてる中で新入社員が眠いとか疲れたとか言えない雰囲気なので、火事とか地震の時でも逃げることに罪悪感覚えて最期までPCの前にかじりついて死ぬやつだわ。」
「やっぱり何日も寝られないくらいの労働量はおかしすぎる。感謝取消。」
「会社行きたくない。週休2日がいい(><)」
「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい。」
「1日20時間とか会社にいるともはや何のために生きてるのか分からなくなって笑けてくるな。」
「入社2年目になれた暁には、1年間で蓄積した先輩に言われて辛かった言葉やお叱りの言葉といった知見をフルに活用して、フリースタイルラップの世界でdisりの女王になるよ。」
『部長「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」「会議中に眠そうな顔をするのは管理ができていない」「髪ボサボサ、目が充血したまま出勤するな」「今の業務量で辛いのはキャパがなさすぎる」
わたし「充血もだめなの?」』
「いくら年功序列だ、役職についてるんだって言ってもさ、常識を外れたこと言ったらだめだよね。人を意味もなく傷つけるのはだめだよね。おじさんになっても気がつかないのは本当にだめだよね。だめなおじさんだらけ。」
「男性上司から女子力がないだのなんだのと言われるの、笑いを取るためのいじりだとしても我慢の限界である。
おじさんが禿げても男子力がないと言われないのずるいよね。鬱だ〜。」
「せっかく4カ月ぶりに彼氏に会えるのに、そのために仕事をめちゃめちゃ早く終わらせなきゃならないことと愚痴を言ってはいけないというプレッシャーで辛いったらないんだよな。社会人になるってことは、一時も気を抜けないってことなんだな。」
次の一覧表も参考にしてください。
参考リンク:
電通の女性新入社員自殺、労災と認定 残業月105
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追記:
2016年12月23日、ブラック企業大賞の「栄誉」は電通に与えられることになった。2015年のブラック企業大賞がセブンイレブンに授与されたとき、大手マスコミはどこも報じなかったが、今年、電通に授与されたときはNHKが大きく報じていた。マスコミ最大のタブーと言われる電通を全国レベルのNHKが扱ったことは驚きである。広告費に依存せず、視聴者からの受信料で成り立っているので、その強みを活かしたのだろうか?詳細は不明だが、NHKはたまに良い仕事をするので、完全に否定することができない存在である。
以上