「もっと広い家に安く住みたい」と思っているあなたは、まず、この事実を知らなければならない。現状、原因、対策は何か?

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出典(参議院議員 山本太郎オ フィシャルサイト)

 2017年3月9日、山本太郎議員が内閣委員会で、日本の貧困な住宅政策について質問を行いました。国会中継のビデオリンクを以下に示します。

 以下に国会質疑の書き起こしを記します。なかなか鋭い追及です。これを読むと、日本の住宅問題の論点が明確になります。参考にしてください。

書き起こし始め
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○山本太郎君
「日本社会を根底から揺るがしかねない少子化の危機を脱することは待ったなしの課題ですと、先日、所信表明で加藤少子化担当大臣がおっしゃってくださいました。全くの同感です。少子化対策に有効な施策、幾つかあると思うんですけれども、本日はテーマを住宅に絞って、自由・社民の会派、希望の会を代表して少子化担当大臣に御質問いたします。よろしくお願いします。
少子化対策として更に住宅支援についても考えていく必要があるとお考えになりますか?」

○国務大臣(加藤勝信君)
「(中略)少子化対策においては、若年層や低所得者層に対する住宅支援、これが重要ではないかという、これも重要ではないかというふうに考えております。」

○山本太郎君
「ありがとうございます。
ちょっと感動しました。というのは、少子化対策に必要なことの一つにこの住宅支援というものは絶対に必要な部分だったので、その全てを言っていただいて、もう私質問することないんじゃないかと一瞬思ってしまいましたが、このまま続けます。

世界を見れば、公的住宅や住宅手当などを充実させることによって出生率上がることはヨーロッパでも証明されていると。
(中略)
少子化を改善する方法として、イギリス、フランス、フィンランド、スウェーデンなど出生率が上がっている国は、住宅手当、住宅政策を充実させる、若年層に子づくりしやすい、家族を形成する気になる効果的な施策を国が先頭に立って打ち出し、結果を出していると言えるんじゃないでしょうか。

国交省、最新の調査で、全住宅のうち公営住宅を含む公的賃貸住宅の占める割合教えてください。」

○政府参考人(伊藤明子君)
「全国の住宅ストックの数は約六千六十三万戸ございまして、公営住宅を含む公的賃貸住宅は約三百三十六万戸でございます。その占める割合は、約五・五%となっております。」

○山本太郎君
「社会住宅、公的な住宅みたいなものを足していっても五・五%だと。
先ほどの資料をもう一枚おめくりいただくと、全住宅に占める社会住宅の割合といういろんな国との比較があるんですけれども、ほかの国は、出生率が上がっている国は桁が違うんですよね。日本にある公社とかURの物件は、低所得者向けとしての前提では造られていない。都営、公営などの住宅は、低所得の若者世帯を受け入れる要件もなかなかないと。最近の日本、若者世代の低所得、貧困なども深刻な問題になってきています。

住宅問題、住宅事情、要は世帯形成だったり、潜在的な住宅問題について、若者世代のみに特化した調査のデータを総務省、国交省、厚労省はお持ちでしょうか?なければないと簡潔にお答えください、時間の関係で。」

○政府参考人(千野雅人君)
「総務省にはそのような調査はございません。」

○政府参考人(伊藤明子君)
「国土交通省としては、若者に特化した居住の調査は行っておりません。」

○政府参考人(中井川誠君)
「厚生労働省におきましては、御指摘の若者に特化した住宅事情の調査は実施しておりません。」

○山本太郎君
「ありがとうございました。
ここ調査しなきゃ少子化対策どう対策するんでしょうかというはずなんですね。できるはずもないということなんです。少子化問題を解決する、この掛け声はすばらしいけれども、本気で取り組むのであればまずは調べると、でなければ手当てはできない。実態が分からないところに政策なんかないという話ですよね?

若年層も使える住宅支援、現在どんなものが存在するでしょうか。生活保護の住宅扶助以外で教えてください。」

○政府参考人(中井川誠君)
「お答え申し上げます。
厚生労働省におきましては、生活困窮者自立支援法に基づき、離職等により経済的に困窮し、住宅を失った又はそのおそれがある方に対して所要の求職活動等を条件に最長九か月の家賃相当額を給付する住宅確保給付金を実施しております。
本給付金につきましては、所得の低い若者の方につきましても要件に合致すれば利用可能でございます。」

○山本太郎君
「ありがとうございます。
これ、対象者は離職者のみですよね。ということは、ワーキングプア、就労経験のない無業者、長期で離職している人とかは対象にはならないと。家賃補助を受けられる期間は原則たった三か月。これ、第二のセーフティーネットとしては、余り機能していないと言えるんじゃないかということですよね。これ、実績としても非常に数が少ないんですよ。

家賃だけなら何とか払えそうなんだ、こういう方もいらっしゃると思います。でも、それ以前の敷金、礼金が払えないという人も意外と多いという話を今からしたいと思います。まとまったお金を払うためには貯蓄は必要です。

資料のこれ二の一とあります。次のページ。その次行っていただいてもいいですかね、まず。ごめんなさい、ちょっと挟み方を間違えました。日銀の金融広報調査委員会発表ですね。二十八年家計の金融行動に関する世論調査から。単身世帯全年齢で見る貯蓄ゼロ、ちょっとこれびっくりしません、私、見たときびっくりしたんです。単身世帯、これ全世帯で貯金、貯蓄ゼロを見たら、こんな数がいるんです。二十代で五九・三%、三十代で四七・三%、四十代で五〇・一%、すごいなという。

一枚戻っていただけますか。先ほどのデータを見て分かることは、自力で敷金、礼金を準備できない人がこれだけの数いたんだということでも言えると思うんですよね。今お戻りいただいて、資料のものなんですけれども、二十代の単身者にクローズアップして見てみようかと。そうしたら、四年前の調査よりも貯金ゼロがむちゃくちゃ増えているねって。二五%以上増えているということですよね、四年前の調査よりも。これ、ひどい状況なんですよ、現実を見れば。

親などから借りるなども考えられるんですけど、親世代も生活がぎりぎりで出せない状況というのも確かに存在する。
敷金、礼金を借りられるシステムってあるでしょうか?教えてください。」

○政府参考人(中井川誠君)
「厚生労働省におきましては、全国の都道府県社会福祉協議会を実施主体といたしまして、低所得者世帯などを対象に貸付けを行う生活福祉資金貸付制度におきまして敷金、礼金の貸付けを行っているところでございます。」

○山本太郎君
「これも離職者のみですよね。貸付金という形ではあると。でも、これ借金なんだって話ですね。しかも、審査があるんだと。つまり、審査に落ちてしまうという人もいると。これ、二〇一五年の決定件数だけで見ると百八十一件という数字が出ていますね。この国で機能している住宅手当に相当するものは事実上生活保護の住宅扶助のみとなってしまうと。しかし、これは保護基準、保護対象者に対する施策ですから、言ってみれば今の日本に住宅手当的なもの、ほぼ存在していないということが分かると思うんですね。

ちゃんと計画性を持って貯金しなかった者にも責任があるんじゃないかという声も聞こえてきそうなんですけれども、厚労省の二十七年賃金構造基本統計調査によると、二十歳から二十四歳の平均月収は二十万四千五百円。二十五歳から二十九歳は平均月収二十三万七千三百円。まあ、これら、あくまでも平均ですから、高い人もいるし、これ以下の収入の方々もたくさんいらっしゃるというわけです。収入から、これらの収入から住居費用を引いたら幾ら残るかということを想像していただきたいんです。それで食費、通信費、光熱費、それ払ったら幾ら残るだろうって。奨学金の返済が厳しいという理由もよく分かりますよね。貯金なんてとんでもないよという話なんです。今月乗り切るだけで精いっぱいの若者が多く存在することに注目しなければ、少子化も格差も解決しようがないと。これ、若年層だけの問題ではもうないんですよね。そのような状態の中高年も最近では問題化しています。

一般的に日本でホームレスというのを定義すると、公園、河川、道路、駅などで日常生活を営んでいる人々をいうそうですが、もっと広いホームレスという考え方がある。ネットカフェ、ファストフード店など、深夜営業店舗やカプセルホテルなどをねぐらとして過ごすという広義、広い意味でのホームレス状態。これ、若年層を始め、もちろん中高年にも広がっていっている。経済的に実家から出れないだけではなく、実家から出ても家を借りるまとまったお金もない。友達の家を転々とし、そのうち身を置ける場所もなくなり、本来は住まいとはされない場所が住まいになるという現実がこの国に存在している。

 厚労省、現在、ネットカフェ難民と言われる方々、どれぐらいいらっしゃいますか?平成十九年に委託調査と称した電話聞き取り、やっていますよね。それ以降調査が行われているかということで教えてください。」

○政府参考人(中井川誠君)
「委員御指摘の調査は平成十九年に行われて、そのときに五千四百人という数字を出しておりますが、それ以降は調査は行っておりません。」

○山本太郎君
「どれぐらいの方々がそういう暮らしをしているのかということは把握していないと。
私が三年前に本委員会で質問させていただいた脱法ハウス、いわゆる違法貸しルーム。貸し事務所や貸し倉庫などとして届けられた建物を二、三畳ほどの小さなスペースを間仕切りして、その小スペースを住まいとして貸し出しているというものなんですけれども、保証人要らない、敷金、礼金要らない、賃料も安い、けど消防設備などがなかったり避難経路の確保もないと、さらには窓すらない施設も多い。消防法、建築基準法、建築関連条例などで住居用施設としての違法性が強いんですけれども、経済的理由から賃貸物件の初期費用、連帯保証人を用意ができなくて賃貸住宅の契約ができない若者や単身者が選択肢がないゆえに多く利用されているといいます。

国交省、違法建築物件としての違法貸しルームの調査は行っているようですが、そこに住まう方々がどれぐらいいらっしゃるかを調査されていますか?」

○政府参考人(伊藤明子君)
「国土交通省では、いわゆる違法貸しルームについて、安全性の確保から建築基準法への適合状況の調査はしておりますが、その入居者についての調査は実施しておりません。」

○山本太郎君
「中の実態は分からないと。
さらに、実家ではなく社宅、独身寮、住み込み、下宿、シェアハウスなどの不安定な居住形態で暮らす若者にはホームレス経験者も多いことが分かっています。住む場所がないと住所もない、バイトもできない。それはそうですよね。住民票もないので、あらゆる行政サービスから排除されてしまいます。選挙権も失う。これ、一大事ですね。人間らしい暮らしを全て剥奪されてしまうと。

少子化対策は当然のこと、全ての世代に対しての生存の基礎としても、もっと住宅政策に力入れなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけど、これむちゃな話していますかね?

