原発で事故が頻発する本当の理由を、あなたは知っていますか?元現場責任者の証言に慄然!

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写真(福島原発事故) 出典:brainz.org
写真(福島原発事故) 出典:brainz.org

 平井憲夫さんという方は、約20年間、原子力発電所の現場責任者として働いておられました。従って、原発内部の実情を良く把握しておられます。1997年1月にお亡くなりになりましたが、その前年の1996年、下記リンク先の文章を書き残してくださいました。

原発がどんなものか知ってほしい

 上記サイトから、平井憲夫さん自身の経歴を引用します。
「1級プラント配管技能士、原発事故調査国民会議顧問、原発被曝労働者救済センター代表、北陸電力能登(現・志賀)原発差し止め裁判原告特別補佐人、東北電力女川原発差し止め裁判原告特別補佐人、福島第2原発3号機運転差し止め訴訟原告証人。」

 上記サイトには、原発の現場監督を長年していた人でないと知り得ない情報、原発のお寒い実態が詳細に書かれています。以下に、一部を引用させて頂きます。

引用始め
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素人が造る原発

 仮に、自分の家を建てる時に、立派な一級建築士に設計をしてもらっても、大工や左官屋の腕が悪かったら、雨漏りはする、建具は合わなくなったりしますが、残念ながら、これが日本の原発なのです。

 ひとむかし前までは、現場作業には、棒心(ぼうしん)と呼ばれる職人、現場の若い監督以上の経験を積んだ職人が班長として必ずいました。職人は自分の仕事にプライドを持っていて、事故や手抜きは恥だと考えていましたし、事故の恐ろしさもよく知っていました。それが十年くらい前から、現場に職人がいなくなりました。全くの素人を経験不問という形で募集しています。素人の人は事故の怖さを知らない、なにが不正工事やら手抜きかも、全く知らないで作業しています。それが今の原発の実情です。

 例えば、東京電力の福島原発では、針金を原子炉の中に落としたまま運転していて、1歩間違えば、世界中を巻き込むような大事故になっていたところでした。本人は針金を落としたことは知っていたのに、それがどれだけの大事故につながるかの認識は全然なかったのです。そういう意味では老朽化した原発も危ないのですが、新しい原発も素人が造るという意味で危ないのは同じです。

 現場に職人が少なくなってから、素人でも造れるように、工事がマニュアル化されるようになりました。マニュアル化というのは図面を見て作るのではなく、工場である程度組み立てた物を持ってきて、現場で1番と1番、2番と2番というように、ただ積木を積み重ねるようにして合わせていくんです。そうすると、今、自分が何をしているのか、どれほど重要なことをしているのか、全く分からないままに造っていくことになるのです。こういうことも、事故や故障がひんぱんに起こるようになった原因のひとつです。

 また、原発には放射能の被曝の問題があって後継者を育てることが出来ない職場なのです。原発の作業現場は暗くて暑いし、防護マスクも付けていて、互いに話をすることも出来ないような所ですから、身振り手振りなんです。これではちゃんとした技術を教えることができません。それに、いわゆる腕のいい人ほど、年問の許容線量を先に使ってしまって、中に入れなくなります。だから、よけいに素人でもいいということになってしまうんです。

 また、例えば、溶接の職人ですと、目がやられます。30歳すぎたらもうだめで、細かい仕事が出来なくなります。そうすると、細かい仕事が多い石油プラントなどでは使いものになりませんから、だったら、まあ、日当が安くても、原発の方にでも行こうかなあということになります。

 皆さんは何か勘違いしていて、原発というのはとても技術的に高度なものだと思い込んでいるかも知れないけれど、そんな高級なものではないのです。

 ですから、素人が造る原発ということで、原発はこれから先、本当にどうしようもなくなってきます。

名ばかりの検査・検査官

 原発を造る職人がいなくなっても、検査をきっちりやればいいという人がいます。しかし、その検査体制が問題なのです。出来上がったものを見るのが日本の検査ですから、それではダメなのです。検査は施工の過程を見ることが重要なのです。

 検査官が溶接なら溶接を、「そうではない。よく見ていなさい。このようにするんだ」と自分でやって見せる技量がないと本当の検査にはなりません。そういう技量の無い検査官にまともな検査が出来るわけがないのです。メーカーや施主の説明を聞き、書類さえ整っていれば合格とする、これが今の官庁検査の実態です。

 原発の事故があまりにもひんぱんに起き出したころに、運転管理専門官を各原発に置くことが閣議で決まりました。原発の新設や定検(定期検査)のあとの運転の許可を出す役人です。私もその役人が素人だとは知っていましたが、ここまでひどいとは知らなかったです。

 というのは、水戸で講演をしていた時、会場から「実は恥ずかしいんですが、まるっきり素人です」と、科技庁(科学技術庁)の者だとはっきり名乗って発言した人がいました。その人は「自分たちの職場の職員は、被曝するから絶対に現場に出さなかった。折から行政改革で農水省の役人が余っているというので、昨日まで養蚕の指導をしていた人やハマチ養殖の指導をしていた人を、次の日には専門検査官として赴任させた。そういう何にも知らない人が原発の専門検査官として運転許可を出した。美浜原発にいた専門官は三か月前までは、お米の検査をしていた人だった」と、その人たちの実名を挙げて話してくれました。このようにまったくの素人が出す原発の運転許可を信用できますか。

 東京電力の福島原発で、緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動した大事故が起きたとき、読売新聞が「現地専門官カヤの外」と報道していましたが、その人は、自分の担当している原発で大事故が起きたことを、次の日の新聞で知ったのです。なぜ、専門官が何も知らなかったのか。それは、電力会社の人は専門官がまったくの素人であることを知っていますから、火事場のような騒ぎの中で、子どもに教えるように、いちいち説明する時間がなかったので、その人を現場にも入れないで放って置いたのです。だから何も知らなかったのです。

 そんないい加減な人の下に原子力検査協会の人がいます。この人がどんな人かというと、この協会は通産省を定年退職した人の天下り先ですから、全然畑違いの人です。この人が原発の工事のあらゆる検査の権限を持っていて、この人の0Kが出ないと仕事が進まないのですが、検査のことはなにも知りません。ですから、検査と言ってもただ見に行くだけです。けれども大変な権限を持っています。この協会の下に電力会社があり、その下に原子炉メーカーの日立・東芝・三菱の三社があります。私は日立にいましたが、このメーカーの下に工事会社があるんです。つまり、メーカーから上も素人、その下の工事会社もほとんど素人ということになります。だから、原発の事故のことも電力会社ではなく、メー力-でないと、詳しいことは分からないのです。

 私は現役のころも、辞めてからも、ずっと言っていますが、天下りや特殊法人ではなく、本当の第三者的な機関、通産省は原発を推進しているところですから、そういう所と全く関係のない機関を作って、その機関が検査をする。そして、検査官は配管のことなど経験を積んだ人、現場のたたき上げの職人が検査と指導を行えば、溶接の不具合や手抜き工事も見抜けるからと、一生懸命に言ってきましたが、いまだに何も変わっていません。このように、日本の原発行政は、余りにも無責任でお粗末なものなんです。

定期点検工事も素人が

 原発は1年くらい運転すると、必ず止めて検査をすることになっていて、定期検査、定検といっています。原子炉には70気圧とか、150気圧とかいうものすごい圧力がかけられていて、配管の中には水が、水といっても300℃もある熱湯ですが、水や水蒸気がすごい勢いで通っていますから、配管の厚さが半分くらいに薄くなってしまう所もあるのです。そういう配管とかバルブとかを、定検でどうしても取り替えなくてはならないのですが、この作業に必ず被曝が伴うわけです。

 原発は一回動かすと、中は放射能、放射線でいっぱいになりますから、その中で人間が放射線を浴びながら働いているのです。そういう現場へ行くのには、自分の服を全部脱いで、防護服に着替えて入ります。防護服というと、放射能から体を守る服のように聞こえますが、そうではないんですよ。放射線の量を計るアラームメーターは防護服の中のチョッキに付けているんですから。つまり、防護服は放射能を外に持ち出さないための単なる作業着です。作業している人を放射能から守るものではないのです。だから、作業が終わって外に出る時には、パンツー枚になって、被曝していないかどうか検査をするんです。体の表面に放射能がついている、いわゆる外部被曝ですと、シャワーで洗うと大体流せますから、放射能がゼロになるまで徹底的に洗ってから、やっと出られます。

 また、安全靴といって、備付けの靴に履き替えますが、この靴もサイズが自分の足にきちっと合うものはありませんから、大事な働く足元がちゃんと定まりません。それに放射能を吸わないように全面マスクを付けたりします。そういうかっこうで現場に入り、放射能の心配をしながら働くわけですから、実際、原発の中ではいい仕事は絶対に出来ません。普通の職場とはまったく違うのです。

 そういう仕事をする人が95%以上まるっきりの素人です。お百姓や漁師の人が自分の仕事が暇な冬場などにやります。言葉は悪いのですが、いわゆる出稼ぎの人です。そういう経験のない人が、怖さを全く知らないで作業をするわけです。

 例えば、ボルトをネジで締める作業をするとき、「対角線に締めなさい、締めないと漏れるよ」と教えますが、作業する現場は放射線管理区域ですから、放射能がいっぱいあって最悪な所です。作業現場に入る時はアラームメーターをつけて入りますが、現場は場所によって放射線の量が違いますから、作業の出来る時間が違います。分刻みです。

 現場に入る前にその日の作業と時間、時間というのは、その日に浴びてよい放射能の量で時間が決まるわけですが、その現場が20分間作業ができる所だとすると、20分経つとアラ-ムメーターが鳴るようにしてある。だから、「アラームメーターが鳴ったら現場から出なさいよ」と指示します。でも現場には時計がありません。時計を持って入ると、時計が放射能で汚染されますから腹時計です。そうやって、現場に行きます。

