民進党は第二自民党である。まともな野党はどこなのか?

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写真(民進党の代表戦候補者たち) 出典:毎日新聞
写真(民進党の代表戦候補者たち) 出典:毎日新聞

 2016年9月に行われる民進党の代表戦には、蓮舫、前原誠司、玉木雄一郎の3氏が立候補しました。この3人の言動・行動を見ていると、誰が代表になっても民進党は自民党の別動隊にしかなり得ないということが解ります。

 戦前回帰願望が強い悪徳自公政権にウンザリしている人の多くが、対立する最大野党である民進党に一票を投じてきたはずです。党内の考えがバラバラで何をしたいんだか良くわからなくても、鼻をつまんで投票し、一縷の望みを託していた人もいるでしょう。民進党が頼りないといっても、自民党よりはマシだと・・・

 しかし、この代表戦候補者たちの顔ぶれを見ていると、自民党との違いが何なんだか、さっぱりわかりません。消費税率アップ賛成、原発再稼働容認、改憲賛成、沖縄の辺野古新基地建設賛成・・・これからの民進党は、第二自民党として自民党を目いっぱい応援したいのでしょうか?最有力の蓮舫さんが代表になった場合は、後ろ盾が野田元総理なので、共産党とのまともな選挙協力は望めそうにありません。

 安倍政権に対して不安を抱き反発している多くの有権者にとっては非常に残念な事態と言えるでしょう。組織力があり、庶民の声に耳を傾け、方針がしっかりしている野党は共産党だけになってしまいました。しかし、だからといって素直に、「じゃあ、今度は共産党に投票しよう」とはなりません。なぜでしょうか?日本共産党に対してはアレルギー反応を示す人が多いからです。これは、志位委員長自身も認めています。

 政治の話をする時にしか登場しない「共産」という言葉は手垢にまみれ、マイナスのイメージがこびりついています。自民党や御用マスコミによる長年のブラックプロパガンダが原因とはいえ、このイメージを一新することは不可能でしょう。「共産党という名前には党の理想が込められているんだ」と志位さんが熱心に訴えても、素直に受け止めるのは共産党員くらいなものです。一般国民の支持拡大にはつながりません。この党名は変えた方がいいですね。

 しかし、共産党と聞いて条件反射的に拒否反応を示す人たちは、本当に日本共産党のことを知っているのでしょうか?有権者が無知のまま共産党アレルギーを示してくれて、喜んでいるのは自民党ではないでしょうか?

 日本共産党の綱領が下記リンクに書かれているので、読んでみました。綱領とは、政党などの団体がその基本的立場・理念・活動方針・政策などを要約した文書のことです。

リンク:日本共産党綱領

 戦前から現在に至るまでの日本の歴史、日本共産党の歩み、現状の日本社会の問題点、党の政策・哲学・理念などがわかり易く書かれています。

 以下、「 」内は日本共産党の綱領からの引用です。

1.憲法の天皇条項について

「形を変えて天皇制の存続を認めた天皇条項は、民主主義の徹底に逆行する弱点を残したものだった」
「一人の個人が世襲で「国民統合」の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、国民主権の原則の首尾一貫した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ。天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。」

写真(2015年の新年一般参賀) 出典:The Huffington Post
写真(2015年の新年一般参賀) 出典:The Huffington Post

 上写真の場面に違和感を感じない天皇家ファンの人たちにとって、共産党の綱領は受け入れ難いでしょう。しかし、人間平等の原則に反しますよ、特権階級を制度として認めていいんですか?、という共産党の問いかけは極めてまっとうなものです。国家元首のような存在に頼らないと精神の安定を保てないような人は、人間として自立しているといえるでしょうか?

2.アメリカの植民地としての日本

「アメリカの対日支配は、明らかに、アメリカの世界戦略とアメリカ独占資本主義の利益のために、日本の主権と独立を踏みにじる帝国主義的な性格のものである。」
「日米安保条約を、条約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄し、アメリカ軍とその軍事基地を撤退させる。対等平等の立場にもとづく日米友好条約を結ぶ。」

 アメリカにおんぶにだっこが当たり前で、アメリカの決めた方針通りにしか動いたことがない人にとって、アメリカからの独立を謳う共産党の綱領は受け入れ難いでしょう。骨の髄まで保守的な外務官僚や、安倍政権の面々は特にそうです。彼らにとってアメリカへの服従は当たり前かもしれませんが、世界的には異常なことであり恥ずべきことです。日本は戦後70年経っても、いまだに植民地状態が続いていると認識すべきです。

