「静かなる殺人・・」放射能による健康被害は確実に広がっている。

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 今回は、読売テレビ系のNNNが2016年3月13日に放映したビデオを紹介します。2011年3月の福島第一原発事故が原因で、世界中に大量の放射性物質がばら撒かれ、今現在も放出は止まっていません。メルトダウンした核燃料の位置すら正確に把握できず、廃炉の目途は全く立っていないのです。恐らく、人類が存続するうちに解決するのは無理でしょう。

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 取り返しのつかない福島原発事故は、人間の健康にも多大な悪影響を与えました。原子力村の住民たちは必死になって隠ぺい工作に励んでいますが、隠すのにも限界があります。原子力を長年に渡って推進してきた読売新聞系のNNNですら、深夜番組とはいえ健康被害の実情を報道するようになりました。以下に、YouTubeビデオリンクを貼ります。

 以下に書き起こしを記します。書き起こしは、このリンク先http://d.hatena.ne.jp/discussao/20160314、からの引用です。参考にしてください。

書き起こし始め
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ナレーション:放射能は怖くない、そう教えられれていました。第2次大戦後、アメリカは爆心地の近くで、人間はどこまで戦えるのか人体実験していたのです。その数25万とも言われるアトミック・ソルジャー。アメリカ政府が責任を認め、兵士たちに賠償するまで40年かかりました。また、チェルノブイリ原発事故で多発した子供たちの甲状腺癌が放射能が原因だと認められるまで、20年の歳月がかかりました。5年前に起きた東電福島第1事故。100mSv以下の低線量被曝を受けた作業員たちも病魔に襲われています。

Aさん(被曝線量50mSv):一番悪くなったのは、そうですね…腎臓、心臓、臓ってつくものに対しては全部…。あの作業は結局、意味ある被曝なのかね?

Bさん(被曝線量56mSv):甲状腺と胃カメラと大腸検査と…胃は…全摘になっちゃったですよね。あれだけ悲惨なところへ、命がけで行ったのに、どこも強制(?)を知らないみたいな

Cさん(被曝線量19.2mSv):検査したら急性骨髄性白血病ちゅうの、その時に診断がでたんですよ。骨髄の中の70%以上は、もう癌細胞が溢れている、で、このまま放置したら確実に死にますって言われたんですよ。

ナレーション:原因は被曝によるものという訴えが聞き届けられるまでに、この先どれほどの歳月がかかるのでしょうか?

司会:原発で働く放射線業務従事者の数はおよそ7万人。こうした作業員のみなさんがいなければ、日本の原発は動きません。ご紹介した3人は、原発での作業による被曝によって体が蝕まれたと訴えています。ところで福島第1原発事故以来よく聞かれるようになったベクレル(㏃)。このベクレルという単位には、いったいどんな意味があるのでしょうか?1㏃は1秒間に1本の放射線を出す放射能の単位です。

ナレーション:放射線は音もなく匂いもなく目にも見えません。しかし霧に満たされた箱・霧箱を使うと、放射線の軌跡を見ることができます。目に見える放射線の姿は…

司会:例えば、食品の上限である1kgあたり99㏃の食べ物を1kg食べると、私の体を1秒間に99本の放射線が貫きます。

ナレーション:放射線は1分間におよそ6千本、1日で855万本、体内に取り込まれたセシウムの生物学的半減期は大人でおよそ70日、その間にガンマ線が細胞やDNAに傷をつけます。また、アルファ線やベータ線は内部被曝でより強烈な影響を与えるのです。

司会:福島第1原発では90万テラ㏃という、気の遠くなるような量の放射能が環境中に放出されました。

ナレーション:茅野博士(SPEEDIの生みの親・茅野政道工学博士)によると、放射能は、広く東日本を覆いました。

茅野政道:この画面(SPEEDIによるシミュレーション)は東日本。まず、3月12日から本格的な放出が始まったんですが、午後に北東方向に流れてですね…

ナレーション(nona):陸側におよそ3割。7割が海側に流れました。14日夜に南へと向きを変え、関東に到達したプルームは一転北上、福島中通りを縦断し汚染します。その後20日未明に南に流れたプルームはふたたび関東へ。そこから大きく2周して関東を襲います。折からの雨によって、千葉県北部などにホットスポットができたのです(21日昼)。注目すべきが、3月15日に東京を襲った放射性プルーム。東京台東区で採取した空気中の塵を独自に分析していたのは、京都大学原子炉実験所の小出裕章さん(元助教)です。

小出裕章:私は長い間、環境中の放射性物質というものを測ってきましたし、チェルノブイリ原子力発電所の事故の時も原子炉実験場で測定をしたことがありました。8千km離れたチェルノブイリから高濃度の放射性物質が飛んできて驚いたのですけれども、それに比べてもはるかに高い濃度の放射性物質が東京の台東区で検出されたということで…。測定したこれまでの経験からすれば、猛烈に高かったんです。私自身は当時計算を間違えていて、約50倍ほど過大評価していたのです。これ(都立産業技術研究センターの測定結果)に載っているものに近い。私は本当にびっくりして、「こんな中で人々は生きていたんだ…」というふうに思いました。

ナレーション:一方、小出氏の計測した台東区蔵前から西へおよそ20km、世田谷区にある駒沢オリンピック公園近くでもう一つの観測が行われていました。あの日駒沢周辺で放射能を測定していたのは、東京都立産業技術研究センターです。ガラス繊維のフィルターを集塵機に取りつけ、空気を取り込み、塵を集め、測定器で測ります。

櫻井昇(バイオ応用技術グループ長):(Q:3月11日以降の進展は?)13、14では放射性物質は全然検出されなくて、いわゆる平常状態だったんですけども、15日になってから値が上がり始めたというのが分かりましたので、急遽1時間間隔の測定に変えたりというような形で測定体制を取っていきました。こういった事故みたいな場合ですと、大体出てくる核種がまず決まってるんですね。ヨウ素131、132、セシウム134、137…と思います。

永川栄泰(バイオ応用技術グループ研究員):普段検出されない核種が出ているっていうところが、まぁやはりその福島原発由来であろうということは、それは間違いないです。

ナレーション:例えばセシウム134は原発事故でしか出ない核種です。他にも聞き慣れない放射性物質が…、テルル、テクネチウム、銀の放射性同位体。吸入摂取量とは、肺に入った放射能の量のこと。ピークだった午前10時に、合計1100㏃、屋外にいた人は1時間に1100㏃を吸い込んだということになります。その日プルームが最も南に下がった時、私たちはどれくらいの放射能を吸い込んだのか?

小出裕章:高いところであれば、空気中に漂っていた放射性物質を吸い込んだだけで管理区域の基準をはるかに超えたということになっていたはずだと思います。ごくごく普通の東京、そしてそこに住んでいる人々が、普段ではあり得ないような被曝をしたということだったと…。問題は、ヨウ素というのは、実はガラス繊維のフィルターにつかずに、それを通り抜けてしまう成分というのがあるということが昔から分かっていまして…。ガラス繊維にくっつくヨウ素の5倍ぐらいのヨウ素は、実はフィルターを突き抜けてしまっていて、福島第1原子力発電所の事故の時に、実はそれを私はやっていない。私が公表したデータの5倍ぐらいの汚染は空気中にあった。

司会:事故直後の3月15日、東京でもヨウ素131とともにテルル132という聞き慣れない物質が大量に検出されました。テルル132の半減期は3日。ベータ線を出し、さらにガンマ線を出してヨウ素132に改変します。こうした放射性のヨウ素が体内に大量に取り込まれますと、甲状腺癌の原因になると言われています。では、人間が放射線を浴びると、いったいどうなるのでしょうか?人間の細胞には、傷ついたときに修復する機能があります。細胞内の酵素が働き、傷ついた部分を取除き遺伝情報を修復するのです。ところが修復に失敗すると、間違った遺伝情報が引き継がれ癌に変化する引き金になってしまうのです。

ナレーション:ヨウ素が取り込まれる経路は、食べ物と呼吸のふたつ。今回国は牛乳などに摂取制限をかけたことから、食べ物からの摂取は少なかったと思われます。震災後、北海道から福島へ何度も駆けつけた医師がいます。放射線治療が専門の西尾医師(西尾正道・北海道がんセンター名誉院長)は、内部被曝の危険性を訴え続けています。

西尾正道:僕ね、3万人くらい放射線かけたでしょ。発癌になった人はね、8割は小線源治療なんです。

ナレーション:小線源治療とは、癌に線源を埋め込み放射線で癌を殺す治療法。まさに内部被曝の原理です。

西尾正道:内部被曝がすごくべったりくっついてその近傍にだけあたるわけだから。だから影響が大きいんです。

ナレーション:ヨウ素がガンマ線とともにだすベータ線は、体内では2ミリほどしか飛びません。狭い範囲を集中的に被曝させます。西尾医師は、内部被曝こそ放射線の影響の核心だと主張します。

ナレーション:2011年、原発爆発直後、マニュアルで定められた放射能の測定がきちんと行われてませんでした。

小出裕章:福島第1原子力発電所では、もちろん、爆発をして測定器が壊れてしまったり、停電して動かなかったり、周辺のモニタリング・ポストもそうですし、ほとんどまともな測定ができないという状態がずっと続いていた。事故の経過で、どれだけの放射性物質が放出されて、そして周辺の人々がどれだけの被曝をしているということがほとんど分からないという状態のまま動いていました。

ナレーション:事故初動での放射能測定がきちんと行われなかったことが、その後の事態を複雑にしました。すべては推定によるしかなくなったのです。

司会:事故後、福島県では小児甲状腺癌多発の懸念を払拭するため検診が実施されています(福島県による「県民健康調査」)。1巡目の先行検査と2巡目の本格検査を合せると、これまでに甲状腺癌と確定した人が116人、疑いのある者が50人となっています。この数字を巡って、専門家の間では大きく意見が割れています。

ナレーション:小児甲状腺癌の増加は、はたして事故の影響なのか?専門家の意見は大きく分かれます。福島県の検討委員会は…。

星北斗(県民健康調査・検討委員会座長):「がんにつきましては、放射線の影響は考えにくい」という見解を、このまま委員会としては継続します。

ナレーション:一方、放射能が原因と主張する研究者も少なくありません。岡山大学の疫学の専門家、津田教授。論文が発表されると、海外でも大きな反響を呼びました。

津田敏秀(岡山大学大学院環境学研究科教授):甲状腺癌というのは、えー、ほとんど起こりませんので、放射線被曝のない状態では、子供においては。そうしますと、甲状腺癌症例の分布自体が被曝線量を表しているというふうにも言えるわけですね。例えば今回の甲状腺癌なんて、20倍から50倍という数字を私は論文で算出しておりますけれど、例えば50倍でしたら、1が50になるわけですから、50人甲状腺患者が出たら49人被曝の影響なんです。大部分が放射線による影響であると言っても間違いないわけですね。

