【一票の格差問題】合憲と判断した最高裁判事の見識を問う。

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写真(1票の格差を巡り、2014年12月の衆院選は違憲状態だと最高裁が判断した。) 出典:毎日新聞
写真(1票の格差を巡り、2014年12月の衆院選は違憲状態だと最高裁が判断した。) 出典:毎日新聞

 国政選挙での一票の価値が、地域により大きくばらついています。一票を投じることは、国のあり方を決めるための意思表示であり、政治に参加する貴重な機会です。その大切な一票が、人によって、例えば0.4票しか価値が無いとしたら大問題ですね。

 日本国憲法第14条の第1項には、次のように記されています。

1.すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

 「すべて国民は、法の下に平等」、なのです。

 実際、一票の価値がどのようにばらついているのか、下の図が参考になります。

図(選挙区別一人当たりの選挙権の価値) 出典:一人一票実現国民会議
図(選挙区別一人当たりの選挙権の価値) 出典:一人一票実現国民会議

 2014年12月の衆院選についても、憲法が定める投票価値の平等原則に反するとして、最高裁判所が違憲状態判決を下しています。違憲状態のまま、憲法が許容する期間内に是正されなければ違憲になります。いずれにしても、日本国憲法が定める「すべて国民は、法の下に平等」という原則に反しています。「0増5減」とかの小手先の対策でお茶を濁すことは許されません。

 大法廷で審理に参加した最高裁判所裁判官14名全員が、違憲状態または違憲と判断した訳ではありません。櫻井龍子氏、池上政幸氏の2人の裁判官は、補足意見として「合憲」の立場を主張しています。理由として両裁判官は、次の内容を挙げています。

・選挙区割りにおいては投票価値の平等のみが絶対的な基準とまでは言えない。
・国会が投票価値の平等を図るために十分努力をしていると評価できる。
・全選挙区で区割りを見直すための合意形成は大変だ。

 櫻井龍子氏、池上政幸氏の2人の裁判官は、安倍政権の応援団なのでしょうか?国民の権利をないがしろにして、既得権益を守りたい政権与党が聞いたら泣いて喜びそうです。「櫻井龍子」と「池上政幸」の名前をよく覚えておきましょう。両氏が、最高裁判所裁判官国民審査の対象になった時には、罷免の意思表示をすべきと思います。

写真(最高裁判所判事:櫻井龍子) 出典:裁判所ホームページ
写真(最高裁判所判事:櫻井龍子) 出典:裁判所ホームページ
写真(最高裁判所判事:池上政幸) 出典:裁判所ホームページ
写真(最高裁判所判事:池上政幸) 出典:裁判所ホームページ

 一票の格差問題に関してはマスコミの扱いが小さいですが、有権者である我々国民は真面目に考えるべき時期に来ていると思います。

以下、関連サイト・リンクです。

1票の格差:昨年の衆院選「違憲状態」…最高裁判断

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【安倍政権の報道圧力】放送法を正しく解釈したら、放送法違反は安倍政権側の方だったという話

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写真(意見広告で非難された毎日新聞編集委員の岸井成格氏) 出典:Everyone says I love you !
写真(意見広告で非難された毎日新聞編集委員の岸井成格氏) 出典:Everyone says I love you !

 冒頭の写真左側は、読売新聞と産経新聞が掲載した意見広告です。大きな目玉が印象的です。安保法制やそれに関連する政治の動きに批判的発言をしている岸井成格氏に対して、放送法違反だと非難しています。

 岸井成格氏は本当に、放送法違反と言われるような行為を行ったのでしょうか?少し考えてみたいと思います。

 まずは日本国憲法の第21条を以下に記します。

1.集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2.検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 表現が不自由な社会では民主主義が成り立ちませんから、非常に重要な条文です。統治権力側はこの第21条の理念を遵守しつつ、放送法を制定しました。それでは、放送法の第1条を以下に記します。

第一条  この法律は、次に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。
一  放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。
二  放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。
三  放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。

 第一条の2項を解り易く言い換えると、「特定の政党や権力者が、事実の隠蔽・歪曲をするために放送事業者へ圧力をかけてはならない」、となります。放送事業者ではなく統治権力に対する牽制といえます。