 そこでは、ボルトをネジで締めながら、もう10分は過ぎたかな、15分は過ぎたかなと、頭はそっちの方にばかり行きます。アラームメーターが鳴るのが怖いですから。アラームメーターというのはビーッととんでもない音がしますので、初めての人はその音が鳴ると、顔から血の気が引くくらい怖いものです。これは経験した者でないと分かりません。ビーッと鳴ると、レントゲンなら何十枚もいっぺんに写したくらいの放射線の量に当たります。ですからネジを対角線に締めなさいと言っても、言われた通りには出来なくて、ただ締めればいいと、どうしてもいい加滅になってしまうのです。すると、どうなりますか。

普通の職場環境とは全く違う

 放射能というのは蓄積します。いくら徴量でも十年なら十年分が蓄積します。これが怖いのです。日本の放射線管理というのは、年間50ミリシーベルトを守ればいい、それを越えなければいいという姿勢です。

 例えば、定検工事ですと三ケ月くらいかかりますから、それで割ると一日分が出ます。でも、放射線量が高いところですと、一日に五分から七分間しか作業が出来ないところもあります。しかし、それでは全く仕事になりませんから、三日分とか、一週間分をいっぺんに浴びせながら作業をさせるのです。これは絶対にやってはいけない方法ですが、そうやって10分間なり20分間なりの作業ができるのです。そんなことをすると白血病とかガンになると知ってくれていると、まだいいのですが……。電力会社はこういうことを一切教えません。

 稼動中の原発で、機械に付いている大きなネジが一本緩んだことがありました。動いている原発は放射能の量が物凄いですから、その一本のネジを締めるのに働く人三十人を用意しました。一列に並んで、ヨーイドンで七メートルくらい先にあるネジまで走って行きます。行って、一、二、三と数えるくらいで、もうアラームメーターがビーッと鳴る。中には走って行って、ネジを締めるスパナはどこにあるんだ?といったら、もう終わりの人もいる。ネジをたった一山、二山、三山締めるだけで百六十人分、金額で四百万円くらいかかりました。

 なぜ、原発を止めて修理しないのかと疑問に思われるかもしれませんが、原発を一日止めると、何億円もの損になりますから、電力会社は出来るだけ止めないのです。放射能というのは非常に危険なものですが、企業というものは、人の命よりもお金なのです。

だれが助けるのか

 また、東京電力の福島原発で現場作業員がグラインダーで額(ひたい)を切って、大怪我をしたことがありました。血が吹き出ていて、一刻を争う大怪我でしたから、直ぐに救急車を呼んで運び出しました。ところが、その怪我人は放射能まみれだったのです。でも、電力会社もあわてていたので、防護服を脱がせたり、体を洗ったりする除洗をしなかった。救急隊員にも放射能汚染の知識が全くなかったので、その怪我人は放射能の除洗をしないままに、病院に運ばれてしまったんです。だから、その怪我人を触った救急隊員が汚染される、救急車も汚染される、医者も看護婦さんも、その看護婦さんが触った他の患者さんも汚染される、その患者さんが外へ出て、また汚染が広がるというふうに、町中がパニックになるほどの大変な事態になってしまいました。みんなが大怪我をして出血のひどい人を何とか助けたいと思って必死だっただけで、放射能は全く見えませんから、その人が放射能で汚染されていることなんか、だれも気が付かなかったんですよ。

 一人でもこんなに大変なんです。それが仮に大事故が起きて大勢の住民が放射能で汚染された時、一体どうなるのでしょうか。想像できますか。人ごとではないのです。この国の人、みんなの問題です。

住民の被曝と恐ろしい差別

 日本の原発は今までは放射能を一切出していませんと、何十年もウソをついてきた。でもそういうウソがつけなくなったのです。

 原発にある高い排気塔からは、放射能が出ています。出ているんではなくて、出しているんですが、二四時間放射能を出していますから、その周辺に住んでいる人たちは、一日中、放射能をあびて被曝しているのです。

 ある女性から手紙が来ました。二三歳です。便箋に涙の跡がにじんでいました。「東京で就職して恋愛し、結婚が決まって、結納も交わしました。ところが突然相手から婚約を解消されてしまったのです。相手の人は、君には何にも悪い所はない、自分も一緒になりたいと思っている。でも、親たちから、あなたが福井県の敦賀で十数年間育っている。原発の周辺では白血病の子どもが生まれる確率が高いという。白血病の孫の顔はふびんで見たくない。だから結婚するのはやめてくれ、といわれたからと。私が何か悪いことしましたか」と書いてありました。この娘さんに何の罪がありますか。こういう話が方々で起きています。

 この話は原発現地の話ではない、東京で起きた話なんですよ、東京で。皆さんは、原発で働いていた男性と自分の娘とか、この女性のように、原発の近くで育った娘さんと自分の息子とかの結婚を心から喜べますか。若い人も、そういう人と恋愛するかも知れないですから、まったく人ごとではないんです。 こういう差別の話は、言えば差別になる。でも言わなければ分からないことなんです。原発に反対している人も、原発は事故や故障が怖いだけではない、こういうことが起きるから原発はいやなんだと言って欲しいと思います。原発は事故だけではなしに、人の心まで壊しているのですから。

 それから、今は電気を作っているように見えても、何万年も管理しなければならない核のゴミに、膨大な電気や石油がいるのです。それは、今作っている以上のエネルギーになることは間違いないんですよ。それに、その核のゴミや閉鎖した原発を管理するのは、私たちの子孫なのです。

 そんな原発が、どうして平和利用だなんて言えますか。だから、私は何度も言いますが、原発は絶対に核の平和利用ではありません。

 だから、私はお願いしたい。朝、必ず自分のお子さんの顔やお孫さんの顔をしっかりと見てほしいと。果たしてこのまま日本だけが原子力発電所をどんどん造って大丈夫なのかどうか、事故だけでなく、地震で壊れる心配もあって、このままでは本当に取り返しのつかないことが起きてしまうと。これをどうしても知って欲しいのです。

 ですから、私はこれ以上原発を増やしてはいけない、原発の増設は絶対に反対だという信念でやっています。そして稼働している原発も、着実に止めなければならないと思っていあす。

 原発がある限り、世界に本当の平和はこないのですから。
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引用終り

 繰り返しになりますが、上で引用した文章の筆者である平井さんは1997年1月にお亡くなりになりました。引用元の文章を書いたのは、その前年の1996年です。

 「このままでは本当に取り返しのつかないことが起きてしまう」という平井さんの心配は、15年後の2011年3月に現実化しました。チェルノブイリ以来の最悪事故が福島第一原子力発電所で発生し、周辺の広大なエリアが放射性物質に汚染されました。事故はいまだに収束しておらず、最終的な汚染規模がどの程度になるか予想もつきません。健康被害も含めて、今後何世代にも渡って事故の影響が続くことは確実です。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 原子力マフィアはもちろんですが、日本国民の多くも事故の深刻さを認識できておらず、「臭い物に蓋をする」という安倍政権の方針に喜んで従っています。心地よい嘘に逃げ込んでいます。事故・失敗から学ぶことができない国民性は、戦前から全く改善されていません。

 危機感の無い安倍政権がやっていることは次のようなことです。

①放射線管理区域に相当する高線量地域に何百万人も居住している状態を放置している。
②避難者への援助を打ち切り、高線量地域へ帰還せざるを得ないようにする。
➂放射能汚染レベルの測定が不十分で、しかも、わざと数値を低く見せている。
④健康調査の対象範囲を狭くし、被曝による健康被害を小さく見せている。
⑤特定の医療機関だけに健康調査・診断を許可し、その結果を住民たちに教えない。
⑥安全だと偽り、東京オリンピックを誘致する。
⑦福島県の農産物を福島県内の学校給食に用いて、「安全性」をアピールしている。
⑧汚染地域への企業進出や学校新設を許可している。
⑨東京電力など原子力村の人間は罰せられず、賠償費用を国民負担にしている。
⑩安全性の確認ができないばかりか、放射性廃棄物の処理・管理方法も確立できていないのに、全国の原発を再稼働しようとしている。
⑪原発の新設や輸出を目論んでいる。
⑫その他いろいろ・・・

 上記の醜態を、天国の平井さんはどのように感じておられるでしょうか?

最後に:
 日本国民の中で原子力発電所での作業に従事したことがある人は、ほんの一握りです。国民のほとんどは作業経験も無く、その実態を知りません。現場の実態を知っている人の中で、それを文章として記録に残してくれる人は稀です。その稀な人のうちの一人が、この記事で紹介した平井憲夫さんなのです。とても貴重な記録です。

 「実際に自分が経験していないことであっても、他人の書いた記録から危険性を想像し、真摯に受け止めて、判断・行動を行う。」こういう種類の知性が、現在の我々に求められていると思います。

以上

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マスコミは何も言わないけれど、今は「原子力緊急事態宣言発令中」なんです。安倍さんが解除宣言できない理由とは?