ナレーション:この論文には賛否両方の反響が寄せられ、疫学の国際学会が日本政府に更なる調査を求める展開となっています。では、最新の遺伝子科学の技術を駆使して、甲状腺癌急増の原因を突き止めることができないのでしょうか?放射性物質を利用したアイソトープ医療のエキスパート、東京大学の児玉教授は…。

児玉龍彦(東京大学アイソトープ総合センター長):この2本鎖が切られてしまう、二本鎖切断という…(放射線量が高い→DNAの2本の鎖が切られる)。チェルノブイリで二本鎖切断が多かったということは、チェルノブイリの子供が凄くたくさん放射線を浴びてしまったということ。福島の場合は、低い線量、60億対ある1塩基のどれかが傷つくということが問題になる可能性が高くなる。ところがこの1塩基の変異というのは、普通に細胞が1回分裂するたびにも起こっているものですから、どれが放射線よって起こっていてどれが放射線以外で起こっているかというのを言うのは非常に難しいと思います。ですから、ここの検査をいくらやっても、これが放射線によるものかどうかという議論を今やることは非常に難しいと思います。

動植物への影響
ナレーション(nona):さらに放射線の感受性の強い妊婦や胎児に対する考え方も割れています。小さな子供や乳児・胎児の細胞の中では、遺伝子が分裂して再生しています。放射線を浴びて遺伝子に傷が入ると、修復機能が働く前に細胞が再生し、遺伝情報の誤りが複製されやすいと言われています。放射線に対する子供たちの感受性が高いのは、こうした理由からです。

西尾正道:一番感受性の高いのは、もちろん、小さい子供だし、分裂が盛んだから…それよりもっと感受性の高いのは胎児なんですよ、生まれた子供よりもっと分裂が盛んなんですから…それよりもっと盛んなのは受精卵なんですよ。だからそこに放射線がかかったときに影響がでてきたら、受精卵の場合は流産につながります。それから胎児の場合は奇形がでてきたり先天障害の原因になる。

(略)

司会:ところで、降り注いだ膨大な量の放射能は、周辺の生態系にも大きな影響を与えました。研究者たちは、植物、昆虫、哺乳類から霊長類に至るまで、放射線の影響を調べています。

ナレーション:(ヤマトシジミの映像)折れた翅、伸びきらなかった翅、つぶれた眼。原発事故後の5月、琉球大学の研究者たちが福島に入り蝶を採集、そして繁殖させてみると…。(取材者「ここの眼のところがね、陥没してる」)その名はヤマトシジミ。

ナレーション:福島から持ち帰った144匹の個体を正常なヤマトシジミと交配させ、2358匹の幼虫が産まれました。

大瀧丈二(琉球大学理学部准教授):放射線の専門の先生からですね「まぁそんな影響は起こるはずはないだろう」と、まぁ現在の常識から考えて線量的に低すぎるし、そういうことは起こらないだろうと言われてました。でも実際にやってみると、思いのほか、飼育実験で幼虫が死んでいったり、さなぎが出てこないとか…まぁそういうのが出てきまして、最初はやはり急には信じられなかったというのが印象ですね。

ナレーション:つづいて、沖縄のヤマトシジミの幼虫に、福島の汚染した餌を食べさせたところ、死ぬものや形態異常が多発。内部被曝の影響です。

(取材者「一個体あたり、ほんとに数㏃で個体の異常が出てくるというのは私が非常にショックだったんですけれども…」)
大瀧丈二:そうですね…いやぁ、それ私もショックで…今でもホントかなとちょっと思うんです。まぁグラフに見るとですね、確かに相関係数もあるし統計的にも有意なんですけど…。ただ、統計的に有意だからいつも真実かというと、そんなことはないので…。

ナレーション:さらに、形態の異常と放射線の関係を調べるため、人工的にヤマトシジミの卵や幼虫に照射実験を行いました。その結果、あからかに形態異常が増えたのです。

大瀧丈二:蝶の場合、やはり飛んでいかないと餌にもありつけませんし、交配もできない、次世代を残せない、ということで翅の異常はやはりすごく打撃は大きいと思います…。触角の異常とかですね、あと眼の異常、そういうものは基本的に、まぁすぐに死んでしまうような異常ではないかなと思います。やはり最初の時非常に大きな被曝が起こってしまったので、その影響で遺伝子が傷ついてしまって、それが蓄積していって数世代後に影響が大きくなっていくという…。(「その世代の異常というのが7割を超えるという…私は、非常にこれはびっくりしたんですけど」)そうですね、ホントにびっくりしました。…最初の実験でも7カ所やってますし、で、どれも似たような傾向を示すわけで、そうするとやっぱりこれはホントなのかな?というふうに考えざるを得ないところですかね。…どれがどうだっていう、すごく細かくはこの実験では言えないんですけど、おそらく原子力発電所から放出された物質が影響しているだろうというふうには言えます。

ナレーション:福島で採取したアブラムシの一種ワタムシ(オオヨスジワタムシの1齢幼虫脱皮殻の画像)、左が通常、右はお腹がふたつに…。ワタムシは2㎜ほどの小さな虫です。研究しているのは北海道大学の秋元教授。

秋元信一(北海道大学昆虫体系学研究室教授):2012年にですね、行ったときには、んー…まず全体として昆虫の数の数が少ないということと、それと鳥もあんまり鳴いてないっていうことが印象的でした。卵がですね、放射性物質の影響を受けているというふうに考えています。で、そこから出てきた幼虫は、身体の一部に瘤状のものができていたり、あるいは関節のところからもう一本の足が出来かけていたり、そういうふうなよぶんの部分が増えてしまっているような、他では見られないような形態異常が、2012年には見つかりました。…形態異常の原因はもちろんいろいろあるんです。例えば寄生者・寄生虫が入り込むことによって生じるとか、それから化学物質ですね、そういうのがいろいろ知られていますけれど……住民の方が避難されていますから、農業が行なわれていなくて農薬関係の化学物質が全く使われてないところでこういう形態異常が見られた、と…消去法でしかないんですけれど、放射性物質の影響は大きかったんじゃないのかと判断しています。

ナレーション:ワタムシの奇形は2012年をピークに減少し、現在は他の地域との差は無くなっています。一方、植物でも異常が起きています。帰還困難区域のモミの木に、高い割合で変化が起きていました。それはモミの木のこの(主幹先端部)部分。

渡辺嘉人(放射線医学総合研究所主任研究員):非常に形態が変わっている頻度が高いな、と。まぁ芽というか幹ですね、上の方に直立している幹の部分が、途中から無くなっている。(場所は)大熊町の、観察した中では原発に最も近い場所になります。だいたい9割以上の本数の…(「9割ですか?」)9割以上ですね。空間線量が高い地域で形態異常の発生頻度も高くなるという対応関係はありました。現地で、実際放射線がどれくらい当たったかということ自体、まだ十分に調べられていないので、まずそうした現地での状況を再現する。その再現した条件を、今度は実験室内で再現する。そういうようなことを地道にやっていく必要があると考えています。

ナレーション:(実験室でのモミの木への照射の予備実験)ここでも、初期の放出量が分からず研究の妨げとなっていました。実証実験を今進めていますが、放出データがないので被曝量を推測するところから始めなければならないのです。

(略)

ナレーション:(自動車道を移動中のニホンザルの群れ)人間と同じ霊長類、サル。原発事故でのサルへの放射線影響調査は、世界で初めてとなります。血液検査の結果には、チェルノブイリ原発事故後に人間の子供たちに見られた特徴がくっきりと現われていました。(福島氏の住宅地に現われた子猿)サルに対する世界初の放射線影響調査。対象にしたのは、福島市周辺の群れです。

羽山伸一(日本獣医生命科学大教授):チェルノブイリの時に人間の子供に出た影響っていうのが、やはり血球数が減少して、それが10年以上の時間をかけて回復してきていると…まぁおそらくそういうことがサルでも起こるんではないかと考えまして、血液検査を実施しました。個体のセシウム蓄積レベルが高くなればなるほど、白血球数が減少していくという、そういう関係が認められました。セシウムの蓄積濃度というのは、結局直前に食べた餌の汚染レベルに関わりますので、被曝量を必ずしも表せるものではないんですよね。ですから、因果関係は非常にむしろ出にくいのかなというふうには思ってます。白血球数というのは、子供の方が大人よりも一般的には高い値を示すんですね。ところが今回の福島のサルたちは、子供たちの方がむしろ大人よりも低くなっていて、とりわけ2歳以下の、まだ母親と一緒にくっついているような子ザルたちで大幅に下がっている。

ナレーション:(青森県のサル)福島のサルと比較するために選んだのは、放射能で汚染されていない青森県のサル。どのような違いが見つかったのでしょうか?

