上の一覧表を見ると解りますが、チェルノブイリ原発事故では高線量地域に人が居住しないように厳しい基準が設けられています。健康を第一に考えれば当たり前のことです。一方日本では、高線量地域に住むことを制限しておらず多くの住民が健康を害しています。
なぜチェルノブイリと比べて基準が甘いのか?
・多くの住民を強制避難させるとお金がかかる。
・避難区域を狭めないと大事故だと思われたり、原発事故が収束していないと思われる。
・原発再稼働や原発輸出を進めにくくなる。
・政権の支持率が下がる。
・その他
「財閥の利益第一、国民の生活・健康はどうでもいい」という方針が安倍政権では貫かれていますが、原発事故による避難政策でも同様ですね。
日本の基準では強制避難区域ではなくても、そこに住むことで健康を損なってしまい、どうしても避難せざるを得なくなった人が大勢います。政府はこの人たちのことを「自主避難者」と呼んでいますが、福島県により住宅の無償提供が続けられてきました。しかし、2017年3月に、この支援が打ち切りになることが決定しました。
住宅支援によってかろうじて生計を成り立たせている人がたくさんいます。支援打ち切りになれば、当然、生活が困窮します。だからと言って、福島県の自宅に帰ることもできません。健康に悪影響が出るからです。支援を打ち切られる側からすれば、支援を打ち切る人間が悪魔に見えるでしょう。
何か政策決定をする前には、被害に遭って苦しんでいる当事者たちの声に丹念に耳を傾けなければなりません。原子力推進側(政治家、官僚、メーカー、御用マスコミ、御用学者)の力があまりに強大で、かつ、多くの日本国民が無関心なため、困っている人達の声がほとんど聞こえてきません。そこで、今回は次のYouTubeビデオを紹介致します。
まずは事実を知ることが大切です。是非、参考にしてください。
「住宅支援なければ生活困窮」全国の自主避難者ら訴え(13分43秒) 制作:OurPlanet-TV
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