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写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 原子力災害対策特別措置法という法律があります。概要は以下の通りです。

「原子力災害が放射能を伴う災害である特性に鑑みて、国民の生命、身体及び財産を守るために特別に設置した、日本の法律である。
1999年9月30日の東海村JCO臨界事故を動機に制定され、1999年12月17日に施行された。特に内閣総理大臣が原子力緊急事態宣言を出した場合、内閣総理大臣に全権が集中し、政府だけではなく地方自治体・原子力事業者を直接指揮し、災害拡大防止や避難などをすることが出来るようになった。」(出典:ウィキペディア)

 原子力緊急事態宣言が発令された時は総理大臣に全権が委ねられますが、目的はあくまで、国民の生命や財産を守ることです

 原子力緊急事態宣言は、福島原発事故に伴い、2011年3月11日に発令されました。

官房長官記者発表「原子力緊急事態宣言について

 上記リンクから一部を抜き出し、以下に示します。

「原子力安全対策本部を開催をいたしまして、本日16時36分、東京電力福島第一原子力発電所において、原子力災害対策特別措置法第15条1項2号の規定に該当する事象が発生し、原子力災害の拡大の防止を図るための応急の対策を実施する必要があると認められたため、同条の規定に基づき、原子力緊急事態宣言が発せられました。」

原子力災害対策特別措置法の第十五条には次の記述があります。

「4 内閣総理大臣は、原子力緊急事態宣言をした後、原子力災害の拡大の防止を図るための応急の対策を実施する必要がなくなったと認めるときは、速やかに原子力規制委員会(旧原子力安全委員会)の意見を聴いて、原子力緊急事態の解除を行う旨の公示(以下「原子力緊急事態解除宣言」という。)をするものとする。」

 つまり、緊急事態を脱したら、すぐに原子力緊急事態宣言を解除しろ、という決まりがあるのです。実際には、2017年現在、原子力緊急事態宣言が解除されていません。いまだに原子力緊急事態が続いているのですが、ご存知でしたか?

 原子力緊急事態宣言に伴い全権をゆだねられている安倍総理は、国民の生命・財産を守るという法律の目的に沿って行動しているのでしょうか?

 2011年4月27日、首相官邸の災害対策ページに下記リンクが掲示されました。

放射線から人を守る国際基準 ~国際放射線防護委員会(ICRP)の防護体系~

 上記リンクの文章によると、事故が無い平常時は一般人の被ばく量は年間1ミリシーベルト以下となっています。しかし、福島原発事故で緊急事態となったので、一般人の被ばく量は年間20ミリシーベルト以下と定められました。実際、避難する時にたくさん被ばくして、年間1ミリシーベルトを超えてしまうこともあり得るからです。(注:年間1ミリシーベルト以下という数値は、ICRP(国際放射線防護委員会)という原子力推進機関が示した数値なので、安全だと信じない方がいいです。あくまで0が目標です)

 年間20ミリシーベルトというのは随分と高い数字ですが、原子力緊急事態宣言が発令されている間に限り、仕方なく認めるということです。原子力緊急事態宣言をずっと継続していれば、年間20ミリシーベルトの環境に国民がずっと暮らし続けても構わない、などと解釈してはいけません。平常時の一般人の被ばく限度:年間1ミリシーベルト以下(あくまで0が目標)を、常に念頭に置くべきです。

 さて、福島原発からは大量の放射性物質が漏れ続けており、収束の目途が全く立っていません。原発内部の状況をまともに確認することすらできないのです。従って、原子力緊急事態宣言を解除する状況にないことは明らかです。安倍総理の判断は正しい。しかし、緊急事態から平常状態に戻すにはどうしたらいいだろうと、悩んでいる風には見えません。

安倍総理福島原発コントロール

 危機感の無い安倍政権がやっていることは次のようなことです。

・放射線管理区域に相当する高線量地域に何百万人も居住している状態を放置している。
・避難者への援助を打ち切り、高線量地域へ帰還せざるを得ないようにする。
・放射能汚染レベルの測定が不十分で、しかも、わざと数値を低く見せている。
・健康調査の対象範囲を狭くし、被曝による健康被害を小さく見せている。
・特定の医療機関だけに健康調査・診断を許可し、その結果を住民たちに教えない。
・東京オリンピックの誘致
・福島県の農産物を福島県内の学校給食に用いて、「安全性」をアピールしている。
・汚染地域への企業進出や学校新設を許可している。
・東京電力など原子力村の人間は罰せられず、賠償費用を国民負担にしている。
・安全性の確認ができないばかりか、放射性廃棄物の処理・管理方法も確立できていないのに、全国の原発を再稼働しようとしている。
・原発の新設や輸出を目論んでいる。
・その他いろいろ・・・

 繰り返しますが、今は原子力緊急事態宣言発令中です。しかし、多くの国民が忘れているのをいいことに、あえて平常時を演出しています。マスコミも緊急事態中だということを指摘することはありません。そればかりか安倍さんは、総理である自分に全権が集中している状態を悪用し、年間1ミリシーベルト以下という原則を無視しています。やっていることは、年間20ミリシーベルト地域への避難民帰還政策です。安倍さんは人間の心を失ってしまったのでしょうか?

首相官邸災害対策ページより、「放射線から人を守る国際基準」を引用します。
「平常時には、身体的障害を起こす可能性のある被ばくは、絶対にないように防護対策を計画します。その上で、《将来起こるかもしれないがんのリスクの増加もできるだけ低く抑える》ことを、放射線防護の目的としています。そのため、放射線や放射性同位元素を扱う場所の管理をすることにより、一般人の被ばくは年間1ミリシーベルト以下になるようにしています(公衆の線量限度)。」

(注:年間1ミリシーベルト以下という数値は、ICRP(国際放射線防護委員会)という原子力推進機関が示した数値なので、安全だと信じない方がいいです。あくまで0が目標です。)

結論:
→安倍政権に国民の生命・財産を守る意思はありません。

以上

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あなたがもし、無保険の車に乗りたくないなら、原発には反対すべきだ。その理由とは?

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 自動車の所有者のほとんどが、強制保険だけでなく任意保険にも入っていると思います。対人・対物無制限が基本でしょう。お金さえ払えば、事故による心や体の傷が癒える訳ではありません。しかし、万が一事故を起こしてしまった時に損害賠償金を払う手段を確保しておくことは、加害者・被害者にとって必要不可欠です。

 自動車保険は、人間社会を安定させるために役立ち、かつ、保険会社が利潤を得られるので広く普及しています。自動車という重量物は高速で移動するのでリスクを含有していますが、予測される損害賠償金支払額が許容範囲内のために保険制度の対象物として認められています。つまり、自動車という便利で危険な商品は、社会的に許容されているということです。

 ところで、原子力発電所は損害保険に入れるのでしょうか?

 2011年3月に東京電力の福島第一原子力発電所で大事故が発生し、大量の放射性物質が世界中に拡散されました。事故はいまだに収束しておらず、放射性物質は環境中に漏れ続けています。事故の収束・廃炉には何百年・何千年・何万年かかるのか見当も付きません。トータルでかかる費用や支払うべき損害賠償金が何十兆。何百兆円になるか予測すら困難です。人間の手に負えない怪物だと言わざるを得ません。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 今回の福島原発事故が起きたことにより、国際的な再保険の引き受け先がなくなってしまい、保険の継続ができなくなりました。リスクが大きすぎて引き受けられないと保険会社は判断したのです。当たり前ですね。発電できるという利便性だけを強調して必要性を訴えてもダメなのです。

詳しくは下記リンクを参考にしてください。

「保険から見る原発問題」

日本政府は原子力損害賠償支援機構を作りましたが、責任の所在は曖昧で、国民の税金や徴収した電気料金を湯水のように投入するシステムになっています。

 話を戻しますが、保険会社の冷徹で的確な判断は、次の事実を示しています。

「原発はあまりにも危険なので、社会的に存在することが許されない発電システムである。」

 原発を再稼働させようとしている人たちは、上記の事実を知っていながら無視しています。自分たちの既得権益だけが大事なのです。先のことを考えず今だけ良ければ構わないという態度は反社会的です。原子力マフィアに明日はありません。

出典:原子力村の住民一覧

 このような客観的状況を踏まえることなく原発事業を推進した東芝は、解体・破綻の危機に陥りました。因果応報です。経営者がが辞任して済む話ではありません。グループ全体で十数万人と言われる巨大組織です。社会的影響は計り知れません。

 原発への回帰が露骨な安倍政権の罪はとても重いです。原発の再稼働だけでなく新設や輸出を推進するなど狂気の沙汰です。歴史改竄がお得意な政治家には、過去の失敗から学ぶ能力がありません。無批判にそれを支持する有権者も同罪です。次回の国政選挙では、明確に原発全廃を主張する政党へ一票を投じなければなりません。

以上

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あなたは、心地よいウソに流されていませんか?原発事故を忘れてしまった人たちへ。

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 元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が、2015年4月25に日本外国特派員協会で記者会見を行い、福島の現状について要点を述べています。この内容を基にして海外メディアは世界中に情報を発信したはずです。詳細は下記ビデオをご覧ください。

「Hiroaki Koide: “The Trouble with Nuclear Power”」

 上記ビデオ中の小出氏発言の中から、一部を以下に書き起こしします。(資料は筆者による選定・引用です)

書き起こし始め
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当時の野田首相という方が「事故収束宣言」というのを出しました。私はその時にも「冗談を言わないでください」と思いました。事故からずでに4年経っていますが、残念ながら事故は全く収束できないままです。

2011年3月11日に運転していた1号機から3号機は、原子炉が溶け落ちてしまったわけですが、その溶け落ちた炉心が、今現在どこに、どのような状態で存在しているか、誰もわかりません。なぜなら、4年経った今でも現場に行くことができないからです。人間が行けば即死します。そのため、ロボットを行かせようとしているのですが、ロボットも放射線というものに関しては大変弱いので、送り込んだロボットはみんな戻ってこられないという状態になっています。

写真(福島原発内部調査用のロボット)

4年経っても現場に行くようなことができないという事故は、原子力発電所以外には決して起きないという、そういう過酷な事故です。
仕方がないので、これ以上炉心を溶かすことはできないというので、ひたすら4年間水を注入し続けています。しかしそんなことをすれば、送り込んだ水が放射能で汚れた汚染水になってしまうということは避けようがありません。
今現在も毎日300トンから400トンというような放射能汚染水が増加しています。
それをなんとか環境に出さないようにしなければいけないということで、労働者が福島第一原子力発電所の現場で苦闘しています。

その労働者たちはもちろん東京電力の社員ではありません。下請け孫請け、そのまた下請け、孫請け。8次、9次、10次というような、多重な下請け関係の中で、労働者が賃金を受け取る時には最低賃金にも満たないというような労働者が現場で苦闘しています。

