【壮大な人体実験?】放射性物質の中で暮らしている人々

 まずは、次のビデオをご覧ください(全体で8分41秒)。福島県福島市の河川敷で、住民たちが放射線量を計っています。

 毎時20マイクロシーベルトを超えるようなホットスポットが存在するのには驚かされます。こんなところで、学生がランニングしたり、子供が遊んでいるのです。現在、福島県に住んでいる人たちの中で危機感があるのはごく一部なのでしょうか?

 このビデオを見て、私が抱いた感想を以下に述べます。

・除染といっても地域の一部しかできないので、安心して暮らせるようにはならない。
・政府が発表する線量数値はあてにならない。
・毎時何マイクロシーベルトというのは外部被ばくだけであり、内部被ばくの危険性を住民たちは認識していない。(体重1キログラム当たり50ベクレルを超えると、心臓血管系・神経系・内分泌系・免疫系・生殖系・消化器系・排泄系で病的な変化が増加する。セシウム137は、体内の様々な臓器に偏在し濃縮されるのが原因だ。人工放射性物質には、これ以下なら安全という閾値は存在しない。)
・除染で発生した大量の放射性廃棄物を詰めたフレコンパックは何十万個にもなるが、屋外で野ざらしにされているため、その多くが破れ始めている。呼吸や食事による内部被ばくの危険性はますます高まっている。
・放射線は人間の五感で認識できないので、危機感を持つことが難しい。
・放射性物質の安心神話を刷り込む御用学者、健康被害の隠ぺい工作、食べて応援キャンペーンなどにより、住民たちはダマされている。

 放射性物質に汚染された地域は少なくとも300年は居住することができません。何兆円もかけて無駄な除染作業をするくらいならば、そのお金を移住費用などに充てるべきでしょう。本来、日本政府が行うべき施策は下記であるべきです。

①放射能レベルの正確な測定を日本全国で行い、結果を全て公表する。
②外部被ばくだけでなく内部被ばくの危険についても、最新の知見を国民へ提供する。
➂避難・移住地域選定については、最低限、チェルノブイリ基準を適用する。

出典(明かり新聞)

出典(明かり新聞)


④避難・移住先で不自由がないように、住居、仕事、収入については十二分に援助する。
⑤避難対象者の医療費については生涯無料とし、診断結果は本人へ丁寧に説明する。
⑥原発は即廃止し、福島原発も含めて廃炉作業は安全第一で進める。

 安倍政権をはじめとする原発マフィアがやっていることは、これらの原則に反しています。国民を危険地域に放置して、壮大な人体実験でもやりたいのでしょうか?

 放射性物質は、目も眩むような閃光を発しません。鼻を突くような異臭がありません。耳をつんざくような爆音もしません。顔をしかめるような激痛もありません。だからこそ、科学的な知識、利害関係者以外からの情報、健康被害への想像力、冷静な思考力・判断力、雰囲気に流されない自律心などが必要になります。「見て見ぬふり」や「臭い物に蓋」は身を滅ぼします。国民は、自分の身は自分で守るしかないと思います。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report "Health consequences resulting from Fukushima Update 2015"

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

以上

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