羽山伸一:(青森と福島の2歳以下の子猿の白血球数グラフ)青森の子ザルの一番低い値と比べて、福島の子ザルたちは8割以上がその値よりも低いということで、…まぁ相当な低下を示しているっていうふうに考えました。

ナレーション:(川を泳ぐヤマメたち)原発周辺の川に生息するヤマメにも血液に影響が…。

中嶋正道(東北大学准教授):全体としてちょっとヘモグロビン量が少なくなっているんではないかと考えています。検出されたセシウムの量が多いほど、ヘモグロビンの濃度がすこし薄くなるという傾向ですね。すこし貧血気味になるのかな、という…人間に例えればですね。

司会:ご覧いただいた通り、事故の前では見られなかった変化が生態系に現われています。では人間が放射線を浴びると、いったいどうなるのでしょうか?これは1999年に起きたJCOの臨界事故で大量の放射線を浴びて亡くなった方の右腕です。強烈な放射線がズタズタに遺伝子を切り裂き、体中の細胞が再生されることなく死んでいきました。福島第1原発事故では急性被曝による死者は一人も出ませんでした。しかし問題となっているのは、低線量の被曝です。

ナレーション:(テロップ「低線量被ばくとは100ミリシーベルト以下の被ばく」)福島第1原発で復旧作業に従事した作業員たち。被曝線量が100mSv以下でも、体の不調を訴える人が出ています。Aさんには、忘れられない一日があったと言います。

Aさん(49歳いわき市在住被曝線量50mSv):もう、ここ5年でかなり悪くはなったですね、いろいろなかたちで。一番悪くなったのは、そうですね…腎臓、心臓、臓ってつくものに対しては全部…いろいろな数値がもう悪くなって…。東電の方の社員が同じ作業場に来まして、その人が空間線量を水面近くで測ったら400mSvあったと。それで全員退避と。もう、最初から分かってるんですよ、3人同時に線量計オーバーで鳴っていて、その時点でここは尋常じゃないと…それでも仕事を続けること自体が間違っていると思う。まぁ10mSvしか結局被曝していないんですけど、あの作業は結局、意味ある被曝なのかね?意味のない被曝であんな怖い思いをしたのか…

ナレーション:Aさんと同じく裁判を起こしたBさん。

Bさん(53歳札幌市在住被曝線量56mSv):福島第1原発は、震災のあった11年の7月から10月まで。(テロップ「ガレキを直接、手で持って撤去した/東電などに損害賠償を求め係争中」)まだ湯気が立ってたね。ちょうど原発の仕事がもう終わっちゃって月日が経ったときに、東電から健康診断受けてくださいということで、甲状腺と胃カメラと大腸検査と眼の検査をして…(「見つかったのが胃癌と大腸癌ということでよろしいですか?」)はい、あと白内障と…胃は食道の方に近いところにあったので全摘ということになっちゃったですね。あれだけ悲惨なところへ命がけで行ったのに、実際自分はこうだった、どこも強制(?)を知らないみたいな、そんなこと言われたり…。それ一番腹立ちますよね。

ナレーション:Cさんの仕事は4号機近くでのクレーンの操縦。

Cさん(41歳北九州市在住被曝線量19.8mSv):10月の20日に厚生省のほうから、今回労災の認定がされましたと(テロップ「倒れた巨大クレーンのアームを切断した/昨年10月白血病が労災認定された」)。で、医療費と給与保証金が出ますっちゅう話はされました。…歩いても動悸がしたり、咳が出ても何か痰が出ないとか、今までに感じたことがないような風邪の症状みたいな感じですね。検査したら急性骨髄性白血病ちゅうの、そのとき診断が出たんですよ。そのとき言われたのが、骨髄、自分の骨髄の中の70%以上は癌細胞が溢れていると。5年生存率が3割しかないとか、そういうふうなのが医学書に載っていたんで、あー自分はもうたぶん駄目やろねっちゅう、まぁ死んでいくぐらいの気持ちはありましたね、はい。

ナレーション:第1原発の復旧作業にあたった人で労災申請をした人はこれまで8人。認定されたのはCさんただひとりです。ICRP(国際放射線防護委員会)は低線量でも発癌の閾値はないというモデルを採用しています。50mSvには50mSvの、10mSvには10mSvのリスクがあります。しかし日本では、この点がきわめて曖昧にされています。厚生労働省によると「100mSv未満の低線量による放射線の影響は科学的に確かめることができないほど小さなもの」、文部科学省は「放射線によるがんのリスクの上昇は確認しておらず」、放射線医学総合研究所は「明確なリスクの増加は、観察されていない」などとしています。専門家の間でも意見が分かれています。

(略)

ナレーション(nona):低線量長期被曝について専門家の意見が割れていることで、福島だけでなく日本の社会の中に大きな混乱が生じています。放射線の過小評価は、第2の安全神話につながりかねません。こうした中、政府は居住制限区域などへの帰還を進める閣議決定をおこないました。

(略)

司会:福島第1原発事故から5年、私たちは放出された放射能から逃れることはできません。もう事故前に戻ることはできないのです。大地を汚染したセシウム137の半減期は30年。除染の効果は限られており、10分の1に減るまで100年を要します。放射能の影響を最小限にとどめながら、どのように復興していくのか?私たちは重い課題を今も突き付けられています。

ナレーション:低線量でも労災と認められた人がいました(Cさんのシーン)。原発作業員には被曝の記録が残っています。一方、事故直後の放射能測定は十分に行われませんでした。私たちは誰一人、自分の被曝線量を知りません。将来、もし癌なる人が増えても、あの時の放射能が原因だと証明することはできないのです。た・だ・の・ひ・と・り・も…。

西尾正道:日本はあまりにも見識がなさすぎる。ひどすぎる、これは。これは静かなる殺人ですよ。
************************
書き起こし終わり

以上

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「原発がもたらす恩恵って何?」この疑問に答える記事を書いてみた。

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原発のデメリット

1)建設に費用が掛かり過ぎる。一基あたり数千億である。
 →電気代や税金に跳ね返ります。

2)過酷事故の心配をしなければならない。
 →核の平和利用が聞いて呆れますね。

3)原発稼働させる前に、周辺住民の避難計画を立てる必要がある。
 →避難計画が必要な発電手段って、原発以外に聞いたことありますか?

4)事故に備えて安定ヨウ素剤を備蓄し、周辺住民に配布しなければならない。
 →ヨウ素剤を配布されて安心している国民はどうかしています。

5)事故時は放射性物質拡散情報が隠ぺいされるので、避難すべき方向がわからないし、ヨウ素剤を飲むタイミングもわからない。

6)巨大事故が起こっても、誰も責任をとらないシステムになっている。

関連記事リンク:
 【巨大犯罪!】福島原発事故で誰も裁かれないのは異常だ:ジャパンタイムズの記事内容紹介

7)日米原子力協定の縛りにより、日本側で決められるのは電気料金だけであり、基本的にアメリカの意向に従わなければならない。
 →悲しいですけど、米国の植民地である日本の現状です。

関連記事リンク:
【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。

8)原発は構造が複雑で、故障しやすい。

関連記事リンク:
原発で事故が頻発する本当の理由を、あなたは知っていますか?元現場責任者の証言に慄然!

9)常に冷却し続けねばならないので、電源の喪失が命取りとなる。

 →福島原発事故の「トリプルメルトダウン」は世界的に有名になりましたね。

10)稼働することで生み出される放射性廃棄物は、処理方法が確立されておらず、10万年先まで子孫に禍根を残す。

関連記事リンク:
あなたが「トイレの無いマンションはあり得ない!」と思っているなら、この記事はオススメ。「高レベル放射性廃棄物」の問題を短時間で理解する。

11)事故が起こってメルトダウンや爆発が起これば、周辺地域は居住不可能になる。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report "Health consequences resulting from Fukushima Update 2015"
写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

12)事故が発生すると多数の周辺住民が健康被害を受け、しかも世代を超えて被害が続く。
関連記事リンク:
日本人はチェルノブイリから何を学ぶべきか?→予防原則に基づいた健康被害対策の徹底を!

13)発電効率が約3割に過ぎず、残りの7割は海に捨てている。

14)核分裂反応では二酸化炭素を出さないが、それ以外の、建設・運用・廃炉を含めた莫大な工程で大量の二酸化炭素を排出する。

15)核兵器の製造が原発推進の当初の目的だったが、生み出された大量のプルトニウムは活用することができず、危険なだけである。

16)テロリストの攻撃に怯えなければならない発電施設である。

 →ミサイルなど打ち込まなくても、冷却用発電施設を止めるだけで、日本は終わりです。

17)事故が起こらなくても、原発を保守点検する現場の作業員は放射性物質による健康被害に苦しみ続けている。

関連記事リンク:
【原発労働者たちの悲惨な実態】日本社会の差別構造が全国の原発を支えている。

原発のメリット

1)政治家・官僚・メーカー・電力会社・御用マスコミ・御用学者といった原発マフィアたちが、おいしい生活をすることができる。

出典:原子力村の住民一覧
出典:原子力村の住民一覧

2)原発立地の住民は、補助金等のおこぼれに預かることができる。
 →しかし、時間とともにその金額は減る。事故の恐怖に怯えつつ、暮らさなければならない。

まとめ

 原発は、一般国民にはデメリットしかもたらさないことがお分かり頂けたと思います。原発は本質的に、人類へ不幸をもたらすものです。再生可能エネルギーの活用が遅れている日本でも電力は足りており、原発は全く必要ありません。小水力・洋上風力・地熱・波力など、日本の豊かな自然環境を活かしたクリーンな発電手段を普及させるべきだと思います。

以上

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政府が絶対に追及されたくない事実!同じ核惨事でも、被害者対応が大きく異なるのはナゼか?

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 2017年3月21日、国会で東日本大震災復興特別委員会が行われました。参議院議員の山本太郎氏が、放射性物質による健康被害対策について重要な質問をしています。以下のビデオをご覧ください。

 ビデオを観られない人のために、以下に書き起こしを記します。

書き起こし始め
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○山本太郎君
「自由党共同代表、山本太郎です。自由、社民の会派、希望の会を代表して質問をいたします。過去に日本で原子力関係の事故による住民の避難が行われた案件は福島東電原発以外にありますか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。住民避難が行われました国内の原子力災害に係る事例といたしましては、御指摘の東京電力福島第一、そして第二原子力発電所の事故以外に、ジェー・シー・オー東海事業所の臨界事故があると承知をしております。」

○山本太郎君
「ありがとうございます。今から十八年前ですよね、一九九九年九月三十日、茨城県東海村、株式会社ジェー・シー・オー東海事業所の燃料加工工場で、日本初めての高速実験炉「常陽」の燃料を製造する過程で臨界事故が発生、約二十時間にわたって核分裂状態が続いた。臨界で発生した放射線は建物の壁を通過、周辺環境に到達、半径三百五十メートル圏内百五十人に避難要請、半径十キロの住民や商店には屋内退避勧告が出された。現場では、国の対応が遅れたため、国の指示を待たずに、当時の東海村、村上村長がリーダーシップを取り、住民の避難を決定したそうです。これが日本で初めて原子力関連の事故で住民避難を行った事例。工場で作業していた二人がお亡くなりになって、救助に当たっていた救急隊員や周辺住民も被曝するという重大事故に発展しました。
お聞きします。この事故で被爆者は何人と認定されましたか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。当時の原子力安全委員会の健康管理検討委員会の報告書、これは平成十二年三月に出ておりますけれども、これによりますと、一般住民について申し上げますと、実測値が得られている七名、それから線量評価による推定で行った二百名、このうち一ミリシーベルト以上の被曝があったと実測あるいは評価をされた方は合計で百十九名というふうにされております。」