図(被ばく作業のほとんどは下請け業者が行っている) 出典:朝日新聞

今現在、日本というこの国は自民党という政党が政権を取っていて、安倍さんという人が首相をやっていますが、安倍さんは「何よりも経済最優先だ」ということで、オリンピックを誘致しようとしています。そのために「福島第一原子力発電所はアンダーコントロールだ」と彼は言ったわけですが、残念ながらいまだに苦闘は続いていますし、これから労働者がどんどん被曝をしながら、何年も何十年も戦わなければいけないという、そういう状態になってしまっています。

残念ながらすでに大量の放射性物質が環境に放出されてしまいました。今この瞬間も福島県を中心にした汚染地帯で、人々が被曝をし続けているわけですが、その状況はこれから何年も、何十年も、あるいは何百年も続かざるを得ないという状況になっています。

放射能汚染水が増加しているわけですが、それを東京電力はとにかくタンクを作って溜め込もうとしてきました。それがここに、一群のタンク群としてどんどんどんどん膨れ上がってきているという状態です。今現在50万トンを超える放射能汚染水がこの中に溜まっています。(筆者注:2017年3月時点で、汚染水の総量は約100万トンに達した。)

写真(福島第一原発の事故現場)

何れにしても福島第一原子力発電所の敷地には限りがありますので、タンクの増設も無限にできるわけではありませんし、あまり遠くない将来、「東京電力は放射能汚染水を海に流す」という、そういうことになるだろうと私は思っています。

そしてこういうタンクは、ほとんどが応急タンクです。きちっとしたタンクを作ろうとすれば、労働者がどんどん被曝をしてしまいますので、応急タンクしか建設できないという状態できていますし、あちこちで漏れが進んでいます。
その上、壊れてしまった原子炉建屋、タービン建屋などにも汚染水がたまって、そこからどんどん、日常的に放射能汚染水が敷地の中に漏れてきてしまって、今現在福島第一原子力発電所の敷地全体が、放射能の沼のような状態になってしまっています。

チェルノブイリで壊れた原子炉はたった1基ですけれども、福島第一原子力発電所では少なくても1号機2号機3号機という3つの原子炉が溶け落ちてしまっているわけで、これから何十年、あるいは何百年という期間に渡って、放射能を閉じ込めるという作業をしなければいけません。

福島第一原子力発電所の事故というのは、広島原爆の何100発分というような放射性物質を環境にまき散らし、今現在も撒き散らし続けている事故だということです。

もちろん日本の東北地方関東地方は猛烈に汚れているわけですけれども、日本というこの国は北半球温帯という地域に属していて、上空では偏西風という強ーい西風が吹いています。そのため福島から吹き出してきた放射性物質は偏西風に乗って太平洋の方向に流れていって、北アメリカ大陸の西海岸を強く汚染しています。

放射性物質の拡散状況(福島原発事故から2年後)

一つの事故がその現場だけではなくて地球全体に及ぶような汚染を引き起こす。
というようなものも、やはり原子力発電所以外には起きないはずだと思います。

放射線管理区域というのは普通のみなさんが立ち入ることすら禁じられる場所ですし、私のような職業的な労働者であっても、中に入ったら最後水すらが飲めないという、そういう場所です。
日本が法律を守るというのなら、およそ1万4000平方キロメートルに及ぶ場所を放射線管理区域にしなければいけないほどに汚れていると、日本国政府自身が地図に示しているのです。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

しかし日本国政府は原子力緊急事態宣言を出して、「今は緊急事態だから法律を守らなくてもいい」ということにして、人々をこの汚染地に捨ててしまったのです。

そういう汚染の中で今、福島を中心にして、人々が被曝をし続けているわけですが、なんとか被曝を少しでも少なくしたいと言って、自分の家の周り、学校の校庭、とかいうところから、土を剥いで集めています。もちろん田畑の土を全部剥ぎ取るということもできませんし、山の線を剥ぎ取ることもできないのです。
ごくごく一部の汚染を剥ぎ取って、こういう袋に詰めて積み上げてきています。何千万袋というような袋が、汚染地帯にこんな形で積み上げられて、どんどんどんどん、今現在も増えてきてしまっています。

写真(海岸近くに積まれた大量の放射性廃棄物) 出典:activistpost.com

写真(原発が生み出した負の遺産の一部) 出典:WINEPブログ

しかしこれは袋ですので、どんどんどんどん破れてきます。実際にはこのように一度は詰めたつもりでも、中から植物が袋を突き破って外に出てくるということになっていて、この袋をこれから一体どうやって管理をしていくのか、ということは今の課題になっていますし、これから何十年も何百年もこういう放射能に向き合わなければいけないという状態になっています。

事故は残念ながら起きてしまいました。そしてその日に原子力緊急事態宣言というのが出されて、4年以上経った今も緊急事態宣言は解除されていないのです。だからこそ、日本の法律では許されないような場所に「人々を捨てる」というようなことも今現在行われているのです。

日本の国家にとって一番大切なことは、自分が出した原子力緊急事態宣言というものを撤回できるように最大限の努力をするということだと私は思いますし、オリンピックなどと浮かれている場合では今はないのだと思います。

写真(オリンピック選手を被ばくさせると宣言する丸川大臣)

ご質問では「私が安倍さんだったら」という仮定でご質問をいただきましたが、もし、私が安倍さんであれば、まず真っ先にやることは「子供たちを汚染地帯から避難させる」ということです。

人類が放射線を発見したのは1895年で、それ以降たくさんの放射線被曝と健康への影響が積み重ねられてきました。その結果、現在の学問の到達点としては、「被曝というものはどんなに低いものであっても必ず健康に影響がある」というのが現在の学問の定説なのです。
だからこそ、この地球上でほとんどすべての国に「放射線の被曝に関する法律の規制がある」という、そういうことになっているわけです。
日本の場合も、「被曝には危険が伴うから、一般の方々は1年間位1mSvしか被曝をしてはいけない」という法律があるわけだし、私のような放射線業務従事者という労働者であっても、「1年間位20mSv以上の被曝はしてはいけない」ということを法律で定めているわけです。
それが全く間違いで「被曝は健康にいいんだ」というのであれば、法律でそういう制限を撤廃するというのがまずはじめにやるべきことだと私は思いますし、世界中の国々がそういう法律を決めている以上は、法律の定めによって国をきちんと運営するというのが、国の責任だと私は思います。

図(原発事故の避難基準) 出典:阿部憲一氏のフェイスブック投稿資料

*****************************
書き起こし終わり

 上記の主張をする人がいる一方で、下記のようなサイトも存在します。

福島安全宣言!:福島の放射線はもう安全です。除染も必要ありません。

 このサイトの主な主張は次の通りです。

・福島の放射線は安全です!
・20キロ圏内はすでに帰還が可能な安全レベルになっています。
・原発事故による放射能で亡くなった人は、一人もいません。
・もう避難し続ける必要はありません!
・除染は必要ありません!
・日本政府は「福島安全宣言」を出してください。

 日本人の多くは小出氏の意見よりも、「福島安全宣言」を主張するサイトに共感を寄せるのではないでしょうか?その方が精神的に楽ですから・・・

最後に:
 福島原発事故に関しては、この記事で紹介した例以外にも様々な情報が存在します。「事実に立脚しているか」「論理的か」などが情報の信頼性を判断する際の基準となります。

 最終的には、自分の考えは自分で決めねばなりません。

以上

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泥棒が裁判官を兼任している業界を、あなたはご存知ですか?巨大な犯罪ほど合法的であるという話。

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出典:原子力村の住民一覧

 WHO(World Health Organization=世界保健機関)と聞いて、安心する日本人は多いのではないかと思います。権威ある国連機関の言うことならば信頼できると・・・。

 IAEA(The International Atomic Energy Agency=国際原子力機関)は、原子力利権の総本山であり、強力な原子力推進機関です。そのIAEAとWHOは協定を結んでおり、IAEAの許可を得ずにWHOが勝手に情報を発信することができないようになっているのです。WHOは実質、原子力推進機関:IAEAの仲間だと言っていいでしょう。

 原子力発電所事故による健康への影響についてWHOの言うことを無条件に信じている人が多いのではないでしょうか。

 例えば、泥棒をした本人に裁判官役をやらせて、自分の罪を自分で裁かせるなんてことはあり得ません。自分の損得に関わる事柄だと、どうしても自分に対して有利な判断・決定をしてしまうのが人間だからです。泥棒兼裁判官の言うことを信じる人はいないでしょう。同じ理屈で、原発事故による健康被害についてWHO(=原発推進側)の言うことを信じるのも危険です。

 1986年に発生したチェルノブイリ原発事故による死者数について、IAEAやWHOは数千人と評価していますが、本当でしょうか?事故から25年が経過した2011年、原発利権団体とは距離を置いているIPPNW(核戦争防止国際医師会議)が健康被害に関して論文を発表しました(下記リンク参照)。

チェルノブイリ原発事故による健康被害:IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の論文紹介

 上記記事の中では、100万人単位で健康被害が出ていると述べられています。

 下のYouTubeでは、チェルノブイリ原発事故により約100万人が亡くなったと主張する別の専門家が紹介されています。是非ともご覧ください。

チェルノブイリの被害者は100万人(29分)日本語字幕あり

最後に:
 誰かの主張を吟味する際には、その人が裁判官の格好をした泥棒でないかどうか十分に確認する必要があると思います。犯罪も巨大すぎるとその本質を見極めるのが難しい場合があります。くれぐれもお気を付けください。

以上

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もしも政府が「風評被害」と言わなかったら、福島の住民はこんなに追い込まれなかっただろう。その理由をご存知ですか?

