【戦前教育を幼児に強制する塚本幼稚園】教育勅語の犯罪性について考える。

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 安倍総理夫妻の信頼が厚い塚本幼稚園では、戦前の教育勅語を園児たちに唱和させているという。

 日章旗を園児に持たせるなど、軍国主義を礼賛する人間に育てたいのだろうか?

写真(日章旗を振る塚本幼稚園の園児たち)
写真(海軍慰霊祭に参加する塚本幼稚園の園児たち)

 戦前に教育を受けた者は、教育勅語を骨の髄まで染みるように徹底的に叩き込まれたという。一体どんなものなのか考えてみたい。

 以下に、教育勅語を現代語訳したものの一例を示す。

 明治23年に発布された教育勅語の特徴は以下の4点である。

・代々の天皇家はみな立派な人格者揃いであったという荒唐無稽な作り話によって、天皇を権威付けしている。
・大昔から日本人は天皇に忠誠を尽くしてきたという歴史改竄が行われている(明治以前、日本人は天皇の存在すら知らなかった)。
・封建的でカビの生えた家父長制・上意下達の徹底
・天皇を崇拝し、盲目的に隷従し、いざとなったら天皇のために命を投げ出すことを強要している。

 以下の文献も参考にして頂きたい。

マンガ 日本人と天皇

 今でもそうだが、戦前の日本人も健全な批判能力とは無縁であり、教育勅語の押し付けに易々と屈してしまった。その結果が、無謀な戦争への突入であり、国内外に無数の犠牲者を生むこととなった。無能な指導者を諫めて、間違いを止めるという基本的能力を欠いていたのである。

 問題意識の低い無能な国民が無能な政治的指導者を生み出し、自滅したのである。残酷な言い方だが、これが事実である。無数の日本の若者が前線で無惨な犬死・無駄死をさせられても、その事実を見ようとしない。お国のために命を捧げたのだから靖国神社に英霊として祀る、という行為はゴマカシであり、歴史的事実から学ぶ人間がすることではない。諸外国に対して侵略戦争を行ったことも認めようとしない。「八紘一宇」(世界中を天皇の支配下に置くこと)を掲げて、正しいことをしたんだと、平成時代に入っても言い張っている。外交能力などというものは日本には無縁なのだ。

 教育勅語は決して昔話ではなく、現代に生きる日本人の中で、その精神は強力に息づいている。目に見えないので普段意識していないだけだ。自分の考えを持たず、周りの空気ばかりを読んで、出る杭になることを恐れ、長いものに巻かれることを好む。権威的なるものに無批判に追従する奴隷根性は、戦後から70年以上経ってますます強化されているように見える。原発政策、安保法制、共謀罪・・・。事例を挙げればキリがない

 教育勅語の精神を尊重するということは、自立した人間としての尊厳を捨てることに等しい。非理性的で、安易で、堕落した態度だと言わざるを得ない。進歩の対義語である反動という言葉がふさわしい。

 支配する側の1%にとっては、国民がみな教育勅語に毒されている状態が理想だろう。財産だけでなく命も惜しげなく差し出して権力者を支えてくれるのだから、こんなに有難いことは無い。

 塚本幼稚園における教育勅語の強制は、愚かな支配階層の妄想を具現化したものだ。日本語も満足に話せない幼稚園児に教育勅語の原文を唱和させて何の意味があるのか疑問だが、支配階層の自己満足に過ぎまい。いきなり、大学で教育勅語を教えようとしても反発されることが分かっているから、抵抗が少ない幼稚園でコソコソと始めたのだろう。反動右翼というのはどこまでも姑息である。次なる夢は、小学校での実践らしい。

 繰り返しになるが、教育勅語の害毒は決して大昔だけに存在したのではない。塚本幼稚園という閉鎖空間で幼児たちが唱和させられているだけではないのだ。その精神は、現代日本人の無意識下に沁み込んでおり、無数の不幸を生み出す源泉となっている。

以上

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【極悪安倍政権による年間20ミリシーベルト地域への強制帰還政策】今こそ、国連特別報告者の忠告に耳を傾けるべき。「健康を享受する権利」を尊重せよ!

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 福島原発事故が発生して、すでに6年近くが経過し、事故の深刻さが報道されることはほとんど無くなった。もう事故は収束したのだから安心だと言わんばかりである。そればかりか、原発事故そのものも風化し、人々の記憶から消えつつある。しかし実際には、福島原発からは毎日大量の放射性物質が環境中に漏れ続けており、収束の目途は全く立っていない。東日本を中心に大量にばらまかれた放射性物質は人々の健康を確実に蝕んでいる。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 福島原発事故以前は、放射線による被ばく限度は年間1ミリシーベルトであった(外部被ばく)。しかし事故後は、緊急時のみに適用される年間20ミリシーベルトに引き上げられ、それが今日まで続いている。原子力緊急事態宣言が2011年3月に発令され、それが今日まで解除されずに継続中だからこそ可能な施策なのだ。

 日本政府は今後も原子力緊急事態宣言を継続し、ずっと年間20ミリシーベルト基準を維持したいようだ。なぜか?基準を年間1ミリシーベルトにした場合よりも避難対象地域を大幅に狭めることができるからだ。対象地域を縮小できれば避難者数も少なくでき、賠償金や支援金を節約できる。(年間1ミリシーベルト以下をキチンと守っていたら、強制的に数百万人を避難させなければならない。)

 年間20ミリシーベルトを超える地域の住民に対しては避難指示が出された。そして、年間20ミリシーベルト以下の地域の住民たちも自主的に避難する者が続出した。政府の言うことを信用せず、健康被害を避けることを最優先にして勇気ある判断をした人たちだ。これら原発避難者たちは10万人以上といわれているが、正確な数はつかめていない。

 2015年の春以降に安倍政権は、「復興加速化」「自立」を前面に打ち出し、避難の終了を避難者に対して迫っている。「帰還困難地域」(年間50ミリシーベルト超、事故後6年が経過しても年間20ミリシーベルトを下回らない恐れがある地域)を除いて、2017年3月までに避難指示を解除する方針だ。福島県も2017年3月までに、自主避難者への住宅提供を打ち切る方針を示した。生活を支えるための金銭的支援は不十分極まりないのだが、それすら撤廃・縮小されるのだ。「放射能の線量が高くても元の住居に戻れ。避難場所に留まりたいならば支援はしない。自己責任だ。」というメッセージである。

写真(福島復興・避難指示解除のニュース) 出典:FNN

 言うまでもなく、これら安倍政権の政策は「健康を享受する権利」を侵害している。

 2011年3月に福島原発事故が発生したが、2012年11月15日~26日、国連人権理事会特別報告者アナンド・グローバー氏が来日し、調査報告をしたことをご存じだろうか?以下のビデオをご覧頂きたい。

 この報告の中で、アナンド・グローバー氏は、東日本大震災以降、被災者たちの「健康を享受する権利」が守られていないことを指摘し、日本政府に対策を要請している。

 以下に、ビデオ字幕の書き起こしを記す。書き起こしは次のリンク先から引用している。

<会見前半>「日本政府に要請します…」国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏会見11/26(内容書き出し)