○山本太郎君
「国は百十九人としているんですけれども、これ茨城県は、茨城県の原子力安全行政で、一ミリシーベルト以下の被曝も含めて六百六十六人、国の五倍以上の人が被曝したと報告しています。これ、国は認めたくないんでしょうね。でも、茨城県としてはやっぱりそういう方々に迷惑を掛けたという思いがあるのでそういう数を出したと。

 茨城県はその後、三億円の基金を造成しました。被曝された方々に対して、また不安を感じる方々にも健康診断を受けられるように動きました。対象は主に約五百人の住民の方、特徴としては、事故当時の一九九九年に生まれた赤ちゃんが八十二歳になるまで、つまり一生涯無料で受診できるものとして設計されたといいます。

ジェー・シー・オーの事故から周辺住民がどのような健康診断を受けられるようになったのか、ジェー・シー・オーの事故からですね、資料のAですね、一枚おめくりいただくと二枚目にあります。かなり細かく健診が受けられるということが確認されると思うんですね。ジェー・シー・オーの事故からこのような健康診断を受けられるようになった。がん検診まで上乗せされています。この健康診断、被曝者と認定されなくても、追加被曝一ミリに満たない人でも受けられる。当時、仕事や学校などでその地域に一時滞在した人や、事故後に茨城県外に避難した人でも対象者に含まれるそうです。

次のフリップをお願いします。
経緯は結構です、経緯は結構です、レベルの数だけで教えてください。このジェー・シー・オー事故、レベル幾つの事故ですか。また、福島東電原発事故、レベル幾つでしたか。」

○政府参考人(片山啓君)
「お答えいたします。ジェー・シー・オー臨界事故につきましては、当時の科学技術庁が評価を実施をしております。これによりますと、レベル4としているものと承知をしております。福島第一原子力発電所事故につきましては、当時の原子力安全・保安院、原子力安全委員会がそれぞれ放射性物質の放出量を推定し、その結果からレベル7と評価したと承知をしております。」

○山本太郎君
「僕はちょっと日本読みで行きますね。ジェー・シー・オーはレベル4、レベル4の事故だった。福島東電原発はレベル7の事故だった。事故レベル4のジェー・シー・オーでは追加被曝一ミリシーベルトで一生涯のがん検診付きの健康診断を約束、片や事故レベル7、福島東電原発では年間二十ミリシーベルトを下回れば住宅支援も打切り、安全だ、帰ってこいと。
それ比べる部分違うだろうとおっしゃりたい方に逆にお伺いしたいんですよ。では、今の日本で、原発事故後、追加被曝一ミリでがん検診付きの健康診断一生涯無料になっていますか。レベル4の事故では追加被曝一ミリでがん検診付きの健康診断を一生涯無料にした。一方、レベル7の事故ではそれをやらない。これ、どちらが深刻な事故でしょうか。


東電原発事故では追加被曝一ミリでもがん検診付きの健康診断一生涯無料にはしない、その理由、何なんでしょうか。財政ですか。東海村の該当者くらいの数なら現実的だけれども、東電原発事故の規模では追加被曝一ミリにすれば該当者増え過ぎるって、財政が圧迫されるって、下手したら破綻するんじゃないかって、現実的ではない。だから、やらないんですか。これって科学的な判断とは異なりますよね。経済的、効率的からの判断です。

原発事故により汚染をばらまかれた後、この国は新しい考え方を採用した。年間二十ミリシーベルトを下回れば生活を営んでも問題ないとする国。ずっとその数値じゃないんだから、年間一ミリシーベルトを目指すんだからとも言う。では、それら地域が一ミリシーベルト程度になるまでどれくらいの時間が掛かるんですか、そう聞いても、そのような試算はしておりませんと堂々とお答えになる。

これ、事故前に許される考え方でしたか。事故前までの科学で認められていたことですか。そう聞くと、役人の方々はこうおっしゃるんです、「新しいチャレンジです」と。随分雑な復興のアプローチだなって。さっさと幕引きするための、なかったことにするための片付けに入っているように見えてしまいます。そうじゃない、東電事故後も東海村ぐらいしっかりサポートするよ、安心、安全を感じてもらえる内容になっているという方もいらっしゃるでしょう。

では、どのような医療的サポートを福島では受けられるか。

福島県民健康調査の中にあるメニューで福島県全域が対象になるのは、事故当時十八歳以下への甲状腺検査と妊産婦向けのアンケートのみ、それ以外のメニューは避難区域などに指定された地域の人々のためのものです。そのメニューの中にある健康診査は、全国共通で四十歳から受けられる一般的なメタボ健診、いわゆる肥満チェックですよね。それに白血球の分画を含む血液検査をプラスしたもの。

この健康診査、東海村で行われている内容と比べれば随分とお粗末じゃないですか。この健康診査を無料で受ける資格は、避難地域に指定されたことがある地域の方のみに限定されている。つまり、福島県に住んでいても、一部の地域を除いて医療的なサポート、充実しているって言えるんですかね、これ。ジェー・シー・オーと福島東電原発事故。事故レベル4のジェー・シー・オーでは追加被曝一ミリシーベルトで一生涯の健診を約束、それを下回っても希望者は健診が受けられる。片や、レベル7の福島東電原発、余りにも対応が違い過ぎませんか。大臣、これ余りにも対応が違い過ぎると思うんです。

写真(東日本大震災復興特別委員会で質問する山本太郎氏)

次にお聞きしたいこともあるので、ここは短くお答えしていただきたいんです。これ、対応が違い過ぎると思うんですよ。事故レベル、福島の方が高いんですよ。東海村、かなり細かいところまでしっかりとやってくれている。でも、その一方でかなり雑に見える。

ごめんなさい、このままじゃ時間ないな。質問に行きます。ごめんなさい、今の飛ばして、もう先の質問に行きたいと思います。

大臣にお願いしたいことがあるんです。これ、誰の責任だって、核惨事を引き起こす原因を放置した東電と国が今すぐ人々に対して最低限やるべき補償は、少なくとも東海村に倣った形にしなきゃいけないと思うんです。そして、それを福島県に対して助言しなきゃならない。

そして、過去に核惨事を起こした国々では保養という事業が行われている。体内の放射線量低減を目的とする保養です。少なくとも、まずは福島県民を対象に保養事業に力を入れるべき。

そして、あと二週間で打ち切られる区域外避難者への住宅支援、これ事実上の強制帰還命令と同じなんですよ。戻ってもらう、戻ってもらわなきゃならないじゃない。それぞれの選択権が、それぞれの選択権が与えられてしかるべき。その選択、中に残る、外に出る、どちらにしても国が補償する必要があります。

大臣、今の三つについていかがでしょう。」

○国務大臣(今村雅弘君)
「レベルの話が出ました。これはもう答えないでいいということでありますが、事故の規模の大きさ等々も含めた観点もあると思います。

それからもう一つは、今、健康問題でありますが、福島県も交付金を元にして県民健康調査をやっているわけでありまして、できるだけそういったものをうまくといいますか効果的に活用して健康被害にならないようにしっかり指導もしていきたい、我々も取り組んでいきたいと思っております。

それから、この住宅の問題でありますが、これも先ほど来お答えしておりますが、個々にいろんな事情がある中で、大部分の方が福島に戻ってお見えになりました。まだお帰りにならない方についても、それぞれの事情があるかと思います。そういったものについては、丁寧に県の方でよくお話を聞いて進めていきたいというふうに思っておりますし、我々もしっかりと後方支援をしていきたいというふうに思います。」

○委員長
「時間になりました。」

○山本太郎君
「はい、まとめます。全国には二万五千戸を超える公務員宿舎、空きがあるんです。是非そこを使っていただきたい。住宅の支援続けてください。大臣、お願いします。よろしくお願いします。ありがとうございました。」
*************************
書き起こし終わり

 この重要な国会でのやり取りを報道していたマスコミはほとんどありません。聴いてて愉快な話ではないし、視聴率が取れないので無視しているのでしょうか?

 被害者である国民の関心も薄らいでいます。人間の五感で検知できないものだから仕方ないのでしょうか?「風評被害」という政府の心地よいウソに流されていた方が楽なのでしょうか?

 国会議員の中でこの問題を真面目に取り上げているのは山本太郎さんくらいなものです。被害者側に立った地道な作業を粘り強くあきらめずに継続する、その意志の強さは特筆ものです。その真摯な姿勢に敬意を表し、今回、記事にさせて頂きました。

 連合という御用組合に気兼ねして、脱原発という基本政策を掲げることすらためらっている民進党は、山本太郎氏の爪の垢でも煎じて飲んで頂きたいと思います。

以上

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原発を推進すると、あなたの暮らしが貧しくなるのはナゼか?

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 「原発は他の発電手段と比べて費用が安く済む」という謳い文句を使い、長年に渡り自民党政権は原発を推進してきた。今回は、この宣伝が大嘘であることを説明したい。

 まずは、下の資料をご覧頂きたい。福島第一原発を含む原発処理のための費用や、自治体へ払ってきた補助金などの費用概算だ。あくまで現時点のもので、今後増大するのは避けられない。

図(原発処理のための費用) 出典:東京新聞

 2013年時点で福島第一原発事故関係の費用は11兆円と見積もられていたが、それから3年が経過しただけで約2倍の21.5兆円へ膨んだ。当初の算定が如何にいい加減で願望に満ちたものか理解出来る。さらに2017年4月1日付の共同通信記事によると、東京電力福島第1原発事故に伴う廃炉・除染・賠償などの対応費用について、民間シンクタンク「日本経済研究センター」が総額70兆円に上るとの試算結果を発表した。21.5兆円から70兆円。つまり、短期間で3倍以上になったのだ。今後、何十年、年百年と経つにつれ、費用合計は何百兆円という単位になるだろう。

写真(福島第一原発の事故現場)

 夢をさんざん語って1兆円以上をすでに投入しながら、高速増殖炉もんじゅは廃止されることが決まった。廃炉のノウハウは存在せず、これから研究するという。刹那的というか、人間が集団になったときの無責任さほど恐ろしいものはない。「トイレのないマンション」という言葉でも表現しきれない。とにかく、もんじゅの廃炉方法・費用・期間は全く不明確だ。おまけに、高速増殖炉の後継機について研究を継続するという。いくら日本人でも、過ちを指摘するとか、間違ったことをやめるとか、新たな習慣を身に付ける時期に来ていると思う。

 もんじゅ以外の核燃料サイクル事業については、すでに税金が10兆円以上投入されている。再処理工場とは、日本の原子力発電所で発生した使用済み核燃料を集め、その中からウランとプルトニウムを取り出す施設のことだ。青森県六ヶ所村の再処理工場が代表的だが、これは竣工から20年以上が経って、いまだに完成していない。試運転の延期が繰り返されたため、建設費用は当初の7600億円から、2011年2月現在で2兆1,930億円に膨らんだ。今後どうなるかは分からない。もしも稼働が始まったら、原発一年分の放射性物質をたった一日で環境に放出すると言われている。確実に発生する健康被害に対する賠償費用をどう工面するつもりなのか?