3.財閥に支配された政治・社会

「少数の大企業は、大きな富をその手に集中して、巨大化と多国籍企業化の道を進むとともに、日本政府をその強い影響のもとに置き、国家機構の全体を自分たちの階級的利益の実現のために最大限に活用してきた。」
「大企業・大資産家優遇の税制をあらため、負担能力に応じた負担という原則にたった税制と社会保障制度の確立をめざす。」
「汚職・腐敗・利権の政治を根絶するために、企業・団体献金を禁止する。」

 アメリカ型の強欲資本主義を後追いし、日本でも貧富の格差が急速に拡大しています。富裕層が既得権益・不労所得を守る為、時の政権を裏から操っています。アベノミクスは富裕層の意向に沿ったものであり、庶民の生活はどんどん悪化しています。今や、経団連に代表される財閥は、社会の劣化要因となり果てました。彼ら富裕層からみれば、自分たちの美味しい生活が奪われかねない日本共産党の綱領は到底、受け入れ難いでしょう。

4.生産手段の社会化

「日本の社会発展の次の段階では、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革が、課題となる。」
「社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。」
「生産手段の社会化は、人間による人間の搾取を廃止し、すべての人間の生活を向上させ、社会から貧困をなくすとともに、労働時間の抜本的な短縮を可能にし、社会のすべての構成員の人間的発達を保障する土台をつくりだす。」
「生産手段の社会化は、その所有・管理・運営が、情勢と条件に応じて多様な形態をとりうるものであり、日本社会にふさわしい独自の形態の探究が重要であるが、生産者が主役という社会主義の原則を踏みはずしてはならない。「国有化」や「集団化」の看板で、生産者を抑圧する官僚専制の体制をつくりあげた旧ソ連の誤りは、絶対に再現させてはならない。」

 「生産手段の社会化」とは何なのか?私には具体的なイメージが湧きません。企業経営者の中には、警戒する人もいるかもしれません。しかし、生産者が主役という原則、人間生活の向上が目的、旧ソ連の過ちを反面教師にする、と書かれているので、あまり心配する必要はないと思います。遠い将来の理想・原則を描いたものでしょう。

5.軍国主義の復活とアジア諸国との対立

「軍国主義復活をめざす政策と行動は、アメリカの先制攻撃戦略と結びついて展開され、アジア諸国民との対立を引き起こしており、アメリカの前線基地の役割とあわせて、日本を、アジアにおける軍事的緊張の危険な震源地の一つとしている。」
「日本が過去におこなった侵略戦争と植民地支配の反省を踏まえ、アジア諸国との友好・交流を重視する。」

 中国脅威論をあおって安保法制を推進した勢力や、戦前の侵略戦争を美化する日本会議からみれば、日本共産党の綱領は受け入れられないでしょう。彼らに付ける薬はありません。本当の愛国者とは、自分の国の過ちをしっかりと認識し指摘できる人のことを言います。

まとめ:
 私自身、日本共産党の綱領を初めて読んでみましたが、特別に危険な思想など感じませんでした。現在の腐敗した世の中を良くすることはあっても、これ以上悪化させることはないと思います。

 立派な綱領を持っていてもそれを脇に置いて、他の野党との協力を模索するなど、志位委員長の姿勢が柔軟であることもアレルギー解消に役立っているはずです。若い世代ほど違和感なく受け入れているのではないでしょうか?

 共産党は長年野党だったため、与党の監視や批判をしてきました。政権党としての実績はありません。しかし、考えはしっかりしており、その一貫性は褒めていいと思います。戦争大国アメリカやその手下の自民党が共産党を敵視しているのは、その主張が正しいからです。

 民主集中制を独裁制だと言う人もいます。私には内実は分かりません。もしかしたら、民主的でない部分があったとしても、公党として最低限の規律を保つためには仕方がないのかもしれません。

 大切なのは、自民党にお灸をすえるために、まともな野党の票を増やすことです。それによって自民党が危機感を持ったり下野したりすれば政界の浄化につながりますから、選挙をする意味があるというものです。仮に共産党が政権を取って、その結果失政を重ねた場合は、再び選挙で有権者が審判を下せばいいのです。有権者がしっかりしていれば、何も恐れることはありません。

以上


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投稿者:

J Iwasaki

J Iwasaki

大学卒業後、民間企業に勤めています。 皆さんに役立つ情報を提供したいと思い、ブログを始めました。 気軽に読んで頂けると嬉しいです。 なお、ブログ記事の無断転載は法律で禁止されています。 どうぞよろしくお願いいたします。

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