引用始め
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原発事故の直後には、放射性ヨウ素の取り込みを防止して甲状腺がんのリスクを低減するために、被ばくした近隣住民の方々に安定ヨウ素剤を配布する、というのが常套手段です。
私は、日本政府が被害に遭われた住民の方々に安定ヨウ素剤に関する指示を出さず、配布もしなかったことを残念に思います。
にもかかわらず、一部の市町村は独自にケースバイケースで安定ヨウ素剤を配布しました。

災害、なかでも原発事故のような人災が発生した場合、政府の信頼性が問われます。
従って、政府が正確な情報を提供して、住民を汚染地域から避難させることが極めて重要です。
しかし、残念ながらSPEEDIによる放射線量の情報、および放射性プルームの動きが直ちに公表されることはありませんでした。
さらに避難対象区域は、実際の放射線量ではなく、災害現場からの距離および放射性プルームの到着範囲にもとづいて設定されました。
従って、当初の避難区域はホットスポットを無視したものでした。
これに加えて、日本政府は避難区域の指定に年間20ミリシーベルトという基準値を使用しました。
これは、年間20ミリシーベルトまでの実行線量は安全であるという形で伝えられました。

また、学校で配布された副読本などのさまざまな政府刊行物において、「年間100ミリシーベルト以下の放射線被ばくが、癌に直接的につながるリスクがあることを示す明確な証拠はない」と発表することで状況はさらに悪化したのです。

年間20ミリシーベルトという基準値は、1972年に定められた原子力業界安全規制の数字と大きな差があります。
原子力発電所の作業従事者の被ばく限度(管理区域内)は「年間20ミリシーベルト、5年間で累計100ミリシーベルトを超えてはならない」と法律に定められています。
3カ月間で放射線量が1.3ミリシーベルトに達する管理区域への一般市民の立ち入りは禁じられており、作業員は当該地域での飲食、睡眠も禁止されています。
また、被ばく値が年間2ミリシーベルトを超える管理区域への妊婦の立ち入りも禁じられています。

ここで思い出していただきたいのは、チェルノブイリ事故のあった際、強制移住の基準値は土壌汚染レベルとは別に、年間5ミリシーベルト以上であったという点です。
また、多くの疫学研究において、年間100ミリシーベルトを下回る低線量放射線でも、癌、その他の疾患が発生する可能性があるという指摘がなされています。
研究によれば、疾患の発症に下限となる放射線基準値はないのです。

残念ながら、政府が政策で定めた現行の限界線量と、国内の業界安全規制で定められた限界線量、チェルノブイリ事故時に用いられた放射線量の限界値、そして、疫学研究の知見との間には一貫性がありません。
これが多くの地元住民の間に混乱を招き、政府発表のデータや方針に対する疑念が高まることに繋がっているのです。
これに輪をかけて、放射線モニタリングステーションが、監視区域に近接する区域のさまざまな放射線量レベルを反映していないという事実が挙げられます。
その結果、地元住民の方々は、自分たちの放射線量をモニタリングするために近隣地域の放射線量のモニタリングを自ら行っているという状況にあります。

訪問中、私はそうした差異を示す多くのデータを見せてもらいました。
こうした状況において、私は日本政府に対して、住民が測定したものも含め、すべての有効な独立データを取り入れ公にする事を要請いたします。

健康を享受する権利に照らして、日本政府は全体的かつ包括的なスクリーニングを通じて、放射線汚染区域における放射線による健康への影響をモニタリングし、適切な処置を取るべきです。
この点に関しては、日本政府はすでに健康管理調査を実施しています。
ただし、同調査の対象は、福島県民、および事故発生時に福島県にいた人々に限られています。
そこで私は日本政府に対して、健康調査を放射線汚染地域全体において実施することを要請しいたます。
これに関連して、福島県の健康管理調査の質問回答率は僅か23%余りと、大変低い数値でした。

また、健康管理調査は子どもを対象とした甲状腺検査、全体的な健康診査、メンタル面や生活習慣に関する調査、妊産婦に関する調査に限られています。
残念ながら、調査範囲が狭いのです。

これは、チェルノブイリ事故の教訓を十分活用しておらず、また、低線量放射線地域、たとえば年間100ミリシーベルトを下回る地域でさえも、癌その他の疾患の可能性があることを指摘する疫学研究を無視しているためです。
健康を享受する権利の枠組みにしたがい、日本政府に対して慎重に慎重を重ねた対応を取ること、また、包括的な調査を実施し、長時間かけて内部被ばくの調査とモニタリングを行うよう推奨いたします。

自分の子どもが甲状腺検査を受け、基準値を下回る程度の大きさののう胞や結節の疑いがあるという診断を受けた住民からの報告に、私は懸念を抱いています。

検査後、ご両親は二次検査を受ける事も出来ず、要求しても診断書も受け取れませんでした。
事実上、自分たちの医療記録にアクセスする権利を否定されたのです。
残念なことにこれらの文書を入手するためには、煩雑な情報公開請求の手続きが必要なのです。

政府は原子力発電所作業員の放射線による影響のモニタリングについても、特に注意を払う必要があります。
一部の作業員は、極めて高濃度の放射線に被曝していました。
何重もの下請け会社を介在して、大量の派遣作業員を雇用しているという事を知り心が痛みました。

その多くが短期雇用で、雇用契約終了後に長期的な健康モニタリングが行われることはありません。
日本政府に対してこの点に目を背けることなく、放射線に被ばくした作業員全員に対してモニタリングや治療を施すよう要請いたします。

日本政府は避難者の方々に対して、一時避難所あるいは仮設住宅を用意しています。
しかし、住民の方々によれば、避難所は障害者向けにバリアフリー環境が整っておらず、また、女性や小さな子どもが利用することに配慮したものでもありませんでした。

悲しい事に、原発事故発生後に住民の方々が避難した際、家族が別々にならなければならず、
夫と妻、夫と母と子ども、およびお年寄りが離れ離れになってしまう事態に繋がりました。
これが、互いの不調和、不和を招き、離婚に至るケースすらありました。
苦しみや精神面での不安につながったのです。
日本政府はこれらの重要な課題を早急に解決しなければなりません。

食品の放射線汚染は長期的な問題です。
日本政府が食品安全基準値を1kgあたり500ベクレルから100ベクレルに引き下げたことは称賛に値します。
しかし、各県ではこれよりも低い水準値を設定しております。
さらに住民はこの基準の導入について不安を募らせています。
日本政府は早急に食品安全の施行を強化すべきです。

また、日本政府は土壌汚染への対応を進めています。
長期的目標として、汚染レベルが年間20ミリシーベルト未満の地域の放射線レベルは1ミリシーベルトまで引き下げる。
また、年間20~50ミリシーベルトの地域については
2013年末までに年間20ミリシーベルト未満に引き下げる、という具体的政策目標を掲げています。

ただ、ここでも残念なのは、現在の放射線レベルが年間20ミリシーベルト未満の地域で年間1ミリシーベルトまで引き下げるという目標について、具体的なスケジュールが決まっていないという点です。
さらに、他の地域については、汚染除去レベル目標は年間1ミリシーベルトを大きく上回る数値に設定されています。

住民は、安全で健康的な環境で暮らす権利があります。
したがって、日本政府に対して他の地域について、放射線レベルを年間1ミリシーベルトに引き下げる明確なスケジュール、指標、ベンチマークを定めた除染計画を導入することを要請いたします。