参考リンク:
とめよう!六ヶ所再処理工場

 核燃料全般の最終処分場建設には政府試算で3.7兆円かかることになっている。高レベル放射性廃棄物は人間が近づいたら即死するレベルの危険物だ。これを十万年以上に渡り安全に保管できる場所は、地震大国の日本には存在しない。無理に保管場所を建設したとしても、十万年以上に渡って誰が責任をもって管理するのか?費用は総額でいくらになるのか?桁が一つ二つ増えるだけで済むのか?誰にもわからない。

 原発を受け入れている自治体に対しては、多額の迷惑料が何十年にも渡って支払われてきた。この迷惑料は補助金という名目になっているが、支払い済分だけで17兆円である。ほとんどの原発が動いていなかった2015年分だけでも、年間千数百億円に上る。

 ここで、もう一度冒頭の図を再掲しよう。

図(原発処理のための費用) 出典:東京新聞

 費用総額は、40兆円+17兆円=57兆円である。今後、この金額は限りなく膨張していくだろう。(前述したが、福島第一原発関連の処理費用だけ考えても、すでに70兆円という再試算結果が出ている。)仮に、上表の57兆円という費用を日本国民一人当たりに換算すると、

57兆円÷1億2千万人=47万5千円/人

、となる。

 四人家族なら一世帯当たり、190万円だ。この190万円という金額は、電気料金や税金という形で国民の懐を痛める原因となる。何十兆円、何百兆円という天文学的な数字を示されても実感が湧かないため、「どうでもいい」「自分には関係ない」と思考停止の原因になってしまう。しかし、一人当たりや一世帯当たりで示すと、少しは切実感が出てくるのではないか?

 あなたの家庭では、190万円という負担は軽いのか?重いのか?しかも190万円という金額は今後、とめどもなく膨張していく。桁が一つ増えたら1900万円だ。しかも、まだ生まれてもいない子々孫々の代にも負担が及ぶ。人類が滅亡した後も、核廃棄物は危険なまま残るだろう。原発事業は究極の無責任さを体現している。

 お金を払うだけでは済まない。目に見えぬ放射性廃棄物を体内に取り込めば、内部被ばくを避けられない。知らぬ間に体を壊したり殺されても、原発マフィアが責任を認めることはない。賠償金を受け取れる可能性は極めて低い。金を受け取れたとしても健康被害は取り返しがつかないのだ。

 話を戻すが、政府や電力会社は、国民が問題意識を持たないように巧妙な手段で国民に金銭負担させている。実際には、電気料金や税金という形で吸い取られているのだが、原発の二文字が伏せられているため気付くことができない。原発マフィアと呼ばれている人たちのやることは悪質である。

 原子力協定を結んでいるアメリカや原発マフィアたちに食いつぶされないよう、国民一人一人は問題意識を持ち、口うるさい有権者にならなければならない。本記事がその一助になれば幸いだ。

参考リンク:
原発処理費 40兆円に拡大 税金・電気代転嫁、国民の負担に

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

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以上

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この人に原発の安全を任せて大丈夫なの?世界中を不安にさせる田中委員長の発言を紹介。

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写真(原子力規制委員会の田中俊一委員長)
写真(原子力規制委員会の田中俊一委員長)

 原子力規制委員会は環境省の外局であり、法律により、次のような任務を負っています。

「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資するため、原子力利用における安全の確保を図ること」

 このような重要な組織のトップである田中俊一委員長は、長年、原子力関係の研究に携わってきました。いわゆる、学者さんですね。原子力村の住民だと言っていいでしょう。

出典:原子力村の住民一覧
出典:原子力村の住民一覧

↑拡大したい場合は、クリックしてください。

 田中委員長は、2016年3月23日、日本外国特派員協会で記者会見を行いました。ビデオのリンクを以下に貼ります。

 この会見内容は、以下のリンク先にも掲示されています。

原子力規制委員会ホームページに掲載されている田中委員長会見内容の速記録全文

 田中俊一さんは山本太郎さんと違い、ダラダラと要領を得ないしゃべりをする人ですので、ビデオや速記録を確認するのは疲れると思います。そこで私が、要旨を以下に抜き出しました。

田中委員長会見要旨始め
**********************
福島原発事故により、原子力の安全規制に対する信頼は地に落ちた。99%の国民は不信感を持っただろう。

情報公開・科学的中立性・政治的独立性を重視して、この3年間取り組んできた。

大きなミッションとしては次の3つだ。
・事故を起こした福島原発の廃炉措置
・新しい規制基準での審査
・原発事故発生時の住民安全確保に関する指針の作成

福島県民が受けた被害をできるだけ元に戻したい。

福島原発の汚染水に関しては、大きな事故が起こる可能性は低くなっている。
これから段階的に廃炉を進めていく。

汚染水は浄化装置で基準濃度以下になったものを海洋放出することを勧めている。
ただし、トリチウムは技術的に除去が不可能だ。3400兆ベクレルといっても大した量ではないから、そのまま海に放出して良いと思う。どの国もそうしているし、それ以外に方法はない。
宇宙から地球に降り注いでいるトリチウムの方が、量的にはずっと多い。

汚染水を海洋放出すると風評被害につながるが、それは政治家が何とかしてほしい。

高浜原発の運転差し止め仮処分に関しては、ノーコメントだ。

福島原発事故の原因、IAEAの知見、そして日本における自然災害状況を踏まえて、新しい規制基準をしっかり作ったつもりだ。

バカバカしい初歩的ミスが続いている状況では日本国民の信頼が得られない、というのはご指摘の通りだ。

原子力発電所は巨大なシステムなので、大なり小なりトラブルは起こる。それが大きな事故にならないように気を付けることが重要だ。

福島原発が冷却能力を失った後、すぐにメルトダウンして水素爆発も起こることは、私自身は分かっていた。原発関係者なら、そんなの常識だ。

東京電力自身が作ったメルトダウンの判定基準書が今頃になって見つかった、というのは信じ難いことだ。東電のそういう体質を直さなくちゃダメだ。原子力全体に対する信頼回復は先が見えない状態だ。

汚染水の排出基準については、これ以下のレベルなら危険はないということを証明するのは無理だ。とりあえず現状では、国際的に決められた基準で海洋放出する以外に方法はない。

ドイツのような脱原発の選択をするかどうかは、国民が決めてください。私はノーコメントだ。

原発は安全ではなく、非常に大きなリスクを持った技術だ。そのリスクを顕在化させないように規制することが私の仕事だ。

原子力規制委員会の人事については、国会で全会一致の同意を得られていないが、それは仕方ないことだと思う。

原発の運転期間延長申請については、新しい規制基準に合致したものでなければ認めない。
**********************
田中委員長会見要旨終わり

世界に向けて発信された田中委員長のメッセージは、世界中の人々を安心させられるでしょうか?
福島原発事故の原因究明と再発防止を期待していいでしょうか?
国内の原発再稼働や輸出をしても安心なのでしょうか?

 田中委員長は過去に、次のような発言をしています。

田中俊一委員長

 「基準に合致するか審査はするけど、安全かどうかは知らない」というのは随分と無責任な発言ですね。眠そうな顔でこんな大胆なことを言われると腹が立ちます。「原子力利用における安全の確保を図る」という使命を忘れてしまったのでしょうか?

 2017年5月24日、原子力規制委員会は、大飯原発3、4号機について安全審査に合格したことを示す「審査書」を正式に決定し、再稼働にお墨付きを与えました。それに先立つ5月17日の記者会見で、原発に対する北朝鮮のミサイル攻撃・テロ攻撃に対してどのように対処するのか?、という質問が記者から投げかけられました。

 田中委員長は「原発へのミサイル攻撃対策はやってない」と答えました。記者は、「国民の生命・財産を守る責任を放棄するのか?」と追及しましたが、田中さんは「責任放棄ではない」「そこまで切迫しているとは思えない」「緊急事態にならないようにして頂きたい」などと答えるばかりでした。最終的には、しつこく食い下がる記者のマイクは取り上げられてしまったのです。今村前復興大臣を彷彿とさせる暴挙です。

 似たようなやり取りは、国会での質疑でも行われました。山本太郎参議院議員が田中委員長を吊るし上げにしている場面が、下記リンク先の記事で確認できます。

「人の命を守る気があるのか!?」山本太郎が原子力規制委員長を吊るし上げ!