ここ数年、問題化している無料低額宿泊所、簡単に言うと、住む家のない生活困窮者に一時的に安価に利用できる部屋を提供する事業者を指すと。届出だけでオッケーなんですって。誰でも簡単にその開所できると。

近年、様々な事業者が参入、ここを舞台に貧困ビジネスが問題化していると。社会問題化になっています。手口としては、暖かい部屋と毎日の食事ありますよ、ホームレスを始めとする社会的、経済的に弱い立場の方々に生活保護を受けさせ、保護費を徴収。内訳、その徴収されて、どういうふうに抜かれるか。家賃、施設利用料と食事代。家賃って、どんなところなんですかね。ベニヤ板などで仕切られた三畳ほどの劣悪な住環境、日々の食事は粗末なもの。生活保護費用のうち本人に渡るのは一日千円程度だと。運営者による虐待なんかも報告されている。皆さんもう御存じだと思います。

社会的立場の弱さから選択肢がほかにないんだということを利用した卑劣極まりない貧困ビジネスが横行している。国は、これらの施設を生活困窮者が自立するまでの一時的な起居の場と決めていると。東京都は入所期間原則一年、千葉県は原則三か月と定めているそうです。しかし、厚労省が行った届出のある施設だけでされた調査では、利用者のうち一年を超える三年ぐらいの入居者は全体の二六・五%、四年以上は三二・三%にもなったと。ずうっといるんですって、ずうっと。

去年末に行われた東京都と千葉県の調査、無料低額宿泊所で入所者の死亡が相次いだと。宿泊所で年間百五十人以上が死亡退所、死んだから退所するということになっていると。

厚労省、お聞きします。
全国にある届出がある若しくは無届けの無料低額宿泊所、それぞれの数とそれぞれの施設での死亡退所者数、つまり施設内で死亡した人々の調査していますか?調査していないなら、その理由も教えてください。」

○政府参考人(中井川誠君)
「無料低額宿泊所及びこれに類する施設につきましては、平成二十七年六月末日現在の状況で調査を行っております。この時点で、いわゆる届出の無料低額宿泊所は全国で五百三十七か所でございます。それから、これに類するものとして法的位置付けのない施設は千二百三十六か所となってございます。
それで、これらの施設を退所した方の数や退所理由については把握をしてないところでございます。これは、施設の特性上、利用者が短期間に入れ替わる実態もありますので、退所者の状況をつぶさに把握することがなかなか難しいという理由によるものでございます。」

○山本太郎君
「出入りが激しいので、それをチェックするのが難しいということが一番の原因じゃないですよね。だって、随分、何年にもわたっている人たちもいるし、その中で人生の最期の日を迎える人もいるぐらいですよ。

一番の問題は何だといったら、これ届出で簡単にオープンさせてしまっていることが問題を拡大させているんじゃないですか。届出じゃなくて許可制にしてくださいよ。これ厳しい要件にしないと、川崎のドヤの問題もあったじゃないですか、燃えたところ。埼玉のお寺の問題もあったじゃないですか。これ、規制しない理由なんてないんですよね。

厚労政務官、是非、届出で簡単にオープンさせず、許可制など厳しい対応、(中略)
要は、許可制にしていただきたい。じゃないと、この問題解決できない。だから、そのことを是非、厚労省の中でシェアして、それでより調査に力を入れていただけるようにお願いできないですか?(中略)」

○大臣政務官(堀内詔子君)
「山本委員のお気持ち、よく分かります。厚生労働省としては、今のところ届出制ということで現状させていただいているところでございます。」

○山本太郎君
「困るんです、それ。このまま続けますということを宣言されたに等しいことなので、これ許可制にしていただきたいんです。これ大問題なんです。済みません、許可制にしていただきたいので、それ話し合っていただきたい、これ大問題と受け止めて。お願いします。
(中略)」

○大臣政務官(堀内詔子君)
「今後、制度全体の見直しを検討していく中で検討を進めさせていただきたいと思っております。」

○山本太郎君
「どうしてそういうふうに先延ばしにしてしまうかという話なんですけど、これ、問題があるんですよ。

要は、そこを取り締まったところで、数を減らしたところで、じゃ、行き場がなくなった人たちどうすればいいのという話なんですよ。ある意味、これ、必要悪にされちゃっているんですね、全てが。無料低額宿泊所にしても、そのほかの、何ですかね、脱法ハウスにしても、そういうポジションになっちゃっているということなんですよ。だから、それ、そこをなくしたければ、しっかりとした受皿をつくっていかなきゃいけないということなんですよね。
これ、本当に大問題なんですよ。若年層にも中高年にも共通点があると。自分の部屋を、家を持つハードルが高い日本において、経済的に弱い立場の人たちは充実した住宅支援がない結果、劣悪な施設にも行かざるを得ない。たとえ違法で劣悪な環境でも、次々に人々を移す受皿がなければ動かしようもない。だから、行政は極力そこには触らない。逆に、一か所にまとまってくれるんだったら、ケースワーカー不足だし、これ助かるなと言う人もいるぐらいなんですよ。結果、そのような施設が存在することも必要悪とされてしまう悲しい現状です。

これ、でも、国交省は動いてくれたんですよ。どういうことか。この住宅問題、ある法案が今国会で提出されると。住宅セーフティーネット法の一部改正です。(中略)
簡単に言うと、いろいろ努力して住宅確保要配慮者に住宅を供給していこうという趣旨だと思うんですね。
この法案文の中に、住宅確保要配慮者に該当する者として現在、住宅政策で社会問題化している若年層やホームレスなどはしっかりと明記されているでしょうか?」

○政府参考人(伊藤明子君)
「住宅確保要配慮者につきましては低額所得者等を対象にしておりまして、これに該当する若年者やホームレスは施策の対象になるものと考えております。」

○山本太郎君
「(中略)住宅セーフティーネット法、何年に制定されましたか。それ以後、法改正行われたでしょうか?」

○政府参考人(伊藤明子君)
「セーフティーネット法は平成十九年に制定されております。それ以来改正しておりません。今回改正する予定でございます。」

○山本太郎君
「十年前にこの法律ができたからこそ進んだという事柄があれば、簡単に教えてください。」

○政府参考人(伊藤明子君)
「例えば、地方公共団体の住宅部局や福祉部局、不動産関係団体、居住支援団体等から成る居住支援協議会をつくるということで、居住支援を行おうとしているところでございまして、現在、全ての都道府県と十七の市区町において設立されており、居住支援の取組が進められているところでございます。」

○山本太郎君
「およそ十年前に基本法的な法律は作ったけれども、その後は事実上放置状態を続けたということなんですよ、これ。違います。十年掛かるんですか。やるべきことをやっていたと言えるんですかね、これ。

住宅確保要配慮者とは誰ですかという問いかけに対して、それに該当する人々を一部でははっきりと明記し、一方で少子化対策に絶対必要不可欠な若年層や社会問題化する低額宿泊所などで数年にわたり暮らすことを余儀なくされる方々などに対しては案文には明記せず、後で省令で決めますというらしいですけどね。これ、書かれるかどうかも分からない。何で丸めるんですか、社会問題ですよって。住宅支援に関する法律が十年前にできていながら、前に進めたのは十年掛かりの協議会の設置のみなんですよ。国の本気度が低かったから十年掛かったという、それ以外に何かあるんですかね?

少子化問題や住宅問題がここまで広がったのは、積極に動いてこなかった自分たちにあるという自責の念はないのでしょうか?」

(中略)

○山本太郎君
「(中略) 家賃の低廉化に関して案文に明記されていますか?」

○政府参考人(伊藤明子君)
「法文上は明確に明示してはおりません。」

(中略)

○山本太郎君
「この法案名と先ほどお読みした法の一条の目的にあった、供給の促進に関する施策を総合的かつ効果的に促進し、もって国民生活の安定向上と社会福祉の増進に寄与することを目的とすると言っているのに、どうしてこれ低廉化、家賃の低廉化について条文に書き込まなかったんですか、これ。予算措置なんですって。ということは、どういうことになるかって。じゃ、来年どうなるか分からないという話ですよ。非常に不安定じゃないですか。そのときによってその付けられる予算が上下するということは、それだけ、もし家賃の補助を受けることになった人も来年は再来年はということで上下するという、不安定な生活させることになるということですよね。そうでしょう、だって。いや、そんな豆鉄砲を食らったみたいな顔されても困るんですけど。

要は、本来やるべきことは何だと。それは家を、みんなにちゃんと住まいの支援をしようということだと思うんですよ。そこには、それを供給していくためには何が必要か。家が必要です。それをマッチングさせる人が必要です。そして、家賃の補助が必要ですというのもこれセットだと思うんですよ。でも、それが条文に書き込まれていないんですよ。これ、余りにもおかしくないですかって。

そしてもう一つ、若年層や生活保護受給者、ホームレスの方々が暮らさざるを得ない公的な規制のない場所を事実上行政は黙認していることを先ほど紹介したと思います。既に社会問題化している事柄なのに、この点に関してしっかりとどうしてそこを書き込まないのかということが非常に不思議なんですよ。

今言った二点のことを条文に追加するということをしていただきたいんですけれども、いかがでしょうか?」

(中略)

○大臣政務官(藤井比早之君)
「現在、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の一部を改正する法律案を内閣として提出させていただいておるところでございます。
その案が、内閣として提出したものでございますので、この後国会の方で議論されるかと思いますけれども、そちらで審議をしていただきたいと思っておるところでございます。」

○山本太郎君
「これ、省令で後で記すということも聞いたんですけれど、じゃ、この省令で記すときには、先ほどの住宅確保要配慮者というところに、若年層、生活保護受給者、ホームレスとしっかりと記すと、というような姿勢は持っているということですよね?いいですか?」

○大臣政務官(藤井比早之君)
「国会における議論も踏まえてということでございますけれども、こちらは定義、第二条におきまして、「その収入が国土交通省令で定める金額を超えない者」と、これをこの法律において住宅確保要配慮者、次の各号のいずれかに該当する者をいうというのの中にありますので、そういった御議論も踏まえてということと考えております。」

○山本太郎君
「これ、十五・八万円以下の人たちを全員まとめちゃったら、救われる順番として、その人たち、ひょっとして遠のくかもしれないんですよ、この先予算措置が少なくなったら。
加藤大臣、是非、これ所管の法律は違いますけれども、今、今日、本日申し上げたような内容を是非厚労省や、そして国交省と一億総活躍と、そして少子化対策大臣として、是非このことをシェアして、そして話し合っていただきたいんです。お願いします。」

(中略)
***************************
書き起こし終わり

以上

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世界で最も女性が輝いていない国がどこか、あなたは御存知ですか?客観的データの紹介。

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 言うまでもないことですが、日本という社会は男性によって支配されています。社会の在り方が男性の論理によって決められてきたのです。そのため、いびつで暮らしにくい社会が出来上がりました。例を挙げましょう。