汚染除去の実施に際しては、専用の作業員を雇用し、作業員の手で実施される予定であるということを知り、安心いたしました。
しかし、一部の除染作業が住民自身の手で、しかも適切な設備や放射線被ばくに伴う悪影響に関する情報もなく行われているのは残念なことです。

また日本政府は、全ての避難者に対して経済的支援や補助金を継続、または復活させ、避難するのかそれとも自宅に戻るのか、どちらを希望するか、避難者が自分の意思で判断できるようにするべきです。
これは日本政府の計画に対する避難者の信頼構築にもつながります。

訪問中多くの人々が、東京電力は原発事故の責任に対する説明義務を果たしていないことへの懸念を表明されました。
日本政府が東京電力の株の大多数を所有していること、これは突き詰めれば納税者がつけを払わされる可能性があるということです。
健康を享受する権利の枠組みに於いては、法的な責任を免れない行為をした関係者に対し説明責任を定めています。
従って日本政府は、東京電力も説明責任があることを明確にし、納税者が最終的な責任を負わされることのないようにしなければなりません。

訪問中、被害にあわれた住民の方々、特に障害者、若い母親、妊婦、子ども、お年寄りなどの方々から、「自分たちに影響が及ぶ決定に対して発言権がない」という言葉を耳にしました。
健康を享受する権利の枠組みに於いては、地域に影響が及ぶ決定に際して、そうした影響が及ぶ全てのコミュニティが決定プロセスに参加するよう国に求めています。
つまり、今回被害に遭われた人々は、意思決定過程はもちろん、実行、モニタリング、説明責任プロセスにも参加する必要があるということです。
こうした参加を通じて、決定事項が全体に伝わるだけではなく、被害に受けたコミュニティの人々の政府に対する信頼強化にもつながるのです。
これは政府が、効率的に災害からの復興を成し遂げるためにも必要であると思われます。

日本政府に対して、被害に遭われた人々、特に社会的弱者が、すべての意思決定過程に十分に参加できるよう要請いたします。
こうしたプロセスには、健康調査、避難所、除染のあり方などに関する意思決定への参加が挙げられます。

この点から、「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」が2012年6月に制定されたことを歓迎します。
この法律は原子力事故により影響を受けた人々の支援及びケアに関する枠組みを定めたものです。
同法はまだ実行に移されていません。
私は日本政府に対して同法を早急に施行する方策を講じることを要請いたします。
日本政府にとって、社会的弱者を含め被害を受けた地域が十分に参加する形で、
基本方針や関連規制の枠組みを定めるよい機会になるでしょう。
***********************
引用終わり

 安倍政権や御用マスコミによる情報隠ぺいに慣らされている人たちは、グローバー氏の報告内容を「風評被害だ」という常套句で非難するかもしれない。原発マフィアたちのブラックプロパガンダは強力だからやむを得ない面もある。しかし、思考停止を免れ、グローバー氏の忠告を理解できる知性を持っている人ならば、事態の深刻さをなるべく多くの人に広めて頂きたいと思う。

以上

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【放射線白内障】福島原発事故現場の危険性と、東電・官僚の無関心・冷酷さを明らかにした山本太郎議員

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 2011年3月に発生した福島原発事故の収束対応作業が懸命に行われている。健康を害しながら一番大変な思いをしているのは、言うまでもなく現場での作業している人たちだ。時代遅れな放射線被ばく基準値の下で、健康被害に関する知識も情報も乏しい状態で、結果的に犠牲者となりつつある。

 世間は面倒なことを忘れやすい。日本人は特にその傾向が強い。しかし、山本太郎議員は、最前線で危険な作業を強いられている人たちに光を当て続けている。国会の場で、彼らの置かれている過酷な状況を明らかにし、明確な対策を求めるとともに、東京電力や官僚たちの無関心で無慈悲で冷酷な態度を浮き彫りにしている。

 以下のYouTubeビデオでその様子を確認することができる。2017年2月15日、参議院で行われた資源エネルギーに関する調査会で、山本太郎議員は放射線白内障をテーマに掲げて、鋭い質問を投げかけている。

 以下に、調査会でのやり取りの要点を記す。

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 まず山本太郎議員は、命を削りながら福島原発で作業をしている人たちに対して、心からの感謝と安全対策の徹底を宣言することを、東京電力廣瀬社長に対して求めている。

東京電力の廣瀬社長の回答要旨:
「毎日何千人もの人たちが大変な作業をしており、大変感謝している。安心して作業できるように放射線対策を引き続き実施していくつもりだ。」

 次に山本氏は、ICRP(国際放射線防護委員会)の勧告が信頼できるものなのかどうか質問した。

経済産業省の片山総括審議官の回答要旨:
「ICRPの基準は放射線防護の基準を作る際に尊重している。」

 目の水晶体は厚さ4㎜、直径10㎜程度、1000層もの細胞で構成されている。体の中では放射線への感受性が最も高い組織のうちの一つだ。放射線を浴びると突然変異で濁った細胞が作り出され、そのまま増殖、蓄積され放射線白内障になる。それゆえ、水晶体の線量限度が定められているが、具体的な数値を山本氏は質問した。

経済産業省の片山総括審議官の回答要旨:
「年間150ミリシーベルトであり、ICRPの1990年勧告に基づいている。」

 ICRPは1990年以降にも勧告を出している。2011年に出された声明では数値はいくつなのか、山本氏の質問が続く。

経済産業省の片山総括審議官の回答要旨:
「5年平均で年間20ミリシーベルト、年間最大で50ミリシーベルトになっています。」

 5年平均で年間20ミリシーベルトという2011年ICRP勧告と、1990年の勧告である年間150ミリシーベルトでは7.5倍も差がある。日本の原発労働者の水晶体は、最新の勧告値と比べて7.5倍もの被ばく量にさらされている。ひどい話である。原発以外のすべての放射線作業者にこの高い数値が適用されており、非人道的である。これら山本氏の指摘はもっともだ。

写真(放射性白内障の問題を追及する山本太郎議員)

 法律は守っていても、その基準値が現実にそぐわないものならば、国に対して数値改定の要求を出すべきである。2011年にICRPが水晶体の線量限度に関する数値を引き下げて以降、省庁に対して東電が線量基準を下げるよう具体的に要求を出したのか?、山本氏は質問した。

東京電力の廣瀬社長の回答要旨:
「要求はしていない。」

写真(東京電力の廣瀬社長(参考人))

 廣瀬社長は企業のトップとして、末端の労働者を守るという意識に欠けている。「何千人もの人たちが大変な作業をしており、大変感謝している。安心して作業できるように放射線対策を引き続き実施していくつもりだ。」という冒頭の発言は、真っ赤なウソであることを山本太郎議員は明らかにした。

 この国会で、労働基準法が改正される予定だ。2011年のICRP勧告に基づいて水晶体の線量限度に関する数値を引き下げることが重要だという意識が原子力規制庁にあるのかどうか、山本議員が質問した。