 繰り返しになりますが、原子力規制委員会は次のような任務を負っています。

「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資するため、原子力利用における安全の確保を図ること」

 内閣の最高責任者である安倍総理が北朝鮮のミサイル攻撃を警戒している状況なのに、原子力規制委員会が真面目に対応方法を考えようとしないのはナゼでしょうか?被害想定リスクの試算とか、再稼働しないとか、色々考えられますが、何もやらない。ナゼでしょうか?それは、安倍総理自身が「ミサイルなんて飛んでくる訳がない」と思っているからです。森友・加計問題などへの批判から国民の関心をそらすなど、様々な政治的思惑に「敵国」北朝鮮を利用しているだけなのです。

 一番重視しなければならない外交努力を放棄して北朝鮮のミサイル脅威を煽っている最中に、総理本人が花見やゴルフを楽しんでいるんですから、部下たちがミサイル攻撃の可能性を信じる訳がありません。

写真(北朝鮮の危機を煽る一方で、喜び組と花見を楽しむ安倍総理夫妻) 出典:朝日新聞

 田中規制委員長としては、「ミサイル攻撃なんてあり得ないんだから、対策は必要ない!」と言いたいところですが、安倍さんの顔に泥を塗る訳にはいかないので、前出のような非生産的答弁を繰り返すしかないのです。質問する方も徒労感に襲われているでしょうね。

 田中委員長に関しては、発言内容以上に問題なのが表情・顔つき・喋り方です。自信をもって他人を説得するには程遠く、頼りない・覇気がないという印象を受けます。50年以上に渡って原子力に携わってきた専門家だというのは認めますが、自分の持っている知識を社会のために役立てようという気持ちがあるのでしょうか?あまりにも巨大な負の遺産を前にして途方に暮れ、無力感に襲われているのかも知れませんね。このまま原子力村の住民として「大過なく」一生を終えたいのでしょうか?文部科学省の前事務次官の前川さんみたいに、人間として模範的な行動も少しは行って頂きたいと思います。

以上

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福島原発事故の現実を知りたいなら、このドイツ番組がオススメ。海外メディアは「忖度」しない。

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 ドイツのARDというテレビ局が2016年3月12日、福島第一原発や双葉町を取材しました。今回は、その取材ビデオを紹介いたします。日本語字幕付きで、時間は7分54秒と短いですが、簡潔にわかりやすくまとまっています。

 このビデオを見れば、とてつもない負の遺産を生み出してしまったと思うはずです。

 ビデオを観れない人のために、映像中の日本語字幕を以下に記します。ブログ「麦は踏まれて強くなる」さんの記事から転載しました。

転載始め
*******************
初めて福島第一原発に最も近い「レッド・ゾーン」に入る許可を得たと、
日本の特派員ウヴェ・シュヴェーリンクが伝えてきたとき、私たちは迷いました。
そんな危険な地域に彼を送り込んで、いいものだろうか、と。

3月11日、フクシマ原発事故は5周年を迎えます。
こんなに遠くに住んでいる私たちですら、フクシマという名を聞くと恐ろしくなります。
ご心配は無用です。
シュヴェーリングと同僚のアーカディウス・ポティエニシンスキーは、当然のことながら厳重に監視され、取材中、どの撮影地点でも短い時間しか滞在しませんでした。

フクシマでは巨大な時限爆弾が、時を刻んでいることは知られているものの、今回取材した映像を実際見てみると、やはり現実はぜんぜん違うようです。
福島とは「福多き島」という意味だ。
なんという皮肉だろうか。
もはや狂気に近いと言っていい。
それを象徴するフレコンバッグが作り出す過酷事故の図はなんともおぞましい。
放射能汚染された土が、原発最悪事故の遺産だ。
それがフレコンバッグの中で眠っている。
何百万個と、である。

レッドゾーン、福島第一原発付近の警戒地区に入るチェックを受ける。
ここにはおそらく何百年と、人々が戻ってくることはできないだろう。

私たちに取材を許可してくれたのは、双葉町だ。
私とポーランドの写真家・映像作家アーレック・ポティエニシンスキーだ。
彼はここで見るすべてが、チェルノブイリを彷彿とさせると語る。
「もう何年もチェルノブイリの立ち入り禁止区域の記録を続けています」
「関心は尽きません。当時私も事故の影響に遭っています」
「事故当時、学校の授業が突然中断されて、ルー・ゴルフというのが配られました」
「これは甲状腺用の安定ヨウ素錠剤です」

町役場の志賀公夫さんが同行してくれ、私たちに指示をいろいろ与えた。
「レッド・ゾーン」を進む道路だけが清掃されている。
これが除染作業とトラックなどの車両通行に欠かせないからだ。
左も右も、入ることはタブーだ。
ここで働く人員は被ばく限度を超えないよう義務付けられている。
志賀さんが通行許可証を見せる。
浪江、富岡、大熊、ここの線量は、年間50ミリシーベルト以上で、立ち入りは禁止だ。

町を片付けて清掃したくても、注意が必要だ。
いつかこれらの町は荒れ果て、いつの日か取り壊され、除染され、それから再建するというが、それはいつになるだろうか?
セシウム137の半減期は、30年だ。
長い時間がかかるだろう。とてつもなく長い時間が、、、
双葉も今はゴーストタウンだ。
かつては人口約7千人くらいの町だった。

町民全員が避難を余儀なくされ、精神的打撃を受け、日本中にある330もの都市に散り散りになってしまった。
いまだに仮設住宅に住んでいる人もいる。
まず地震があり、そして津波が原発を襲い、それから来たのが放射能の雲だった。

双葉では時間が止まっています。
とてもシュールな感覚です。
なんとも不気味です。
まったくSFスリラーの世界そのものです。
ただ、これは宇宙の彼方から来た埃ではなく、人間の住む普通の世界で実際に起きた。
放射能のフォールアウトだったということです。
つまり、自家製のホラーショーです。

町役場の志賀さんは、この警戒地区に入ると、いつも頭痛がする、と語る。

でも、彼によればそれは放射能のせいではなく、精神的なものだ、という。
彼は自宅を捨てていかなければならなかった。
これと同じ運命を10万人以上の人が、たどっている。
これは彼にとっても大きなショックだった。

(志賀公夫・双葉町役場)

「故郷という感情は、それを失って、初めて自覚するものなんですね」
「とても懐かしく、取り戻したいと同時に、怒りを覚えます」
「でも国や東電に騙された、とは思っていません」
「私だっていわゆる安全神話を信じていたわけですし」

東電 - 福島第一原発という原発廃墟の所有者だ。
約7000人の労働者がここで毎日、放射性崩壊と戦っている。

汚染水、それに時間との戦いだ。
金はいくらかかってもいいようだ。
海岸沿いのこの怪獣は、何百億円というお金を飲み込み、さらに溶融してしまった核燃料で、攻撃を拒んでいる。
その燃料デブリがどこにあるのか、誰にもわからない。
運がよければまだ格納容器に、でなければ、すでに地下水に入り込んでいるかもしれない。
状況は安定はしているかもしれないが、コントロールされているとはとても言えない。
ロボットですらその奥底には入り込めない。
そして誰も代わりたくない仕事を、担当している人が事故後5年を総括した。

(福島第一原発所長・小野明)
「今の段階を説明するのは難しいですが、山頂が十合目として、今はちょうど一合目を超えたくらいのところかなという気がしています。」

「原子力、正しい理解で豊かな暮らし」
この看板は2015年12月まで双葉町の道路に立っていたが、それが下ろされることになった。
この町は、原発を運転する東電とともに、そして、東電で潤って生活してきた。
東電がこの町の灯火を消してしまうまで、東京電力は、この町の学校にもお金を出してきた。
ここには東電以外なにもないのだ。
依存が進めばその関係は強まる。

そうして2011年3月11日までやってきた。
これがこの学校の最後の登校日だ。
地震が起き、不幸が始まったとき、生徒たちはちょうど掃除をしていた。
すべてが止まり、それで町も死んだ。

恐れを知らずマスクもつけない写真家のアレックは、それをすでに知っている。
自分の長期プロジェクト「チェルノブイリ30年、フクシマ5年」で追い続けてきたテーマだからだ。
彼はすでに立ち入り禁止区域を二箇所知っているのだ。
「ウクライナの住民と比べ、日本の方たちは意志が強く闘志があります」
「彼らはあきらめない、そこがチェルノブイリの人たちとは違います」
「彼らは強制立ち退きされてから、二度と戻りませんでした」
「ここでは除染をしようとし、努力を続けています」

しかし、ここではあらゆる試みが無に帰している。
日本政府はそれでもどんな代償を払っても、自分たちにも世界にも証明しようとしている。
原発最悪事故も掌握することができると。
それで、国内での原発再稼動が、正当化できると見なしているのだ。

真実はしかし、違う容貌を見せている。
深い傷跡
そして法的な責任追及も、始まったばかりだ。
東電元会長ら三人がやっと強制起訴されたところである。
大津波発生が予測されていたのに、故意的に、過失で無視した疑いだ。
コストを優先させる理由で。

こちら側から原発に近づくことができるのは、実はとても不思議なことです。
これまでは許されてこなかったことです。
ただ忘れてならないのは、グリンピースの発表ではいまだに、毎日100トンあまりの汚染水が海に流出しているということ。
それからこの原発廃墟が完全に解体されるまで、30年から40年はかかる。
専門家によっては百年かかると言っている人もいることです。
百年で1億個のフレコンバッグ、というのが予測だ。

富岡ではこれが焼却されることになった。
しかし、今度津波が起きたら、これらの袋はどうなるのだろうか。
放射能で汚染された燃えカスを、どこにやればいいというのだろうか。
どの解決方法もまた新たな問題を生む。
それも2011年3月11日に残存リスクが、主役となってしまったからだ。
*******************
転載終わり

 日本のメディア(特に大手)は権力の監視というジャーナリズムの使命を忘れてしまっています。自分たちの今のおいしい生活を守ることが最優先ですし、大手メディア自体が原発マフィアの一角を占めているため、福島原発事故関連のニュースを控えています。安倍政権と会食を重ねて懐柔されているマスコミ上層部は特に腐敗がひどいようです。

 おかげで、多くの日本国民は福島原発事故がもたらした現実を忘れつつあります。今回紹介したのは海外メディアの取材映像ですが、日本メディアの体たらくを補うには有効だと思います。

 「反日勢力の陰謀だ!」「福島の人に対するイジメだ。」「不安を煽るな!」「風評被害になる!」、などと反発する人はいると思います。そのエネルギーは、原発マフィアを批判するために使うべきです。殺される側同士でいがみ合ったら、権力側の思うつぼです。彼らは薄笑いを浮かべていることでしょう。

写真(福島原発事故により大量の放射性物質が放出されたが、健康問題は発生しないと安倍総理は断言した。)

出典:原子力村の住民一覧
出典:原子力村の住民一覧

 同じくドイツのテレビ局が編集した下記リンク先の番組もオススメです。是非ご覧ください。

政府のウソにダマされているあなたへ、ドイツの番組「フクシマの嘘」を紹介します。

以上

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政府のウソにダマされているあなたへ、ドイツの番組「フクシマの嘘」を紹介します。

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 福島原発事故やその背景について、これほど重要な情報を30分弱で、しかも、分かりやすくまとめている番組は珍しいです。日本人だけでなく世界中の人に観てもらいたいビデオです。

