【民主主義の危機!】安倍政権下で報道の自由度ランキングがさらに低下

 2016年4月20日、国境なき記者団は、世界報道自由度ランキングを発表しました。詳細は下記を参照してください。

国境なき記者団

 日本は180か国中、72位でした。先進国の中では最悪レベルです。実は、日本の報道の自由度ランキングは年々低下の一途を辿っています。

図(日本の報道の自由度ランキング推移:2016年) 出典:データを基に筆者が作成

図(日本の報道の自由度ランキング推移:2016年) 出典:データを基に筆者が作成

 ネトウヨさんたちは、「反日勢力の陰謀だ」などと叫ぶかもしれませんが、客観的なデータにより導き出された数字ですので冷静に、そして真剣に受け止める必要があります。権力の監視というジャーナリズム機能が棄損している状況を看過してはいけません。民主主義の土台となる表現の自由が日本で脅かされ、結果として順位が低下している原因を以下に述べます。

1)安倍政権によるマスコミ懐柔

安倍総理とマスコミ幹部の会食一覧 出典:赤旗

安倍総理とマスコミ幹部の会食一覧 出典:赤旗

2)安倍官邸からの陰湿な圧力によるキャスター解任

写真(上から、テレビ朝日:古舘伊知郎氏、TBS:岸井成格氏、NHK:国谷裕子氏)

写真(上から、テレビ朝日:古舘伊知郎氏、TBS:岸井成格氏、NHK:国谷裕子氏)

3)メディア自身の自己検閲や政府ヨイショ発言

写真の出典は不明

写真の出典は不明

4)高市早苗総務大臣らの問題発言

写真(安倍政権の停波をめぐる発言) 出典:朝日新聞

写真(安倍政権の停波をめぐる発言) 出典:朝日新聞

5)TPPの交渉過程文書が黒塗りで公開された。

写真(TPP関連の黒塗り文書) 出典:テレビ東京

写真(TPP関連の黒塗り文書) 出典:テレビ東京

 ランキングが低下した大きな原因は、以上の5つだと思います。海外からは、日本の状況は「問題がある」と認識されています。民主主義の根幹を揺るがす事態なのですが、大多数の日本人は、まだまだ問題意識が低いのではないでしょうか?

 実は、表現の自由が守られているか精査する国連の特別報告者が2015年12月に来日・調査する予定だったのですが、日本政府は突然キャンセルしています。招待した側がキャンセルするというのは異例ですが、「国会会期中だから忙しい」という苦しい言い訳をしていました。

 その後、デビッド・ケイ氏という国連の特別報告者が2016年4月に来日し、1週間に渡って日本の言論状況を詳細に調べました。調査中、高市早苗総務大臣に対して何回も面会を申し入れましたが、高市氏側は拒否し、逃げ回っていたのです。高市氏に限らず、安倍政権の閣僚たちの中で、面会してマトモに受け答えできる人間はいないでしょう。


以上

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