経済産業省の片山総括審議官の回答要旨:
「水晶体の線量限度に関する数値引き下げが必要という認識があり、法改正を含めて準備中だ。」

 次に山本太郎議員は、原発の現場で、水晶体の線量限度引き下げが適用されるのはいつになるのか、具体的な日程を質問した。

山田規制部長の回答要旨:
「具体的な日程は不明だが、努力はして参りたい。」

山本議員の質問要旨:
「こんなやり方では1年以上かかってしまう。福島原発事故現場での作業者が被っている健康被害は緊急性の高い課題だ。2011年にICRPの新しい勧告が出た後、実質何も対応してこなかったにもかかわらず、何をのんびりしているのか?今現在も現場作業者の被ばくは続いており、一刻を争う問題だ。過去に、福島原発が爆発した緊急事態の時は、一日で省令を変更し対応したこともある。目の水晶体線量限度引き下げに関しては、緊急事態だという意識が無いのではないか?急いで頂きたい。福島原発事故の現場は、世界で最もヒドイ被ばく環境である。この環境で働いている大勢の作業者の人たちに対して、最新の知見を速やかに適用するのは当たり前のことだ。私はチェルノブイリに行って、白内障になった作業者に実際会っている。
 東電の社長は救済策を説明して欲しい。厚生労働省にはしっかり取り組むと約束をして欲しい。」

東京電力の廣瀬社長の回答要旨:
「線量を下げるような努力を継続し、被ばく線量を管理し、健康管理にもしっかり取り組んでまいりたい。」

堀内労働大臣政務官の回答要旨:
「厚生労働省としては、最新の国際的知見も踏まえ、廃炉作業に従事する人たちの健康管理にしっかりと取り組んで参りたい。」

山本議員のコメント要旨:
「まったく答えになっていない。」
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 実際にビデオを観て頂くと良くわかるのだが、山本太郎議員の熱心な問いかけと、東電社長や官僚たちの木で鼻を括るような答弁がとても対照的である。見ていて歯がゆい。暖簾に腕押しとは正にこのことだろう。

 国会では孤立無援に近い状態ありながら、このような地道な活動を粘り強く継続している山本太郎議員に敬意を表したい。そして、国民の関心がもっともっと高くなることを願わずにはいられない。

以上

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【トランプ大統領ってどんな人?】アメリカの精神科医の見解を紹介します。

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 2017年1月にアメリカの大統領に就任したトランプさんですが、一体、どのような人なのでしょうか?アメリカの精神科医や心理学者が専門家の立場から解説した記事を見つけました。以下にリンクを貼ります。

Donald Trump is Dangerously Mentally Ill, Discloses Johns Hopkins’ Psychologist

 以下に私の邦訳を記しますので、参考にしてください。

邦訳始め
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 ドナルド・トランプ氏が第45代アメリカ大統領に就任してから1か月も経っていないが、自分のビジネスと同じように政府を操ることが難しいためイライラしているようだ。

 ホワイトハウス内部の20人近くの者にPoliticoが取材したところによると、トランプ氏の感情は驚きと怒りの間を激しく行き来しているという。閣僚メンバーの国会承認は遅れている。強気の姿勢は崩さないものの、法的な争いがある。反抗的なスタッフがおり、情報の漏洩もある。予想していたこととはいえ、政権運営の現実というものに直面しているのだ。

 トランプ氏は、アメリカの歴史上、どの米大統領よりも不人気である。7か国のイスラム圏国家から移民・難民が入国するのを禁じる大統領令を2週間前に出したが、裁判で却下された。そのため、ツイッター上のコメントからも冷静さを失っている様子が伺えた。

 大統領に就任した日から数えて、不支持率が多数を占めるまでに要した日数は下記の通りだ。

レーガン大統領:727日
ブッシュ大統領-1:1336日
クリントン大統領:573日
ブッシュ大統領-2:1205日
オバマ大統領:936日
トランプ大統領:8日

 ジョン・D・ガートナー氏は心理療法家であり、ジョンホプキンス大学医学部で精神科医たちを指導しているが、彼は、トランプ氏の行動の背景を次のように分析している。

「ドナルド・トランプ氏は精神的に病んでおり危険な状態だ。性格的に、大統領職の遂行は無理だろう。彼は悪性自己愛という状態であり、自己愛パーソナリティ障害と違って治療ができないのだ。トランプ氏の行動を見ていると、反社会的行動・サディズム・攻撃性・パラノイア(偏執病)・誇大妄想・軽躁病と診断をせざるを得ない。」

 個人的に検査をせずに公人に対して診断を下すことはルールに反するが、ガートナー氏に言わせれば、トランプ氏の場合は適切な診断が可能だという。

「トランプ氏は衝動をコントロールすることができず、共感能力にも欠ける。また、自分が十分に評価されていないという感覚を持っている。我々はすでにドナルド・トランプ氏の行動を公の場で十分に見てきており、このような診断が下せることに議論の余地はない。」

 カリー・バロン博士は、コロンビア大学の医学部で公認の精神科医を務めている。彼によると、悪性自己愛にかかった人間は危険で残虐非道になるという。

バロン博士の弁:
「悪性の自己愛者たちは、目的達成のために労を惜しまない。彼らは知的で、極めて有能で、重要な仕事を行い、喋りは穏やかで、魅力があり、感情豊かに見え、上品で、行儀が良く、親切で、人間関係を構築する能力を持つ。その一方で、欲しいものを手に入れるためならば、彼らはウソをつき、ワザと文句を言い、大げさな物言いをし、人の名誉を棄損し、ダマし、盗み、人を操り、非難し、物事を歪曲する。そして、それらの行動を正当化してしまうのだ。」

「彼らは権限を持ち、自己中心的で必死なため、そういった行為を悪いことだと思わない。自信の欲求を満足させようと心に決めており、邪魔されると烈火のごとく怒り狂う。彼らの欲求はあまりに強大なため、他者を理解し尊敬し共感する能力がほとんどない。彼らには罪の意識や自責の念が無く、不当な扱いを受けているのは自分だと感じたり主張する傾向がある。このような悪性の自己愛者たちは、性別、人種、社会的階層に関係なく出現する。」

 トランピズムというイデオロギーが吹き荒れていることに危機感を覚えたアメリカの心理療法家たちは、この2~3週間、ファシズムの芽に気をつけるよう警鐘を鳴らしてきた。ニューヨークの臨床心理学者であるジュリー・フットレル博士はニューヨークデイリーニュースに対して次のように語っている。

「自己愛が過ぎると、現実を見る能力が損なわれます。自己愛に溺れた人間を理屈で説得することはできません。三百万人の女性が行進したところで効果はありません。選択した政策は効果がないと指摘されても、この手の人間は気にもしません。自己愛が病的なレベルになってしまったら、アイデンティティを見直し修復するという原則に戻るべきです。」

 歴史上もっとも不人気なアメリカ大統領にとって、サイコパス(反社会的傾向を持つ精神病質者)と呼ばれるのは初めてではない。オックスフォード大学の心理学者であるケビン・デュットン氏は2016年、ドナルド・トランプ氏はアドルフ・ヒトラーという独裁者よりもサイコパスの傾向が強いことを発見した。同じ年、ハーバードの大学院に在籍する発達心理学者のハワード・ガードナー氏は、トランプ氏のことを、極めて自己愛が強いと表現した。
***********************
邦訳終わり

以上

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【日本にとって対岸の火事か?】戦争を体験したアメリカ兵たちの本音を紹介いたします。

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 安倍政権は憲法遵守義務を無視して、違憲の安保関連法案(=戦争法案)を国会で通しました。これで集団的自衛権を行使して、地球の裏側まで自衛隊を派遣することが可能になりました。目的は、アメリカの補完戦力として侵略戦争に加担し、資本家や軍需産業を儲けさせることです。

