はじめに:
最近マスコミが報道を控えているせいか、原発問題への関心が薄れていると思います。
そればかりか、原発回帰の動きすら見られる始末。
自分の国で原子力発電所の大事故を起こしておきながら何の反省もなく、都合の悪い事実から目をそらしている人のなんと多いことか・・・
無知な愚か者が勝手に自滅するのは構いませんが、巻き添えを食うのは御免です。
一番有効な対策は、原発全廃を掲げる政党に票を投じること。
そのためには、自分で情報を探して自分の頭で考えて判断することが肝要。
「10 Most Radioactive Places on Earth」(地球上で放射能汚染が最もひどい10か所)という記事のリンクを以下に記します。
「10 Most Radioactive Places on Earth」(地球上で放射能汚染が最もひどい10か所)
上リンク記事を私の方で要約し邦訳したものを以下に記します。
参考にしてください(写真は全てbrainz.orgからの引用です)。
Hanford, USA
アメリカのワシントン州に位置するハンフォードサイトは、軍需産業にとって無くてはならないものだった。アメリカは約6万発の核兵器を製造したが、その為に必要なプルトニウムのほとんどは、このハンフォードサイトが供給したのだ。
冷戦後に操業停止したが、大量の核廃棄物が生まれてしまった。アメリカに存在する高レベル核廃棄物の6割以上がここで保管されている。周辺環境への悪影響は深刻だ。
他国を攻撃するために核兵器を製造したが、今はその後始末にアメリカ自身がもがき苦しんでいる。
The Mediterranean
イタリアのマフィアが長年に渡って放射性物質を含む大量の廃棄物を海に投棄している。事業者にとって厄介な廃棄物処理を請け負い、金もうけをしているのだ。ドラム缶で投棄してもいずれ穴が開き、深刻な環境汚染が起きることは間違いない。
The Somalian Coast
イタリアのマフィアは、放射性廃棄物を投棄する場所として政府の管理が行き届いていないソマリアに目を付けた。大量に海洋投棄されたドラム缶は、津波により海辺に打ち上げられた。ソマリア国民への健康被害が懸念されている。
Mayak, Russia
ロシアの北東部に位置するマヤックでは、何十年にも渡り原子力発電所が運用されてきた。1957年に爆発事故が起こり最大100トンの廃棄物が環境中に放出されたが、その事実は1980年代まで隠蔽されてきた。数々の事故により周辺環境は汚染され、約40万人が健康被害を受けたとされている。
Sellafield, UK
イギリスの西岸に位置するセラフィールド核施設は、元々、核兵器用のプルトニウム製造を目的としていた。操業開始以来、数百回もの事故を起こし、周辺に放射性物質をまき散らしてきた。海洋投棄も行われ、住民の健康被害は深刻だ。現在、この巨大な核施設の三分の二は核廃棄物に指定されている。
Siberian Chemical Combine, Russia
シベリアの化学施設には、40年以上に渡ってロシアの放射性廃棄物が集積されてきた。むき出しのプール、お粗末な収納容器など、廃棄物管理はずさんだ。地下水汚染の懸念もある。事故などにより、環境への放射性物質拡散も起きている。
The Polygon, Kazakhstan
カザフスタンのこの地域は、旧ソ連の核兵器実験場として使われてきた。今は居住不可能な場所だが、かつては約70万人が住んでいたのだ。
1949年から1989年にかけて、旧ソ連は456回の核実験を行った。実験の事実や放射能による健康被害は1991年まで隠蔽されてきた。科学者たちは、約20万人が健康被害を受けたと推定している。
他国への威嚇として核兵器開発を進めてきた結果、自国民に災いをもたらした好例である。
Mailuu-Suu, Kyrgyzstan
キルギスタンのこの地域にはウラン採掘場と精製施設があり、大量の放射性廃棄物が遺棄されている。地震が頻発する地域であり、周辺住民は、廃棄物の環境への漏出・健康被害の恐怖と常に隣り合わせである。
Chernobyl, Ukraine
世界最悪レベルの原発事故を起こし、悪名高き場所になってしまったチェルノブイリ。放出された放射能は広島・長崎原爆の100倍以上と言われている。今現在も汚染状況はひどく、人が定住できる状況ではない。数百万人の人々が健康被害を受け、その影響は今も続いている。
Fukushima, Japan
チェルノブイリ以来の最悪事故を起こしてしまった福島第一原子力発電所。3つの原子炉がメルトダウンを起こし、周辺の広大なエリアが放射性物質に汚染された。事故はいまだに収束しておらず、最終的な汚染規模がどの程度になるか予想もつかない。今後何世代にも渡って事故の影響が続くと思われる。
最後に:
2011年の東日本大震災で福島県の原子力発電所が爆発した時、原子力緊急事態宣言が発令されました。
意外かもしれませんが、2023年の1月現在でも、原子力緊急事態宣言は解除されていません。
いまだに緊急事態が続いている日本において、原発回帰の動きが止まりません。
- 原発の運用を40年から60年に延ばす
- 原発の新規増設を目論む
- 福島原発の汚染水海洋放出を予定する
- その他・・
日本人は空気に流されやすく、自分の頭で考える習慣がないため、都合の悪いことを忘却する能力がとても高いです。
でも、どんなに頑張って忘却しても、都合の悪い事実は厳然と存在し続けます。
現実を直視して自分の頭で考えて、自分の責任で答えを出し行動できる人が増えて欲しいと思います。
以上
コメント
なかなか耳にしない、核汚染地域がありまして驚きでした。イタリアンマフィアが汚染物質の処理を請け負い、海洋に投棄している様は、福島の原発事故処理にも共通してますね。
また、FUKUSHIMA が10箇所の汚染地域のワースト1なのも、何時でも心しておかないとなりませんね。
いい情報、今後も発信して下さい。ありがと様です。
小久保様
新しく立ち上げたブログの初投稿に対して、早速コメントして頂き、誠に有難うございます。
記事の更新頻度を上げて、なるべくお役に立てるようにしていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
J Iwasaki
ウイグルの人たちを苦しみ続けさせる、中国の核実験場のロプノールがどうして載っていない?