日本には外交が存在しないのに、どうして外相専用機が必要なのだろうか?

 2017年12月18日、河野太郎外務大臣が自民党の外交部会で次のような発言をした。

 河野氏は外相専用機が必要な理由として、「中東などに行くと、(先方から)『お前、飯食っていけよ』と言われるが、『飯を食っていると飛行機に乗り遅れます』と(断っている)」などと説明したという。

 外相専用機を購入する理由として中東要人との食事を挙げるというのは、少々ふざけた印象を受ける。しかし、そもそも日本には外交というものが存在するのだろうか?

 外交というのは独立国がするものだ。日本が独立国だと、どうして言えようか?

・米軍ヘリの部品やヘリ自体が落下しても、政府はマトモな抗議もできない。
・在日駐留米軍の飛行機は米国人住宅上空の飛行は避けるのに、日本人住宅の真上を飛行しまくる。
・横田空域を米軍に抑えられているため、日本の旅客機が遠回りせざるを得ない。
・米軍兵が犯罪を犯しても日本の法律で裁けず、無罪放免になる。
・日本を守るためにいるわけではない米軍のために「思いやり」予算という名の血税を毎年何千億円も献上している。
・日米合同委員会での決定事項は絶対であり、日本国内の憲法や法体系よりも優先される。
・日米原子力協定のため、原子力政策を日本独自で決められない。決めていいのは電気料金のみ。
・日本は原爆を投下された唯一の国なのに、アメリカに気兼ねして核兵器廃絶を主張できない。
・日本国民に説明する前に、安保法制の成立をアメリカ議会で総理大臣が約束してしまった。
・その他いろいろ・・・

 上記の現実を踏まえると、日本はアメリカの植民地だと断定せざるを得ない。独立国のフリをしているだけだ。2017年現在、日本を支配しているのはこの人である。

写真(横田基地に到着し出迎えを受けるトランプ大統領)

 外交に関しても、当然のことながらアメリカに追随することしか許されない。アメリカが書いたシナリオ通りに動くことを、日本では「外交」と呼んでいるだけなのだ。

図:トランプ大統領と安倍総理の関係 出典:ニューヨークタイムズ

 このことは公然の秘密であり、諸外国の首脳たちはみんな知っている。安倍総理は、発言の一貫性にも欠けるため誰からもマモトに相手にされていない。外国訪問時に笑顔で握手してもらうために、何十兆円もの税金を援助と称してバラまいているというのが実態だ。本当に外交能力のある国は、無駄なバラマキを一切行わない。

図(安倍総理の海外へのバラマキ一覧:2017年1月更新)

 お飾りでしかない外務大臣に外相専用機など要るはずがない。今まで何十年も専用機なしで済んできたのに、河野太郎大臣は今さら何を言い出すのだろうか?世襲で政治家になれた自分の特権階級ぶりを実感したいからか?彼に期待していた国民も多いはずだが、所詮、自民党議員などはこの程度のものだ。

 日本で外相専用機を導入するのは、勉強しない子供の部屋にテレビを置くようなもので、遊び道具にしかなるまい。無駄である。

 ただでさえ不十分な生活保護支給額をさらに削減(3年間で約160億円)しようとしている時期だけに、余計、腹の立つニュースである。国民の生活・生命と、お坊ちゃま大臣のワガママとどちらを優先するべきか、火を見るよりも明らかであろう。

以上

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