 上記ビデオを観れない人のために、文字書き起こしを転載します。転載元は、下記のリンクです。

放射能メモ:ドイツZDFテレビ 「フクシマのうそ」書き起こし

転載始め
*********************
我々は放射能から身を守り、警察から外人と見破られないよう防護服を着こんだ。
汚染され、破壊した原発が立っているのは立ち入り禁止区域だ。
そこに連れて行ってくれることになっている男性と落ち合った。
なにが本当にそこで起きているか、彼に見せてもらうためだ。
ナカ・ユキテル氏は原子力分野のエンジニア会社の社長で
もう何十年間も原発サイトに出向いて働いてきた。
フクシマでも、だ。
私たちは見破られず、無事チェックポイントを通過した。
作業員たちが作業を終え、原発から戻ってきたところだった。
3月11日に起こったことは、これから日本が遭遇するかもしれぬことの
前兆に過ぎないのかもしれないことが次第にわかってきた。
そしてその危険を理解するには、過去を理解することが必要だ。

(タイトル) フクシマの嘘
(監督) ヨハネス・ハノ

私たちは立ち入り禁止区域の中、事故の起きた原発から約7キロ離れたところにいる。
ナカ氏はここで生活をし福島第一とフクシマノ第二の間を股にかけて仕事をしてきた。
ナカ氏と彼の部下は、何年も前から原発の安全性における重大な欠陥について注意を喚起してきた。
しかし、誰も耳を貸そうとしなかった。

(ナカ氏)
私の話を聞いてくれた人はほんのわずかな有識者だけで
その人たちの言うことなど誰も本気にしません。
日本ではその影響力の強いグループを呼ぶ名前があります。
原子力ムラ、というのです。
彼らの哲学は、経済性優先です。
この原子力ムラは東電、政府、そして大学の学者たちでできています。
彼らが重要な決定をすべて下すのです。

私たちは東京で菅直人と独占インタビューした。
彼は事故当時首相で、第二次世界大戦以来初の危機に遭遇した日本をリードしなければならなかった。
彼は唖然とするような内容を次々に語った、たとえば
首相の彼にさえ事実を知らせなかったネットワークが存在することを。
マスメディアでは彼に対する嘘がばらまかれ彼は辞任に追い込まれた。
彼が原子力ムラに対抗しようとしたからである。

(菅前首相)
最大の問題点は、3月11日が起こるずっと前にしておかなければいけないものがあったのに、何もしなかったことです。
原発事故を起こした引き金は津波だったかもしれないが当然しておくべき対策をしなかったことが問題なのです。
この過失は責任者にあります。
つまり、必要であったことをしなかった、という責任です。

では原発事故の原因は地震と津波ではなかったのか?
原子力ムラの足跡を辿っていくと、嘘、仲間意識と犯罪的エネルギーの網の目に遭遇する。
調査は2つの大陸にまたがった。
まずカリフォルニアに飛んだ。
目的地はサン・フランシスコである。
私たちはある男性と話を聞く約束をしていた。
彼は長年原子炉のメンテナンスの仕事でフクシマにも何度も来ており
かなり深刻なミスや事故を東電が隠蔽するのに遭遇した。
フクシマの第1号原子炉は70年代初めにアメリカのジェネラルエレクトリック社が建設し
それ以来アメリカのエンジニアが点検を行ってきた。
そしてフクシマでは何度も問題があった。

(ハーノ記者)
東電は、点検後、なにをあなたに求めたのですか?

(スガオカ氏)
亀裂を発見した後、彼らが私に言いたかったことは簡単です。
つまり、黙れ、ですよ。
何も話すな、黙ってろ、というわけです。

問題があるなど許されない
日本の原発に問題など想定されていない
アメリカのエンジニア、ケイ・スガオカ氏も
それを変えようとすることは許されなかった。

(スガオカ氏)
1989年のことです、蒸気乾燥機でビデオ点検をしていて
そこで今まで見たこともないほど大きい亀裂を発見しました。

スガオカ氏と同僚が発見したのは、それだけではない。

(スガオカ氏)
原子炉を点検している同僚の目がみるみる大きくなったと思うと彼がこう言いました
蒸気乾燥機の向きが反対に取り付けられているぞ、と。
もともとこの原発の中心部材には重大な欠陥があったのだ。
スガオカ氏は点検の主任だったので
正しく点検を行い処理をする責任があったのだが
彼の報告は、東電の気に入らなかった。
私たちは点検で亀裂を発見しましたが、東電は私たちにビデオでその部分を消すよう注文しました。
報告書も書くな、と言うのです。
私はサインしかさせてもらえませんでした。
私が報告書を書けば、180度反対に付けられている蒸気乾燥機のことも報告するに決まっていると知っていたからです。

(ハーノ記者)
では、嘘の文書を書くよう求めたわけですか?

(スガオカ氏)
そうです、彼らは我々に文書の改ざんを要求しました。

スガオカ氏は仕事を失うのを怖れて、10年間黙秘した。
GE社に解雇されて初めて彼は沈黙を破り日本の担当官庁に告発した。
ところが不思議なことに、告発後何年間もなにも起こらなかった。
日本の原発監督官庁はそれをもみ消そうとしたのだ。
2001年になってやっと、スガオカ氏は「同士」を見つけた。
それも日本のフクシマで、である。
18年間福島県知事を務めた佐藤栄佐久氏は当時の日本の与党、保守的な自民党所属だ。
佐藤氏は古典的政治家で皇太子夫妻の旅に随行したこともある。
始めは彼も、原発は住民になんの危険ももたらさないと確信していた。
それから、その信頼をどんどん失っていった。

(佐藤前知事)
福島県の原発で働く情報提供者から約20通ファックスが届きその中にはスガオカ氏の告発も入っていました。
経産省は、その内部告発の内容を確かめずにこれら密告者の名を東電に明かしました。
それからわかったことは、私も初めは信じられませんでした。
東電は、報告書を改ざんしていたというのです。
それで私は新聞に記事を書きました。
そんなことをしていると、この先必ず大事故が起きる、と。

それでやっと官僚たちもなにもしないわけにはいかなくなり
17基の原発が一時停止に追い込まれた。
調査委員会は、東電が何十年も前から重大な事故を隠蔽し安全点検報告でデータを改ざんしてきたことを明らかにした。
それどころか、フクシマでは30年も臨界事故を隠してきたという。
社長・幹部は辞任に追い込まれ、社員は懲戒を受けたが皆新しいポストをもらい、誰も起訴されなかった。
一番の責任者であった勝俣恒久氏は代表取締役に任命された。
彼らは佐藤氏に報告書の改ざんに対し謝罪したが佐藤氏は安心できず、原発がどんどん建設されることを懸念した。
そこで佐藤氏は日本の原発政策という「暗黙のルール」に違反してしまった。
2004年に復讐が始まった。

(佐藤前知事)
12月に不正な土地取引の疑いがあるという記事が新聞に載りました。
この記事を書いたのは本来は原発政策担当の記者でした。
この疑惑は、完全にでっち上げでした。
弟が逮捕され、首相官邸担当の検察官が一時的に福島に送られて検事を務めていた。
彼の名はノリモトという名で
遅かれ早かれ、お前の兄の知事を抹殺してやる、と弟に言ったそうです。
事態は更に進み、県庁で働く200人の職員に圧力がかかり始めました。
少し私の悪口を言うだけでいいから、と。
中には2、3人、圧力に耐え切れずに自殺をする者さえ出ました。
私の下で働いていたある部長は、いまだ意識不明のままです。

それで、同僚や友人を守るため、佐藤氏は辞任した。
裁判で彼の無罪は確定されるが
しかし沈黙を破ろうとした「邪魔者」はこうして消された。
これが、日本の社会を牛耳る大きなグループの復讐だった。
そしてこれこそ、日本で原子力ムラと呼ばれるグループである。

(菅前首相)
ここ10~20年の間、ことに原子力の危険を訴える人間に対する
あらゆる形での圧力が非常に増えています。
大学の研究者が原発には危険が伴うなどとでも言おうものなら出世のチャンスは絶対に回ってきません。
政治家はあらゆる援助を電力会社などから受けています。
しかし、彼らが原発の危険性などを問題にすれば、そうした援助はすぐに受けられなくなります。
反対に、原発を推進すれば、多額の献金が入り込みます。
それは文化に関しても同じでスポーツやマスコミも含みます。
このように網の目が細かく張りめぐらされて原発に対する批判がまったくなされない環境が作り上げられてしまいました。
ですから原子力ムラというのは決して小さい領域ではなくて国全体にはびこる問題なのです。
誰もが、この原子力ムラに閉じ込められているのです。

東電から献金を受け取っている100人以上の議員に菅首相は立ち向かった。
その中には前の首相もいる。やはり彼と同じ政党所属だ。
ネットワークは思う以上に大きい。
多くの官僚は定年退職すると、電事業関連の会社に再就職する。
1962年以来東電の副社長のポストは原発の監査を行うエネルギー庁のトップ官僚の指定席だ。
これを日本では天下り、と呼んでいる。
しかし反対の例もある。
東電副社長だった加納時男氏は当時与党だった自民党に入党し12年間、日本のエネルギー政策を担当し
それからまた東電に戻った。
このネットワークについて衆議院議員の河野太郎氏と話した。
河野氏の家族は代々政治家で彼の父も外相を務めた。
彼は、第二次世界大戦後日本を約60年間に渡り支配した自民党に所属している。
原発をあれだけ政策として推進してきたのは自民党である。

(河野議員)
誰も、日本で原発事故など起こるはずがない、と言い続けてきました。
だから、万が一のことがあったらどうすべきか、という準備も一切してこなかったのです。
それだけでなく、原発を立地する地方の行政にも危険に対する情報をなにひとつ与えてこなかった。
いつでも、お前たちはなにも心配しなくていい
万が一のことなど起こるはずがないのだから、と。
彼らはずっとこの幻想をばらまき事実を歪曲してきた
そして今やっと、すべて嘘だったことを認めざるを得なくなったのです。

この雰囲気が2011年3月11日に壊れた。
日本がこれまでに遭遇したことのない大事故が起きてからだ。
14時46分に日本をこれまで最大規模の地震が襲った。
マグニチュード9だった。
しかし、地震は太平洋沖で始まったその後のホラーの引き金に過ぎなかった。
時速数百キロという激しい波が津波となって日本の東部沿岸を襲った。
津波は場所によっては30メートルの高さがあり町や村をのみこみ消滅させてしまった。
約2万人の人がこの津波で命を失った。
そして福島第一にも津波が押し寄せた。
ここの防波堤は6メートルしかなかった。
津波の警告を本気にせず処置を取らなかった東電や原発を監査する当局は
警告を無視しただけでなく、立地場所すら変更していたのだ。