 続いて、放送法第3条と4条を記します。

(放送番組編集の自由)
第三条  放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。

(国内放送等の放送番組の編集等)
第四条  放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一  公安及び善良な風俗を害しないこと。
二  政治的に公平であること。
三  報道は事実をまげないですること。
四  意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

 「圧倒的に強い権力をもつ与党だけでなく、野党の反対意見も取り上げること」「権力側にとって都合の悪い事実であっても、きちんと取り上げること」、と解釈できます。

 従って、立憲主義や民主主義を破壊する安保法制関連の動きを厳しく批判している岸井成格氏の報道姿勢は極めてまっとうなものです。放送法違反ではありません。

写真(岸井成格氏) 出典:TBS
写真(岸井成格氏) 出典:TBS

 しかし、安倍政権にとって岸井成格氏の存在はとても目障りです。テレビは大衆の意見形成に大きな影響力をもっているので、岸井氏をこのまま放置しておくと安倍政権の支持率が下がる恐れがあります。政治的無関心層に問題意識を持たせ、投票率が上がってしまうかもしれません。2016年には国政選挙が予定されており、安倍政権はとても神経質になっているのです。

 実質的には脆弱な権力基盤しかもたない安倍政権は、苦し紛れに放送法4条を次のように解釈することにしました。

「総務大臣は放送局に対して行政指導する権限があることを、放送法は認めている」

 実際に2015年11月10日の衆議院予算委員会で、高市総務相と安倍晋三首相は、上記のように解釈していることを明らかにしています。しかし、この解釈は間違っています。なぜならば、仮に正しいとすれば、放送法自体が日本国憲法第21条に違反していることになるからです。

 もう一度、日本国憲法第21条を記します。

1.集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2.検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 放送法は、この理念に沿うように制定されており、違憲の法律ではありません。従って、高市総務相と安倍晋三首相の放送法解釈は間違っています。「総務大臣は放送局に対して行政指導する権限があることを、放送法は認めている」という間違った解釈を根拠にして、様々な報道圧力を安倍政権は繰り返してきました。冒頭写真の意見広告はその一環です。

 別に難しい理屈ではありません。安倍政権から報道圧力を受けている大手メディアは、当然、安倍政権の放送法違反行為を理解しているのですが、なぜか抗議をしようとしません。いくらサラリーマン経営者とはいえ、ジャーナリストとしての矜持をカケラも持っていないのは情けない限りです。自分たちはただの情報産業です、と認めているようなものです。独裁政権の意に沿わない報道を避けているならば存在価値はありません。

写真(ジョージ・オーウェルの名言) 出典:不明
写真(ジョージ・オーウェルの名言) 出典:不明

参考リンク:

私達は、政治家に対し「放送法」の遵守を求めます!!(報道への介入をやめて下さい)

以上

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【福島原発周辺の清掃活動】大衆の感情に訴える産経新聞のブラックプロパガンダに気を付けよう!

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写真(ヒトラーの名言) 出典:YouTube「アメノウズメ塾中級編⑬ ヒットラーのホロコーストと自決」
写真(ヒトラーの名言) 出典:YouTube「アメノウズメ塾中級編⑬ ヒットラーのホロコーストと自決」

 2015年10月、東京電力福島第1原発が立地する福島県沿岸部の国道6号で、地元の中高生らが参加して一斉清掃活動が行われました。本来ならば放射線管理区域に指定しなければならない高汚染地域ですから、立ち行ってマスクもせずに清掃活動をするなど論外です。内部被ばくの危険を、本ブログの記事でも指摘しました。

【内部被ばくの危険】福島原発周辺で道路清掃ボランティアをさせてはいけない

 原発マフィアが裏で糸を引いているこの清掃キャンペーンは暴挙と呼ぶにふさわしく、当然のことながら多くの批判が寄せられました。原発マフィアの利益を代弁する大手メディアの一つである産経新聞は、寄せられた批判に対する反論記事を掲載しました。2015年11月24日付の記事リンクを以下に記します。

「狂気の沙汰」中高生らの清掃活動に誹謗中傷メール1千件…反原発派の“非常識”