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 大手マスコミを懐柔し自分たちに都合の悪い報道をさせまいと安倍政権は日々奮闘しています。戦前を彷彿させる反動政権が行っている報道規制は様々な分野に及び、福島原発事故も例外ではありません。

 政治家・官僚・原発関連会社・御用マスコミ・御用学者で作る鉄の五角形は原子力マフィアと呼ばれており、危険な原発の再稼働・新設・輸出などを目論んでいます。

出典:原子力村の住民一覧

 原発マフィアの目論見を実現するためには、「原発事故はすでに収束し放射性物質による健康被害も無い」と、国民に信じ込ませる必要があります。御用マスコミの力を借りて原発反対派の数を十分に少なくできれば、反対の声を無視して原発推進することが出来るからです。

 このような原発マフィアたちの努力に水を差したのが、漫画の美味しんぼ鼻血騒動でした。作者の雁屋哲氏が2年間に渡り取材し掴んだ事実を素直に、というよりも、かなり控えめに表現しただけなのですが、安倍総理を含む反動側の批判は凄かったですね。言論弾圧と呼ぶにふさわしい状況でした。

写真(美味しんぼ騒動を報じるテレビ) 出典:FNN
写真(美味しんぼ騒動を報じるテレビ) 出典:FNN

 彼らが使う「風評被害」という言葉に簡単にダマされてしまった国民も多かったはずです。心地よいウソに流されていた方が精神的に楽ですから。

 では、実際に放射性物質で健康被害を受けている人たちは、この騒動をどのように感じたのでしょうか?

 今回は、現地の人たちの声を記録したYouTubeビデオを紹介いたします。

「鼻血は事実」〜福島の母親「美味しんぼ」言論抑圧に抗議(25分7秒)

 ビデオでの主張の要点を列挙しましょう。

・「鼻血と被ばくには因果関係がある」という考えを持つこと自体を攻撃している。
・鼻血は汚染地域で実際に頻発している。そして鼻血は健康被害の一部に過ぎない。
・「美味しんぼ」の鼻血表現は現実よりもかなり控えめだ。
・「美味しんぼ」の鼻血表現が風評被害だと批判されてしまうと、鼻血も含めて実際に起こっている健康被害について声を上げにくくなる。
・健康被害すら口にすることが許されないのでは、不安を抱えながら生活している住民たちをさらに追い込むことになる。
・復興の妨げになるという理由で放射能に対する不安を表明できないのは異常な社会だ。
・戦争の妨げになるという理由で戦争に対する不安を言えなかった70年前の国の姿と同じである。
・政府が非難すべき対象は「美味しんぼ」ではない。
・住民が適切に判断するためにも、政府は正確な情報を提供して欲しい。隠ぺいするな。
・健康被害でやむなく避難している。本当に風評被害に過ぎないんだったら、元の場所に戻って暮らしている。
・政府には、住民を安全なところに避難させる義務がある。

写真(福島における健康被害を証言する住民)

 上記ビデオを見てあたらめて感じるのは、現場の人たちの発言がいかに重いかということです。政治家の発言や政府発表を垂れ流すだけのマスコミ報道が、いかに軽く、そして信用できないかが理解できます。同時に、「福島を食べて応援」という亡国キャンペーンの犯罪性も理解できます。

 上写真に代表される「明るい」雰囲気に疑問を投げかける者に対しては、容赦のない罵声が浴びせられます。そのときの便利な言葉が「風評被害」です。条件反射的に「左翼!」「共産党!」と口にする者も多いですね。思考停止・知的劣化に陥ってしまうのは、情報不足も大きな原因の一つです。「風評被害」を呑気に叫んでいる庶民たちも被害者です。

最後に:
 今回紹介したビデオはたった25分に過ぎませんが、重要情報がたくさん詰まっています。真実に興味がある方は、実際にご覧になることをおススメします。

以上

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放射線測定器なんて不要だと思っている人でも、このくらいの基本情報は得ておくべき。

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「福島原発の事故以降、放射線量について関心を持つようになった。」
「政府発表の放射線測定値を信じていいの?」
「自分の住んでいる所は安全なのか確認したい。」
「自分で放射線レベルを確認したいけど、測定器の種類が多すぎて選べない。」

 「福島を食べて応援」キャンペーンに乗せられて、放射能のことを考えないようにしている人は大勢いるでしょう。心地よい嘘に逃げ込んでいる方が楽ですから・・・ しかし、無意識の心の奥底では気になっているのではないでしょうか?実際、チェルノブイリ原発事故では、数百万人単位の人が健康被害を受けました。詳しくは、下記リンク記事を参照してください。

チェルノブイリ原発事故による健康被害:IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の論文紹介

 原子力マフィアたちの巣窟である自民党政権や御用マスコミが信用できない以上、自分の身は自分で守るしかありません。そこで役立つのが放射線測定器です。私は、比較的安価で、かつ高性能な放射線測定器を最近購入しました。以下に紹介します。

型式・名称:「日本版SOEKS 01M ガイガーカウンター(放射線測定器)」
ロシア製です。
パッケージ写真↓
P1030003
外観↓
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大きさは手のひらに乗る程度です。自分が使っているスマートフォンより小さくて軽いです。これなら常に携帯できますね。↓
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裏側にガイガー・ミューラー管が見えます。ここで、放射線を検出してます。ガンマ線・ベータ線・エックス線を測定できます。
P1030006
使い方は簡単。真ん中のボタンを2〜3秒押せば電源が入り、自動的に計測が始まります。10秒ごとに測定結果が更新されます。測定値が安定するまで2分くらい待った方がいいでしょう。↓
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その他の使い方は取扱説明書(日本語)に書いてあります。↓
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下記リンク先では追加情報の参照や、ご購入が可能です。

日本版SOEKS 01M ガイガーカウンター(放射線測定器)

最後に:
 放射線測定器は、外部被爆の目安を知るのに有効です。住民自ら測定作業を行い、ホットスポットなどの特定に役立てている事例もあります。下記リンク先の記事を参照してください。

【壮大な人体実験?】放射性物質の中で暮らしている人々

 放射線測定器は確かに役立ちますが、食べ物などを通じて人体に取り込まれた場合の内部被爆を評価することはできません。内部被ばくの恐ろしさについては、下記リンク先の記事を参照して下さい。

【福島原発事故の影響】放射性物質の中で生活するのはナゼ危険なのか?

 「福島を食べて応援」は「チェルノブイリを食べて応援」と同じ意味だと理解し、政府の無責任なキャンペーンに乗せられないようにしましょう。食べ物の徹底検査と情報開示は政府の責任で実施すべき最低限のことだと思います。

以上

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【山本太郎議員の追及!】東京電力には福島原発事故現場を管理する当事者能力が無い!

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 福島第一原子力発電所内にある高さ120メートルの排気塔は倒壊する危険性があり、その結果、大量の放射性物質が放出・拡散する恐れがあります。その件に関して2017年4月12日、山本太郎議員が国会で東京電力の社長他に質問をしました。YouTubeビデオのリンクを以下に貼ります。

 資源エネルギーに関する調査会での質疑を以下に書き起こしします。

書き起こし始め
***********************
○山本太郎君
「会長、ありがとうございます。
自由党共同代表、山本太郎です。自由・社民の会派、希望の会を代表し、東電社長に御質問いたします。
社長は六月で退任になりますが、五月いっぱいですか、新首脳陣と交代ということですけれども、退任前に御自身が一番やり残したと心残りがあるもの、一つで結構です、一番やり残したと心残りがあるものを教えていただけますか?」

○参考人(廣瀬直己君)
「事故から六年間がたちましたけれども、本当にこの間、大変皆さんに御心配をお掛けするようなことがたくさん多発いたしました。そうした中にありましても、地域の皆様、あるいは国や自治体、県や自治体の皆様、また株主の皆様、お客様、それから金融機関始め皆さんから、大変御心配をお掛けしましたけれども、御指導をいただいて、御理解をいただいてきました。また、現場で特に福島第一ではたくさんの人に働いていただいておりましたので、まずはそうした皆さんに感謝を申し上げたいというふうに思います。
申し上げるまでもなく、まだまだたくさんの課題が残っております。なかなか一つ挙げるのは難しゅうございますが、新しい体制の下でそうした課題をしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。」

○山本太郎君
「何も言っていない退任の挨拶みたいになっちゃいましたけれども。
先日、新首脳陣が加害責任を果たすということをおっしゃっていました。現社長廣瀬さんが在任期間中にはこの加害責任を果たすという気持ちでお仕事に取り組まれていたんでしょうか?」

○参考人(廣瀬直己君)
「私ども、これは何度も私自らの口からも申し上げたことがございますけれども、東京電力が破綻処理を免れて存続を許されてきたのは福島の責任を果たしていくためだというふうに、これは私だけでなくて社員全体の腹に落として、この間、いろいろ御心配をお掛けして、なかなか百点満点となると程遠いところでありましたけれども、そういう思いでずっとやってまいりました。」

○山本太郎君
「加害責任を果たすというお気持ちでやってこられたということでよろしいですか?もう一度お願いします。」

○参考人(廣瀬直己君)
「はい、もちろんそのとおりでございます。」

○山本太郎君
「まずは、二〇一五年、平成二十七年七月、復興特別委員会でも廣瀬社長に質問をいたしました。倒壊の危険性がある福一内の排気筒についてお聞きする前に、まずはそのおさらいからさせていただきたいんですね。

資料の一。東電福島第一原発の一号機、二号機のすぐ裏、いわゆる山側に高さ百二十メートルの排気筒が建っているというのはもう皆さん御存じのことだと思います。元々この排気筒、ベントだけではなく、通常、日常的に放射性気体廃棄物を外に出していましたが、現在は使われてはいないと。

資料二のリンク

資料の二。この排気筒の根元、二〇一三年、平成二十五年の測定で超高線量の放射線源が確認されていた。表面付近の汚染は二十五シーベルト、ミリじゃありません、二十五シーベルト。線源二の表面付近というのが十五シーベルト。七シーベルトで人間は死亡レベルとかって話も聞いたことありますよね。なので、近づけないと。

