「政府はそこまでして、数を少なく見せたいのか!?」原発事故による健康被害の実態を山本太郎議員が追及!

 2011年3月に発生した福島原発事故によって、大量の放射性物質が全世界に拡散しました。一番心配なのは、健康被害です。

 2017年4月14日、山本太郎議員が復興特別委員会でこの問題を追及しました。以下に国会質疑のビデオリンクを示します。

 たった11分しかないのに、国民に必要な情報を見事に引き出しています。内容の要点を以下に示します。

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1)
 福島県において、甲状腺がんないしその疑いのある子供たちは184人と報道されていましたが、漏れがあったのです。民間が設立した基金を通じて、事故当時四歳の子供が福島県立医大で甲状腺摘出手術を受けていたが、カウントされていませんでした。なぜカウントされなかったのか?カラクリは下図です。

 公表される数は限定されており、漏れがあっても見て見ぬふりなのです。無責任ですね。数を少なく見せるための手法と疑われても仕方ないでしょう。

2)
 福島県内で甲状腺がんの手術ができる病院の数は、厚生労働省でも把握できていない。甲状腺がんを専門としていることを国へ報告してきたのは9病院だけです。

3)
 この9病院で、2011年から2015年までの間に、甲状腺の悪性腫瘍に分類された傷病について行われた手術件数は、合計1082件であると政府が認めました。

 1082件とはいっても、年間の手術件数が10件未満の場合はカウントしないという、ずさんなものです。もちろん、この9病院以外のものは把握されていません。また、1)で示したルートから外れた分はカウントしていません。さらには、原発事故後、一度も健康調査に加わらず県外に出た福島の子供や、経過観察中に県外で手術を受けた子供なども、別ルートですからカウントしていません。

4)
 福島県で県民健康調査を始め、その情報を検討委員会などに報告する目的は、「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う健康影響の有無を検討する上で有益な情報となる可能性がある」からです。しかし、手術数を故意に少なく見せるなど、真面目に検討しているとは思えません。

5)
 漏れが無いように、全てのデータを収集・集計して、委員会で報告させるように求めたが、環境大臣は全くやる気が無い。ゼロ回答だった。
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 以上が、国会質疑の要点です。

 甲状腺がんは人口100万人当たり約1名という稀な病気です。福島県の子ども38万人中184人という、マスコミの数字を信じるならば、100万人あたりの発症数は、

184×(100/38)=484人

、となります。通常の484倍です。

 山本太郎さんが明らかにした1082件という手術数には大人も子供も含まれているようです。しかし、マスコミ報道の184人より、桁一つ増えています。特定の病院のみで、かつ、10件未満はカウントせず、ルートから外れた分もカウントせず、県外に出た人の分もカウントせず。もちろん、福島県出身者以外の国民は調査の対象になっていません。一体、甲状腺がんの手術件数は、合計で何千件になるのでしょうか?100万人あたりの発症数は、何千人ではなく、万の単位になるのではないか、と疑ってしまいます。

 いい加減、福島原発事故との因果関係を政府は認めるべきです。

 御存知の通り、放射性物質は福島原発から今現在も放出され続けており、日本全国に拡散しています。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 日本全国民の健康調査が必要だと思います。放射性物質による疾病は甲状腺ガンだけではありません。発症するガンのうちの1種類に過ぎないのです。さらに、ガンの発症数すべてを把握したとしても、それは、放射性物質に起因する健康被害の一部に過ぎなせん。ガン以外の疾病の方が、はるかに多いのです。詳しくは、下記リンク先の記事をご覧ください。

「報道ステーション:福島の甲状腺がん」を見た人へ →原発事故の健康被害はもっと広範囲で、かつ、病気の種類も多種多様である。

 いつまで事実の隠ぺいに励むつもりなのでしょうか?取り返しのつかない事態を引き起こしたという責任を原子力村の人たちは感じているのでしょうか?原発の再稼働などしている場合ではありません。

出典:原子力村の住民一覧

 この大問題を本気で追及しているのが山本太郎さんだけ、というのも情けないですね。しかも質疑時間はたったの11分。

写真(甲状腺がんの数について追及する山本太郎議員)

 当分、原発マフィアたちの薄ら笑いが止まることはないでしょう。

以上

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