 上記の産経新聞記事を読んでみると、次の二つの特徴があることが判ります。

1)都合の悪い事柄を隠蔽している。

 国道6号の清掃活動をした地域は、福島原発事故により放出された大量の放射性物質で汚染されており、特に内部被ばくの危険性に対して警鐘を鳴らさなければならないのに全く言及がありません。そればかりか、反原発派は必要以上に放射線被ばくを恐れている、と事実の歪曲をしています。
 記事によると、情報弱者である中学生に対して「放射線量への不安はないか」と尋ねたところ、「自分の意思で来ました。気にはしません」と語ったそうです。危険性を隠蔽するために中学生を利用するとは、その悪質さに開いた口がふさがりません。

2)清掃活動に参加した子供たちの善意や希望を前面に押し出し、清掃活動を批判する者を非常識で道徳心に欠けると主張している。

・道路沿いに大量のゴミが捨てられていることに心を痛めた高校生が、自ら清掃活動開催を持ちかけた、そうです。
・参加した高校生のコメントを紹介しています。
「こうして、ここに立てるようになったということは復興が進んでいるということだと思う。参加できてうれしい」「思い出の詰まった故郷の力になりたいと思ったのでよかった。まちがきれいになりやりがいを感じる」
・参加した会社員のコメントを紹介しています。
「地域のことを考えている若者がたくさんいることが分かった。被災地の希望だ」
・NPO法人「ハッピーロードネット」の西本由美子理事長(62)のコメントを紹介しています。
「賛否があるのは仕方ないと思うが、実際にこの地で生活している人がいる。故郷を思う子供たちの希望をなくすようなことはしてほしくない」

 アドルフ・ヒトラーは、宣伝手法について感情に訴えることの重要性を強調しています。
「宣伝効果のほとんどは人々の感情に訴えかけるべきであり、いわゆる知性に対して訴えかける部分は最小にしなければならない」「宣伝を効果的にするには、要点を絞り、大衆の最後の一人がスローガンの意味するところを理解できるまで、そのスローガンを繰り返し続けることが必要である。」

 今回、産経新聞が行ったブラックプロパガンダは、感情に訴えることで世論を動かそうとしています。残念ですが、この方法はかなり有効だと言わざるを得ません。内部被ばくの危険性を持ち出した私の記事よりも、はるかに多くの人の気持ちをつかんだでしょう。中高生の「善意」や「希望」に触れつつ、放射能汚染という現実から目を背けていた方が精神的に楽だからです。つまり、「放射能なんて難しいことは気にしないで、子供たちが将来への希望を持てるように前向きなことを考えよう」、ということです。この甘言に対抗するのは非常に労力を要します。問題意識が低ければ間違いなく流されてしまうでしょう。

 反動安倍政権に重宝されている御用メディアだけあって、産経新聞はよく心得ていると思います。

以上

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【安倍政権暴走の原因】日本の低い投票率について考える

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絵(聞く耳を持たない安倍総理) 出典はジャパンタイムズ
絵(聞く耳を持たない安倍総理) 出典はジャパンタイムズ

 2015年11月22日に大阪府知事と大阪市長のダブル選挙が実施されました。誰が当選したかよりも、投票率の低さが一番問題だと思います。知事選が45.47%、市長選が50.51%であり、どちらも前回2011年のダブル選(知事選52.88%、市長選60.92%)を大幅に下回ってしまいました。

 地方選挙だけでなく、国政選挙もひどい状況です。前回の選挙では、有権者の約半分が棄権しているのですね。せっかく民主主義の国に住んでいるのに、有効活用できていないのは勿体ないです。

図:(国政選挙(衆議院)の投票率推移) 出典:総務省
図:(国政選挙(衆議院)の投票率推移) 出典:総務省

 選挙権を放棄している理由は何でしょうか?財団法人:明るい選挙推進協会が平成25年にまとめた調査結果を以下に紹介しましょう。

図(国政選挙での棄権理由) 出典:(財)明るい選挙推進協会
図(国政選挙での棄権理由) 出典:(財)明るい選挙推進協会

 投票用紙が郵送されてきて、「何だ、こりゃ?ああ、選挙があるのか・・面倒くせえな。」と言って、どこかに放置する人がかなり多いのだと思います。現代の日本では、選挙権が与えられるのが当たり前なのですが、元々そうだった訳ではありません。

 1889年に公布された衆議院議員選挙法では、満25歳以上の男子で、かつ、選挙人名簿への掲載から満1年以上、府県内で直接国税15円以上を納めている者に限られていました。その当時の15円は大金です。一部の国民だけで国の在り方が決められていたため、大正デモクラシー運動や女性参政権を求める運動などが発生しました。