その後、二〇一五年、平成二十七年の測定で線量が下がったとされたんですけれども、測定方法が違うために、そして十分な時間をそこに割けない、それはそうですよね、高線量ですから、しかも、十シーベルト以上測定できないということなので、外部環境から計算した上で出した。だから、ちょっと下がったといったって、以前のものとは比較のしようがないんですよね。

全長百二十メートルの排気筒の話にまた戻りたいんですけれども、この排気筒のほぼ真ん中部分、六十六メートルのところに切れ目、変形、破断があることが二〇一三年、平成二十五年に分かった。

資料三のリンク

資料の三。二〇一三年、平成二十五年の十月七日、東電会見での配付資料です。排気筒の破断五か所と変形部分、破断の可能性がある部分が三か所。これ以前にされた点検と比べても劣化が進んでいることが確認されました。

以前、質問をする前にレクチャーを受けた際には、これらの状況は逐一東電から規制庁に報告するんですかと聞いたところ、状況に変化があれば規制庁に報告する体制とのことでした。つまり、東電が変化がないということにすれば報告しないで済むという形だったんですね。以前の質疑では、変化があろうがなかろうが報告させる必要あるんじゃないですかって、東電の自主性に任せるぐらいだったら規制庁要らないと思うんですけれどもと突っ込んだ後に、廣瀬社長に排気筒の倒壊の危険性について伺ったところ、破断している部分がなくてもしっかりサポートできる、解析モデルをつくっての耐震解析を行っており、事故が起こった地震と同程度の地震が来ても問題ないという解析であり、私どもとしてはそういう認識だと。お手盛りですよね、これ。お手盛り解析結果、堂々と披露していただいたんですね。
そして、現在、二〇一七年春、この排気筒、新たな情報が入りました。新しい情報。資料の四。新たな破断が発見されたとのこと。

資料四のリンク

資料の五。これ、パネルもあるんですね。(資料提示)見に来てくださっている皆さんにも見えるように。資料お持ちじゃないですもんね、皆さんはね。東京新聞の公式ツイッターアカウントにアップされた画像ですね。こちらのパネルですけれども、全体像がつかめるということなんです。これまでの破断、黄色い丸の部分。その下にある赤丸の破断が新しいもの、この春、発見された。

資料六のリンク

資料の六、この排気筒の倒壊の危険性、以前から規制庁も気にしていたんですね。二〇一三年、平成二十五年十一月八日、規制庁と東電の面会記録の中でも、規制庁から、一、二号機排気筒倒壊に伴う放射線の状況等を踏まえたリスク評価を示すことと指示がありました。つまり、規制庁ちゃんと言っているんですね。東電さん、排気筒倒れた場合、そのときの被害の想定ちゃんとしておいてくださいよという話なんですよね。

写真(排気塔倒壊の危険性を指摘する山本太郎議員)

規制庁にお聞きします。このときに規制庁が指示を出した排気筒倒壊の場合のリスク評価、東電は示したでしょうか?」

○政府参考人(山形浩史君)
「お答えいたします。
 本日現在、まだ受け取ってございません。」

○山本太郎君
「本日現在、受け取っておりませんと。
規制委員会、東電は規制委員会の求める排気筒倒壊の場合のリスク評価を何年の間作っていないことになりますか?」

○政府参考人(山形浩史君)
「現在まで約三年半ということになります。」

○山本太郎君
「これ、もうちょっと細かく言うと、三年七か月ぐらいになりませんか、最初の通告からいくと、最初の東電に求めたというのからいくと。三年半、一か月足らないぐらいなんですかね。六か月か七か月かということですね。要は、規制庁が幾ら言っても東電は三年半以上無視し続けているということなんですよ。すごくないですか、これ。規制庁は監視する役目、しっかりとそのことを監視して、そしてそれをやらせるという役目でずっと言い続けているけれども、東電は無視し続けていると。

規制委員会、三年七か月、六か月の間、東電に対して排気筒倒壊の場合のリスク評価を行う指示、規制庁として何回求めていますか?」

○政府参考人(山形浩史君)
「お答えいたします。
この一、二号機排気筒の倒壊に係るリスク評価につきましてですけれども、少なくとも四回、数え方によりますけれども、少なくとも四回は求めております。
そして、その過程におきまして、平成二十八年四月に開催いたしました第四十二回監視・評価検討会におきまして、東京電力より排気筒の上半分は解体するという説明がございました。したがいまして、現在、この解体の計画について監視、指導を行っているところでございます。当該排気筒、汚染している状況のため、東京電力、作業員被曝の観点から遠隔装置を用いて解体の計画をしておりますので、その現在準備を行っているというふうに承知しております。
いずれにいたしましても、早期の解体が望ましいということで、引き続き監視をしてまいりたいと考えております。」

○山本太郎君
「なるほど。やり取りの中では出てこなかったことが今新しく出てきました。上半分をとにかく削るんだと。削るというか、それを、何て言いましたっけ。(発言する者あり)解体、ありがとうございます。上半分を解体するんだというお話ですよね。
じゃ、その解体というのはいつから始めるんですか?何月か。何年何月ということが分かっていれば。」

○政府参考人(山形浩史君)
「お答えいたします。
これも監視・評価検討会で東京電力から報告があったものでございますけれども、現在、解体装置の設計を行っているというふうに承知しております。そして、二〇一七年度、一八年度上期まで装置の製作ですとかモックアップを行いまして、二〇一八年度後半より解体工事に入るというふうに聞いてございます。」

○山本太郎君
「それ、予定は未定じゃないですか、はっきり言って。今作っているところなんでしょう。今まで五回、五回ですよ、規制庁が求めてきたのは。リスク評価しろよって、倒壊したときのリスク評価を求め続けたのが四回とおっしゃったけど、数え方によるって。一番最初に求めたものも含めれば五回ですよ。この間、ずっと無視し続けてきた。

今日はちょっと規制庁いじるのやめておこうと思ったんですよ。規制庁いじって東電いじってじゃ、ちょっとフォーカスがずれるから。東電に東電の責任をしっかりと示していただこうと思ったんですけど、規制庁がそういうアプローチ、東電を守るアプローチで来るのであれば、規制庁にも言わせてもらいますよ、これ。規制庁としての役目を果たせてないじゃないですか。三年七か月、六か月もの間、これ、倒壊のリスク評価さえも東電が示さずに来たということをずっと許し続けたわけでしょう。今になって上半分解体しますからって、その計画いつできるんですかって。一応、二〇一八年の終わりぐらいにはという話にはなっているけれども、じゃ、その間の倒壊のリスクというものはないという話なんですか。上半分解体させるんだったら、それと同じように、今まで求め続けてきたその排気筒の倒壊のリスク評価も併せて出させるというのが筋でしょう。ちょっと待ってください。長い話にしないでくださいね。それ併せて、排気筒の倒壊のリスク評価はもうさせないということにするんですか。それとも、これからも求めていくんですか?いかがでしょう。」

○政府参考人(山形浩史君)
「これは先日も、東京電力から……(発言する者あり)今回の新しい、見付かった箇所について含めて再評価をするようにというふうに指示を出しております。」

○山本太郎君
「ということは、倒壊のリスク評価は東電は出さなきゃいけないんですよね?指示しているわけですよね?そのように。しているか、していないか、お願いします、もう一回。」

○政府参考人(山形浩史君)
「まだリスク評価について、それは行わなくてよいというふうには言っておりません。新しい傷も含めて強度の評価、またそれの影響というものは引き続き求めてまいります。」

○山本太郎君
「当たり前ですよね。ありがとうございます、規制庁さん。続けて求めていただけるということに少し安心しました。

でも、三年七か月半、三年と半年、分からないですけれども、それぐらいの長い期間、規制庁が求めることを無視し続けた東電なんですよね。この先もそれ出されるかどうか分からないけれども、でも、本当にこの先何もリスクがないかどうかということは分からないわけだから、それが倒れた場合のどういうような影響があるかということは絶対に示させないといけない、当然のことだと思います。ここまで排気筒倒壊の場合のリスク評価がなされなかったのは、規制庁が東電に完全になめられているという以外ありませんよね、これ、はっきり言って。とはいっても、規制庁は東電への指導は今もずっと求めてくれていると。

二〇一七年、今年の三月二十二日、第五十二回特定原子力施設監視・評価検討会では、座長の更田さんが、サイト全体のリスク評価の中で排気筒部分が含まれていなかったこと、つまり排気筒の倒壊した場合のリスク評価を東電がしないことに対してこのようにおっしゃったんですね。今この排気筒が横倒しになったら一体どんなことが起きるんですかと、荒唐無稽なことまで考えてくれと言うつもりはないですけれどもというお話をされているんですね。これ、リスク評価として当然ここも含めるべきだということを言っているんですよね。荒唐無稽な話じゃないということをおっしゃっているわけですよね。これは、二〇一三年、先ほども言いましたけれども、平成二十五年から規制庁が五回にわたって東電に求め続けていることです。

もう一度資料戻っていただきたいんですけれども、先ほどの資料の五、赤丸の破断について東電にお聞きします。
新たな破断、これ発見されたんですよね、春にね、今年の。これを最初に発見したのって誰なんですか?」

○参考人(廣瀬直己君)
「東京新聞様で、四月の四日に私どもにお知らせが来ております。」

○山本太郎君
「お聞きします。福一には、ごめんなさい、省略しちゃって、福一(福島第一原子力発電所)には日常的に東電の社員さんというのは何人ぐらいいらっしゃるんですか?」

○参考人(廣瀬直己君)
「約九百人の社員が働いております。」

○山本太郎君
「規制庁にお聞きします。
福島第一原子力規制事務所には何人、そして現地、福一の中に保安検査官という方々は何人ぐらいいらっしゃるという状況なんでしょうか?」

○政府参考人(山形浩史君)
「福島第一原子力発電所規制事務所には、これは事務の方も含めると十四名でございます。このうち、原子力保安検査官は十一名在籍しております。」