・将来世代への負担を考慮せず、安全性も無視して原発を推進している。
・反動政治勢力による違憲安保法案(=戦争法案)の推進。軍需産業の跋扈。
・マスコミへの圧力など言論統制。ヘイトスピーチの横行。
・庶民の収入低下、負担増加
・貧富の格差拡大
・ブラック企業の跋扈。
・画一的に知識を詰め込むだけで、考える力を奪う上意下達教育
・その他

 以下の写真は、女性抑圧社会の現実を覆い隠すための自民党キャンペーンです。

出典:首相官邸ホームページ
出典:首相官邸ホームページ

 日本は世界的に見ても、国会議員の女性比率がとても低いです。

出典:sankei.com
出典:sankei.com

グラフ:我が国と諸外国の国会議員に占める女性割合の推移 出典:内閣府 男女共同参画局
グラフ:我が国と諸外国の国会議員に占める女性割合の推移
出典:内閣府 男女共同参画局

 さすがに、昭和の時代よりは女性比率がアップしていますが、それでも世界最低レベルであることが理解できます。

 政党別の女性議員比率はどうなっているのでしょうか?一つの例を以下に示します。

出典:赤旗
出典:赤旗

 戦前回帰願望が強い安倍自民党は、やっぱり女性比率が低いですね。クオーター制(社会に残る男女の性差別による弊害を解消していくために、積極的に格差を是正して、政策決定の場の男女の比率に偏りが無いようにする仕組み)を導入しようという話もあります。しかし、制度をどのように変更しても男尊女卑の意識が強ければ、仏作って魂入れずになるでしょう。

 現状の制度下でも共産党の女性比率は高いのですから、制度が整っていないことを言い訳にはできません。共産党に対しては色々と批判する人も多いですが、党内の民主主義度は自民党より高いのだと思います。

 例えば、下写真のようなヤジを女性議員に飛ばす国は、日本以外にあるのでしょうか?

写真(辻元議員に野次を飛ばす安倍総理)出典:ANN

 企業内の女性役員・管理職比率も低いままです。下図を参照してください。

グラフ:従業員、管理職、役員における女性の割合 出典:帝国データバンク
グラフ:従業員、管理職、役員における女性の割合 出典:帝国データバンク

 女性役員が一人もいないという企業が約6割です。このデータは企業全体を表していますが、企業規模が大きくなるほど、女性役員・管理職の割合は低くなります。創業何十年と経っていても、女性役員はおろか女性管理職が一人も誕生したことがないという大企業がたくさん存在します。政治の世界の方がまだマシですね。

 日本社会の中でも、特に民主主義が機能しない場所が企業です。以下に例を挙げましょう。

・天皇と呼ばれる経営トップの一挙手一投足に敏感に反応し、ひたすらご機嫌取りに励む役員たち。
・その役員の忠実な犬と化した管理職たち。自分の身を守るだけで手一杯。
・組織が生んだ矛盾・無理難題は下層の従業員へすべて押し付ける。
・従順なだけが取り柄で思考停止した社員。過労死の頻発。
・自分の意見を表明する社員は淘汰される。
・がんじがらめの管理を行い、一般社員には裁量権が一切ない。
・下からの提案がない。不具合・不祥事が隠ぺいされる。
・社内議論が無いが故に凡庸となった商品・サービスが価格競争に巻き込まれ、結果として利益率が低下する。
・その他

 例を挙げればキリがありません。男性が支配している軍隊的な組織は、無機質でストレスがたまります。奴隷サラリーマンでは仕事をしていても楽しくありません。

参考記事のリンク:

【自発的隷従が蔓延し劣化が進む日本】権力者の暴力よりも「善人」の沈黙の方が恐ろしいという話

 ある社会で、女性がどのくらい意思決定に参加しているかは、民主主義のバロメータになります。男性が支配する社会はいびつです。そんな社会に未来はありません。

以上

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「政府によるAV業界健全化の推進」→このニュースを聞いて違和感を覚えた理由をご存知ですか?

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 アダルトビデオ(以下AVと略す)業界の健全化を目指して、大学教授や弁護士等による第三者委員会が発足し、2017年4月17日に記者会見が行われた。この第三者委員会は「AV業界改革推進有識者委員会」という名称で、AV関連の会社やプロダクションなどに提言や指導を行う予定だ。

 記者会見での主張内容は下記のとおり。

「自己決定権をはじめとする人権を保証するなど、健全化に向けて業界を刷新する必要がある」
「出演強要の話を聞いて心を痛めている。委員会の設置を機に、業界全体の問題を抽出して解決を図っていく」
「意に沿わない演技などに対して正当な理由をもって出演を打ち切ることができるよう契約に織り込むことや、出演者が不当な圧力を受けることなく自由意思で契約してはじめて撮影が可能になることなど、業界が守るべき規則をまとめた」
「委員会の提言や助言を無視した場合、罰則や公表を行う」

 安倍政権の後押しで、最近はAV業界への対応を見直す動きが活発化しており、政府は2017年4月を「被害防止月間」と定めて取り締まりを強化すると表明していた。

 このニュースを聞いて、4つの違和感を覚えたので以下に述べる。

1)「AV業界の健全化」という言葉自体が矛盾である。
 そもそもAVに出演する女性は自尊心の喪失と引き換えに報酬を得ているのではなかろうか?日本国憲法でも謳われている個人の尊重や人権という考え・態度が培われていれば、このような商売を始めようと思わないはずだ。

 こういうとき「表現の自由だ!」という弁解も必ず聞かれる。しかし、表現の自由は伝家の宝刀ではない。表現の自由に甘え過ぎた結果、日本は、世界でも最もひどい児童ポルノ大国になってしまった。詳しくは下記リンク先記事を参照して欲しい。

【児童ポルノ大国日本】道徳心の荒廃が権力の介入を招き、表現の自由を危機にさらす。

 児童ポルノやAVの氾濫は人権意識の希薄さを象徴している。人権意識を高める教育も含め、AV業界が縮小するように持っていく施策が社会の健全化のために必要だ。政府が規制だけを強めても、「健全なAV業界」が実現することはない。

2)背景にあるのは貧富の格差拡大政策
 AV業界が拡大している背後には、不安定雇用・手取り額の減少・生活費の増大など貧困問題が横たわっている。例えば、奨学金で大学に通い多額の借金を抱え、卒業後に非正規雇用になれば、借金を返すどころか日々の生活すら成り立たなくなる可能性がある。このような状況悪化が続けば、比較的高い報酬を求めて安易にAV業界を選ぶ人が増えても不思議ではない。

 そして、生活苦などの貧困問題を悪化させているのは、言うまでもなく「AV業界健全化」を推進している安倍政権である。格差拡大の元凶である安倍政権を退場させることが最良の対策ではなかろうか。

参考リンク:
【絵を見て理解しよう】アベノミクスで暮らしはどうなったか?

【世界の潮流】学費は原則無料でなければならない理由を考えてみました。

3)経済的徴兵制と根っこは同じ
 経済的徴兵制という言葉の定義は下記の通りだ。

「軍人が特に魅力的な職業とは見られない国の場合、志願制度では軍隊の補充の問題が避けられない。一方、国の一部に経済的に貧しい地域、または経済的な発展から取り残された地域がある場合、仕事も金も技術も学歴もないその地域の人々にとって、基本の衣食住や兵役中の高い金銭的報酬に加えて資格の取得や高等教育を受ける際の奨学金など退役後のキャリアパスまで保証される軍人という職業は逆に魅力的な選択肢に映る。
貧困地域では経済的理由で高等教育が受けられず、そのために専門知識や学歴が必須とされるような賃金の高い仕事に就けない結果となり、貧困が再生産されている。このような状況から抜け出すため、真に自発的な意思ではなく兵役に志願せざるを得ない状況があることを知りながら、政府がこの経済格差を是正しないばかりか、むしろこの状況を放置し利用することで新兵をリクルートしている実態がある。経済的弱者が兵役を強いられるこの状況を事実上の徴兵制とみなし、非難する意味合いを込めて「経済的徴兵制」と呼ぶ。」(ウィキペディア)

 防衛省は、借金に喘ぐ学生の弱みに付け込み、経済的徴兵制を推進しようとしている。若者の弱みに付け込んで搾取するという点で、経済的徴兵制もAV出演強要も根っこは同じだ。弱肉強食の野蛮な社会を見直すという視点が今の政治には欠けている。

4)安倍政権によるお手軽な内閣支持率アップ政策
 安倍政権は、さも弱者の味方のようなポーズをとっているが、ダマされてはいけない。憲法を蹂躙し、法的枠組みを破壊し、戦前回帰政策を続けている政府に人権や個人の尊重という概念はない。今の政府にとって弱者は搾取の対象に過ぎない。その証拠に、根本原因である貧富の拡大や国民負担の増大という問題には手を付けていない。むしろ状況を悪化させている。

 安倍政権の進めるAV業界健全化、取り締まり強化は、弱者の味方というポーズをとり、内閣支持率をアップさせるのが目的だろう。下写真のニュースを見て「安倍さんは頑張っているな」と共感するような人は、物事を批判的に見る癖を身に付けた方がよい。

写真(安倍政権によるAV業界健全化のニュース)

まとめ:
 政府は、大学までの学費無償化など、国際的な潮流に沿った政策に本腰を入れるべきだ。雇用の安定化策も必須である。若者が卒業時に多額の借金を抱えていたり、ブラック企業が横行している限り、すべての業界で不健全化が一層進むであろう。

以上

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【日本は美しい国か?】外国人技能実習制度はブラック企業による奴隷労働の温床である。

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写真(外国人奴隷労働者枠拡大のお知らせ) 出典:参議院議員:山本太郎ホームページ

 日本人の人権意識は国際的に見て低く、冤罪事件が多発する実態も踏まえて「日本は中世の国か?」と海外から揶揄される始末です。労働現場での実態もひどく、「karoshi」という新しい英単語を生んでしまった程です。「美しい国:日本」などと言って自己陶酔しているのは総理大臣くらいかもしれません。

 法律に反する労働行為を強要されても、それに文句も言わずに従う日本人が多数派だと思います。その日本人従業員よりもさらに劣悪な環境で低賃金の長時間奴隷労働をさせられている外国人実習生がたくさんいます。外国人技能実習生は2017年現在で約17万人もいますが、わざわざに日本へ来てもらう目的は次の通りです。あくまでも建前です。

「技能実習制度は、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することによる国際貢献を目的とする」

 企業の経営者が、「外国人実習生は戦力になっている」「彼らがいないと経営が成り立たない」「うまくいっている」などとコメントするのを聞きますが、経営側の意見ばかり聞いても本当のことは分かりません。被害に遭っている外国人実習生本人から本音を聞かねばならないのですが、マスコミは弱者の情報を吸い上げる努力をほとんどしていません。しかし、国会議員という権力者の中にも良心を持った人がいて、外国人実習生の立場から奴隷労働の実態を国会で取り上げてくれています。

