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【戦前教育を幼児に強制する塚本幼稚園】教育勅語の犯罪性について考える。

 安倍総理夫妻の信頼が厚い塚本幼稚園では、戦前の教育勅語を園児たちに唱和させているという。

 日章旗を園児に持たせるなど、軍国主義を礼賛する人間に育てたいのだろうか?

写真(日章旗を振る塚本幼稚園の園児たち)

写真(海軍慰霊祭に参加する塚本幼稚園の園児たち)

 戦前に教育を受けた者は、教育勅語を骨の髄まで染みるように徹底的に叩き込まれたという。一体どんなものなのか考えてみたい。

 以下に、教育勅語を現代語訳したものの一例を示す。

 明治23年に発布された教育勅語の特徴は以下の4点である。

・代々の天皇家はみな立派な人格者揃いであったという荒唐無稽な作り話によって、天皇を権威付けしている。
・大昔から日本人は天皇に忠誠を尽くしてきたという歴史改竄が行われている(明治以前、日本人は天皇の存在すら知らなかった)。
・封建的でカビの生えた家父長制・上意下達の徹底
・天皇を崇拝し、盲目的に隷従し、いざとなったら天皇のために命を投げ出すことを強要している。

 以下の文献も参考にして頂きたい。

マンガ 日本人と天皇

 今でもそうだが、戦前の日本人も健全な批判能力とは無縁であり、教育勅語の押し付けに易々と屈してしまった。その結果が、無謀な戦争への突入であり、国内外に無数の犠牲者を生むこととなった。無能な指導者を諫めて、間違いを止めるという基本的能力を欠いていたのである。

 問題意識の低い無能な国民が無能な政治的指導者を生み出し、自滅したのである。残酷な言い方だが、これが事実である。無数の日本の若者が前線で無惨な犬死・無駄死をさせられても、その事実を見ようとしない。お国のために命を捧げたのだから靖国神社に英霊として祀る、という行為はゴマカシであり、歴史的事実から学ぶ人間がすることではない。諸外国に対して侵略戦争を行ったことも認めようとしない。「八紘一宇」(世界中を天皇の支配下に置くこと)を掲げて、正しいことをしたんだと、平成時代に入っても言い張っている。外交能力などというものは日本には無縁なのだ。

 教育勅語は決して昔話ではなく、現代に生きる日本人の中で、その精神は強力に息づいている。目に見えないので普段意識していないだけだ。自分の考えを持たず、周りの空気ばかりを読んで、出る杭になることを恐れ、長いものに巻かれることを好む。権威的なるものに無批判に追従する奴隷根性は、戦後から70年以上経ってますます強化されているように見える。原発政策、安保法制、共謀罪・・・。事例を挙げればキリがない

 教育勅語の精神を尊重するということは、自立した人間としての尊厳を捨てることに等しい。非理性的で、安易で、堕落した態度だと言わざるを得ない。進歩の対義語である反動という言葉がふさわしい。

 支配する側の1%にとっては、国民がみな教育勅語に毒されている状態が理想だろう。財産だけでなく命も惜しげなく差し出して権力者を支えてくれるのだから、こんなに有難いことは無い。

 塚本幼稚園における教育勅語の強制は、愚かな支配階層の妄想を具現化したものだ。日本語も満足に話せない幼稚園児に教育勅語の原文を唱和させて何の意味があるのか疑問だが、支配階層の自己満足に過ぎまい。いきなり、大学で教育勅語を教えようとしても反発されることが分かっているから、抵抗が少ない幼稚園でコソコソと始めたのだろう。反動右翼というのはどこまでも姑息である。次なる夢は、小学校での実践らしい。残念ながら認可されなかったようだが・・・

 繰り返しになるが、教育勅語の害毒は決して大昔だけに存在したのではない。塚本幼稚園という閉鎖空間で幼児たちが暗唱させられているだけではないのだ。その精神は、現代日本人の無意識下に沁み込んでおり、無数の不幸を生み出す源泉となっている。

 本記事に少しでも共感して頂いた読者には、下リンク先の記事もオススメしたい。ネトウヨが読んだら発狂しそうな内容なので、まともな人には得るところが多いはずだ。

戦争の悲劇を後世に伝えたいならば、被害者視点だけでなく加害者視点も必要だ。

以上

JUN: こんにちは。JUNといいます。 中年の男性です(既婚者)。 大学卒業後に民間企業(メーカー)に勤め、いつの間にかベテランと言われる年齢になりました。 皆さんに役立つ情報を提供したいと思い、ブログを始めました。 政治社会問題を扱うことが多いです。 れいわ新選組の山本太郎さんを支持。 難しい問題を分かり易く丁寧に解説するのが基本方針。 気軽に読んで頂けると嬉しいです。 その他プロフィール: ・大学は理系の学科を卒業 ・働きながら通信教育で心理学と人間行動学の修士号を取得 ・独学でTOEIC940点を達成(2020年1月) なお、ブログ記事の無断転載は法律で禁止されています。 どうぞよろしくお願いいたします。