○山本太郎君
「この新しい破断を内部で発見できなかった、その理由について社長はどのように説明を受けていますか?」

○参考人(廣瀬直己君)
「先生のお配りになっていただいた資料をちょっと使わせていただきますが、一番最初の地図を御覧になっていただきますと、この一、二号の排気筒というのはこの場所に建っておりまして、上側が海側であります、東側であります。東側からは、一号機、こうした建物がございまして、ここをなかなか下から見上げるということはできません。したがいまして、一号機とこの排気筒の間に入って確認するということはもちろんできるんですけれども、先ほど先生も御指摘になったように非常に線量が高くて、これはある意味、調査に行って作業員が被曝するそのリスクと、それから、そこまで見に行って何か見付かるかどうかということの、見付けるためのそうしたリスクのある意味トレードオフでございました。

したがって、私どもは、この部分、東側の下の方、五十メートルより以下の部分ですけれども、建物の陰に隠れてしまうのは、そこの部分については見れていないという認識の下で、逆に残り三面、あるいはその上の方、全部を確認をして、その上で評価をしてまいりました。その評価の結果、それらを踏まえて倒壊のリスクはないというのがこれまでの評価であります。

ただ一方で、今回、東京新聞さんからこのような指摘を受けました。そこで、今度は場所がはっきりここだというのが分かっておりますので、この一号機、二号機のTBと書いてあるタービン建屋ですが、この上に作業員を上らせてその部分を撮りました。

ですので、少なくとも、今回そうした指摘をいただいたので、もう少しその場所、角度あるいはドローンを飛ばす等々のことで今まで見えていないところについてももう少し見てみようということでの検討を始めておるところでございます。」

○山本太郎君
「今、社長が二分ぐらい使って説明してくださったんですね。さんざん言い訳されましたけど、第一発見者の東京新聞は、報道陣お決まりの視察コースからこの破断を山側から発見できるものだったと言っています。たまたま来た外部の人、しかも報道機関が発見し明らかにした新しい破断の事実、年に一回、マスコミが大勢で取材するプレスツアーで遠くから写真を撮って、たまたま東京新聞が見付けた。毎日いる東京電力の社員や規制庁、関係者などの方々が見付けられなかった。これ大問題じゃないですかって。

年中福一の敷地に出入りしている東電や規制庁が破断を見付けられない。年に一回の外部取材者によって発見された事実、これはリスク管理上、東電は既に破綻しているということの表れなんですよ、象徴なんですよ。

排気筒倒壊の場合を含むリスク評価、三年七か月の間放置し続けている東電。そして、原発事故を起こしてなお自ら目に見える部分の破断すら見付けることができない東電。現在進行形の人類史上最悪の核惨事を起こした事業者の姿とは思えないし、そのような者たちに原発再稼働などもってのほかだと思うんですよね。

ここまで来ると、お取り潰し以外ないんじゃないかとも思えてくる。東電社長、そうならないためにも、規制庁にも、規制庁でさえ五回も求めてきた排気筒が倒壊した場合のリスク評価、最後のお仕事として廣瀬社長がやっていただけないですか?やる、やらないでお答えください。」

○参考人(廣瀬直己君)
「リスクの評価につきましては、規制庁からの指示に基づいてこれはしっかり進めていこうということでずっとやってまいりました。ただ、先ほど来ございますように、これを正しく評価するためにはかなりのデータが必要になってまいります。例えば排気筒の中がどのぐらい汚染されているのか等々のデータが必要になっております。ところが、それを見付けるには、またなかなか、そのデータを採取するにはなかなかの被曝が考えられます。そのための治具も開発しなければなりません。

したがいまして、そうした方法を取らずに想定値を使って解析をするという方法もあったわけですが、相当想定値が多過ぎてしまって、今度は解析結果に信頼性が持てないというようなことがあった結果、こうしたことになってきたということであります。

したがいまして、先ほど規制庁の方からお話ありましたように、そうしたことを一方で進めつつ、とにかく倒壊しないようにするための最高の方法はこれを解体していくということだと思っておりますので、今上部の方から少しずつ取っていくというための設計を始めて、先ほど来のスケジュールに基づいて進めようとしているところでございます。」

○山本太郎君
「スケジュール進めていっているって、まだそれもできないんですから、その前にリスク評価していただく必要があるんですよ。

 規制庁に言われているとおりって、これまで三年七か月の間、それを少しでも進めたのかという話ですよ。進めてこなかったんでしょう。最後のお仕事として、加害責任、それさえもやらないのかって。加害責任を果たすと最初に言ったじゃないかって。それさえもやらないんですか?やると言ってくださいよ、最後のお仕事で。」

○会長(金子原二郎君)
「廣瀬参考人、時間が来ておりますので簡潔に。」

○参考人(廣瀬直己君)
「繰り返しになりますが、作業員の線量被曝とのトレードオフの問題がございますので、その辺を慎重に見極めて今後対策を練っていきたいというふうに考えます。
以上でございます。」
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書き起こし終わり

 福島第一原発の排気塔倒壊問題については、以前、このブログでも記事として扱っています。(以下リンク先)

福島第一原発の排気塔が倒壊の危機!倒壊すれば大量の放射性物質が放出・拡散される。

 同じ問題であっても、国会議員が国会の場で取り上げてくれると重みが違ってきます。しかも、山本太郎さんは追及の仕方がうまい。避難指示解除という見せかけの復興ニュースよりも、こういう重大問題をテレビや新聞で積極的に取り上げて欲しいと思います。

 超危険な排気塔がいつ倒壊するかも分からない。倒壊した場合、どれだけ大量の放射性物質が放出・拡散されるかの予測もできない。倒壊前に、排気塔を解体するスケジュールも明確でない・・・。東京電力は加害者として当事者能力を失っています。こんな状態でよく避難指示解除できたものだと思います。海外の人がこの実態を知ったら、2020年東京オリンピックの参加辞退をするのではないでしょうか?

 皆さんはどう思いますか?

以上

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JCO事故では1ミリSv超で生涯健診無料なのに、福島原発事故では20ミリSv以下で帰還OK。同じ日本で差別的施策が行われているのはナゼか?

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 2017年3月21日、国会で東日本大震災復興特別委員会が行われました。参議院議員の山本太郎氏が、放射性物質による健康被害対策について重要な質問をしています。以下のビデオをご覧ください。

 ビデオを観られない人のために、以下に書き起こしを記します。

書き起こし始め
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○山本太郎君
「自由党共同代表、山本太郎です。自由、社民の会派、希望の会を代表して質問をいたします。過去に日本で原子力関係の事故による住民の避難が行われた案件は福島東電原発以外にありますか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。住民避難が行われました国内の原子力災害に係る事例といたしましては、御指摘の東京電力福島第一、そして第二原子力発電所の事故以外に、ジェー・シー・オー東海事業所の臨界事故があると承知をしております。」

○山本太郎君
「ありがとうございます。今から十八年前ですよね、一九九九年九月三十日、茨城県東海村、株式会社ジェー・シー・オー東海事業所の燃料加工工場で、日本初めての高速実験炉「常陽」の燃料を製造する過程で臨界事故が発生、約二十時間にわたって核分裂状態が続いた。臨界で発生した放射線は建物の壁を通過、周辺環境に到達、半径三百五十メートル圏内百五十人に避難要請、半径十キロの住民や商店には屋内退避勧告が出された。現場では、国の対応が遅れたため、国の指示を待たずに、当時の東海村、村上村長がリーダーシップを取り、住民の避難を決定したそうです。これが日本で初めて原子力関連の事故で住民避難を行った事例。工場で作業していた二人がお亡くなりになって、救助に当たっていた救急隊員や周辺住民も被曝するという重大事故に発展しました。
お聞きします。この事故で被爆者は何人と認定されましたか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。当時の原子力安全委員会の健康管理検討委員会の報告書、これは平成十二年三月に出ておりますけれども、これによりますと、一般住民について申し上げますと、実測値が得られている七名、それから線量評価による推定で行った二百名、このうち一ミリシーベルト以上の被曝があったと実測あるいは評価をされた方は合計で百十九名というふうにされております。」

○山本太郎君
「国は百十九人としているんですけれども、これ茨城県は、茨城県の原子力安全行政で、一ミリシーベルト以下の被曝も含めて六百六十六人、国の五倍以上の人が被曝したと報告しています。これ、国は認めたくないんでしょうね。でも、茨城県としてはやっぱりそういう方々に迷惑を掛けたという思いがあるのでそういう数を出したと。

 茨城県はその後、三億円の基金を造成しました。被曝された方々に対して、また不安を感じる方々にも健康診断を受けられるように動きました。対象は主に約五百人の住民の方、特徴としては、事故当時の一九九九年に生まれた赤ちゃんが八十二歳になるまで、つまり一生涯無料で受診できるものとして設計されたといいます。

ジェー・シー・オーの事故から周辺住民がどのような健康診断を受けられるようになったのか、ジェー・シー・オーの事故からですね、資料のAですね、一枚おめくりいただくと二枚目にあります。かなり細かく健診が受けられるということが確認されると思うんですね。ジェー・シー・オーの事故からこのような健康診断を受けられるようになった。がん検診まで上乗せされています。この健康診断、被曝者と認定されなくても、追加被曝一ミリに満たない人でも受けられる。当時、仕事や学校などでその地域に一時滞在した人や、事故後に茨城県外に避難した人でも対象者に含まれるそうです。

次のフリップをお願いします。
経緯は結構です、経緯は結構です、レベルの数だけで教えてください。このジェー・シー・オー事故、レベル幾つの事故ですか。また、福島東電原発事故、レベル幾つでしたか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。ジェー・シー・オー臨界事故につきましては、当時の科学技術庁が評価を実施をしております。これによりますと、レベル4としているものと承知をしております。福島第一原子力発電所事故につきましては、当時の原子力安全・保安院、原子力安全委員会がそれぞれ放射性物質の放出量を推定し、その結果からレベル7と評価したと承知をしております。」

