大手マスコミを懐柔し自分たちに都合の悪い報道をさせまいと安倍政権は日々奮闘しています。戦前を彷彿させる反動政権が行っている報道規制は様々な分野に及び、福島原発事故も例外ではありません。
政治家・官僚・原発関連会社・御用マスコミ・御用学者で作る鉄の五角形は原子力マフィアと呼ばれており、危険な原発の再稼働・新設・輸出などを目論んでいます。
原発マフィアの目論見を実現するためには、「原発事故はすでに収束し放射性物質による健康被害も無い」と、国民に信じ込ませる必要があります。御用マスコミの力を借りて原発反対派の数を十分に少なくできれば、反対の声を無視して原発推進することが出来るからです。
このような原発マフィアたちの努力に水を差したのが、漫画の美味しんぼ鼻血騒動でした。作者の雁屋哲氏が2年間に渡り取材し掴んだ事実を素直に、というよりも、かなり控えめに表現しただけなのですが、安倍総理を含む反動側の批判は凄かったですね。言論弾圧と呼ぶにふさわしい状況でした。
彼らが使う「風評被害」という言葉に簡単にダマされてしまった国民も多かったはずです。心地よいウソに流されていた方が精神的に楽ですから。
では、実際に放射性物質で健康被害を受けている人たちは、この騒動をどのように感じたのでしょうか?
今回は、現地の人たちの声を記録したYouTubeビデオを紹介いたします。
「鼻血は事実」〜福島の母親「美味しんぼ」言論抑圧に抗議(25分7秒)
ビデオでの主張の要点を列挙しましょう。
・「鼻血と被ばくには因果関係がある」という考えを持つこと自体を攻撃している。
・鼻血は汚染地域で実際に頻発している。そして鼻血は健康被害の一部に過ぎない。
・「美味しんぼ」の鼻血表現は現実よりもかなり控えめだ。
・「美味しんぼ」の鼻血表現が風評被害だと批判されてしまうと、鼻血も含めて実際に起こっている健康被害について声を上げにくくなる。
・健康被害すら口にすることが許されないのでは、不安を抱えながら生活している住民たちをさらに追い込むことになる。
・復興の妨げになるという理由で放射能に対する不安を表明できないのは異常な社会だ。
・戦争の妨げになるという理由で戦争に対する不安を言えなかった70年前の国の姿と同じである。
・政府が非難すべき対象は「美味しんぼ」ではない。
・住民が適切に判断するためにも、政府は正確な情報を提供して欲しい。隠ぺいするな。
・健康被害でやむなく避難している。本当に風評被害に過ぎないんだったら、元の場所に戻って暮らしている。
・政府には、住民を安全なところに避難させる義務がある。
上記ビデオを見てあたらめて感じるのは、現場の人たちの発言がいかに重いかということです。政治家の発言や政府発表を垂れ流すだけのマスコミ報道が、いかに軽く、そして信用できないかが理解できます。同時に、「福島を食べて応援」という亡国キャンペーンの犯罪性も理解できます。
上写真に代表される「明るい」雰囲気に疑問を投げかける者に対しては、容赦のない罵声が浴びせられます。そのときの便利な言葉が「風評被害」です。条件反射的に「左翼!」「共産党!」と口にする者も多いですね。思考停止・知的劣化に陥ってしまうのは、情報不足も大きな原因の一つです。「風評被害」を呑気に叫んでいる庶民たちも被害者です。
最後に:
今回紹介したビデオはたった25分に過ぎませんが、重要情報がたくさん詰まっています。真実に興味がある方は、実際にご覧になることをおススメします。
以上