 自民党の国会での答弁を聞いていると、「アメリカが行う戦争は正しい」ということを前提にしているようです。本当に正しいのでしょうか?アメリカと日本の権力層は「正しい、正しい、正しい・・・・」と言い張るでしょうが、実際に戦闘に巻き込まれてひどい目に遭った末端のアメリカ兵たちはどのように考えているのでしょうか?彼らの本音を表した記事を、以下にまとめて紹介いたします。

 彼らの言い分にじっくりと耳を傾けて頂けたらと思います。戦争の真実に近づくのに一番有効な方法です。

1)アレン・ネルソン氏

写真(アレン・ネルソン氏) 出典:NNNドキュメント「9条を抱きしめて~元米海兵隊員が語る戦争と平和~」

 アメリカ人のネルソン氏は元海兵隊員であり、ベトナム戦争に従事した経験を持ちます。彼はベトナムで数えきれない程の人間を殺し、アメリカに帰国した後は精神を病んで地獄の苦しみを味わい、ホームレスとなり絶望感に打ちのめされます。自分の行った犯罪行為は隠しておきたいと思うのが普通ですが、彼は自分の体験を正直に話す講演活動を開始します。極めてまれなケースですし、心から敬意を表したいと思います。事実を後世の人間に伝えることは、過ちを繰り返さないためにも欠かせません。

 既にお亡くなりになったネルソン氏の活動・主張を下記リンク先記事で紹介しています。戦争が原因で地獄の苦しみを味わったネルソン氏だからこそ、憲法9条の大切さを心の底から理解できる、ということが伝わってきます。

【意外?】戦争で地獄の苦しみを味わった元アメリカ海兵隊員だからこそ憲法9条の有り難さを理解できる。

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2)アメリカ帰還兵たちの間で頻発している自殺問題

「テロとの闘いを続けるアメリカは、アフガニスタンとイラクに、これまでに220万人もの兵士を送ってきました。今、その兵士たちの間に深刻な問題が広がっています。
対テロ戦争開始から10年が経つ今、深刻な問題となっているのが、兵士の間で自殺が急増していることです。それも、戦争の前線の話ではありません。無事に帰還したはずの兵士が次々に自ら命を絶っているのです。
アフガニスタンへの軍事作戦を開始して10年。兵士の自殺は増加する一方だ。現役兵士の自殺は2年連続で150人を超えた。今年はそれを上回る過去最悪のペースとなっている。そして、退役した兵士の自殺は、推定で年間6500人に上るとみられている。」
(下記リンク先記事より引用)

詳しくは、下記リンク先記事をご覧ください。

【アメリカ帰還兵の自殺は年間数千人!】日本にとって対岸の火事ではない。

3)目覚めはじめたアメリカ兵「メダルを返上する!」

 イラクやアフガニスタンに派遣され、ひどい現実を味わって帰還した兵士たちの叫びです。皆メダルを授与されましたが、「こんなもの返上する!」とカメラの前で宣言している様子が描かれています。欧米や日本のマスメディアでは、まず放映されない内容です。

詳しくは、下記リンク先記事をご覧ください。

【安保法制の先にあるもの】→戦争から帰還したアメリカ兵たちの本音を紹介します。

4)マイク・ヘインズさん

写真(マイク・ヘインズさん)

「元米海兵隊員のマイク・ヘインズさん(40)は、イラク戦争に特殊部隊として従軍。民家を急襲したときに高齢の女性を壁に押さえ付け、若者を連行し、残された幼子の泣き叫ぶ声が忘れられないという。『自分がやったことこそテロ』。退役後は、ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)のメンバーとして活動。沖縄の基地建設反対運動にも加わる、その思いを聞いた。」
(下記リンク先記事より引用)

 詳しくは、下記リンク先記事をご覧ください。

中日新聞 マイク・ヘインズ 元米海兵隊員

以上

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「安倍晋三首相を通じて国際社会を学ぶトランプ米大統領?」産経新聞の安倍礼賛記事を読んでみた。

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 私のブログでは、安倍政権に対する批判的な記事が多いため、私自身、安倍政権の広報係である産経新聞にはほとんど興味がない。しかし、真反対の態度をとる新聞社の主張をたまに読んでみるのも悪くはない。

 2017年2月12日付の産経新聞で、「安倍晋三首相を通じて国際社会を学ぶトランプ米大統領」というタイトルの記事を見つけたので読んでみた。トランプ氏が大統領に就任後に行われた初の首脳会談の様子をリポートしている。記事リンクを以下に示す。

特別版 安倍晋三首相を通じて国際社会を学ぶトランプ米大統領

 当該リンク先記事では、安倍総理のことを北朝鮮の将軍様並みに褒めちぎっている。以下、当該記事から引用する。

引用始め
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「トランプ米大統領は安倍晋三首相を通じて国際社会を学び」
「政治歴も軍歴もなく外交・安保に詳しくないトランプ氏は、安倍首相を相談相手にしたいのだろう」
「安倍首相自身も、頼りにされているとの感触を受けている。それはやはり、首相が世界のリーダーの1人としての存在感を高めてきたことが大きい。」
「第2次政権発足以降、4年以上がたつ安倍首相は、すでに先進7カ国(G7)ではドイツのメルケル首相に次ぐ古参であり、内閣支持率が6割を超えるなど国内の政治基盤も強い。」
「ロシアのプーチン大統領はどんな人物か。中国の習近平国家主席は何を考えているのか。欧州連合(EU)とのつき合い方は…。これらの諸問題について何でも答えられる人物は、トランプ氏にとって安倍首相のほかにはそうはいないだろう。」
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引用終わり

 安倍先生から見れば、新米のトランプ氏は生徒に過ぎないとでも言いたいのだろうか?いくら産経新聞が安倍政権の広報誌に過ぎないとしても、これはやり過ぎである。まともな知性を持った日本人ならば、苦笑しかしないのではないか?権力の犬になり果てた姿勢は、国際社会から軽蔑されるのみだ。

 事実を言えば、トランプ大統領はジャイアンであり、安倍総理はスネ夫なのだ。戦後70年間、実質アメリカの植民地状態が続いており、日本国憲法よりもアメリカの意向が優先されてきた。原子力政策にしても、日本が自由に決められるのは電気料金だけである。日本が独立国ではなく、アメリカの属国に過ぎないことは国際社会では常識なのだ。安倍総理が指導役で、トランプ大統領が生徒、などというウソを堂々と言ってはいけない。

写真(トランプ大統領の出迎えを受ける安倍総理) 「TPPから離脱するけど、文句ないよな?」「はい、もちろんです。自民党の公約でもありますから。」という会話が交わされている・・?

記事引用始め
**********************
「各国首脳は首相を通してトランプ氏を知る-。大げさに言うのではなく、こんな構図が生まれつつあるのではないか。」
「各国首脳も、すでに「未知」の存在であるトランプ氏の正体を、安倍首相に尋ねる状況が生まれている。」
**********************
記事引用終わり

 トランプ氏の発言や政策に対しては、諸外国の首脳から批判的なコメントが出ており、関係が良好でないことは事実である。実際、現段階で、これだけ長い時間を首脳会談に費やし一緒にゴルフを楽しんでいるのは安倍総理だけである。だからといって、トランプ氏のことは安倍さんが一番詳しいという結論にはならない。トランプ氏に関する情報の収集・分析は各国とも、日本に負けず劣らず実施しているはずである。トランプ氏のことを知りたいがゆえに各国首脳が安倍総理に頭を下げる場面を本当に想像しているのだろうか?

