公安調査庁とは:(以下、ウィキペディア)
「破壊活動防止法、団体規制法などの法令に基づき、公共の安全の確保を図ることを任務とし、オウム真理教への観察処分の実施、周辺諸国などの諸外国や、国内諸団体・国際テロ組織に対する情報の収集・分析を行う治安機関・情報機関。法務省の外局である。」
年間予算約150億円で、約1500人の職員を擁しています。公共の安全の確保を図るために、どんな団体を調査・監視しているのでしょうか?
「旧オウム真理教」、「暴力団などの犯罪組織」「集会やデモでヘイトスピーチを行う市民団体」、は理解できます。
公安調査庁は、下記の団体も監視対象とし、情報収集を行っています。
・一部の労働組合や労働争議支援団体
・反戦運動・反基地運動、反核運動団体
・原発反対運動団体
・市民オンブズマンなど行政監視グループ
・部落解放・女性解放など人権擁護運動をする団体(アムネスティ・インターナショナル、自由法曹団、日本国民救援会、青年法律家協会等)
・消費者団体(生活協同組合や産地直送運動・環境保護団体)
・言論団体(日本ペンクラブ、日本ジャーナリスト会議等)
当然、これらの団体からは、「調査・監視対象にするのは不当」と非難の声が上がっています。市民の利益にかなう活動をしている団体であっても、権力者側からすれば、「公共の安全」を脅かす存在のようです。これらは自民党にとって都合が悪い団体なので、自民党が公安調査庁を裏で操り、調査・監視の対象にしているのです。
上に挙げた各種市民団体は、なぜ、自民党にとって都合が悪い団体なのでしょうか?
市民たちが政治などに関心を持たず、お上の言うことに素直に従い、搾取されても気付かず、人権を蹂躙されて健康被害に遭っても、ひたすら我慢することを、権力者たちは望んでいます。自民党を裏で操っている経団連などの財界も、国民の奴隷根性が強固であることを渇望しています。各種市民団体の影響力が大きくなっていくと、問題意識の高い選挙民が増えてしまうので、支配者側としては困るのです。
市民が必要な情報を入手し、問題意識を持つようになったら、当然、堕落した政府への批判が高まります。その結果、選挙で惨敗することを権力者たちは一番恐れています。
政党では、日本共産党だけが監視対象になっています。自民党にとって、一番都合が悪い政党、一番消えて無くなってほしい政党が日本共産党なのです。共産党以外の野党は、監視対象にしなければならないほど怖い存在ではないのです。
日本共産党は、日米安保破棄、原発全廃、象徴天皇制廃止などを一貫して唱えてきており、ブレがありませんし、論理的にも整合が取れています。公安調査庁の監視対象になっているということは、ある意味、名誉なことでもあります。
自民党にとって都合の悪い存在は、その親分であるアメリカ様にとっても都合が悪いのです。日本を実質的に植民地支配してきたアメリカにとって、現状維持を脅かす市民団体や政党は敵に他なりません。現在、こうした市民団体や共産党は日本社会の中ではまだまだ少数派なので監視程度で済んでいますが、多数派を占めかねない状況になったら、権力者たちは牙をむくことになるでしょう。血も涙もない支配者層が、軍需利権・原子力利権・経済利権などを簡単に手放すことはありません。
特高警察は戦前・戦中に拷問で多数の市民を殺害しましたが、その特高警察の出身者が、公安調査庁の設立に参画しました。多額の税金を使っていながら、国民生活の幸福に寄与するような活動をあまりしていない、という印象を受けます。
自民党は安保法制を強引に推進する過程で憲法を蹂躙し、法治国家としての土台・枠組みを破壊してしまいました。悪政の限りを尽くし、社会をますます暮らしにくくしている安倍政権にうんざりしている人も多いでしょう。例を挙げるとキリがないので、詳しくは下記リンク先をご参照ください。
公安調査庁という組織の目的が、公共の安全の確保を図ることならば、自民党のような団体こそ調査・監視対象にして欲しいものです。
参考リンク:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%AE%89%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E5%BA%81
以上