 2017年4月13日に内閣委員会で、自由党共同代表の山本太郎議員が、外国人技能実習制度の問題点について指摘・追及しました。YouTubeビデオのリンクを以下に貼ります。

 上記リンク先の国会質疑の中から、必要と思われる部分を以下に引用します。

引用始め
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○山本太郎君
「実際日本を訪れ暮らした人々にとって日本はどんな印象でしょうか。移民政策と誤解されないよう配慮しつつ、更なる外国人人材の活用の仕組みを検討すると安倍総理御発言のとおり、東京五輪向けの建設、造船分野での緊急措置、神奈川、大阪、東京、特区での外国人家事労働者導入、在留資格「介護」の新設、製造業での外国従業員受入れ事業など、着々と進んでいると。さらに、今年三月、農業人材の就労解禁のため、国家戦略特区法改正案も提出、今年秋には技能実習の介護分野への拡大も予定。こういった方々が母国に帰った際に大いに日本を宣伝してくれる存在になれば、これぞやはり、何といいますか、廃りのないといいますか、本物のクールジャパン戦略ではないかという観点で、外国人技能実習生に国家戦略特区を絡めて質問していきたいと思います。
お聞きします。外国人技能実習生に日本に来てもらう狙いは何でしょうか。」

○政府参考人(佐々木聖子君)
「技能実習制度は、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することによる国際貢献を目的とするものでございます。」

○山本太郎君
「技術、技能の移転、つまりは国際貢献だと。日本では、介護分野での労働不足、深刻です。この秋、介護分野に実習生が入ってきます。開発途上国では家族介護がほとんどと聞きます。
介護職が職業として定着していない、じゃ、日本で学んだ技術、帰国後にどう生かされるんですかといったら、大いに疑問なんですよね。送り出し国側のリアルな技能実習ニーズの把握、厳格にされていますか。技術、技能の移転でなく、日本の介護分野の人手不足、補っているんじゃないですか。客観的に確認する手続を採用すべき。すなわち、送り出し国にある日本大使館、領事館、ジェトロ、JICAなど在外機関を通じて送り出し国の社会経済状況等を把握した上で、技能実習ニーズの有無について判断すべきだと。これは、国が実際にやっていないことを今お伝えしております。」

「副大臣、是非、送り出し国側のリアルな技能実習ニーズの把握を客観的に確認する手続を採用すべきと各省庁などに御提言いただきたいんです。よろしくお願いします。」

「日本の外国人実習制度については世界からはクレームの嵐です。国連からは、女性差別撤廃委員会、人身売買に関する特別報告者報告、移住者の人権に関する特別報告者報告、人種差別撤廃委員会、自由権規約委員会からは二度指摘いただき、性的虐待、労働に関係する死亡、強制労働となり得る状況に関する報告がいまだに多く存在することを懸念とともに留意すると。アメリカ国務省人身売買報告書では、人身取引を示す実質的証拠があるにもかかわらず、政府はこの制度における強制労働の被害者をこれまで一人も認知していないと、二〇〇七年から二〇一六年まで毎年指摘されました。」

「世界は見ています。そして、世界に完全にばれてしまっているようです。これではさすがにまずいと、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律が成立。運用は今年十一月から。」

○山本太郎君
「確かに労働の法律では守られています。でも、言葉がうまく話せない実習生には、日本人と同じルールでしか守ってもらえないというのはかなりハードル高いと思いませんか。司法の判断と言いました。裁判、これできますかねって。実習生制度としてしっかりとサポートすることを考えるべきだと思うんですけれども、新しい法律の内容を聞いてもいまいち実効性に欠ける、技能実習生の救済についてはっきりとまだまだ決まっていないことが多いというのが正直なところじゃないかなと思います。」

「実習生を受け入れる企業などには、それぞれ受入れの人数枠があるとお聞きしました。そもそも人数枠を設けた理由、簡単に教えてください。」

○政府参考人(佐々木聖子君)
「技能実習制度の趣旨が、先ほど申し上げましたとおり、技能等の開発途上国等への移転を目的とするものであることに鑑みまして、受入れ企業の基準として受入れ企業の常勤職員数に応じた技能実習生の受入れ人数枠を設けておりますのは、受入れ企業における十分な指導体制を確保するためのものでございます。」

○山本太郎君
「ありがとうございます。
例えばでお聞きします。今、常勤職員の数が五十人の企業は、現在、実習生の受入れ可能人数は九人です。今年十一月から始まる法律の運用で、受入れ人数は最大で何人まで増やせますか。」

○政府参考人(佐々木聖子君)
「新制度におきましては、通常の受入れ機関の場合は技能実習二号までの技能実習生が最大十五人、それから、中でも優良な受入れ機関の場合、これはまさに十分な指導体制が確保できているものということでございますけれども、技能実習三号までの技能実習生を最大六十人までそれぞれ受けることが可能になります。」

資料3のリンク「外国人実習生の受け入れ枠拡大」

○山本太郎君
「最大九人だった受入れ枠が最大で六十人、九人が六十人、これすごい拡大ですね。資料の三、この大幅な受入れ拡大、技能、技術を移転するための実習制度の意義を変えるものじゃないですか、空洞化させるんじゃないですか。技術、技能を移転するためにこれ人数ちゃんと制限しなきゃいけないねという話だったのに、九人が六十人というような、例えば五十人の常勤職員がいるところであれば、これぐらいの幅を持って拡大させるって、これ異常じゃないですかねって。」

「実習生の権利侵害に関わる数々の問題については、はっきりとした解決方法もなく、答えもないまま、ちゃんとやりますという雰囲気物がほとんど。世界中から人身売買国家認定された反省、反映された制度にもなっていない。どう実習生を守るか、具体的に決まっているものの方が少ない。一方で、労働者の数を増やすことだけは、安い賃金で調達するための人数枠拡大だけは、何よりもむちゃくちゃ具体的じゃないですか。受入れ体制もできていないのに、受入れ枠拡大なんて筋が通りますかね。」

「日本に来た実習生の日本での記憶が、過去に国連などで報告された実習制度そのものであったなら、つまりは、長時間労働、超低賃金、暴力、性的虐待、パワハラ、モラハラのオンパレードといった思い出だったとしたら、日本なんて大嫌いだという人々を日本国自ら大量生産しているのと同じことですよ。周辺国の若者たちから奴隷労働の事実が口コミで広がれば、日本がアジアのリーダーになる日など永遠に来ることもありません。アメリカからも人身売買国家として認定されるきっかけの実習生制度は、進みながら改良することなど許されないと考えます。しっかりと体制ができるまで、受入れは中止するべきじゃないですか。」

○山本太郎君
「受入れ体制ははっきり言ってまだできていないと思います。修正点たくさんあるのに、それもせずに受入れ枠の拡大、これは余りにもあり得ない。ここをしっかりと体制を整えるまでは、この実習生そして国家戦略特区で外国人を受け入れるということも一度見合わせるということが必要だと強く申し上げて、質問を終わります。」
************************
引用終わり

 企業の経営者は視野が狭く、目先の自分の利益しか考えられないことが多いのです。決して万能ではない企業経営者の弱点を補うべく、山本太郎議員は国会で重要な指摘をしています。日本人の従業員たちは無関心でいてはいけません。最下層の外国人実習生の人権を踏みつけにするということは、自分たちの首を絞めることに直結します。油断していたらブラック企業の悪徳経営者に奴隷労働をさせられる可能性があります。同じ弱い立場の者同士、意識を共有すべきだと思います。

以上

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【ギャンブル依存症患者の自殺率は一般の40倍!】マスコミは取り上げないが、知っておかないと危険な話。カジノ法案への反対討論を紹介。

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 日本は世界一のギャンブル大国です。パチンコ業界の売上だけでも年間約20兆円弱になります(2016年)。これに、競輪・競馬・競艇や宝くじなど数兆円規模の年間売上高が加わるのです。ギャンブルに対してこれだけ大きな金額が動く国は世界広しといえども日本だけです。「美しい国」ですね。

 私は製造業にいますが、ある特定の商品ジャンルで1兆円規模の売り上げにするのは相当大変なことです。日本のギャンブル業界の規模は異常です。

 その異常な規模のギャンブル業界に取り込まれて中毒状態になってしまった人が数百万人もいます。大金をつぎ込み貯金を使い果たし、借金を重ねて自己破産する。家庭が崩壊し仕事にも悪影響が出ますので社会的損失は計り知れません。ギャンブル依存症は立派な病気です。

ギャンブル依存症の発生メカニズム詳細は省きますが、現実に深刻な社会問題になっていることは確かです。その社会問題をさらに悪化させるような法案が2016年12月15日、国会で成立してしまいました。カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ解禁法案」です。日本経済が活性化されることを期待しているようですが、正直、「馬鹿じゃないの?」というのが私の感想です。

 法案成立に先立つ2016年12月13日、国会の内閣委員会でカジノ法案に対する反対討論が行われました。以下にYouTubeビデオのリンクを貼ります。

 上記反対討論の書き起こしを以下に記します。カジノ法案の問題点を知るには格好の教材です。パチンコ・スロット好きの人も含めて、参考にして頂ければと思います。

書き起こし始め
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写真(カジノ法案への反対討論を行う山本太郎議員)

私は、IR法案、いわゆるカジノ法案に反対の立場で討論をいたします。自由、社民の会派、希望の会を代表し、反対討論を行います。

本当に悲しい、これが国会なのって思っちゃいますよ。もう慣れたかもしれない、皆さんは。こんなものだって、政治は。でも、私はまだ日が浅い、三年しかたっていない。だから、まだ町の感覚、人々の声は聞こえる、こんな形でこんなことを決めていいんですかって。

私たちを食べさせてくれているのは、そしてこの国を回せているのは税金ですよって。誰の声を聞いてやるんですか。国民の中で、ギャンブルできるようにしてくれ、カジノ、賭場を開いてくれという声、どれぐらいありました。慎重にやってくれ、ちょっと行き過ぎているんじゃないか、そういう声の方が多いじゃないですか。誰の声を聞いて政治をやるんですか、誰の国の政治を今行っているんですかって。

このカジノという考え方に関しましては、特区で元々ありましたよね。特区でできなかった理由、平たく言うと、ばくち場を開くことを特区だけで合法化するには無理があるという話でした。ならば違うルートで、プログラム法と実施法という二段階で分かりにくく、ばくち場を開ける場所や主体を合法化してしまう準備法案だとも言えます。