 日本は独立国でないだけでなく、安倍総理自身の発言も支離滅裂で一貫性がない。海外に何十兆円というバラマキをしなければ相手にしてもらえないような存在感の薄い人物が安倍総理であり、基本的に信用されていないのだ。これが事実である。事実を認めたくないからといって、事実と真反対のウソを記事に書いてはいけない。

 その他、産経新聞の記事によると、安倍総理はトランプ大統領に対して、日本の侵略戦争を否定する歴史改竄の態度を押し付けたいようだ。国際的な恥さらしとは正にこの事である。

 産経新聞に対して、権力の監視というジャーナリスト精神を期待するのは無理としても、ここまで露骨なヨイショ記事を書いていると、従来からの保守層読者もバカバカしくなって購読をやめてしまうのではないか?少なくとも、ミサイル発射実験で国際社会を騒がせている北朝鮮の悪口を言う資格はあるまい。将軍様を無批判に礼賛しているという点で、産経新聞も同じ穴の狢(むじな)なのだから・・・。

以上

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【国連報告】少年兵の悲惨な実態を紹介。自衛隊員が海外で対峙しないと言えるのか?

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 海外では、社会的立場の弱い子どもたちが兵士として駆り出されている悲惨な実態があります。下記のリンク先記事を読んでみました。

New United Nations Chief Reveals Thousands of Child Soldiers Fighting in Somalia

 私が邦訳したものを以下に記します。

邦訳始め
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戦争で人員を補充したい場合、子供たちは格好の獲物になりやすい。社会的立場が弱くダマされ易いからだ。誘拐されたり勧誘される者がいる一方で、過酷な現実に耐えられず逃げ出すケースもある。

古今東西、人類の歴史の中で、無数の子どもたちが軍事活動に従事されられてきた。それが道徳に反していてもお構いなしだ。第一次世界大戦中にイギリスは、18歳以下の少年兵を約25万人活用したことが判っている。

第二次世界大戦中のワルシャワ蜂起、ユダヤ人の抵抗運動、そしてソビエト軍など、ヨーロッパ中で少年兵の姿が見られた。第二次世界大戦が終了し国連ができた後、子どもを戦闘行為に参加させないようにするための国際条約がたくさん批准された。

1977年にはジュネーブ条約の追加議定書が採択され、15歳以下の少年を徴兵することが禁止された。2002年の国際刑事裁判所ローマ規定により、戦闘で子どもを利用する行為は戦争犯罪と位置付けられた。実際、これら2つの国際的決まりごとは、政府軍だけでなく非正規組織にも適用される。

ソマリアは東アフリカの国だが、1991年以来、血で血を争う内戦状態が続いている。統計資料によると、内戦による死者は最大5万人であり、ソマリア政府はほとんど機能不全に陥った。アルカイダやジハード団を生む素地もできてしまった。2006年には、複数のジハード団で構成されるアル・シャバブが結成された。首都モガディシュを管轄するソマリア連邦政府の力は弱く、アル・シャバブの抵抗を受けている状態だ。

写真(アル・シャバブ)

アフリカ連合軍の介入にもかかわらず、アル・シャバブはソマリアの広大な地域を支配している。ソマリア政府軍とアフリカ連合軍は、アル・シャバブとの戦闘を継続している。この紛争はアフリカの中でも特に激しいものであり、地域の安定性を大きく損なっている。

写真(アントニオ・グテーレス氏)

国連の新しい事務総長になったアントニオ・グテーレス氏は報告書の中で、かなり多くの少年がソマリア軍とアル・シャバブで従軍していると書いている。この報告書は国連安全保障理事会に提出され、か弱い子どもたちを救うため直ぐに行動をとるべきだとグテーレス氏は主張している。

グテーレス氏によると、アル・シャバブは9歳の子どもも兵士として使っている。小さな子どもたちに武器の使い方を教え、前線に送っているのだ。また、武器弾薬の運搬、スパイ、雑用などの役割も子どもたちにさせているという。国連事務総長が明らかにした情報によると、アル・シャバブの半数以上が子どもである。また、ソマリア政府の管理がかろうじて及ぶプットランド地方で2016年3月に誘拐された者のうち、少なくとも6割が若者だという。

グテーレス氏の報告書によると、子どもたちは軍事組織に誘拐された後、長時間の尋問を受けたという。また、学校に行ける、仕事が得られるという文言で誘われたことも判明した。

ソマリアでは6年以上の間に、約6200人の子どもが勧誘されたという。詳細な数字を挙げると、2010年4月1日から2016年7月31日の間に6163人の子ども(少年5993人、少女230人)が軍事組織に取り込まれたことが判明している。勧誘の3割以上は2012年に行われた。

勧誘されたケースの7割はアル・シャバブによるものであり、人数は4213人。次に多いのがソマリア国軍によるもので、920人の子どもが勧誘された。数字は確認された分だけである。

(Ed Ou/Reportage by Getty Images for the New York Times)

ソマリアの子どもたちを戦争に駆り出すという重大な人権侵害行為が大規模に行われ、さらにその数は2015年から増加している。この実態を知り、グテーレス氏は深く心を痛めている。そのような人権侵害行為をやめ、国際法を遵守するように、グテーレス氏はソマリアの全組織に呼びかけている。か弱い子どもたちを戦争の前線から救い出すにはどうするのがベストか、国連安全保障理事会での議論がいまだに続いている。
**********************
邦訳終わり

最後に:
 日本人は対岸の火事として見ていていいのでしょうか?子どもが兵士として駆り出されているのはソマリアだけではありません。今後、海外に派遣された自衛隊員たちが、外国の少年兵と対峙しない保証はあるでしょうか?彼らに銃口を向けて殺したり、または、逆に殺される可能性はないのでしょうか?

 社会の秩序が破壊されて犠牲になるのは、いつも、社会的に立場の弱い者たちです。故意に戦乱状態を作り出し、軍需産業などを儲けさせようとする勢力の罪深さを感じずにはいられません。

写真(悪いヤツラ) 出典:不明

以上

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ガンジーが指摘した「七つの社会的罪」を日本に当てはめてみる(第二弾)

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 マハトマ・ガンジーという歴史的人物について、以下に概略説明します。(ウィキペディアから引用)

「南アフリカで弁護士をする傍らで公民権運動に参加し、帰国後はインドのイギリスからの独立運動を指揮した。その形は民衆暴動の形をとるものではなく、「非暴力、不服従」(よく誤解されているが「無抵抗主義」ではない)を提唱した。
この思想(彼自身の造語によりサティヤーグラハ(英語版)、すなわち真理の把握と名付けられた)はインドを独立させ、イギリス帝国をイギリス連邦へと転換させただけでなく、政治思想として植民地解放運動や人権運動の領域において平和主義的手法として世界中に大きな影響を与えた。特にガンディーに倣ったと表明している指導者にマーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ダライ・ラマ14世等がいる。」

 1925年10月22日、マハトマ・ガンジーは雑誌『Young India』にて、「七つの社会的罪」(Seven Social Sins)を指摘しました。

1.理念なき政治 (Politics without Principle)
2.労働なき富 (Wealth without Work)
3.良心なき快楽 (Pleasure without Conscience)
4.人格なき学識 (Knowledge without Character)
5.道徳なき商業 (Commerce without Morality)
6.人間性なき科学 (Science without Humanity)
7.献身なき信仰 (Worship without Sacrifice)

 以前、上記各々を今の日本に当てはめて私なりに解釈し、記事を書いたことがあります。そのリンクを下に貼ります。

ガンジーが指摘した「七つの社会的罪」を現在の日本に当てはめたらどうなるか?

