5分程度で日本の現状を知りたい人にオススメ!聞く者を眠くさせない山本太郎氏の説得力!

 参議院議員の山本太郎氏が、2016年6月5日、NHKの日曜討論に出演しました。番組中に与えられた発言時間は、合計5分程度と短いですが、日本の現状をうまく総括しています。下記ビデオをご覧ください。

 短い時間で多くの内容を解り易く説明しています。ダラダラと意味不明の答弁を繰り返し、聞く者を眠くさせる政治家が多い中で、山本氏は異色の存在と言えます。しかし、限られた時間の中で喋らねばならないので、やや早口であることは否めません。そこで以下に、山本太郎議員の発言の書き起こしを記しました。どうぞ、参考にしてください。

書き起こし始め
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写真(NHK日曜討論で発言する山本太郎議員:2016年6月5日)

写真(NHK日曜討論で発言する山本太郎議員:2016年6月5日)

(消費増税再延期 安倍首相の判断は)
一番しっくりくる言葉というのが、詐欺、または、嘘つきという言葉だと思うんですよね。
10%にするのを少しだけ先延ばしにしますよと言うだけで、2年後には増税するんですから、それで消費が伸びるのかって。伸びると言っても、ほんの少しだろうと。
増税に備えて財布のひもが固くなるというのは当然のことだと思うんですよね。
さんざん煽っていたアベノミクスの失敗がはっきりしたと。
経済成長できていないからこそ二度目の増税延期をするんですから、政府の能力の低さを、苦渋の決断だったりとか総理の英断という風にすり替えるのは止めて頂きたい。
消費を増やすためには、消費税を5%に下げる、戻すことが大切だと。
その先に、消費税を廃止する議論をすべきだと。
日本経済が傾いた大きな理由の一つが消費税なんですよね。
日頃から組織票や企業献金でお世話になっている大企業に対して、ご恩返しの大減税を行う。
減った税収をカバーするのが消費税いう立ち位置だと思っています。
税収の不足は、この2年間で過去最高益を挙げている、バブルの時よりも儲けている企業からまっとうな納税をして頂くというのが、納税の基本のきではないかと、そういう風に思っています。

(アベノミクス是か非か)
アベノミクスの是非という言い方というか、問い方自体がすごく白々しく聞こえるなと思うんですよね。
いまこそアベノミクスのエンジンを最大限に吹かすと。
この表現を聞いてわかる通りですね、総理自身、失速を認めていると。
ご自身の能力に合わない出力での空ぶかしは止めて頂きたいと。
国が壊れてしまいます。
アベノミクスは破綻と見ることが正しいと思うんですよね。
もちろん、良いところもありました。良いところはどこだったか?
それは、やっぱり金融緩和ですよね。
でも、その先につながる財政出動というのがなされていない。
金利を下げるためにしか使われていなかったということですよね。
だから、いま中山先生が言われた公共事業という部分にも多少は必要であろうと。
でも、その財政出動という部分を、例えば、JRがリニア(中央新幹線)をやりますというところに対して、30兆円を5年間で突っ込みますなんてお金の回し方はあり得ない訳ですよ。
一民間企業がやる事業に対して、そこまでの突っ込み方はあり得ない。
30兆円が5年で出るならば、この国の貧困はすべて解決できる筈なんですよね。
これまで通りのお約束とは異なる「新しい判断」によって、という言葉が生まれた時点で、この先もアベノミクスは死んでいないということを証明するために、共有財産が食いつぶされる可能性がある。
気を付けたいところだと思います

