今回は、東京オリンピックに関するジャパンタイムズの記事を紹介いたします。2015年11月4日付の記事リンクを以下に貼ります。( )内は私の邦訳です。
内容をかいつまんで列挙します。
・福島原発は現在も不安定で、予測不可能な状況である。
・放射性物質の環境への放出は続いており、東京オリンピック誘致活動での安倍総理のスピーチ通りになっていない。
・福島県以外の地域でも、放射性ヨウ素やテルルが検出されている。
・半減期が短い放射性核種が検出されており、今現在も福島原発では核反応が続いていることを示している。
・溶融した核燃料が今どこにあり、どのような状況なのか誰にも判らない。
・今日本政府がなすべきことは、世界中から英知を集めて福島原発事故を収束させ、福島県民の苦悩に対処することだ。
・東京オリンピック開催の断念を、担当の遠藤大臣に進言する。
・代替地の選考のための時間があるうちに、良識ある判断をすべきだ。
ジャパンタイムズは英語で書かれていますので、この記事は世界中の人が読んでいます。海外の人から見れば、この記事内容は常識的なものでしょう。しかし、日本の大手マスコミは東京五輪エンブレム盗作疑惑などのスキャンダルを伝えることはしても、開催の是非に関する根本問題を報じることはありません。そのため、多くの日本人は福島原発事故のことを忘却しつつあります。
日本人は、自分自身の問題として、東京オリンピック開催の是非を考えるべきです。優先すべきことが他にあるのでは、という冷静な目が必要です。今のままでは、海外から訪れるであろう多数の選手や観光客も被ばくの危険にさらされることになります。
以上