【ネトウヨ発狂確実】政府が国民に最も読んで欲しくない本はこれだ!

写真(2015年の新年一般参賀) 出典:The Huffington Post

写真(2015年の新年一般参賀) 出典:The Huffington Post

「新年一般参賀で皇族たちが顔見せすることに何の意味があるんだろう?」
「熱狂して涙を流している人は、天皇を尊敬しているのだろうか?」
「日の丸や君が代を強制する理由は何だろうか?」
「象徴天皇制には、どのような社会的機能があるのか?」

 上記のような素朴な疑問は誰でも抱くと思います。しかし、原発問題以上に天皇はマスコミにとってタブーであり、通常、調査報道の対象にはなりません。本家本元の天皇とは別に、日本社会には何とか天皇と呼ばれる存在が充満しています。天皇的な存在に安易に依存することで成り立っている日本。その安易さ、奴隷根性ゆえに衰退の道を辿っている日本。

 目には見えませんが、確実に社会を蝕むメカニズムが存在します。経済問題ほどには一般の関心は高くありませんが、日本で起こっている全ての社会問題の根っこにあるのが近代天皇制です。日本社会を息苦しくしている根本原因は何だろうと、一度でも考えたことがある人にオススメの書籍があります。

マンガ 日本人と天皇

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(2016/5/23 11:33時点)

 ネトウヨにとっては苦痛でしかないでしょうが、少しでも知的好奇心を持っている人には新たな視点を提示してくれる本です。私にとっても、目から鱗でした。

 本書の内容を、かいつまんで引用します。

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1)天皇とは何か
 「近代天皇制」は、日本人一人一人の精神の中にまで侵入し、すべての理性を失わせたのだが、その大元が「教育勅語」であることを我々は忘れてはならない。我々は理性と科学的な歴史観をもって「近代天皇制」を検討しなければならないのだ。

2)近代天皇制の毒
 「生身の人間を神と崇める」近代天皇制は、ナショナリズムと相まって非理性的であるからこそ、人間の心の一番低いところに食いこみ、剔抉するのが難しい。今、歴史の書き換えを企んでいる人たちは、天皇制を再び復活させようとしている。天皇制の毒は再び日本の社会にまわりはじめているのである。天皇制の毒は厳しい。この毒を何とか取り除かなくては、私たちは過去の過ちを繰り返すしかないだろう。

3)天皇の軍隊
 日本の社会に根をはる上下関係の締めつけ。その源に、奴隷の服従を下の者に強いた天皇の軍隊がある。
 天皇がいなかったら、軍の指導者層の思い上がりもなかっただろうし、日本軍兵士の苦しみも、アジアの人民の苦しみも、なかった。かくまで愚かしく、無惨な日本軍の上から下までを貫き通していたのが、天皇の存在だったのである。

4)臣と民
 甘く見てはいけない。彼らは本気で日本を天皇中心の社会に戻そうとしているのだ。天皇制がある限り、天皇を利用しようとする勢力が、また同じようなことを企むだろう。象徴天皇制というと一見無害なようだが、支配する側にとっては「日の丸・君が代法案」にように、役に立つ武器を与えてくれる制度なのである。ここに、現代の天皇制の持つ問題が表れているのだ。

5)象徴天皇制
 どうして、そんなに元首が欲しいのだろう。元首に寄りかからないと安心していられないその精神構造は、自立した人間のものではない。
 私たち国民が一人一人個を確立していれば、誰かに自分たちの国を象徴してもらう必要はない。我々が真に民主的な結びつきで国をつくっていれば、我々の統合を誰かに象徴してもらう必要はない。
 我々の上に生身の人間を頂き、象徴として仰いでいる限り、我々の個としての確立もあり得ないし、民主主義的な結びつきによって成り立つ、真に自由な国を築き上げることもあり得ないのだ。

6)昭和天皇の戦争責任
 天皇になるべく生まれて近代天皇制の天皇教育を受ければ、誰でも昭和天皇のようになるだろう。そして自分が神聖な存在である現人神であるとしたら、いったい誰に対して責任をとれと言うのか。神が人間に対して責任をとることはありえないことだろう。
 最高責任者である天皇が責任をとらなかったことが、どれだけ日本人の心を荒廃させたことか。相次ぐ官僚の汚職、金融関係の不祥事。責任ある立場の人間が無責任の限りを尽くす。
 アジア諸国民に対する責任とは別に、今の日本のこんな風潮を生み出したのが、昭和天皇の最大の戦争責任ではないだろうか。

7)天皇制の未来
 天皇制とは、やんわりと空気のように充満している権力。どうすれば我々は天皇制から自由になれるのか。
 憲法から天皇を外すことによって初めて、我々は近代天皇制から引きずってきた重い鎖を断ち切り、近代天皇制の呪いを振りはらって、正気に戻ることができる。そして、それこそが、我々が21世紀に成しとげなければならないことだし、もし成しとげられなかったら、日本に明るい未来はないのだ。
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 この本の原作者は、マンガ「美味しんぼ」の原作で有名な雁屋哲氏です。膨大な文献を丹念に調査・分析・検証し、分かりやすくまとめてくださいました。歴史・社会学・政治学など様々なものがミックスされた労作だと思います。私はこの本を読んだおかげで、日本社会の病理を明確に認識でき、時流に流されず物事の根本に目を向ける習慣を強化することができました。

 貧富の格差拡大、景気の長期低迷、ブラック企業の蔓延、税金の無駄遣い、財政の破綻、原発事故による健康被害の隠ぺい、特定秘密保護法の制定、憲法蹂躙による安保法制強行採決、平成の治安維持法である共謀罪法の成立・・・・ 息苦しく暮らしにくい社会で、当然の結果として出生率は低下し、日本は衰退の一途を辿っています。

 搾取され続けてもダマされ続けても怒らず、疑問さえ持たず、空気を読みながらひたすら流される国民。国のあるべき姿について自分で考え判断することを避け、選挙権を放棄し、お任せ民主主義に安住する国民。奴隷根性が染みついた国民は、権力者にとって誠に都合が良い存在です。

北朝鮮の脅威を煽り、従順な国民を養成するための訓練 出典:産経新聞

北朝鮮の脅威を煽り、従順な国民を養成するための訓練 出典:朝日新聞

 この国を腐敗させ、息苦しいものにしている根本原因は何なのか、その処方箋は何か、考えるきっかけを与えてくれる本です。権力者たちが庶民に読んでほしくない本の筆頭に挙げていいと思います。オススメです。下記のリンク先でも情報をご確認ください。

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以上

コメント

  1. ゆうは より:

    いつも興味深い記事を、ありがとうございます♪
    世の中の違和感を、独特の切り口でまとめてあって、
    なるほど、そうかもね!と思うところがありました。
    が、ここの所の投稿は、
    世の中の違和感に取り込まれてしまった感があって、
    ちょっと残念な気持ちです…。
    私個人の思いとしては、
    天皇制いない日本に対して、
    たいへん違和感を感じるのです。
    天皇は権威であって、権力ではない…。
    権威を盾に、権力を人達を、
    しっかりと見極めないといけない。
    そう思っています。

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