正面から来ればいいじゃないですか。IR、劇場がどうした会議場がどうした、もちろんそれもあるだろうけど、本丸はカジノじゃないか、ばくちじゃないか、本丸はという話なんですよ。そして、この先の法案、今回の法案が通った先の法案、これを通せば、法務省と警察庁の懸念、刑法百八十五条、百八十六条に係る懸念、今回と先の立法で払拭なさった後は、この後どうなっていくかという話ですよね。

一度そのような形で迂回をさせて、ばくち場を開けるようにした上で先々危険性として考えられるのは、国家戦略特区に認定すれば、運営する企業、カジノを運営する企業に税控除というインセンティブまで与えるという話になる。カジノでもうけて、その税金や納付金を使って公益に資することをやりますという話が、もしも特区にこれが指定されてしまうような先々出来事があったとするならば、法人税は控除、所得税も控除、設備投資も控除で、もらえる税金ももらえないじゃないかって。また企業のためにやっているのか、また海外の企業のためにも動くのかという話になっちゃいますよ。それが海外企業であろうと国内のパチンコ・スロット関係企業であろうと、こんなやり方、こんな税金の使われ方に納得する人はいません。

税金を掛けない、皆さんの税負担なしで民間がやりますからとうたっておいて、もし先々戦略特区内でやることによってそのようなことになれば、これ一体どうなるんですか。もう一回やり直しできるんですか。できませんよね。じゃ、待ってください、この戦略特区で先々やりませんという担保、この法案の中にあるんですか。取りあえず突破してしまえば関係ない話なんですかね。

しかも、これが外資であれば、税控除を受けて安く事業がやれた上に、再投資もほとんどすることなく、日本人の富裕層からは大きく、そうでもない方々からはそれなりに資産を巻き上げる、国富の流出を税金まで使ってお手伝いをすることになる。これで納得するのは誰でしょう。予定地を地上げする不動産屋ですか。投資する人、ゼネコン、あとカジノの運営企業だけ。そのようなことの歯止めになる条文も入っていない、プログラム法だからといういつものせりふですかね。でも、それぐらい気を付けてやらなきゃいけないという話だと思うんです。

外資事業者は短期な利益を追求する傾向がある。その結果、公共性、周辺産業への波及効果は抑制される。超過利益の海外流出、つまり日本国内に再投資されないことは容易に想像できる。外資のカジノの運営関連会社などに対して日本を草刈り場として差し上げることにならないか、そのような問題点。

二〇一四年、都内で開催されたカジノの国際会議ジャパン・ゲーミング・コングレス、主な顧客は外国人観光客ではない、日本人の富裕層という内容のやり取りが行われていた。日本人富裕層の個人金融資産量を日本にできる推定カジノ数三から十で割る、海外に比べて、日本の一つのカジノ当たりの個人金融資産量は突出しているから日本のカジノは莫大な利益は確実、そのような宣伝が日本国内で行われている、余りにもおかしいじゃないですか。

IRでバラ色経済論を振りまくカジノ幻想の現実を見てみる、周辺はどうなっている。海外では、IRカジノではコンプというサービス、お客さん、カジノが囲い込んでいますよね。中に入ったら出ないんですよ。観光地の近くにとか日本のすばらしいところを見てもらおうといったって、このコンプという制度もある上に、その中から出ないんですよ。

コンプというのは英語のコンプリメンタリーの略、日本語にするとポイント優待サービス、IRのカジノやホテル、レジャー施設の中だけで使えるポイント制度。カジノでの賭け額の一定比率がポイントとして還元、そのポイントを使って宿泊、飲食、娯楽等が無料になったり、あるいは格安で利用できるようになる。

先日、参考人として来ていただいた鳥畑先生の論文によると、ニュージャージー州カジノ管理委員会のレポート、二〇一二年、アトランティックシティー内にある十二のカジノホテルの収入、五千百三十九万ドル、約六十億円、この収益のために使われたホテルのコンプ、実に二千七百五十八万ドル、約三十二億円、カジノホテルの収入の半分に匹敵する額に上っている。また、ラスベガスのストリップ地区、四十三のカジノで売上げの三〇%をコンプに費やしており、最終的には大赤字になっている。

結局、コンプのポイントサービスで多くの客がIR施設のホテルやレストランに囲い込まれて、周辺の商店、レストラン寂れていっているという現実がもうはっきりと分かっているのに、そして外に観光に出ていくなんてことがほとんどなくなっちゃうよ、中が楽しいんだもの、だって。時計もない、窓もない、そんなところで一日中やり続けるというような状況に人々が陥ったときに、観光も何もないじゃないですかと。しかも、周辺もそこまでおいしい思いできないよ、最初だけですよ。このようなことを推し進められていくなんて余りにもおかし過ぎる。

で、これ海外企業じゃなく国内企業だったらどうなんだって。セガサミーホールディングス、韓国カジノ最大手のパラダイスグループとの合弁で立ち上げる統合型リゾート、IR、二〇一七年五月開業を目指して既に建設中。日本の企業だったらまだいいか、そう思うかもしれない。けれども、このセガサミーの会長さん、里見治さん、安倍政権深いつながりがあると。セガサミー会長の娘さんの結婚式に総理やほかの閣僚がわざわざ出席されるほどの仲、こういったきずなでお友達人事的にカジノの運営決定される可能性否めませんよね。

そして、これはセガサミーに限った話だけではありません。パチンコ、スロットに関する企業がカジノの運営権を手に入れた場合、この委員会でも衆議院でも一番問題になったこの依存症の問題に対してちゃんとした規制ができますかと。その企業の母体の収益、すなわちパチンコ、スロットに関連する収益に影響するような規制が、ギャンブル依存症対策が、パチンコ、スロット規制が本当にできるのかと。依存症対策、進みにくくなる原因が生まれてくるんじゃないでしょうか。

ギャンブル商戦、ギャンブル依存症の方ははまるギャンブル、五割から六割がパチンコ、スロット。パチンコ、スロット絡みでないのは五%以下でしかありません。しかも、女性ではほぼ全例がパチンコ、スロット。ギャンブルされていないパチンコ、スロット、失礼しました、パチンコ、スロットのホール、全国のローソンよりも多い一万二千館、世界中にあるパチンコ、スロットの機器、七百二十万台中三分の二が日本にあるんだって、これ誰が作り出したんですかと、国ですよ、政治ですよって。で、それに対する依存症者がたくさんいると思われる。もう既に重症化している人たちたくさんいますよ。一度なったらなかなか抜けられない。大根がたくあんになるようなものだって、たくあんから大根には戻れないように、なかなかそこからまた元に戻るなんて大変な作業なんだと。それを国として野放しにするような状況でずっとそれをエスカレートさせていた現実があるじゃないかと。

カジノ解禁じゃないんだよと、IRがどうしたという話じゃないんだよ。まず目の前のここに対策しろという話だと思うんですよ。それが政治なんじゃないの。もちろん話の中にありますよ、そこになかなか対策費がつぎ込まれないから、だからこそこのIRをやりながら、そこから得た収益でやっていこうじゃないか、その考え方もあると思う。でも、まずIR、カジノと言う前に立ち止まるという考え方をしていただきたいんですよ。胴元が勝って商売が成り立つ、要は負けた人たち、この人たちを踏み付けながら経済成長していく企業やそして世界があるんだとしたら、それ地獄じゃないですか。世界中のカジノが寂れている原因、それなんじゃないですか。

ギャンブル、自殺との関係では、一年以内の自殺は一般の約十倍、生涯の自殺は一般の約四十倍にもなる、これらはほとんどマスコミが取り上げない。統計データがあるのに知らない人の方が多いだろうとギャンブル依存問題に詳しい医師は語ります。そして、このようにおっしゃいます。最後にこれを読ませてください。

もし日本でカジノが合法化されたら、もしカジノ法案が国会で可決成立し、カジノが合法化されれば、新たなギャンブル依存症が大量に発生することは確実である。カジノ推進派からは、カジノの収益からギャンブル依存症の治療施設を造り、その治療に当たればよいという意見が聞かれる。依存症になってしまった後、ギャンブルから離脱するために当事者とその家族などがどれほどの努力と労力と年月を必要とするかを全く理解していないとしか考えられない。

しかも、一旦依存症になれば、もうギャンブルに関するコントロール、取り戻すことはできない。推進派は、ギャンブル依存症が本人の人生ばかりか家庭をも破壊してしまうほど深刻な病であることを理解していない。そもそも、医療で現在最も重要な課題の一つとなっているのが病気を予防することである。人々が病気にならないための施策を考え実行するのが国を始めとする行政機関のすべきことであり、我々専門家の仕事である。

この法案に賛成する皆さんにお聞きしたい。依存症をつくり出さない最大の予防策とは何でしょうか。答えはもう簡単です。カジノ法案の廃案と、現在一番依存症を生み出しているパチンコ、スロットの規制です。

反対討論を終わります。
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書き起こし終わり

以上

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【安倍政権が月100時間の残業を提案!】政府自ら過労死を推進。経団連と連合は蜜月の関係。労働者が何も言わねばブラック企業が栄えるのみ!

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 労働基準法では、一日の労働時間は8時間、1週間で40時間に制限されています。使用者側と労働組合が協定を結べば、1か月で45時間、1年で360時間の残業をさせることができます。しかし、労使が同意して特別条項を協定に追加すれば、1年のうち6か月を上限として、残業の上限を超えて働かせることができるのです。上限を超えて何時間までという規定がないため、実質、青天井で働かせる悪徳経営者が後を絶ちません。

図(36協定による残業時間の上限一覧表) 出典:赤旗

 哲学のかけらもなく、新自由主義に毒された軽薄な経営者が跳梁跋扈し、労働者たちは長時間の搾取労働をさせられています。理不尽な慣行に異を唱えない奴隷サラリーマンたちは、出る杭になるのを極度に恐れ、周囲と一緒に長時間残業に取り組みます。その結果、過労死や過労自殺が頻発し、「karoshi」という英語まで生まれてしまいました。日本特有の現象で外国には相当する単語が存在しないため、仕方なく、「karoshi」と表現したのです。日本にとって誠に不名誉なことであり、国際的な恥さらしです。「美しい国」が聞いて呆れます。

 安倍総理が議長を務める働き方改革実現会議は、2017年3月28日、実行計画の政府案を示しましたが、その内容は、「karoshi」の反省がまるで感じられない代物です。以下、箇条書きします。

①残業時間の上限を1年で720時間、1か月平均で60時間とする。
②忙しい時期は1か月あたり100時間までの残業を認める。もしくは、2~6か月間の平均で80(時間/月)を上限とする。
③休日出勤も含めれば、年間最大で960時間の残業を可能とする。
④医者、ドライバー、建設作業員は5年間、この規制対象から外す。
⑤研究開発職は、時間外労働規制の対象外とする。