 今回は、その第二弾となります。皆さんも一緒に考えてみてください。

1.理念なき政治
 とにかくアメリカの言うことならば何でも賛同し素直に言うことをきくだけならば、外交とは言いません。単なる隷属であり、戦後占領状態の延長でしかありません。大統領がオバマさんならオバマさんの、トランプさんに変わったらトランプさんのご機嫌をひたすら取り続ける政治家は、非常に軽薄に見えます。安倍総理は、自分の頭で考え、自分の責任で判断・行動するという態度をとれないのでしょうか?相手の主張を良く吟味し、賛成・反対を言うべきです。今のままでは、世界中を敵に回してしまいそうです。
 自民党自体が実質、アメリカの支配下にあり、政治的理念を期待する方がおかしいのかもしれませんね。

写真(トランプの入国制限措置について安倍総理はノーコメント)
出典:赤旗

2.労働なき富
 安倍政権になってから企業の内部留保は激増しています。とくに大企業は凄まじい。これは、従業員の非正規化推進、サービス残業の横行、政府による各種税金優遇策のフル活用、タックスヘイブンによる租税回避などが原因です。労働者からできるだけ搾取し、税負担等を限りなく少なくすることで富を積み上げてきたのです。正当なものとは言えません。

図(企業の内部留保と従業員給与の推移) 出典:東京新聞
図(租税回避の仕組み)出典:朝日新聞

 大企業経営者は、どこまで内部留保を増やせば満足するのでしょうか?「多ければ多いほどいいんだ!」という強欲な答えが返ってきそうです。どれだけお金を貯めても満足できない人のことを貧乏といいます。肩書は立派でも、心は貧しいんですかね?

3.良心なき快楽
 児童ポルノが世界一氾濫している日本。法律による規制を云々する以前に、道徳心の荒廃が凄まじいという現実を直視すべきです。

写真(児童ポルノの氾濫) 出典:ガーディアン Toru Yamanaka/AFP/Getty

 国連の「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者、マオド・ド・ブーアブキッキオ氏は、2015年10月26日、日本に対して、子どもを極端に性的に描いた漫画を禁止するよう呼び掛けるとともに、次のような論評を行いました。

「こうしたものはすべて、明らかにもうかる商売となっている。懸念されるのは、社会的に容認したり、寛容だったりする風潮があることだ」

写真(国連の「子どもの売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者、マオド・ド・ブーアブキッキオ氏) 出典:AFP

 この国連報告に対するネット上での日本人の反応は、次のようなものが大半を占めています。

「言い掛かりの内政干渉だ」
「文句を言うのはたいていババアだな」
「実写ではない、二次元のアニメなら構わねえだろ。被害者がいないんだから。」
「西欧の価値観を押し付けんじゃねーよ」
「なんで子供はダメなんだ?」
「児童ポルノの普及が性犯罪抑止に役立ってるんだよ」
「日本よりも性犯罪が多い外国から言われたくない」
「児童ポルノがダメなら、殺人シーンのある映画も全部やめろ」
「日本のアニメ業界を潰そうとしている」

 弱肉強食の野蛮な人類史の中でも児童の権利が謳われ始めたのは、つい最近のことです。子供は知識・知恵に乏しく、お金や権力も持っていないので、抵抗・抗議することができません。それ故、人類の長い歴史を通して、容赦なく搾取・虐待される対象であり続けました。動物的な本能に従った野蛮な行為です。道徳や理性が発達することで、「立場の弱い人間を積極的に守ろう。それが住み良い社会の構築につながる。」という考えが生まれたのです。

 「児童の売買、児童売春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書」は、2000年5月25日に国連総会で採択され、日本は2005年1月24日、この議定書を批准しました。締約国としては90番目になります。

 批准後も日本国内での児童ポルノ氾濫状況は悪化の一途を辿り、自浄能力を発揮することができませんでした。2014年、子どものわいせつ写真や画像の「単純所持」禁止を盛り込んだ改正児童ポルノ禁止法が可決され、2015年7月に施行されましたが、新法施行後も性的に挑発的なポーズをとった子どもを実写した書籍やビデオが広く出回っている上、漫画の児童ポルノ描写は合法のままになっています。

4.人格なき学識
 日本は民主主義の国で、議員は選挙を通じて選ばれると学校で習います。みんな選挙の重要性を頭では理解しているのですが、なかなか行動には結びつきません。

出典:asahi.com
図(2014年の衆院選における自民党獲得票数と棄権者数の比較) 出典:数値は総務省集計データ通りだが、図自体の出典は不明

 投票制度は一つの例ですが、お飾りの知識ではなく、体験を通じて事の本質・重要性を理解するような教育が必要だと思います。
 権力者からどんなに搾取されてもおとなしく従うだけでは、学校で民主主義を教わったとはいえません。学校では、奴隷根性の重要性を理解させられているのが現実なのでしょうか?

5.道徳なき商業

 

 電通という会社は、ブラック労働で従業員を自殺に追い込んだことで有名ですが、基本的に消費者を馬鹿にしているとしか思えません。こんな会社がマスコミ最大のタブーとして、裏側から社会を支配し、政治家のブラックプロパガンダを手伝っているのですから、日本社会が凋落の一途を辿るのは当然でしょうね。

 安倍内閣の支持率アップのためにアドバイスしているのは電通です。少し昔になりますが、小泉総理にワンフレーズポリティックスなどをアドバイスし、驚異的な支持率実現を手助けしたのも電通です。自民党とのつながりが深く、権力者にとってはありがたい存在なのでしょうが、有権者が適切に判断するのを邪魔しているとも言えます。

電通の正体―マスコミ最大のタブー

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6.人間性なき科学
 立派な学歴や高度な専門知識は、社会に貢献するために使わなければなりません。原発マフィアの悪事を隠蔽し、庶民をダマして安心させ、健康被害を助長するために知識を悪用してはならないのです。

写真(山下俊一教授)
写真(山下俊一:放射線リスクアドバイザー)

7.献身なき信仰
 稲田朋美防衛大臣にとって、戦争とはある種の宗教的行事らしいです。

 国のために命を捧げよ、自衛隊へ入れ、などの過激発言もしてきました。

 国を守りたいのかもしれませんが、自分の子どもが戦争に行くのは嫌のようです。母親なんだから当然でしょうが、他人の子どもはどうでもいいのでしょうか?

 マハトマ・ガンジーさんがもしも生きておられたら、この稲田朋美さんの発言を聞いてどう思うでしょうかね?理解不能なので相手にしないかもしれません。

 ガンジーさんに関する下のYouTubeビデオも参考にしてください。人により受け取り方は様々だと思います。

マハトマ・ガンジー 格言・金言・名言集(4分58秒)

以上

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経団連は人殺し企業の集まりなのか?ひどすぎる残業時間上限値の実態が明らかに!

