【安倍総理が消費増税再延期を表明】ジャパンタイムズの論評を紹介します。

写真(消費増税再延期を表明する安倍総理)

写真(消費増税再延期を表明する安倍総理)

 日本在住の外国人が主な読者であり、彼らが興味を持つテーマを記事にしているジャパンタイムズ。英語記事なので海外にも発信され、国内メディアに比べると、時の政権に対して遠慮が少ないのが特徴です。それゆえ、信頼性は大手の御用メディアよりもはるかに上です。

 そのジャパンタイムズが、安倍総理が発表した消費増税延期について論評しています。2016年6月2日付の記事リンクを示します。

「Abe’s consumption tax decision」

 以下に、日本語で記事内容の要旨を述べます。

要旨始め
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これ以上の消費落ち込み・景気低迷を防ぐため、10%への消費税アップを延期したのは正しい判断だ。しかし、それだけで日本経済が良くなる訳ではない。

2014年に再度の増税延期はしないと約束したにもかかわらず守れなかったのは、アベノミクスが破綻したからだという指摘があるが、安倍総理がそれを受け入れることはないだろう。来たるべき国政選挙で野党を勢い付かせることになるからだ。安倍総理は記者会見で、税収は伸びているし雇用も改善していると反論した。

アベノミクスはうまくいっていると言い張ったり、誰か他人のせいにするのではなく、今までの経済政策のどこが間違っているのか真面目に検証することが必要だ。増税延期期間中に同じ過ちを繰り返してはいけない。

安倍総理の言動に対する信頼感が揺らいでいる。

2014年に消費税を8%に上げて景気が冷え込んだが、アベノミクスの3本の矢によって増税できる環境を作り出すと宣言したのは何だったのか?リーマンショックや東日本大震災のようなことが起こらない限り、予定通り2017年に消費税を10%にアップすると宣言したのだ。

三重県でのG7サミットで安倍総理は、世界経済はリーマンショック前夜の様相を呈していると述べたが、危機を煽る言動は、消費増税延期を示唆するものと受け止められた。世界経済の危機と言う見解には各国首脳からも異論が多かったが、安倍さんはG7の共通認識と言い張っていた。

後で安倍総理は、今日の世界経済状況がリーマン並みではないと認めたが、新興国経済の減速が原因で、日本が再びデフレに戻るリスクがあると言った。増税するという前回選挙での公約は守れなかったが、増税延期は経済に対する「新たな判断」だと述べている。

消費増税延期については、世論調査で7割が支持しており、内閣支持率もアップした。しかし、6割強の国民がアベノミクスの効果に疑念を抱いている。

アベノミクスは4年目を迎えるが、経済成長はひ弱で、まだら模様だ。確かに、円安効果で大企業は空前の利益を上げた。しかし、賃金の伸びは安倍さんが言うほど高くはなく、物価の上昇分に追いついていない。アベノミクスに対する評価は低いのだ。

消費がさらに落ち込む危険を考えれば、増税延期という安倍政権の判断は正しいかもしれない。しかし、消費増税を30か月延期したからといって、消費が上向くという保証はない。消費が上向かない本当の原因を見極めねばならない。「アベノミクスを加速させる」と約束するだけでは不十分である。
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要旨終わり

 なぜ消費が低迷しているのか?原因はたくさんあります。

・消費税アップ
・実質賃金の低下
・不安定な非正規雇用の増加
・物価上昇
・各種保険料アップ
・将来の年金受給不安
・学費・教育費の上昇
・貯蓄率低下
・その他いろいろ

 大多数の国民の生活が苦しくなっているのに、消費が増えたら奇跡でしょう。その一方で、徴収した税金や保険料は無駄遣いされ、大企業は各種優遇税制により内部留保を増やしています。富の偏在を助長したら社会が衰退するのは当然です。安倍政権がこのような事実を無視しているのは、庶民の声に耳を傾ける気が無いからです。

 アベノミクスと叫びながら、大企業やアメリカのために政治をしている安倍政権に対して鉄槌を下す時がやって来ました。

以上

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