今回は、身近に溢れる粗悪な加工食品が人々の健康を害しているという話です。豊富な情報を得られても、科学技術が発展しても、肝心の健康を損なっているのでは本末転倒です。人類は本当に進歩しているのでしょうか?
以下のリンク先記事を邦訳して紹介いたします。参考にしてください。
New Report Reveals Modern Diets are Making People Sicker Across the World
邦訳始め
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マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンが我々の周りにあふれているが、これらに疑問を持っている人は多い。もちろん、健康に対しては害の方が多い代物だ。
栄養学と健康に関する独立系の専門家グループが最新の知見を発表した。「Global Panel on Agriculture and Food Systems Nutrition」によると、今や世界中の人々にとって、日々の食事こそが、健康を損ねる最大の要因だという。特に発展途上国で、この問題は深刻になりつつある。
食事が原因の肥満は、裕福な先進国の問題だと以前は考えられていた。貧困国が過去20~30年で発展するに従ってライフスタイルも激変し、西洋的な生活にあこがれ、実践する人が大幅に増えた。
マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンといった多国籍企業は、こういった国々を新しい市場として目を付けた。発展途上国での加工食品売り上げは、過去に例を見ないスピードで増えている。その結果、世界中で肥満が激増した。
今の傾向がこのまま続いた場合、2030年までに肥満体は32億8000万人まで増えると予測している。(2005年時点では、13億3000万人である。)
報告書によると、体重過多の肥満体は、中低所得の国々で特に目立っている。中国では、2030年までに肥満の割合が50%を超えるだろうと予測している。
健康阻害要因としては、粗悪な食事が圧倒的に多く、その他の要因すべてを合わせたものを凌いでいる。(その他の要因とは、野放図なセックス、アルコール、ドラッグ、タバコなど)
一例としてアフリカのナイジェリアでは、2011年から2030年の間に、糖尿病患者の数が倍になると予測されている。(310万人→610万人)糖尿病の増加は世界的な傾向だ。
報告書では、食事が原因の病気によりGDPが年間で10%損なわれていると推測している。日々の食事は我々を病気にしているということに、いい加減気付くべきだ。
フルーツや野菜といったものはどんどん高価になっている一方で、加工食品は安くなっている。この傾向が強まっているせいで、特に貧困国の人々は加工食品を選んで食べている。
発展途上国では急速な都市化が進んでおり、地方から都会へ人々が移動している。都会に出てきた人々は安価な加工食品に手を出しがちだ。地方の農業人口減少のため、食料生産が需要に追い付かず、結果として、先進国からの輸入に頼ることになる。
発展途上国では法的な規制が緩く、消費期限切れも含めて大量の粗悪食品が溢れかえっている。
「特に発展途上国では、種子・野菜・フルーツの栽培にもっとお金をかけるとともに、食生活改善のための教育に力を入れるべきだ。それが、医療費の低減にもつながる。」、と報告書は勧告している。
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邦訳終わり
以上