2015年9月19日未明に安保法制(=戦争法)が成立しました。アメリカとの約束通りに戦後最悪の法律を可決させるため、安倍政権は様々な反則技を使いました。以下に、例を挙げます。
1)選挙での争点隠し
2)自分にとって都合の良い人間を内閣法制局長官に据えた。
3)マスコミの懐柔・統制
4)歴代内閣の憲法解釈を変更
5)国会審議の形骸化
6)採決の強行
上記1)〜6)の反則技を使うような人たちは、民主主義・立憲主義・国民主権の初歩を理解していないのです。従って、有権者を唖然とさせるような暴言がポロポロと出てきました。以下に、例を挙げましょう。
礒崎陽輔(首相補佐官)
「立憲主義なんて聞いたことがない」
「法的安定性など、どうでもいいんです」
片山さつき(参院議員)
「天賦人権論(全ての人間は生まれながらに自由かつ平等で、 幸福を追求する権利を持つという自然権を持つという思想)をとるのは止めようというのが私たちの基本的考え」
安倍晋三(内閣総理大臣)
「みっともない憲法ですよ、はっきり言って」
麻生太郎(副総理・元総理)
「ナチス政権下のドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気づかないで変わった。あの手口、学んだらどうかね」
石破茂(前自民党幹事長)
国民が行うデモに対して→「絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」
細田博之(自民党幹事長代行)
「憲法は不磨の大典ではない。法令の一つだ。日本国憲法というと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」
西田昌司(自民党副幹事長)
「今の憲法は憲法の資格さえない、主権は国民にはない。日本が長年培った伝統と歴史に主権がある」
中谷元(防衛大臣)
「安全保障法制はどうあるべきか与党で議論をいただき、現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいかという議論を踏まえ(法案の)閣議決定を行った」
以上に挙げた暴言の数々は、自民党の国会議員によるものです。有名な人ばかりですから、読者の皆さんもご存知ではないでしょうか?日本国民の大多数は政治に無関心なので、国会が無法者の巣窟になってしまったのです。
さて、自民党と連立を組んでいる公明党は、安保法制(=戦争法)の成立に協力しましたが、本音ではどのように考えているのでしょうか?一つの例を挙げましょう。公明党:東大和市議会議員:中間建二氏のツイートです。
このツイートは強い批判を受けたため慌てて削除したようです。とにかく、公明党の中間建二氏は、安保法制への反対デモに参加した人たちが気に入らないようです。この発言を解り易く言い直します。
「デモに参加している方々は、普通の方ではありません。」
→戦争反対を叫ぶような奴は異常だ!
「特定の政治思想を持って、連携を取りながら、行動している。」
→自民党の暴走政治に対して問題意識を持つ連中が集まったら危険だ。
「そうでなければ、あれほど執拗に他者への攻撃など出来るはずがありません。」
→お上に盾突く奴は許せない!
「マスコミも分かっていながら報道するとは、どうかしてますね。」
→安保法制反対デモなど無視すればいい。安倍政権の広報機関に徹することができないマスコミに存在価値は無い!
公明党の中間建二さん、正直にホンネを言っていただき有難うございます。彼のホームページには、「小さなことから大きなことまで、お寄せいただいた市民相談は3000件以上。市民の皆様との対話こそが、私の政治活動の原点です。」と書かれていますが、これはタテマエですね。
中間建二さんは公明党の中でも特殊な人なのでしょうか?公明党は一生懸命に安倍政権を支持し、安保法制(=戦争法)の成立に協力しました。戦前回帰願望が強い反動的な価値観に共感しているということです。野党議員が国会で反対の演説をしてもニヤニヤ笑いをしていました。
すなわち、中間建二さんの暴言ツイートは公明党の考え・姿勢を象徴しているのです。
公明党のホームページには綱領が書かれており、項目だけを以下に引用します。
一、〈生命・生活・生存〉の人間主義
二、生活者重視の文化・福祉国家
三、人間と自然の調和
四、人類益をめざす地球民族主義へ
五、世界に貢献する日本
六、草の根民主主義の開花と地方主権の確立
七、民衆への献身とオピニオン・リーダー
公明党所属議員のみなさんは、上記綱領の理念を実現するために努力をすべきでしょう。義務を完全放棄して安倍政権にすり寄っている姿を見ると情けない気持ちになります。それとも、綱領はただのタテマエなのでしょうか?それならば、「平和の党」という看板を降ろすべきです。
以上