 安倍政権を裏から操っている強欲経団連の榊原会長と、御用組合の集まりである連合の神津会長は、首相官邸の働き方改革実現会議に仲良く参加し、上記①~⑤の方針に賛成する意向です。

 本来ならば連合は労働者の立場に立って、過労死防止や人間らしい生活を実現するために経営側と闘わなければならない筈です。御用組合の限界か、経団連と対峙する姿勢が全く見られません。経団連や連合は、物言わぬ素直な労働者たちから搾取する気満々です。

写真(働き方改革実現会議に仲良く参加する経団連の榊原会長と連合の神津会長) 出典:KYODO

 1か月80時間とか100時間の残業は過労死や過労自殺を起こす可能性がある数値です。政府自ら過労死の推進にお墨付きを与えたようなものです。

 仮に1か月に60時間も残業したら、地域活動・政治活動・自己啓発は困難になります。まともな家庭団らんも困難でしょう。往復の通勤時間が長い人は特にそうです。健康で文化的な生活をしつつ、民主主義を成り立たせるための活動をする時間が保証されなければなりません。会社に拘束される時間が長すぎると、人々の問題意識が低下し、社会全体の劣化が進みます。選挙での低い投票率を見れば分かるでしょう。サラリーマンに残業をさせるのは基本的に罪である、という認識を持たねばなりません。昼休みを含めた一日の拘束時間を原則8時間とし、残業に対しては極めて高い割増賃金を支払わせ、経営者に対して強い圧力をかけねばならないのです。

 1か月80時間とか100時間の残業時間上限を提案してくるということは、安倍政権には何も問題意識が無く、実質、経団連の言うがままということです。政治リーダー自らが、過労死を推進しているのです。日本国憲法蹂躙を厭わず、戦後最低・最悪の内閣と揶揄されているだけのことはあります。

 経団連は、月に100時間までの残業時間は認めてもらわないと国際的な競争力が保てないと言っています。競争力が保てないというのは、彼らが使う常套句です。意味が曖昧な脅し文句です。もしも、100時間の残業を労働者にさせなければ会社の存立が危ぶまれるというのであれば、その会社の経営方針や仕事の仕方が間違っているということです。繰り返しますが、労働者を長時間拘束すると過労死を起こし、私生活が破壊され、民主主義が機能不全になります。そうしなければ成り立たないようなビジネスを存在させてはなりません。

 そもそも、日本人の労働時間が長いと言っても、内実を見るとあまり威張れたものではありません。諸外国と比べれば非効率で無駄が多く、付き合い残業が横行しています。早く帰宅する人が罪悪感を感じる雰囲気があります。サラリーマン経営者の多くは惰性から抜け出せず、従業員を長時間拘束していないと安心できないのですません。しかも、長時間労働は集中力を低下させ、仕事の質も低下します。結果として、事故・トラブルが増え、商品力が落ちます。良いことがありません。

 今まで、残業時間のことを論じてきましたが、これは、従業員が会社にいる時間を正確に把握・記録していることを前提にしています。実際には多くの会社でサービス残業が横行しており、労働時間の正確な記録を妨害しています。残業時間が労使協定の上限を超えてないように見せるため残業を記録させない、残業代を払いたくないから実際より時間を短く記録するなど悪質です。ドロボーと変わりませんね。文句ひとつ言わず従うだけの従業員がほとんどなので、経営側の増長を許しています。

 「違法なサービス残業の取り締まり」と「残業時間の上限を厳しく設定すること」。この二つは、対策する際の車の両輪です。さらに、奴隷サラリーマンではなくモノを言うサラリーマンを増やすことも不可欠です。私のような考えを持つ人が多数派にならない限り、日本社会はブラック企業の巣窟であり続けるでしょう。

以上

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【知っていると知らないでは大違い】携帯電話の電磁波による健康被害とは?

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 携帯電話の利便性については改めて論じるまでもありません。広く普及するに従い、携帯なしには一時も過ごせない人が増えています。仕事や移動中はもちろん、食事中も肌身から離しません。トイレやお風呂の中にも持ち込む人がいます。携帯をしっかりと抱きしめながら眠りに付くのも珍しいことではないでしょう。

 携帯電話の利便性に関する情報は世の中にあふれていますが、マイナス情報はあまり流布していません。以下のリンク先記事では、携帯から出る電磁波がもたらす健康被害について論じています。

Conspiracy Confirmed: Secret Docs Reveal Gov’t Covered Up Cell Phone Cancer Risks For Years

 私が邦訳したものを以下に記します。参考にしてください。

邦訳始め
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 米カリフォルニア州の保健省が何年間か公表を控えてきた文書によると、携帯電話の使用方法に気をつけないと、電磁波が原因で多重癌や不妊を患う可能性があるという。

 公表された文書には「草稿につき非公表」と明記されており、その内容は、世界中の携帯ユーザーにとって耳の痛いものだ。

 サンフランシスコのABC7が、Moskowitz氏の証言を報じている。
「携帯電話に関するマイナス情報は、どんなものも公表しないように無線業界から大きな圧力があった。たばこ業界と同じ手口を使って、奴らはうまいことやってるよ。」
Moskowitz氏の指摘は正しい。

 明らかになった文書のタイトルは、ズバリ「携帯電話と健康」である。淡々とした論調ながらも健康への脅威が記されており、携帯使用時のチェックリストと呼ぶにふさわしい。

 いくつかの簡単なガイドラインを守れば、脳腫瘍などの疾患を防ぐことができる。リスクを減らすための基本的な方法としては、携帯から顔から離す、スピーカーフォンにする、などが挙げられる。より良いのは、会話時にヘッドフォンを使うことだ。

 懸念材料はたくさんある。米カリフォルニア州保健省:環境・職業疾病管理センターの文書から引用しよう。

「携帯電話は他の電子機器と同じく電磁波を放出する。保健省としては、携帯による健康への影響を懸念している。長期間の携帯使用は、脳腫瘍などの疾病を引き起こす可能性を高めるという研究結果が最近出ているからだ。」

「ある種の脳腫瘍患者は、10年以上携帯を使用していたケースが多いことが、いくつかの研究で明らかにされた。ほとんどの腫瘍発生位置は、携帯を顔に当てていた側と同じである。脳腫瘍の発生確率はとても小さいが、携帯の恒常的使用がある種の脳腫瘍リスクを高めることを研究結果は示唆している。携帯の電磁波と不妊症を関連付ける研究結果も存在する。今後、より多くの研究が行われ、携帯の健康被害に関する知見が明らかになれば、ガイドラインを変更することもあり得る。」

 携帯電話の危険性について、政府はどっちつかずの態度を演じ続けてきたが、何年にも渡って警告を発してきた者たちもいるのだ。

カリフォルニアの脳腫瘍協会に属するEllie Marks氏が、ABC7に語った言葉。
「今使っている携帯は安全なものではないということを人々は知るべきだ。」

 8年前、環境系のワーキンググループ(EWG)は、携帯電話のより安全な使用方法に関する独自の指針を発表した。また、携帯の電磁波に関する研究結果の検証も行った。その中には、電磁波と脳腫瘍を関連付けたWHO(世界保健機関)の研究や、精子の減少・破壊と結びつけた研究も含まれる。

 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のEWB報告者は、携帯電話業界からの圧力に屈していないというが、それが本当ならば、情報は完全に開示されていたはずだ。

EWBの報告:
「人間を対象とした疫学的研究により、脳腫瘍や唾液腺ガンと携帯電磁波の関連が指摘されている。また、脳代謝異常、睡眠障害、精子減少・破壊と、携帯過使用の関連を疑う結果が、国をまたいだ研究チームから出されている。2011年、WHOは、携帯電話の電磁波がガンを誘発すると結論付けた。」

「動物実験の結果も裏付けとなっている。アメリカの毒物学プログラムで数年に渡って行われた研究によると、誕生前から2年間ラジオ周波数の電磁波を浴び続けたオスのねずみは、脳腫瘍(悪性神経膠腫)や心臓のガンと診断される確率が高まったという。この実験で使われた電磁波には、携帯電話と同レベルのものも含まれる。」

 研究を拡充し、電磁波の健康被害拡大を防ぐべきだとEWBは強調している。また、従来の研究でも十分な根拠になるのだから、現状のFCC基準を見直すべきだという立場だ。

 CDCやカリフォルニア保健省は、さらなる研究を訴えている。しかし、最もリスクが少ない携帯使用方法の指針を出そうという姿勢すら見せない。

前出、Moskowitz氏は次のように嘆いている:
「7年前に役所がこの事実を公表していれば、少なくない人命を救えただろうに・・・。公表にこれだけ時間を要するなどあり得ない。しかも、いまだに彼らは、電磁波との関連性を公式に認めていないのだ。」
************************
邦訳終わり

以上

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【厚生労働省のデータ】非正規社員の生涯賃金が正社員よりも1億円少ないことが判明!

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 非正規社員の生涯賃金は、正規社員よりも1億円以上少ないというのは以前から言われてきたが、今回は、その内容をもう少し詳しく書いてみたい。

図(年齢階層別平均年収) 出典:赤旗

 厚生労働省が発表した2016年の統計データを基に試算すると、20~64歳まで働いて受け取る生涯賃金は、正社員の場合、2億3351万円。それに対して、非正規社員は1億3134万円となる。実に、1億円以上の生涯格差が生まれるのだ。

 非正規社員の労働者人口に占める割合は年々増加を続け、今では4割程度にまで達している。非正規社員は昇進昇格させずに済み、時給いくらで給料が払われている。ボーナスも退職金も払わなくていいので、雇う企業側にとって、コストの多くを占める人件費削減の大きな手段となっている。しかし、その副作用は大きい。

・組織の一員としての自覚が育ちにくく、親身になって問題解決に取り組む人材が減る。
・組織全体としてのモチベーションが低下する。
・仕事上必要な知識・経験が、会社内で蓄積・継承されにくくなる。
・例外はあるが、任せられる仕事の範囲が限定されがちなので、能力向上が頭打ちとなる。
・可処分所得が少ないので、消費を抑えざるを得ない。

 企業の経営者は、コスト削減の安易な手段として非正規社員の割合を増やしている。自分だけの立場や、目先のお金の損得ばかりに目を向けており、視野狭窄といえる。会社としての組織力・活力が低下し、サービス・商品の質が下がり、クレーム増大の原因となるのだ。外食チェーンでのワンオペ問題はその典型だ。

 非正規扱いで収入が少なければ、当然、消費が少なくなる。外食・旅行・車・冠婚葬祭・住宅取得・子どもの教育など、社会に与える影響は広範囲に及ぶ。長い目で見て低成長の原因となる。よく、失われた○十年とか言って嘆いている政治家や評論家がいるが、非正規というある意味、搾取的な労働制度を安易に拡大している側に文句を言う資格はない。当然の結果なのである。もしも、原因と結果の関係をいまだに把握できていないのだとすれば、真正のバカである。