○山本太郎君
「僕はちょっと日本読みで行きますね。ジェー・シー・オーはレベル4、レベル4の事故だった。福島東電原発はレベル7の事故だった。事故レベル4のジェー・シー・オーでは追加被曝一ミリシーベルトで一生涯のがん検診付きの健康診断を約束、片や事故レベル7、福島東電原発では年間二十ミリシーベルトを下回れば住宅支援も打切り、安全だ、帰ってこいと。
それ比べる部分違うだろうとおっしゃりたい方に逆にお伺いしたいんですよ。では、今の日本で、原発事故後、追加被曝一ミリでがん検診付きの健康診断一生涯無料になっていますか。レベル4の事故では追加被曝一ミリでがん検診付きの健康診断を一生涯無料にした。一方、レベル7の事故ではそれをやらない。これ、どちらが深刻な事故でしょうか。


東電原発事故では追加被曝一ミリでもがん検診付きの健康診断一生涯無料にはしない、その理由、何なんでしょうか。財政ですか。東海村の該当者くらいの数なら現実的だけれども、東電原発事故の規模では追加被曝一ミリにすれば該当者増え過ぎるって、財政が圧迫されるって、下手したら破綻するんじゃないかって、現実的ではない。だから、やらないんですか。これって科学的な判断とは異なりますよね。経済的、効率的からの判断です。

原発事故により汚染をばらまかれた後、この国は新しい考え方を採用した。年間二十ミリシーベルトを下回れば生活を営んでも問題ないとする国。ずっとその数値じゃないんだから、年間一ミリシーベルトを目指すんだからとも言う。では、それら地域が一ミリシーベルト程度になるまでどれくらいの時間が掛かるんですか、そう聞いても、そのような試算はしておりませんと堂々とお答えになる。

これ、事故前に許される考え方でしたか。事故前までの科学で認められていたことですか。そう聞くと、役人の方々はこうおっしゃるんです、「新しいチャレンジです」と。随分雑な復興のアプローチだなって。さっさと幕引きするための、なかったことにするための片付けに入っているように見えてしまいます。そうじゃない、東電事故後も東海村ぐらいしっかりサポートするよ、安心、安全を感じてもらえる内容になっているという方もいらっしゃるでしょう。

では、どのような医療的サポートを福島では受けられるか。

福島県民健康調査の中にあるメニューで福島県全域が対象になるのは、事故当時十八歳以下への甲状腺検査と妊産婦向けのアンケートのみ、それ以外のメニューは避難区域などに指定された地域の人々のためのものです。そのメニューの中にある健康診査は、全国共通で四十歳から受けられる一般的なメタボ健診、いわゆる肥満チェックですよね。それに白血球の分画を含む血液検査をプラスしたもの。

この健康診査、東海村で行われている内容と比べれば随分とお粗末じゃないですか。この健康診査を無料で受ける資格は、避難地域に指定されたことがある地域の方のみに限定されている。つまり、福島県に住んでいても、一部の地域を除いて医療的なサポート、充実しているって言えるんですかね、これ。ジェー・シー・オーと福島東電原発事故。事故レベル4のジェー・シー・オーでは追加被曝一ミリシーベルトで一生涯の健診を約束、それを下回っても希望者は健診が受けられる。片や、レベル7の福島東電原発、余りにも対応が違い過ぎませんか。大臣、これ余りにも対応が違い過ぎると思うんです。

写真(東日本大震災復興特別委員会で質問する山本太郎氏)

次にお聞きしたいこともあるので、ここは短くお答えしていただきたいんです。これ、対応が違い過ぎると思うんですよ。事故レベル、福島の方が高いんですよ。東海村、かなり細かいところまでしっかりとやってくれている。でも、その一方でかなり雑に見える。

ごめんなさい、このままじゃ時間ないな。質問に行きます。ごめんなさい、今の飛ばして、もう先の質問に行きたいと思います。

大臣にお願いしたいことがあるんです。これ、誰の責任だって、核惨事を引き起こす原因を放置した東電と国が今すぐ人々に対して最低限やるべき補償は、少なくとも東海村に倣った形にしなきゃいけないと思うんです。そして、それを福島県に対して助言しなきゃならない。

そして、過去に核惨事を起こした国々では保養という事業が行われている。体内の放射線量低減を目的とする保養です。少なくとも、まずは福島県民を対象に保養事業に力を入れるべき。

そして、あと二週間で打ち切られる区域外避難者への住宅支援、これ事実上の強制帰還命令と同じなんですよ。戻ってもらう、戻ってもらわなきゃならないじゃない。それぞれの選択権が、それぞれの選択権が与えられてしかるべき。その選択、中に残る、外に出る、どちらにしても国が補償する必要があります。

大臣、今の三つについていかがでしょう。」

○国務大臣(今村雅弘君)
「レベルの話が出ました。これはもう答えないでいいということでありますが、事故の規模の大きさ等々も含めた観点もあると思います。

それからもう一つは、今、健康問題でありますが、福島県も交付金を元にして県民健康調査をやっているわけでありまして、できるだけそういったものをうまくといいますか効果的に活用して健康被害にならないようにしっかり指導もしていきたい、我々も取り組んでいきたいと思っております。

それから、この住宅の問題でありますが、これも先ほど来お答えしておりますが、個々にいろんな事情がある中で、大部分の方が福島に戻ってお見えになりました。まだお帰りにならない方についても、それぞれの事情があるかと思います。そういったものについては、丁寧に県の方でよくお話を聞いて進めていきたいというふうに思っておりますし、我々もしっかりと後方支援をしていきたいというふうに思います。」

○委員長
「時間になりました。」

○山本太郎君
「はい、まとめます。全国には二万五千戸を超える公務員宿舎、空きがあるんです。是非そこを使っていただきたい。住宅の支援続けてください。大臣、お願いします。よろしくお願いします。ありがとうございました。」
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書き起こし終わり

 この重要な国会でのやり取りを報道していたマスコミはほとんどありません。聴いてて愉快な話ではないし、視聴率が取れないので無視しているのでしょうか?

 被害者である国民の関心も薄らいでいます。人間の五感で検知できないものだから仕方ないのでしょうか?「風評被害」という政府の心地よいウソに流されていた方が楽なのでしょうか?

 国会議員の中でこの問題を真面目に取り上げているのは山本太郎さんくらいなものです。被害者側に立った地道な作業を粘り強くあきらめずに継続する、その意志の強さは特筆ものです。その真摯な姿勢に敬意を表し、今回、記事にさせて頂きました。

 連合という御用組合に気兼ねして、脱原発という基本政策を掲げることすらためらっている民進党は、山本太郎氏の爪の垢でも煎じて飲んで頂きたいと思います。

以上

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【原発避難者訴訟】国と東電の責任を認めるも賠償額は雀の涙。本来受けるべき補償とは?

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写真(原発事故訴訟の判決結果を伝えるニュース)

 福島原発事故が原因で避難した住民137名が起こした訴訟について、2017年3月17日、前橋地裁は国と東京電力の責任を認め、3855万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。一人当たり約28万円です。国の審査会が示した「中間指針」に基づいて東電から一定額の慰謝料を受け取っているとはいえ、あまりに少ない金額です。無駄な除染に何兆円も掛けている実態を踏まえると、腑に落ちない点が多すぎます。

 2011年3月11日に福島第一原発は3基でメルトダウンを起こしましたが、責任は100%国と東電にあります。社会的に不要であるだけでなく、極めて危険で人間の制御が効かない代物を発電手段として選び、国策として何十年も推進してきたのです。予見された最低限の危険に対して対策も行わず、「原発は安全」という神話を何兆円という広告費を使って広めてきた罪は万死に値します。原発事故後メルトダウンした事実を2か月以上隠ぺいし、放射性物質拡散予測データを住民に教えず、その結果、余計な被ばくをさせました。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 国は避難区域を縮小することばかり考えていますが、放射性物質に汚染された地域は少なくとも300年は居住することができません。本来、日本政府が行うべき施策は賠償も含めて下記の内容でなければなりません。

①放射能レベルの正確な測定を日本全国で行い、結果を全て公表する。

②外部被ばくだけでなく内部被ばくの危険についても、最新の知見を国民へ提供する。
【福島原発事故の影響】放射性物質の中で生活するのはナゼ危険なのか?

➂避難・移住地域選定については、最低限、チェルノブイリ基準を適用する。

図(原発事故の避難基準) 出典:阿部憲一氏のフェイスブック投稿資料

④避難・移住先で不自由がないように、住居、仕事、収入については十二分に援助する。

⑤避難対象者の医療費については生涯無料とし、診断結果は本人へ丁寧に説明する。

⑥全国の原発を即廃止し、福島原発も含めて廃炉作業は安全第一で進める。

 安倍政権をはじめとする原発マフィアがやっていることは全て、これらの原則に反しています。国民を危険地域に放置して、壮大な人体実験でもやりたいのでしょうか?実は、そうなのかもしれません。人間は集団になると、トコトン無責任になってしまうことが多いのです。

 繰り返しになりますが、今回の原発事故集団訴訟は、国と東電の責任を認めた初めてのケースであり、意義は大きいと思います。原発マフィアという巨大組織に反旗を翻し要求を行い、公的に責任を認めさせた実績には敬意を表します。同様の集団訴訟は全国20地裁・支部で約1万2000人が起こしており、引き続き注目していかなければなりません。

 しかし、訴訟を起こすべきは1万2000人だけではないはずです。本来は数百万人単位で居住場所を移さねばならない事態です。賠償も含めて一人当たりにかけるべき金額はトータルで億単位になってもおかしくありません。今後、愚かな失敗を再び繰り返すことがないように、もっともっと多くの人が声を上げて欲しいと思います。

以上

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