(消費増税再延期で社会保障の財源は)
新しい財源として、異次元の金融緩和から生み出された大胆な財政出動、これ、絶対必要だと思うんですよね。
保育・教育、もちろん介護にも、若者の住宅支援、これも非常に重要です。
大胆に重点的に行う必要があると。
頭打ちが多い産業の中で、これらは伸びしろが一番あると言いますか、成長産業と位置付ける必要があると。
そのように企業に対しても宣言して、道筋を示してあげる必要があると思うんですよね。
それによって景気回復の道筋が付いたら、回復していくということがはっきりとしたら、法人税の行き過ぎた減税を止めねばいけないと。
2014年度の実効税率34.62%に、とりあえず戻すべきだと。
そうは言っても、実際、企業は税率の半分、もしくは、その半分以下程度しか納めていませんから。
その理由は皆さんご存知の通り、88項目もある法人税の租税特別措置、それだけじゃなく、国内海外の子会社等の益金不算入制度など、行き過ぎた税の割引が多数あるからですよね。
これらを見直す必要がある。
そればかりか1700兆円を超える個人金融資産、これ20%の分離課税じゃだめですよ。
総合課税にしていきましょうよ。
お金持ちの皆さんにもしっかりと負担して頂きます。

(選挙戦の争点 各党の訴えは)
安全保障問題については声高に語られるんですけれども、本当の意味での国内の安全保障問題というのは放置されていることが多いんですよね。
例えば、TPPと国家戦略特区によって、日本の農業をぶっ壊そうとされてますから安倍政権は。
農業と環境を守るということが争点になると思います。
一つ挙げるなら例えば、農家に対してアメリカがやっているような国内食糧援助のようにですね、国が農家から食料を買い上げて、低所得世帯に対して食糧援助をすると。
これは間接的な農家に対する補助金にもなる訳ですから、就農への活性化にもつながります。安定しますから。
具体的に食料自給率を上げる施策を打ち出さなきゃマズいですよ。
他国の作物に多く寄りかかるという政策は、安全保障という観点からは落第であると言えると思います。
それから必ず来ると言われている大地震、これを前にすべての原発から燃料を抜き出さなきゃいけない。
エネルギー足りてるんですから、何のためにやってるんですか?
事故起こったって誰も責任取らない。
それは明白なんですよ、責任も取れない。
これ誰のためにやっているか?
国と事業者は逃げ切りますよ。
賠償も中途半端。それだけじゃない。健康被害だって、因果関係なしと、逃げ切りますよ。
電力会社、電気メーカー、メガバンク、大手ゼネコン、そして株主でもある生命保険会社などの利益のためにこれを続ける理由はない。
原発は皆さんにとってリスクでしかないんですよ。
早急にやらなきゃいけないと思っています。

(憲法改正)
憲法改正という声が上がっているのは、ほんの一握り、一部の団体ぐらいからですよね。
多数の国民から、憲法変えてくれというお願いをされてない訳ですよ。
ならず者のような権力者から、人々を守るために憲法というものがあるんだと。
にもかかわらず、現行憲法もろくに理解せずに、勝手に解釈をねじ曲げて好き放題やって、弱い者から切り捨てるような政策をやっているような人たちに、憲法改正ということに手を付けさせるなんて許されるはずがないと。
もちろん、時代によってその内容を精査するということは、私は否定しませんと。
もしも、いつの日か許されるんだったら、憲法九条3項というのに「集団的自衛権、これを認めない」という加筆をしたいという思いが私自身にもあります。
でも少なくとも、この国に生きている人々が、政治をコントロールしているんだという意識がもっと広がらなければ、すごく危険だと思うんですね。
例えば、選挙の投票率が80%位まで達するとか、そのような意識が広がるまでは、この憲法改正という部分には手を付けられない状態だと思っています。
それは、数十年先かもしれません。
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書き起こし終わり

以上

コメント

  1. 中島健 より:

    これはおかしいと思う。。
    なぜ、消費税のような貧乏人いじめを社会福祉のためというデタラメを言うのを許すのか?
    消費税廃止を求めるべきだった。

    アベノミックスは成功失敗の基準で見るべきものか?
    莫大な財政を資本家のために投入し。どのつけを労働者に回す。たぶん、成功=景気回復=労働者の幸せという虚構を前提にしてる。その事が問われていると思います。

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