【アメリカの救世主?】暴言王のトランプ氏が絶大な支持を得ているのはナゼか?

写真(ドナルド・トランプ氏)

写真(ドナルド・トランプ氏)

 2016年のアメリカ大統領選で共和党の候補者として話題を振りまいているのがドナルド・トランプ氏です。

ドナルド・トランプ氏の概説(以下、ウィキペディアより引用):
引用始め
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ドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump、1946年6月14日 – )は、アメリカの著名な実業家、2016年アメリカ合衆国大統領選挙候補者。
不動産会社トランプ・オーガナイゼーションの会長兼社長で、トランプ・エンターテイメント・リゾーツの設立者である。アメリカのビジネスシーンでの有名人であり、メディアへの露出機会も際立って多い。その経歴、ブランディングの努力、私生活、豊かな財産、歯に衣着せぬコメントによって、セレブリティとして知られる。
生粋のニューヨーカーであり、父のフレッド・トランプもニューヨーク市の不動産開発業者。 父は、彼の不動産開発事業への関心を育て、トランプはペンシルベニア大学大学院ウォートン・スクールに通学しながら、父の会社「エリザベス・トランプ・アンド・サン」を手伝い、1968年に入社した。1971年には会社の経営権を与えられ、社名をトランプ・オーガナイゼーションに改めた。以来、トランプはホテル、カジノ、ゴルフコースその他の不動産を建設し、多くに自らの名前を冠している。
NBCのリアリティ番組「アプレンティス」への出演は、トランプの知名度を更に高め、彼の3回の結婚歴はタブロイド紙で広く報じられた。
2015年6月16日、2016年アメリカ合衆国大統領選挙へ共和党から出馬することを発表。トランプの初期キャンペーンは大々的にメディアの注目を浴び、広く一般の支持を集めた。2015年6月以来、共和党の世論調査では継続してトップの支持率を保っている。
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引用終わり

 類稀なる行動力と、目的達成のためには手段を選ばない図々しさを感じます。

 彼は、有権者からの支持を効率よく得るためのメディア戦略に長けています。テレビ司会者として視聴者を喜ばせるためのノウハウを、長年にわたって蓄積してきました。選挙活動では、このエンターティナーとしての資質が活かされています。

 元々民主党員でしたが、共和党から立候補してヘイトスピーチを駆使しています。

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 女性差別、人種差別、移民排斥、宗教差別、アジア諸国敵視、障がい者差別、他者への人格攻撃など、暴言のオンパレードです。

 英語圏の主要メディアや日本のメディアは、トランプ氏に対して批判的の論調です。

「自画自賛が激しく、傲慢で具体性もないのに詭弁を弄して民衆の支持を集める人物」(ニューズウィーク)

「経験もなければ、安全保障や世界規模の貿易について学習することへの興味もない」(ニューヨークタイムズ)

「トランプ支持を見直さなければ、得体の知れないものに真っ逆さまに飛び込むことになる」(ウォールストリート・ジャーナル)

「良心ある共和党指導者がトランプ氏を支援できないと表明し、指名阻止のためにできることをする時だ」(ワシントンポスト)

「日本などを打ち負かすという発言や「偉大な米国を取り戻す」といった単純なスローガンの繰り返しは、危うい大衆扇動そのもの」(読売新聞)

「トランプ氏は、米国と世界を覆う難題への冷静な取りくみではなく、むしろ、米国内外の社会の分断をあおる言動を重ねてきた」(朝日新聞)

「暴言や下品なパフォーマンスなどを慎むべきだ」(毎日新聞)

「移民やイスラム教徒に対する無用の憎悪をあおり喝采を浴びるポピュリストの手法によるトランプの躍進に世界の憂慮が深まっている」(中日新聞)

「必ずしも保守主義を体現していないトランプの極端な主張に共鳴する支持者の姿に、歯止めがきかなくなった大衆迎合主義の危うさも感じる」(日本経済新聞)

「有無を言わせず通商紛争を仕掛けるかのような、内向きで独善的な姿勢である」(産経新聞)

 トランプ氏は暴言を連発した結果、黒人・ヒスパニック・イスラム教徒・女性・共和党主流派・その他、敵をたくさん作ってしまいました。

 しかし、「大資産家、富裕層への課税を強化すること」「ウォール街、国際的な資本流動への規制を強化すること」で、社会福祉を拡充し、格差を縮小するよう主張しています。また、大企業やグローバル資本への課税を強化する一方で、中産階級以下に対する減税を実施すれば経済が活性化するとも主張しています。共和党主流派の新自由主義ではななく、むしろ民主党の左派の政策に近く、それが中産階級以下の保守的な白人労働者層から絶大な支持を得ている原因となっています。

 米大統領選の候補指名争いで最大のヤマ場となる「スーパーチューズデー」で圧勝し、指名獲得に大きく近づきました。

 2016年の大統領選挙本選では、トランプ大統領が誕生する可能性があります。その時は、トランプ氏のヘイトスピーチ内容に賛同する人がアメリカでは多数を占めると、世界中からみなされるでしょう。

 一方、ヘイトスピーチも交えて行った公約をトランプ氏は本当に実行できるのでしょうか?政治家としての手腕は未知数です。

 大衆迎合の手法により選挙で勝利し総理大臣になっても、マニフェストを破ったり、争点隠しをした挙句、選挙後に暴走した総理大臣が、日本にもたくさんいますので要注意です。

写真(安倍晋三氏と小泉純一郎氏) 出典:sankeibiz

写真(安倍晋三氏と小泉純一郎氏) 出典:sankeibiz

 とにかく、GDP第一位の「大国」アメリカが、これ以上不安定な社会にならないことを望みます。

参考リンク

以上

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