最初に、下記のYouTubeビデオをご覧ください。(44秒)
子供の貧困対策のため、安倍政権が寄付を呼び掛けているというニュースですが、これのどこが問題なのか説明いたします。
1)政策の優先順位を間違えている。
安倍政権を含めて歴代の自民党政権は、必要もない在日米軍のために、その駐留経費(思いやり予算)を大盤振る舞いしてきました。防衛予算を増額し軍需産業を潤すことに熱心です。経団連を初め、大企業のためには税金その他の優遇策を惜しみなく打ち出し、内部留保の大幅アップに貢献しています。富裕層の資産をさらに増やすため、国民から集めた年金資金を証券市場に投入して株価を操作しています。安倍総理自身の外交的体裁を整えるため、海外へ無駄なバラマキを行っています。
その一方で、社会保障・福祉関係の予算は削り、国民負担の増大を招いています。労働規制の緩和で非正規雇用を故意に増やしたり、消費税をアップして、景気悪化の原因を作っています。アベノミクスという言葉遊びばかりに熱心です。子供たちは日本の将来を担う存在ですが、社会立場が弱いため特に配慮が必要なのにもかかわらず、基本的には無関心です。あまりにも経済格差が広がり、子供の貧困問題を隠せなくなってしまったために仕方なくポーズをとっていますが、税金を使って解決する気がないので政治上の優先順位は低いということが判ります。
集めた税金は社会保障・福祉関係のために使うことを基本にしなければいけない、という大原則を安倍政権は無視しています。
2)子供の貧困対策を、寄付という不安定な善意に頼っている。
どんな政策についても言えることですが、寄付金などという不安定な善意に頼っていたら、社会問題を解決することはできません。多額の予算と権限を警察に与えて、道路を管理・監督させているのはナゼか?車のドライバーや歩行者の注意力・思いやりだけに頼っていたら、日本中の道路が事故だらけとなり機能が麻痺してしまうからです。事故をゼロにすることは出来ませんが、ある程度安心して道路を利用することが可能なのは、しっかりしたルールを定めるとともに必要な予算・人員を掛けているからです。政治家としての意思が、具体的な形になって現れなければ社会問題を解決することはできません。
安倍政権からは、子供の貧困問題を解決しようという政治的意思がまったく感じられません。
3)子供の貧困問題を、政治家の人気取りに利用している。
安倍政権は子供の貧困問題には無関心であり、対策などやる気も無いのに、寄付の呼びかけキャンペーンをわざわざ始めたのはナゼでしょうか?来年2016年に国政選挙が予定されているため、内閣支持率を落とさないために気を遣わねばならない時期だからです。「弱い立場の国民のことを考えてくれる誠実で優しい政治家」というイメージをばら撒く必要があるのです。「国民の人権を蹂躙する不誠実な悪徳政治家」という実態を覆い隠そうとしているのですね。これを、ブラックプロパガンダと言います。ブラックプロパガンダであっても、大手マスコミはみんな応援団ですから効果はかなりあったでしょう。
政治家の利己心に基づいた宣伝に利用されていると知ったら、実際に困窮している当事者の子どもたちはどのような気持ちになるでしょうか?
さて、上記1)〜3)で述べたように、子供の貧困対策のために寄付を呼び掛ける安倍政権の政策には様々な問題点があります。安倍政権のやる気の無さを国民から見透かされているせいか、2015年11月末時点で300万円程度しか寄付金が集まりませんでした。完全な失敗であり、当然の結果といえます。
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「子ども貧困基金、寄付低調」
安倍政権にとって、子どもは守る対象ではありません。利用し、搾取する対象に過ぎません。
上写真のような森友学園教育が全国に普及することを願っています。タダ同然で国有地を森友学園に売却したのは、戦前回帰教育を後押しする目的があります。身内だけには優しいのですね。
戦前は日本会議にとっての最良の時であり、目指すべき理想です。日本国憲法に記載されている個人としての尊重を投げ捨て、権力者のために惜しみなく命も差し出す人間を大量生産したいのです。
大学まで授業料は無償というのが世界の潮流ですが、そんなこと安倍政権には期待できないことがお分かり頂けたと思います。
最後に:
冒頭のYouTubeビデオは短いニュースですが、安倍政権の汚らしい意図が充満しています。視聴者は十分に警戒しながら情報の咀嚼をしなければいけないと思います。
以上