 歴代自民党政権は消費税率を上げて、その分を大企業の減税や内部留保に回している有様だ。愚かである。

消費税収と法人税減収 出典:赤旗

図(企業の内部留保と従業員給与の推移) 出典:東京新聞

 話を元に戻そう。非正規と正規社員の生涯賃金格差は、企業規模によって大きく異なる。中小企業の場合、正規社員の生涯賃金を100としたとき非正規社員のそれは66.5だが、従業員1000人以上の大企業では、この数字が48.3に低下する。すなわち、大企業の方が非正規との格差が大きいと言える。賃金の差は、退職後に受け取る年金額にも影響するため、死ぬまで格差が付いて回るのだ。この状況を自己責任という言葉で片付けようとするならば、思考停止の最たるものだろう。

 それにしても、非正規・正規を問わず、日々搾取的な環境で働いている人たちは、キチンと現実を直視したうえで問題意識を持っているのだろうか?もし問題意識があったとしたら、それをしっかりと自分の主張や行動に反映させているのだろうか?下を向いて、あきらめて、何もせず流されるだけではダメである。

図(2014年の衆院選における自民党獲得票数と棄権者数の比較) 出典:数値は総務省集計データ通りだが、図自体の出典は不明

 サービス残業というのは泥棒行為であり論外だが、それも含め、末端で搾取されている労働者たちの中で安倍政権に投票している人がどの位いるのだろうか?もしいたら、それは自殺行為なので、すぐにやめることをおススメしたい。選挙で棄権した大多数の人たちの中に、不本意に非正規社員に甘んじている人はどのくらいいるのだろうか?何も行動しないで、明るい展望が開けることはないのだ。仕事場での技能向上など、個人レベルの努力だけでは状況を動かせない。

 ここで、南アフリカのネルソン・マンデラ大統領の名言を引用しよう。

写真(ネルソンマンデラの名言)

 日本人は奴隷根性を捨てて、もっと、やかましい有権者にならなければならない。陰で愚痴を言うだけでなく、民主国家の構成員として選挙権を行使しなければならない。自分自身が信じている「常識」はウソと偏見が満ちており、世界から見れば非常識なことが多いことに気付いて欲しいと思う。

Lifetime wages for part-timers are \100 mil. less than for full-timers

以上

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アメリカ国務省が日本の人権状況について報告:2016年発表内容の紹介

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 アメリカの国務省は毎年、世界中の国の人権状況について詳細な報告書をまとめています。日本も対象国の一つです。

 2016年4月に、日本語の翻訳版が発表されています。下にリンクを記します。

2015年国別人権報告書―日本に関する部分

 この中から、特に日本人が意識しておいた方が良い部分を引用します。自分で自分を評価すると甘くなりがちですが、外からの目は的確なことが多いのです。参考にしてください。

引用始め
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「自衛隊では、しごき、いじめ、体罰、セクハラが継続した。防衛省は2014年4月から2015年3月までに、部下に恣意的な制裁を加えたとして47人の自衛隊員を懲戒処分にしたと報告した。3月、横浜簡易裁判所は、同級生に暴行した防衛大学校の3人の学生に罰金を科した。6月、同裁判所は、部下への暴行および器物損壊を行なった海上自衛隊員に罰金を科した。8月、陸上自衛隊高等工科学校の18歳の元生徒は、いじめを受けたとして、政府および元同級生に対して損害賠償を求める訴訟を起こした。これらの事案を受け、防衛省は9月、このようないじめ、しごきへ対処する指針を発表した。」

「死刑囚は、通常、死刑執行まで単独室に収容される。当局は、死刑囚への親族、弁護士、およびそれ以外の人々による面会を認めている。単独室収容期間は事例によって異なる。ある事例では、判決から6年2カ月後に死刑が執行された。あるNGO関係者によると、死刑に相当する犯罪で訴えられた受刑者は、裁判前も単独室に収容されていた。2014年3月、当局は、ある死刑囚を48年ぶりに釈放した。このうち30年間は単独室での収容であった。裁判所は、有罪判決に用いられた証拠を捜査機関がねつ造した可能性があると判断した。」

「法律により恣意的逮捕や留置・勾留は禁止されているが、信頼できるNGOとジャーナリストは引き続き、大都市の警察が人種プロファイリングを用い、「外国人のように見える」人、特に肌が浅黒いアジア人やアフリカ系の人に理由なく嫌がらせをし、時には逮捕することもあったと主張した。」

「国家公安委員会の規則は、警察官が被疑者に接触すること(やむをえない場合を除く)、物理的な力を行使すること、脅迫すること、被疑者に長時間一定の姿勢を取らせること、言葉で虐待すること、自白を引き出すために被疑者に好ましい申し出をすることを禁止している。法務省はこのような事例があったことを否定しているものの、信頼できるNGOは、当局がこの規則を適切に執行せず、極端な事例では、依然として被勾留者に対し8時間から12時間に及ぶ取り調べを行い、その間ずっと被勾留者を手錠で椅子につないだままにし、強引な尋問方法を用いたと主張した。NGOはまた、物理的な力の行使は一般的に減少しているが、当局は自白を引き出すために心理的に威圧感を与える手法を引き続き用いていると指摘した。」

「検察官は取り調べ中、自己裁量で被疑者の自白を一部録音・録画することができる。最も一般的な録音・録画方法は読み聞かせで、警察官が被勾留者の自白を復唱、または口頭で要約するのを録音・録画する。当局は選択して録音・録画を編集するため、自白や、警察による口頭での自白の要約という結果に至る場合が多いと報告される、心理的に威圧感を与える手法を、裁判所は確認できないかもしれない。検察庁および警察が取り調べの全過程を録音・録画することが増えたが、録音・録画は義務ではない。警察内部の監督官が取り調べに同席することが増える一方で、独立した監督は行われず、強制的に自白させられたという申し立てが続いた。」

「警察庁は、2014年に取り調べに関する苦情を459件受け、31 件について取り調べにかかる指針に対する違反行為を確認したと発表した。警察の監察部門は一部の違反者を懲戒処分としたが、警察庁は関連する統計を公表しなかった。アムネスティ・インターナショナルは、取り調べ全体の電子的な録音・録画の導入、および弁護人が立ち会わない取り調べの禁止などの改革を求めた。」

「裁判官は習慣的に検察官の勾留延長請求を認めるため、「代用監獄」として知られる起訴前の勾留は通常23日間続いた。2015年の被勾留者のほとんど全ては、代用監獄に勾留された。信頼できるNGOおよびこの分野の外国の専門家は依然として、起訴前の被勾留者が最長23日間勾留されることが日常的であり、その間弁護人、あるいは被勾留者が外国人の場合は自国の領事以外との面会が許されなかったと報告した。」

「被告は、有罪と証明されるまで推定無罪とみなされるが、権威あるNGOおよび法律家は、実際に被告が推定無罪とみなされているかどうかについて、引き続き疑問を呈した。日本政府は、主に自白に基づいて有罪判決が下されているのではないこと、および取り調べに関する指針は被疑者が罪の自白を強要されない旨を規定していると引き続き主張したが、NGOによると、起訴された被勾留者の大半は、警察に勾留されている間に自白した。」

「2014年に裁判所が審理した刑事事件の被告人数は約33万7000人であり、無罪判決が下った被疑者は116人であった。その結果、有罪判決の割合は99.9%を超えた。裁判所はまた、319件について公訴棄却とした。独立した立場の法律学者は、日本の司法は自白を重視しすぎると主張したが、日本政府はこれに異議を唱えた。」

「一部の独立した立場の法律学者によると、審理手続きは検察側に有利となっている。法律により、弁護人との接見が認められているにもかかわらず、かなりの数の被告が、弁護人との接見不足を報告した。法律では、被告側の弁護人が開示手続きに関する厳しい条件を満たすことができる場合を除いて、検察官による資料の全面開示を義務付けていない。このため、検察側が裁判で使用しなかった資料が隠されることもあった。」

「児童買春は違法であり、児童買春をした成人は5年以下の懲役もしくは300万円(約2万8300ドル)以下の罰金、あっせん業者は7年以下の懲役および1000万円(9万4300ドル)以下の罰金に処せられる。引き続き行われている「援助交際」や、出会い系、ソーシャル・ネットワーキング、「デリバリー・ヘルス」などのウェブサイトの存在が児童買春およびその他の商業的性産業を助長した。「JK(女子高生)ビジネス」として知られる風潮が、引き続き拡大した。これらの業者には、未成年の少女が接客する飲食店や高校生の年代の少女が雇われているマッサージ店などがある。「JKビジネス」で働く少女を支援するNGOは、これらの事業と児童買春の関連性を報告した。」

「日本は、児童ポルノの製造および人身取引犯による子どもの搾取の現場であった。2014 年、日本は、児童ポルノの単純所持を犯罪とみなし、法の大きな不備を是正した。法の施行は2015 年7 月15 日に開始された。児童ポルノの商用化は違法であり、3 年以下の懲役もしくは300 万円(約2 万8300 ドル)以下の罰金に処せられる。警察はこの犯罪の厳重な取り締まりを続けた。警察の報告によれば、2014 年の児童ポルノの捜査件数は過去最高の1828 件であり、746 人の子どもが被害者となった。」

「性描写が露骨なアニメ、マンガ、ゲームには暴力的な性的虐待や子どもの強姦を描写するものもあるが、日本の法律は、こうしたアニメ、マンガ、ゲームを自由に入手できるという問題に対処していない。専門家は、子どもに対する性的虐待の描写を容認するような文化が子どもに被害を与えると示唆した。」

「部落民(封建時代に社会的に疎外された者の子孫)は、政府による差別を受けていないものの、根深い社会的差別の被害者となることが多かった。部落民の権利擁護団体は引き続き、多くの部落民が社会経済的状況の改善を実現したにもかかわらず、雇用、結婚、住居、不動産価値評価の面での差別が横行している状況が続いたと報告した。公式に部落民というレッテルを貼って部落出身者を識別することはもうなかったが、戸籍制度を利用して部落民を識別し、差別的行為を促すことが可能であった。部落民の権利擁護団体は、多くの政府機関も含め、就職希望者の身元調査のため戸籍情報の提出を求める雇用者が、戸籍情報を使って部落出身の就職希望者を識別・差別する可能性がある、と懸念を表明した。」

「日本で生まれ、育ち、教育を受けた多くの外国人を含む、日本で永住権を有する外国人は、差別に対する法的な保護措置があるにもかかわらず、住居、教育、医療、および雇用の機会の制限など、さまざまな形で根深い社会的差別を受けた。外国人や、「外国人のように見える」日本国民は、ホテルやレストランなど一般の人々にサービスを提供している民間施設への入場を、時には「外国人お断り」と書かれた看板によって禁じられたと報告した。NGO は、こうした差別が通常あからさまで直接的であったにもかかわらず、政府がそのような制限を禁止する法律を執行していないと訴えた。」