 1925年に納税条件が撤廃されたものの、満25歳以上の男性(総人口の約2割)に限定されていました。女性は政治に口を出すことが許されなかったのです。当然ながら社会の劣化が進み、軍部が独走し、諸外国にも多大な迷惑をかける結果となりました。

 満20歳以上の男女に選挙権が付与されたのは1945年(昭和20年)になってからです。日本国民自ら勝ち取ったものでは有りませんが、完全普通選挙が実施されるようになったのは良いことです。しかし、繰り返しますが、権利を持っていても有効活用できていないのが現在の状況です。

 日本よりも完全普通選挙実施が遅れた国の一つに南アフリカがあります。悪名高き人種隔離政策(アパルトヘイト)が行われていたため、国民の大多数を占める黒人には長らく選挙権が与えられていませんでした。闘争や粘り強い対話を重ねることで、1994年4月にようやく全人種選挙が実施されました。その後、大統領に就任したネルソン・マンデラさんは有名ですね。

 1994年4月に行われた南アフリカ国政選挙の投票率は9割近いものでした。当時、私もテレビで見ましたが、初めて選挙権を行使する黒人たちが、投票するために列を作って何日も待っている姿が印象的でした。2009年に行われた南アフリカ国政選挙では投票率が8割程度でしたが、それでも日本よりはずっと高い数字です。選挙での投票は重要なものだ、という意識は、南アフリカ国民の方が強いことを示しています。

 日本では政治的無関心層が多いため、それが反動安倍政権の誕生を許し、国民が自分で自分の首を絞めています。安倍政権によるマスコミ懐柔も、無関心層を生み出す大きな原因になっています。

 日本における選挙の投票率が8〜9割程度まで増えるのはいつになるでしょうか?取り返しがつかないことが起こり、もっと痛い目に遭わないと気が付かないのでしょうか?

「仕事があるから」「投票所が遠い」「面倒だ」「候補者の違いが判らない」「自分一人が投票しなくても構わねえだろ」「選挙をしても政治は変わらない」「天気が悪いから」・・・・このような理由で選挙権を放棄することが、どれだけ愚かなことか早く気付くべきだと思います。

以上

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【軍産複合体のたくらみ】戦争遂行のための国策プロパガンダに気を付けよう

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写真(パリの同時多発テロに対してコメントする安倍総理) 出典:ANN
写真(パリの同時多発テロに対してコメントする安倍総理) 出典:ANN

 戦争遂行のための国策プロパガンダとして、イギリスの政治家アーサー・ポンソンビーは次の10要素を導き出しました。(以下、出典:ウィキペディア)

1.われわれは戦争をしたくはない。
2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。
3.敵の指導者は悪魔のような人間だ。
4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命(大義)のために戦う。(正戦論)
5.そしてこの大義は神聖(崇高)なものである。(聖戦論)
6.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
7.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。
8.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
9.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。
10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。

 死の商人たち(=軍需産業)は、人が殺し合う状態が続いていないとビジネスになりません。戦争が起きるのをただ待っていても、巨額の利益を手にすることは出来ないので、政治家を操り故意に戦争状態を作り出します。イラク戦争のきっかけを作ったのは、2001年9月11日にアメリカで起こった同時多発テロですが、これはアメリカによる自作自演です。

参考リンクを以下に貼ります。

「アメリカ同時多発テロ事件陰謀説」

 イラク戦争開戦時のブッシュ大統領(当時)の演説(YouTubeビデオ)をご覧ください。上記10要素の内、多くが当てはまることが解ると思います。

戦争が始まるとき ~戦争犯罪者ブッシュの宣戦布告~ (字幕つき)

 アメリカのペットだった小泉純一郎総理(当時)は、もちろん支持を表明しました。

写真(米国のイラク戦争開始を支持する小泉総理) 出典:TBS
写真(米国のイラク戦争開始を支持する小泉総理) 出典:TBS

 国策プロパガンダ10番目の要素である「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。」が、策略家たちにとって一番重要です。反対を許さない有無を言わせぬ雰囲気を作ることが、なぜ重要なのでしょうか?