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 労働基準法36条では、労働時間が週40時間、1日8時間を超える場合、労使間で協定を結ばなければならないと規定しています。大臣告示では、上限として月45時間とされていますが、特別条項を締結すれば、無制限に残業させることができるのです。

 労働者に時間外労働をさせる際に結ぶ労使協定(三六(さぶろく)協定)について、赤旗紙が調査を行いました。経団連役員企業の協定書について、各地の労働局に情報開示請求し、その結果を一覧表にまとめたのが下図です。

図(36協定による残業時間の上限一覧表) 出典:赤旗

 各業界を代表する有名巨大企業ばかりですが、過労死を多発させかねない労働時間を超えているところがほとんどです。

 赤旗の報道によると、経団連は今春闘にあたっての方針「経営労働政策特別委員会報告」で、「残業代ゼロ」法案の早期成立を主張し、時間外労働の上限規制でも「抜け穴」づくりを主張しています。要は、青天井で無制限に労働者を働かせ、賃金を払いたくないというのが、一流企業と世間的に言われている会社の本音なのです。堕落しきった悪徳経営者たちに正義や哲学はありません。今だけ、自分だけが得をすればいい、人のことなど先のことなど知ったことではないのです。

写真(経団連の榊原会長)

 経団連で中核的役割を担っている企業がこの有様ですから、経団連全体がこのような体質を持っている訳です。日本では、一部の例外を除いて、中小零細企業は大企業の下請けになっていることが普通です。従って、大企業の不道徳な慣習は日本全体に行き渡っていると考えねばなりません。日本自体がブラック企業化しているのです。

 日本人は幼少のころから、「上の人が言うことに素直に従いなさい」「疑問を持ったり自分の意見を言ってはなりません」「空気を読んで目立たないようにしなさい」「長いものに巻かれろ」と教え込まれています。従って、職場で理不尽な仕打ちがあってもジッと耐えるだけです。弱い者いじめで憂さを晴らす場合もあります。我慢して我慢して鬱病になり、自殺するケースも多いですね。電通の件は、氷山の一角に過ぎません。

 奴隷的メンタリティを何とかしなければならないと目覚めた人も多いですが、全体としてはまだまだ意識が低いと思います。我慢していれば、「立派な」上の人が何とかしてくれると勘違いしているケースがほとんどでしょう。待っていても希望が実現することは無いのです。

 強欲な新自由主義に毒された搾取側と従順な労働者たちという最悪な組み合わせは、karoshi(過労死)という不名誉な英語を生んでしまいました。「karoshi」と外国人に言えば、「日本で起こっているあの異常事態のことね」と意味が通じてしまうのです。とても不名誉なことです。

 過労死大量発生装置ともいえる経団連に操られているのが、現在の自民党政権です。企業には選挙権はなく政治的主体ではありません。にもかかわらず政権をお金でコントロールするなど、生意気にもほどがあるというものです。企業が政治献金をしたり選挙運動を手伝うのは法律で禁止しなければなりませんが、現在は野放しになっています。従って、安倍政権に経団連の暴走を止めることを期待できません。「働き改革」などと耳障りが良いキャッチフレーズにダマされてはなりません。

 日本は民主主義国家ですから、国民が選挙を通じて明確な意思表示をしない限り、より良い状況を実現することはできないのです。最後に、歴史的偉人の言葉を引用して、この記事を終わりにいたします。

写真(ネルソンマンデラの名言)

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【人間が近づいたら即死!】福島原発事故現場の惨状を海外メディアも報道

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写真(福島第一原発で使用されているクレーンを離れたところから見る) 出典:Toru Yamanaka/AFP/Getty Images

 イギリスのガーディアン紙が2017年2月3日付の記事で、福島原発事故現場における高線量の実態を報道しました。以下にリンクを貼ります。

Fukushima nuclear reactor radiation at highest level since 2011 meltdown

 2011年3月のメルトダウン事故発生以来、確認された空間線量最大値が更新されたと報道しています。毎時530シーベルトと聞いてピンとこない人は下図を参照してください。

図(放射線量と人体への影響)

 毎時530シーベルトは、すぐそばに人が居たら1分もしないうちに死に至る危険な状況です。高線量箇所が見つかった場所のイメージ図を下に貼ります。

図(福島第一原発2号機の内部調査) 出典:朝日新聞

 ガーディアンの記事によると、東京電力は事故を起こした原発の廃炉には約40年かかると言っているようですが、現実味がない数字と言わざるを得ません。人間が近づいて作業できるレベルまで線量が下がるには何百年、何千年かかるか分かりません。人間の代わりにロボットが作業すればいいのかもしれませんが、そんな技術開発する目途は経っていません。

 記事によると、東京電力は下写真のようなサソリ型ロボットを遠隔操作して、事故原発の圧力容器内を調査する意向ですが、電子部品で構成されているため1000シーベルトの被ばく線量が限度なのです。今回発見された毎時530シーベルトの環境下では、2時間したら故障してしまうことになります。

写真(福島原発内部調査用のロボット)

 実は、あまりの高線量のため、現場の詳細調査すらままならず、福島原発事故から6年近くが経った現在でも現場の状況を正確に把握できていないのです。状況が分からなければ具体的な対応策や計画・スケジュールを立てることもできません。東京電力が発表する廃炉見通しは単なる願望だと思った方がいいでしょう。

 2011年3月の事故で冷却システムが使えなくなった福島原発では核燃料が溶融し、それが圧力容器を貫通しました。その溶融核燃料と思われる物質の写真が下です。

写真(福島原発の圧力容器下で発見された溶融核燃料と思われる物質) 出典:ロイター

 ガーディアン記事によると、東京電力は放射性物質は原子炉建屋の外には漏れてないと主張しています。状況が良く分かっておらず調査が必要と言っておきながら、漏れていないと断言できるのはナゼでしょうか?原形をとどめない核燃料がメルトアウトし、地下水脈に到達している可能性を考えねばなりません。

 危険な溶融核燃料を安全に取り出し保管し、事故原発を安全に解体し、更地にするにはどうすればいいのか、誰にもわかりません。人類が経験したことがない、前人未到の領域だと言わざるを得ないのです。

 2016年12月、日本政府は、福島原発事故処理にかかる費用を再度算出し直しました。廃炉、周辺地域の除染、賠償、そして放射性廃棄物の保管など、トータルで21.5兆円かかると発表しました。2013年当時の目論値から倍増しているのです。健康被害も含め悲惨な状況が今後ますます明らかになるにつれ、必要な金額がドンドン膨張することは間違いありません。事故に無関心で、疑うことを知らない素直な国民たちは、税金や電気料金で後始末費用を支払わされても文句を言わないでしょう。原発マフィアは、国民を舐めきっています。

 この記事を読んでいる人たちが生きている間に、福島原発事故の後始末が終了することはありません。まだ、生まれてもいない後の世代が、負の遺産を背負うことになるのです。遠い将来、後の世代が歴史書を編纂する時、我々世代の行為をどのように記述するでしょうか?少なくとも、「有能な総理大臣が美しい日本を我々に残してくれた」とは書いてくれないでしょうね。

以上

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