【赤枝恒雄氏は議員辞職せよ】有権者は自民党の女性差別体質を認識すべし

写真(自民党の赤枝恒雄氏) 出典:安保関連法案バナープロジェクト

写真(自民党の赤枝恒雄氏) 出典:安保関連法案バナープロジェクト

 どうやら自民党は、世の女性たちを全員敵に回したいようだ。

 2016年4月12日、子どもの貧困対策を推進する超党派による議員連盟の会合が開かれた。子どもの貧困問題に取り組む団体の代表らが、大学進学を目指す学生への無利子奨学金拡充などを要望し、また、児童養護施設出身の大学生は「誰でも平等に進学できる社会を」と訴えた。その会合に出席していた自民党の赤枝恒雄議員(72)は、次のような妄言・暴言を連発した(出典は朝日新聞)。

「親に言われて仕方なく進学しても女の子はキャバクラに行く」
「(貧困支援の拡充要望に対して)がっかりした。高校や大学は自分の責任で行くものだ」
「とりあえず中学を卒業した子どもたちは、仕方なく親が行けってんで通信(課程)に行き、やっぱりだめで女の子はキャバクラ行ったりとか」
「(義務教育を)しっかりやれば貧困はありえない、と言いたいくらい大事」
「街角相談室でいろんな子どもの話を聞いてきた。子どもが十分教育を終えるまでは国が手厚く援助しないといけないが、高校も大学もみんなが援助するのは間違っている」

 赤枝議員の真意を解りやすく表現し直そう。

・女でも読み書きくらいはできないと困るから、中学までの義務教育を受ける必要はあるが、高校以上の進学は不要だ。
・女は男に愛想を振りまき、仕えてこそ存在価値がある。
・貧乏人は高校や大学に行かなくていい。進学援助は不要。国に対して意見をするとは生意気だ。

 これ以上の説明は不要だろう。典型的な女性差別・男尊女卑主義者である。自分に自信が無い人間は、陰湿な弱い者いじめが大好きである。日本会議は戦前回帰願望が強い団体だが、それに占拠されている自民党の体質を象徴している。今まで自民党に投票してきた人たちは、上記の赤枝氏のような考えに共感しているのだろうか?

 赤枝氏は2012年に自民党比例単独で初当選し、現在2期目だ。自民党内には、このような人間が跳梁跋扈しているため、どんなに隠そうとしても次から次にボロが出てしまうのだ。赤枝氏はすぐに発言を撤回・謝罪し、議員辞職しなければならない。しかし、辞職することはないだろう。自民党内には大して問題意識はないだろうし、女性差別発言くらいで辞職していたら、自民党からはほとんど議員が居なくなってしまうからだ。

「女は性的に搾取されるべき存在だ」
「男への愛嬌と媚びを身に付けていない女はけしからん」
「女に教育など必要ない」

 このような、女性に対して精神的奴隷であることを強要するメッセージが日本社会には溢れている。多くの女性は幼い時からこのようなメッセージに繰り返しさらされ続け、次第に自尊心を失い、男性が支配するいびつな環境に順応してきたのではないか?男も女もそれを当然と思い、普段は意識することもないのが実情だ。無意識下に押し込まれた感情・本音を、自分の力だけで意識化することは難しい。

 女性が奴隷状態を強要されている社会は男にとっても住みにくい社会であり、衰退の一途をたどることは避けられない。出生率の低下や人口減少という数字がそれを証明している。暮らしやすい社会にするには、有権者自身が意識を変え、具体的な投票行動で示さねばならない。政治家が発する選挙向けの美辞麗句ではなく、普段の行動・発言を注意深く観察することが肝要だ。

以上

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