 戦争と言う名の人殺しで儲けようとする人たちには、他人と議論して説得するという能力が低いですし、そんな面倒くさいことをする気もありません。手っ取り早く賛同を得るには、有無を言わせぬ雰囲気を作るのが一番楽なのです。

 大手メディアを駆使して、この雰囲気づくりにアメリカは成功し、アメリカ議会でただ一人反対したバーバラ・リー議員に対しては非難が殺到しました。正しい行動をした、たった一人の議員が非難され、犯罪に手を染めた議員たちが非難されないというのは、異常としか言いようがありません。軍産複合体による情報統制が、アメリカで有効に機能していることを示しています。

写真(バーバラ・リー議員)
写真(バーバラ・リー議員)

 さて、2015年11月13日に発生したフランス・パリ同時多発テロによって、再び、きな臭い雰囲気が世界中に醸成されつつあります。アメリカの子分である日本の自民党政治家たちも、その雰囲気をどのように利用すべきか、策を練っています。

写真(共謀罪成立を目論む自民党の高市早苗政調会長) 出典:ANN
写真(共謀罪成立を目論む自民党の高市早苗政調会長) 出典:ANN

 戦争遂行のための国策プロパガンダには、くれぐれも気を付けたいものです。もう一度、以下に10の要素を記載して、この記事を終わりにいたします。

1.われわれは戦争をしたくはない。
2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。
3.敵の指導者は悪魔のような人間だ。
4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命(大義)のために戦う。(正戦論)
5.そしてこの大義は神聖(崇高)なものである。(聖戦論)
6.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
7.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。
8.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
9.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。
10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。

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【障がい者に冷たい社会:日本】愚劣な教育委員の暴言について考える。

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 「日本ほど障がい者に冷たい国はない」という言葉を良く聞きます。この言葉を再認識させられた記事を最近見かけました。

 2015年11月18日、茨城県の総合教育会議が開かれ、橋本昌知事や教育委員らが出席し、2020年度までの県の教育方針などを話し合いました。会議の終盤に橋本知事が自由な発言を求めた際、教育委員の一人である長谷川智恵子氏(71)が、特別学校の視察経験を踏まえて次のような発言をしました。(2015年11月19日付の毎日新聞記事からの引用)

******************************
「妊娠初期にもっと(障害の有無が)わかるようにできないんでしょうか。4カ月以降になるとおろせないですから」

「ものすごい人数の方が従事している。県としてもあれは大変な予算だろうと思った」

「意識改革しないと。生まれてきてからでは本当に大変です」「茨城県はそういうことを減らしていける方向になったらいいなと」

「早めに判断できる機会があれば、親もさまざまな準備ができるという趣旨。障害を認めないわけではない。」
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写真(長谷川智恵子氏)
写真(長谷川智恵子氏)

 茨城県の教育委員である長谷川智恵子氏の発言を解り易く言い換えると、次の通りになります。

『障がい者は、この世に存在するべきではない。役立たずのために、多くのお金・時間・手間をかけるのは無駄である。障がい児が誕生しないように出生前診断を充実させましょう。』

 もしかしたら今の日本社会では、このような暴言に賛同する人は意外に多いかもしれません。しかし、公の場で躊躇なく本音を吐露できる人間は珍しいでしょう。

 著書「五体不満足」で有名な乙武洋匡氏は、長谷川智恵子氏の「障がい者抹殺発言」に対して、次写真のようなコメントをツイートしました。

写真(乙武洋匡氏) 出典:JONNY
写真(乙武洋匡氏) 出典:JONNY

 以下は、このブログ管理者である私の意見です。

 例え健常者として生まれてきても、生きていく過程で怪我や事故に遭い、体が不自由になることもあります。怪我や事故が無くても、成人してから統合失調症になる場合があります。経済的徴兵制で戦地に派遣され、障がい者として帰還する可能性もあります。福島原発事故による放射性物質拡散が様々な疾病を引き起こし、それが顕在化するのはこれからです。運よく健康体で過ごせたとしても、年を取れば誰でも体が不自由になります。死ぬ前には誰でも他人の助けが必要になります。

 長谷川智恵子氏は、運よく健康体でこれまで生きて来られたのかもしれません。しかし、長谷川氏は年齢的には人生の後期であり、遠くない将来に他人の助けが必要になることを想像出来なかったのでしょうか?視野が狭く、他者への思いやりや想像力に欠ける人間がどうして教育委員になれたのか、不思議でなりません。