「一般的に、永住権を持っていたり、日本に帰化した韓国・朝鮮人を社会が受け入れる状況は引き続き改善された。帰化申請のほとんどは当局により許可されたが、人権擁護団体は、帰化手続きを複雑にする過度の官僚的な障壁や、不透明な許可基準について引き続き抗議した。帰化しないことを選択した韓国・朝鮮人は、市民的および政治的権利の面で困難に直面し、国連人種差別撤廃委員会に対する日本の定期的な報告によれば、住居、教育、その他の給付金の面で頻繁に差別を受けた。2014 年12 月、最高裁判所は、京都において右翼団体が学童を含む韓国・朝鮮人に対して行ったヘイト・スピーチ(憎悪発言)のデモについて、同団体およびその一部のメンバーに損害賠償の支払いを命じた下級審の判決を支持した。」

「報道およびNGO の報告によれば、インターネット上でのヘイト・スピーチは継続した。2014 年、国連人権委員会は、日本の第6 回定期報告に対する所見の中で、「韓国・朝鮮人、中国人または部落民といったマイノリティー・グループのメンバーに対する憎悪と差別を扇動する、広範囲に及ぶ人種差別的発言」について懸念を表明し、こうした行為から人々を保護する法律上の保護措置が「不十分である」とした。」

「当局は、技能実習制度(TITP)の下で発覚した法律違反を処罰するにあたり労働関連法を適用した。TITP は、外国人労働者が日本に入国し、事実上の臨時労働者事業のような形で最長3 年間就業することを認める制度である。厚生労働省の労働基準監督官および法務省の現地の入国審査官が、TITP の下で技能実習生を雇用する事業場を監督した。NGO は監督が不十分であると主張した。TITP において企業が規則を順守しない場合の政府の対応として、一例を挙げると、警告および勧告を発出し、企業のTITP への参加を今後1~5 年間禁止することが規定されていた。厚生労働省には、実習生を採用する日本の機関を監督する法的権限がない。厚生労働省は、2014 年にTITP の技能実習生労働者を雇用していた3 万カ所以上の事業場のうち、懸念される3918 カ所を調査し、2977 カ所で労働時間、安全基準、割増賃金の支払い、その他の規制に関係する違反を認めた。厚生労働省はこうした雇用者に是正措置を取るよう指導し、措置を怠った26 件について検察庁に送致した。」

「製造業、建設業および造船業において強制労働の報告が引き続きあった。これは主に、TITP を通じて外国人を雇用している中小企業にみられた。このような職場で働く労働者は、移動の自由およびTITP 関係者以外の人物との連絡の制限、賃金の未払い、母国の仲介業者に対する多額の借金、ならびに身分証明書の取り上げを経験した。労働者は時として「強制貯金」も求められたが、こうした貯金は実習の切り上げ、あるいは強制送還の場合には没収された。例えば、報告によると、技能実習生の中には、仕事を得るため自国の出身国で最高100 万円(9430 ドル)を支払った者もいた。また報告によると、実習生が実習を切り上げようとした場合に、自国で数千ドル相当の没収を義務付けられる契約の下で雇用されていた。こうした両行為は、TITP 制度と法律のいずれの下でも違法である。日本に不法入国した労働者やビザの期限が切れたまま不法滞在した労働者は、特に弱い立場におかれた。」

「危険な装置や不十分な研修に起因するけが、賃金や残業手当の未払い、過度の、時として誤った賃金控除、強制送還、および標準以下の生活環境など、TITP における悪用事例の報告がよくみられた。さらに、この分野の専門家は、TITP の労働条件を監督する監督官および審査官は、TITP を共管する省のうちの2省が雇用していることから、利益相反も存在したと指摘した。監督官や審査官の中には、事業主が支持する政府のプログラムに対して否定的なイメージを与えかねない調査を行うことに難色を示す者もいた。」

「複数の技能実習生が、無償または有償の弁護士の支援を得て、過去の事案についてTITPに参加する企業を提訴した。裁判所はこのような事案のうち数件について技能実習生を支持する判決を下したが、多くの場合、技能実習生は未払いの賃金を受け取ることができず、事業者が破産を宣告したため保障を受け取ることができなかった事案も数件あった。2015年に係属中の事案には、賃金または残業手当の未払いを申し立てたものがあった。」

「女性は依然として、職場での不平等な待遇について懸念を表明した。女性の平均月給は、男性の約70%にとどまった。職場におけるセクハラはまだ広範囲に見られた。2014 年6 月、日本労働組合総連合会は、女性従業員の約49%が職場でのセクハラまたはパワーハラスメントを経験しており、そのうち31%の女性が苦情の申し出や相談を行っていないという調査結果を発表した。」

「雇用者が妊娠した女性に辞職を強要する事案が引き続きみられた。9 月4 日、厚生労働省は、妊娠を理由に女性従業員を不当に解雇し、同省の是正勧告を繰り返し拒否した雇用者の名前を公表した。同省は、本件がこの法律に基づき雇用者の名前を公表する初めての事案であると述べた。別の事案で、広島高等裁判所は11 月7 日、広島市の病院に対し、妊娠を理由に軽い業務への配置転換を希望した後に降格された理学療法士に175 万円(1 万6500 ドル)の賠償金を支払うよう命じた。」

「非常勤および短期契約労働者は、2014 年の労働力人口の約37%を占めた。これらの労働者は正規労働者より低い賃金で働き、多くの場合、雇用の安定性や福利厚生が劣っていた。一部の非正規労働者には、保険、年金および研修を含むさまざまな福利厚生を受ける資格が与えられていた。この分野の専門家は、4 年または5 年未満の契約、または5 年に至る直前の契約終了が増加していると報告した。これは、労働者が無期労働契約への転換を雇用者に申し込むことが可能になる通算5 年を超える契約期間にならないようにする措置である。研究者、技術者、大学の教員など大学や研究開発法人に勤務する労働者について、無期労働契約に転換するまでの期間が10 年に延長された。」
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引用終わり

以上

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【最悪の組合せ】月100時間の残業を提案する政府と、サービス残業を易々と受け入れる奴隷サラリーマン

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 労働基準法では、一日の労働時間は8時間、1週間で40時間に制限されています。使用者側と労働組合が協定を結べば、1か月で45時間、1年で360時間の残業をさせることができます。しかし、労使が同意して特別条項を協定に追加すれば、1年のうち6か月を上限として、残業の上限を超えて働かせることができるのです。上限を超えて何時間までという規定がないため、実質、青天井で働かせる悪徳経営者が後を絶ちません。

図(36協定による残業時間の上限一覧表) 出典:赤旗

 哲学のかけらもなく、新自由主義に毒された軽薄な経営者が跳梁跋扈し、労働者たちは長時間の搾取労働をさせられています。理不尽な慣行に異を唱えない奴隷サラリーマンたちは、出る杭になるのを極度に恐れ、周囲と一緒に長時間残業に取り組みます。その結果、過労死や過労自殺が頻発し、「karoshi」という英語まで生まれてしまいました。日本特有の現象で外国には相当する単語が存在しないため、仕方なく、「karoshi」と表現したのです。日本にとって誠に不名誉なことであり、国際的な恥さらしです。

 安倍政権が働き改革と称して提案している内容は、「karoshi」の反省がまるで感じられない代物です。以下、箇条書きします。

①残業時間の上限を1年で720時間、1か月平均で60時間とする。
②忙しい時期は1か月あたり100時間までの残業を認める。もしくは、2か月間の平均で80(時間/月)を上限とする。

 経団連と連合は上記の政府提案に沿って話し合いを進めています。安倍政権を裏から操っている強欲経団連と、御用組合の集まりである連合が話し合っても状況が改善されることはありません。彼らが、物言わぬ素直な労働者たちに対して利益をもたらすことはないのです。期待しない方が良いです。

 1か月80時間とか100時間の残業は過労死や過労自殺を起こす可能性がある数値です。1か月60時間も残業したら、地域活動・政治活動・自己啓発は困難になります。まともな家庭団らんも困難でしょう。往復の通勤時間が長い人は特にそうです。健康で文化的な生活をしつつ、民主主義を成り立たせるための活動をする時間が保証されなければなりません。会社に拘束される時間が長すぎると、人々の問題意識が低下し、社会全体の劣化が進むのです。選挙での低い投票率を見れば分かるでしょう。サラリーマンに残業をさせるのは基本的に罪である、という認識を持つ必要があります。昼休みを含めた一日の拘束時間を原則8時間とし、残業に対しては極めて高い割増賃金を支払わせ、経営者に対して強い圧力をかけねばなりません。

 1か月80時間とか100時間の残業時間上限を提案してくるということは、安倍政権には何も問題意識が無く、実質、経団連の言うがままということです。政治リーダー自らが、過労死を推進しているようなものです。日本国憲法蹂躙を厭わず、戦後最低・最悪の内閣と揶揄されているだけのことはあります。

 基本的に経団連は、法律による残業時間の上限設定には反対しています。月に100時間までの残業時間は認めてもらわないと、国際的な競争力が保てないと言っています。競争力が保てないというのは、彼らが使う常套句ですね。意味が曖昧な脅し文句です。もしも、100時間の残業を労働者にさせなければ会社の存立が危ぶまれるというのであれば、その会社の経営方針や仕事の仕方が間違っているということです。繰り返しますが、労働者を長時間拘束すると過労死を起こし、私生活が破壊され、民主主義が機能不全になります。そうしなければ成り立たないようなビジネスを存在させてはなりません。

 そもそも、日本人の労働時間が長いと言っても、内実を見るとあまり威張れたものではありません。非効率で無駄が多く、まともな議論がないので、悪い習慣が長年に渡って温存されているのです。サラリーマン経営者の多くは惰性から抜け出せず、従業員を長時間拘束していないと安心できないのです。しかも、長時間労働は集中力を低下させ、仕事の質も低下します。結果として、トラブルが増え、商品力が落ちるのです。良いことがありません。

 今まで、残業時間のことを論じてきましたが、これは、従業員が会社にいる時間を正確に把握・記録していることを前提にしています。実際には多くの会社でサービス残業が横行しており、労働時間の正確な記録を妨害しています。残業時間が労使協定の上限を超えてないように見せるため残業を記録させない、残業代を払いたくないから実際より時間を短く記録するなど悪質です。ドロボーと変わりませんね。

 「違法なサービス残業の取り締まり」と「残業時間の上限を厳しく設定すること」は、対策する際の車の両輪です。さらに、奴隷サラリーマンではなく、モノを言うサラリーマンを増やすことも不可欠です。

参考リンク:
Loose cap on overtime hours

以上

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