自身も日本人とアメリカ人のハーフであるジャーナリスト:Morley Robertson氏によると、日本社会では、人種や肌の色による序列が強固に根付いているという。私もこの意見には同意せざるを得なかった。
両親のうち一人が日本人で、もう一方が外国人の場合、その子供はハーフと呼ばれている。2014年に生まれた子供のうち、ハーフの割合は3.4%と少ないが、その数は増える傾向にある。
ハーフの中でも片親が白人の場合、日本社会ではかなり丁重に扱われる。肌の色、目の色、髪の色がいわゆる西洋風であれば、馬鹿にされたり差別される確率はかなり下がる。前出のMorley Robertson氏も、かなり優遇されたという。
片親がアフリカ系の黒人の場合、子供のころからイジメの対象となるのが普通である。2015年にミス・ユニバースの日本代表に選ばれた宮本エリアナさんは、肌の色などにより差別され、幼少のころから辛い思いをしてきた。
2016年にミス・ワールド日本代表となった吉川プリアンカさんは、日本人とインド人のハーフだ。10歳で日本に引っ越して来たが、肌の色が原因でいじめられ、ばい菌のように扱われたそうだ。宮本さんと吉川さんは、二人とも大会後、「混血のくせに何で日本代表に選ばれたんだ!?」という批判にさらされた。
もしも、宮本エリアナさんや吉川プリアンカさんが白人と日本人のハーフだったら、批判はほとんど起きなかったに違いない。日本人は西洋風のルックスに弱いのだ。
2016年9月15日に民進党の代表に選ばれた蓮舫氏は、台湾人と日本人のハーフである。肌の色など見かけは、ほとんど普通の日本人と見分けがつかない。しかし、片親が台湾人というのが気に食わない人間が多いらしく、二重国籍の問題でネチネチとした批判が繰り広げられた。
以上述べたように、日本社会では、ハーフは無意識のうちに序列化されている。頂点に立つのが白人のハーフ、底辺が黒人のハーフだ。では、白人のハーフは何をやっても許されるのかというと、そんなことはない。上意下達を当然のこととして受け止め、他人の顔色をうかがいながら自分の行動や発言を決める習慣が身に付いていなければ、組織の中で浮いてしまう。いつまでも仲間として認めてもらえず、お客さん扱いのままだ。
民主的に議論ができず、肌の色で人を差別し、ハーフの存在を素直に受け入れない・・・ 日本社会の国際化は道半ばだが、島国に長年暮らし、周囲のほとんどが日本人だけで占められているのであれば無理からぬところもある。白人へのコンプレックスは、アメリカの植民地状態が長年続いていることも影響しているのだろう。若い世代は比較的マシだと思うが、異質な存在を受け入れようとしない雰囲気は日本ではとても根強い。
日本社会に存在する人種差別や島国根性は、日本人ばかりに囲まれて暮らしている限り、なかなか気づきにくい。人種差別の事実を指摘すると感情的に反発する人も多い。差別される側の声に素直に耳を傾けるのは少数派だろう。この記事を最後まで読んでくれたあなたはどうだろうか?日本は美しい国だと思いますか?
参考リンク:
「Japan’s opposition chooses female, half-Taiwanese leader Renho」
「Miss Japan won by half Indian Priyanka Yoshikawa」
以上