 どんな社会でもその本質を知りたければ、社会的に立場の弱い人に話をきくのが一番確実です。障がい者が安心して暮らせる社会は健常者にとっても快適です。障がい者を抹殺しようとする風潮が強い社会は、健常者も安心して暮らせず、気の休まる暇がありません。障がい者への配慮は、健常者をも助けることにつながります。

 あまりに暴言が過ぎたため、長谷川智恵子氏に対しては厳しい批判が殺到しました。恐れをなしたのか、彼女は発言を撤回・謝罪し、2015年11月20日、橋本昌知事に辞職を申し出ました。同日付の朝日新聞記事から、彼女のコメントを引用します。

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「大変お騒がせしてしまったこと、県民の皆様、ご不快な思いをかけているすべての皆様、特に障害のあるお子様をお持ちのご家庭に、心からのお詫(わ)びを申し上げます」
******************************

 本当に発言の重大さを理解した上での謝罪なのかは確信が持てません。長谷川智恵子氏よりも責任が重いのは、茨城県の橋本昌知事でしょう。戦前のナチスを彷彿させる暴言を諫めることも無く、擁護し、問題ないという態度をとった橋本昌知事の罪は長谷川氏よりも遥かに大きいです。一般人は無意識的に権力者の態度や考えを真似しますから・・・・。

写真(茨城県の橋本知事)
写真(茨城県の橋本知事)

 今回に限らず、社会的に許されない暴言を平気で行う人間が、表舞台で跳梁跋扈する傾向が強まっています。戦前回帰願望が強い時代錯誤団体:日本会議が安倍政権の中枢を牛耳っていることとも大いに関係があるでしょう。今回の「障がい者抹殺発言」は決して特殊な事例ではなく、日本社会の劣化を象徴していると思います。

以上

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【アベノミクス破綻!】ウォールストリートジャーナルの社説を読んで考えたこと。

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写真(トルコのイスタンブールで記者会見する安倍首相) 出典:OSMAN ORSAL/REUTERS
写真(トルコのイスタンブールで記者会見する安倍首相) 出典:OSMAN ORSAL/REUTERS

 ご存知の通りアベノミクスという名の経済政策は破綻し、日本の経済は長らく停滞したままです。ウォールストリートジャーナルが2015年11月17日付の社説で、アベノミクスの再考を促す記事を書いています。リンクを以下に貼ります。

【社説】アベノミクス、今こそ再考の時

 上記の記事から一部を引用し、私の論評を加えたいと思います。以下、「 」が引用部分で、→に私の考えを記します。

********************************
「アベノミクスの「3本の矢」は、財政出動と金融緩和で始まった。その結果、日本の公的債務残高は年末までに対国内総生産(GDP)比250%に達する勢いだ。」

→日本政府の借金のGDP比は世界でも断トツですね。増加率が減る気配がありません。小学生でも解ることですが、この巨額の借金を返済することは不可能です。既に、日本国は破産状態です。公務員は破産した会社に勤めているという認識が必要です。

「3本目の矢である構造改革が、日本にとって持続的景気拡大の唯一の期待だった。電力・ガス業界の自由化や移民受け入れの幾分の拡大、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意などは構造改革の目玉と言える。」

→TPPの内容を実行したら、強欲な資産家たちに日本の富が収奪され、まともに生活することが出来ない社会になってしまいます。経済が活性化することもありません。そのような構造改革をやってはいけません。

「2014年4月には首相は不本意ながら消費税率を3%引き上げて8%とし、政権発足後初のリセッションに陥った。より最近では、子育て支援や社会保障の充実を打ち出した。これは政治的には人気があるものの、経済的には効き目がない。」

→子育て支援や社会保障を充実させれば国民の安心感が高まり、積極的な消費活動につながります。経済的には大きな効き目があります。安倍政権は口だけで、本音では社会保障を充実させる気などありません。軍需産業を含む大企業の利益が最優先なので、国民の暮らしぶりは貧しくなるばかりです。

「首相はまた、正社員の解雇を難しくして年功序列の賃金体系を促している労働契約法の見直しにも失敗している。非正規雇用は不完全な一時しのぎに過ぎず、2層式の労働市場の効率の悪さは深刻だ。」

→正社員を駆逐し、全員を非正規雇用にすればいいと主張しているのでしょうか?日本における非正規社員の悲惨な実態を、全く理解できていないようです。非正規化を進めれば一時的には企業収益が増えますが、給与の少なさが原因で消費は落ち込み、不景気が加速する結果となります。

「今日、日本企業の内部留保は約300兆円に達しており、この数字は経営者が利益につながる投資を見出せず、将来についていかに悲観的かを物語っている。
 多くの国では株主は、配当もしくは自社株買い戻しという形で、利益につながらない内部留保を株主還元するよう企業に要求する。しかし、日本の企業経営者たちは株式持合いや緩い企業統治規定のために、こうした圧力から保護されてきた。従って、日本の経営者は将来の損失に対する保証として現金の保有を好んでいる。」

→安倍政権の大企業優遇策が功を奏して、企業の内部留保は増加の一途を辿っています。内部留保に対して課税を強化したり、従業員の給与に回すべきでしょう。また、大企業優遇策も程々にしないと、社会の貧富の格差が広がってしまいます。
 強欲で倫理観の無い機関投資家たちを儲けさせるために株主還元をする必要はないでしょう。不労所得も度が過ぎると人間を堕落させるだけです。他の多くの国で行われているからと言って、マネする必要はありません。

「日本経済新聞社が実施した世論調査で、アベノミクスによって今後景気が「よくなると思う」との回答が25%にとどまったことも驚きではない。首相が真の改革を推進しなければ、近く、首相自身が行き詰ることにもなりかねない。」
********************************

 リンク先でウォールストリートジャーナルの記事を一通り読んでみましたが、何をどうすれば日本経済が上向くのか説得力のある提案を読み取ることはできませんでした。世界の支配層である少数の資産家たちは、強欲で無慈悲な手法を用いて人々から富を収奪していますが、そのような非道徳性を安倍さんに対して推奨しているかのような印象を受けました。

 皆さんはどう感じましたか?

以上

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【幸せの尺度とは?】ギャラップ調査の紹介

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写真(ラテンアメリカの人々) 出典:WE ARE ANONYMOUS
写真(ラテンアメリカの人々) 出典:WE ARE ANONYMOUS

 皆さんは、「幸せ」をどのように定義していますか?人・国・文化・時代などにより様々だと思います。マスコミで多く取り上げられていることが絶対だとは限りません。

 今回は、ギャラップという会社が2014年に行った調査結果を紹介いたします。参照先リンクを以下に貼ります。

「These Are The World’s 10 Happiest Countries」

 調査方法としては、以下の質問を143カ国の人々に対して行った上で点数化しています。

・あなたは昨日、よく休めましたか?
・あなたは昨日ずっと、敬意をもって扱われましたか?
・あなたは昨日、たくさん笑いましたか?
・あなたは昨日、興味深いことを学んだり実行しましたか?
・あなたは昨日の大部分を楽しい気持ちで過ごしましたか?

 点数化されたものは、前向き経験指数と呼ばれています。精神的にはつらつとしているかどうかを表しています。ランキング結果は次の通りです。

1位:パラグアイ スコア89
2位:コロンビア スコア84
2位:エクアドル スコア84
2位:グアテマラ スコア84
5位:ホンジュラス スコア82
5位:パナマ スコア82
5位:ベネズエラ スコア82
8位:コスタリカ スコア81
8位:エルサルバドル スコア81
8位:ニカラグア スコア81

図(ラテンアメリカ・カリブ海地域) 出典:平和首長会議
図(ラテンアメリカ・カリブ海地域) 出典:平和首長会議

 驚くかもしれませんが、ラテンアメリカの国がトップテンを独占しています。ここ10年で初めてだそうです。ヨーロッパや米国が上位を占めている訳ではでありません。ちなみに、日本は84位(スコア66)という結果です。意外ですか?

 その他の国の詳しいランキングは、上で紹介したリンク先を参照してください。

注)世論調査会社:ギャラップの説明(出典:ウィキペディア)
 1935年にジョージ・ギャラップによって設立されたアメリカ世論研究所(American Institute of Public Opinion)を前身とする。
 本社をアメリカ合衆国のワシントンD.C.に置くとともに、世界の30近くの国に拠点を設けて世論調査などを行っている。日本には1995年に日本オフィスが開設されている。
 民間企業による世論調査の先駆け的存在であり、その世論調査はギャラップ調査(Gallup Poll)と呼ばれて、高い信頼を得ている。

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【踏みにじられる沖縄県民の意思】ニューヨークタイムズの記事紹介

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写真(辺野古への基地建設に反対する沖縄県民たち) 出典:Kyodo/Reuters
写真(辺野古への基地建設に反対する沖縄県民たち) 出典:Kyodo/Reuters

 今回は、沖縄基地問題を扱っているニューヨークタイムズの記事を紹介いたします。2015年11月4日付の記事リンクを以下に貼ります。( )内は私の邦訳です。

「Denying the Will of Okinawans」(無視される沖縄県民の意思)

 以下に、要点を箇条書きします。

・辺野古への基地建設をさせまいと体を張って抗議する老人を、年齢的には孫のような警察官が力づくで排除している。
・地元の市長は、日本政府が強権的で法律を無視していると非難している。
・人口密集地の普天間基地を閉鎖し、辺野古へ移設するという試みは20年に及ぶ。
・辺野古へ米軍基地を移設しても、危険性・騒音・環境破壊を別の場所に移すだけだ、と沖縄県民は主張している。
・特に、辺野古の美しい海を埋め立てることに対して反対が根強い。
・沖縄県の翁長知事は辺野古の工事許可を取り消したが、日本政府は無視し、10月29日に工事を再開した。
・沖縄県民には、長年に渡って不当に扱われて来たという思いが強い。
・米軍駐留による負担を沖縄県に押し付けてきた。状況は終戦以来、変わっていない。
・沖縄県の面積は日本の1%以下だが、日本にいる米軍兵士5万人の半分以上が駐留しているのだ。
・沖縄県全域に米軍基地が存在しているが、その土地は沖縄県民から奪ったものだ。
・米軍基地により、騒音問題、死傷事故・女性への強姦などが発生している。
・アメリカと日本は、平和・人権・民主主義という建前を持っているが、辺野古問題を見ていると怪しいものだ。

 上記のように、アメリカでも影響力の大きいニューヨークタイムズが、沖縄県民の立場に立った記事を書いています。日本の大手マスコミも少しは見習って欲しいと思います。

以下は、グリーンピースの船長が作成した関連動画です。

以上

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東京オリンピック開催返上を決断せよ!優先すべきは福島原発事故への対応だ。

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写真(福島原発事故により大量の放射性物質が放出されたが、健康問題は発生しないと安倍総理は断言した。)
写真(福島原発事故により大量の放射性物質が放出されたが、健康問題は発生しないと安倍総理は断言した。)

 今回は、東京オリンピックに関するジャパンタイムズの記事を紹介いたします。2015年11月4日付の記事リンクを以下に貼ります。( )内は私の邦訳です。

「Time has come for an ‘honorable retreat’ from Tokyo 2020 over Fukushima」(福島原発の現状を鑑み、2020年東京オリンピックからは名誉の撤退をすべきだ)

内容をかいつまんで列挙します。

・福島原発は現在も不安定で、予測不可能な状況である。
・放射性物質の環境への放出は続いており、東京オリンピック誘致活動での安倍総理のスピーチ通りになっていない。
安倍総理福島原発コントロール
・福島県以外の地域でも、放射性ヨウ素やテルルが検出されている。
・半減期が短い放射性核種が検出されており、今現在も福島原発では核反応が続いていることを示している。
・溶融した核燃料が今どこにあり、どのような状況なのか誰にも判らない。
・今日本政府がなすべきことは、世界中から英知を集めて福島原発事故を収束させ、福島県民の苦悩に対処することだ。
・東京オリンピック開催の断念を、担当の遠藤大臣に進言する。
・代替地の選考のための時間があるうちに、良識ある判断をすべきだ。

 ジャパンタイムズは英語で書かれていますので、この記事は世界中の人が読んでいます。海外の人から見れば、この記事内容は常識的なものでしょう。しかし、日本の大手マスコミは東京五輪エンブレム盗作疑惑などのスキャンダルを伝えることはしても、開催の是非に関する根本問題を報じることはありません。そのため、多くの日本人は福島原発事故のことを忘却しつつあります。

 日本人は、自分自身の問題として、東京オリンピック開催の是非を考えるべきです。優先すべきことが他にあるのでは、という冷静な目が必要です。今のままでは、海外から訪れるであろう多数の選手や観光客も被ばくの危険にさらされることになります。

以上

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