(菅前首相)
もともとは、原発は35mの高さに建てられる予定でした。
しかし標高10mの位置で掘削整地しそこに原発を建設したのです。
低いところの方が冷却に必要な海水をくみ上げやすいという理由で。
東電がはっきり、この方が経済的に効率が高いと書いています。

巨大な津波が、地震で損傷を受けた福島第一を完全ノックアウトした。
まず電源が切れ、それから非常用発電機が津波で流されてしまった。
あまりに低い場所に置いてあったからである。
電気がなければ原子炉冷却はできない。

(菅前首相)
法律ではどの原発もオフサイトサンターを用意することが義務付けられています。
福島第一ではその電源センターが原発から5キロ離れたところにあります。
これは津波の後、1分と機能しなかった。
それは職員が地震があったために、そこにすぐたどりつけなかったからです。
それで電源は失われたままでした。
こうして送電に必要な器具はすべて作動しませんでした。
つまりオフサイトサンターは、本当の非常時になんの機能も果たさなかったということです。
法律では原発事故と地震が同時に起こるということすら想定していなかったのです。

菅直人はこの時、原発で起こりつつある非常事態について、ほとんど情報を得ていなかった。
首相である彼は、テレビの報道で初めて、福島第一で爆発があったことを知ることになる。

(菅前首相)
東電からは、その事故の報道があって1時間以上経ってもなにが原因でどういう爆発があったのかという説明が一切なかった。
あの状況では確かに詳しく究明することは難しかったのかもしれないが、
それでも東電は状況を判断し、それを説明しなければいけなかったはずです。
しかし、それを彼らは充分に努力しませんでした。

2011年3月15日、災害から4日経ってもまだ
東電と保安院は事故の危険を過小評価し続けていた。
しかし東電は菅首相に内密で会い、職員を福島第一から撤退させてもいいか打診した。
今撤退させなければ、全員死ぬことになる、というのだ。

(菅前首相)
それで私はまず東電の社長に来てもらい、撤退はぜったい認められない、と伝えた。
誰もいなくなればメルトダウンが起き、そうすれば莫大な量の放射能が大気に出ることになってしまう。
そうなってしまえば広大な土地が住めない状態になってしまいます。

菅は初めから東電を信用できず、自分の目で確かめるためヘリコプターで視察した。
しかし首相である彼にも当時伝えられていなかったことは、フクシマの3つの原子炉ですでにメルトダウンが起きていたということだ。
それも災害の起きた3月11日の夜にすでに。

(菅前首相)
東電の報告にも、東電を監査していた保安院の報告にも、燃料棒が損傷しているとかメルトダウンに至ったなどということは一言も書かれていなかった。
3月15日には、そのような状況にはまだ至っていないという報告が私に上がっていました。

事故からほぼ1年が経った東京。
世界中であらゆる専門家が予想していたメルトダウンの事実を東電が認めるまでなぜ2ヶ月も要したのか、私たちは聞こうと思った。
自然災害が起きてからすぐにこの原発の大事故は起きていたのである。

(ハーノ記者)
「原子炉1号機、2号機そして3号機でメルトダウンになったことを、東電はいつ知ったのですか」

(東電・松本氏)
「私どもは目で見るわけにはいきませんが、上がってきましたデータをもとに事態を推定し燃料棒が溶けおそらく圧力容器の底に溜まっているだろう、という認識に達したのは5月の初めでした。」

膨大なデータに身を隠そうとする態度は今日も変わらない。
東電は、毎日行う記者会見でこれらのデータを見せながら、事態はコントロール下にあると言い続けている。
しかしこれらのデータの中には、本当に責任者たちはなにをしているのかわかっているか、疑いたくなるような情報がある。
たとえばスポークスマンはついでのことのように、放射能で汚染された冷却水が「消えてしまった」と説明した。 
理由は、原発施設ではびこる雑草でホースが穴だらけになっているという。

(ハーノ記者)
「放射能で汚染された水を運ぶホースが
雑草で穴が開くような材料でできているというのですか?」

(東電・松本氏)
「草地に配管するのは私たちも初めてのことですが、穴があくなどのことについては知見が不十分だったと思っています。」

しかし原発の廃墟をさらに危険にしているのは雑草だけではない。
私たちは富岡町に向かった。
ゴーストタウンだ。
原発廃墟の福島第一から7キロのところにある。
私たちはナカ氏に便乗した。
彼のような住民は、個人的なものをとりに行くためだけに短時間だけ帰ることが許されている。
彼は、地震に見舞われた状態のまま放り出された会社を見せてくれた。
今では放射能のため、ここに暮らすことはできない。

(ナカ氏)
この木造の建物はとても快適でした。
とても静かで、夏は涼しく、冬は暖かかった。
私たちは皆ここで幸せに暮らしていました。

80人の原発専門のエンジニアが彼のもとで働いており
原発事故後も、事故をできるだけ早く収束しようと努力している。
ナカ氏と彼の社員は、原発廃墟で今本当になにが起きているのか知っている。

(ナカ氏)
私たちの最大の不安は、近い将来、廃墟の原発で働いてくれる専門家がいなくなってしまうことです。
あそこで働く者は誰でも、大量の放射能を浴びています。
どこから充分な数の専門家を集めればいいか、わかりません。

しかし、まだ被爆していない原発の専門家を集めなければ事故を収束するのは不可能だ。
例えこれから40年間、充分な専門家を集められたとしても、日本も世界も変えてしまうことになるかもしれない一つの問題が残る

(ハーノ記者)
今原発は安全なのですか?

(ナカ氏)
そう東電と政府は言っていますが
働いている職員はそんなことは思っていません。とても危険な状態です。
私が一番心配しているのは4号機です。
この建物は地震でかなり損傷しているだけでなく、この4階にある使用済み燃料プールには約1300の使用済み燃料が冷却されています。
その上の階には新しい燃料棒が保管されていて、非常に重い機械類が置いてあります。
なにもかもとても重いのです。もう一度大地震が来れば建物は崩壊してしまうはずです。
そういうことになれば、また新たな臨界が起こるでしょう。

このような臨界が青空の下で起これば、日本にとって致命的なものとなるだろう。
放射能はすぐに致死量に達し、原発サイトで働くことは不可能となる。
そうすれば高い確率で第1、2、3、 5、 6号機もすべてが抑制できなくなり、まさにこの世の終わりとなってしまうだろう。
東京で著名な地震学者の島村英紀氏に会った。
2月に東大地震研が地震予知を発表したが、それによれば75%の確率で4年以内に首都を直下型地震が襲うと予測されている。

(ハーノ記者)
このような地震があった場合に原発が壊滅して確率はどのくらいだとお考えですか?

(島村教授)
-はい、とても確率は高いです。

(ハーノ記者) 
-どうしてですか?

(島村教授)
計測している地震揺れ速度が、これまでの予測よりずっと速まってきています。
私たちはここ数年千以上の特別測定器を配置して調査してきましたが
それで想像以上に地震波が強まり、速度も増していることがわかったのです。

これは日本の建築物にとって大変な意味を持つだけでなく、原発にとっても重大な問題となることを島村氏は説明する。

(島村教授)
これが原発の設計計算です。
将来加速度300~450ガルの地震が来ることを想定しています。
そして高確率で発生しないだろう地震として600ガルまでを想定していますが
この大きさに耐えられる設計は原子炉の格納容器だけで
原発のほかの構造はそれだけの耐震設計がされていないのです。
しかし私たちの調査では、最近の地震の加速度がなんと4000ガルまで達したことがわかっています。
想定されている値よりずっと高いのです。

(ハーノ記者) 
電気会社は、それを知って増強をしなかったのですか?

(島村教授)
今のところ何もしていません、不十分であることは確かです。
これだけの地震に耐えられるだけの設計をしようなどというのは、ほとんど不可能でしょう。

ここは原発廃墟から60キロ離れた場所だ。
フクシマ災害対策本部では東電、保安院、福島県庁が共同で原発の地獄の炎を鎮火するための闘いの調整をはかっている。
私たちは東電の災害対策部責任者にインタビューした。
ことに彼に訊きたいのはどうやって今後これだけ損傷している原発を大地震から守るつもりなのか、ということだ。
ことに、危ぶまれている4号機について訊いた。

(東電・白井氏)
4号機の使用済み燃料プールには夥しい量の使用済み燃料が入っています。
これをすべて安全に保つためには、燃料プールの増強が必要です。
燃料プールのある階の真下に、新しい梁をつけました。

(ハーノ記者) 
原発はほとんど破壊したといってもいいわけですが
原発が健在だった1年前ですら大地震に耐えられなかった構造で
どうやって次の地震に備えるつもりなのでしょうか?

(東電・白井氏)
我々は耐震調査を4号機に限らず全体で行いました。
その結果、問題ないという判断が出ています。

(ハーノ記者) 
でも地震学者たちは4000ガルまでの地震加速度が測定されていて、これだけの地震に耐えられるだけの原発構造はないと言っています。
半壊状態のフクシマの原発の真下でそのような地震が来ても全壊することはないと、なぜ確信がもてるのですか?

(東電・白井氏)
その4000ガルという計算は別の調査ではないでしょうか。
それに関しては、私は何とも言いかねます。

(ハーノ記者) 
原発を日本で稼動させるだけの心構えが、東電にできているとお考えですか?

(東電・白井氏)
それは答えるのが難しいですね。

(ナカ氏)
これがやってきたことの結果です。
この結果を人類はちゃんと知るべきだと思います。
一緒に未来の政策をつくっていくことができるように
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*********************
転載終わり

注釈)
 東京電力は2014年12月20日、福島第1原子力発電所4号機の使用済み核燃料プールから、全ての核燃料を取り出す作業を終えたと発表しました。重要工程の一つが完了しましたが、放射線量の高い1~3号機からの核燃料取り出しはについては目途が立っていません。

最後に:
 本記事の拡散を是非ともお願い致します。同じ間違いを人類がこれ以上繰り返さないために、ご協力をお願いします。

以上

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放射線の健康被害を防ぎたいなら、この国連報告が役立つでしょう。政府が聞きたくない忠告を紹介。

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 福島原発事故が発生して、すでに6年近くが経過し、事故の深刻さが報道されることはほとんど無くなった。もう事故は収束したのだから安心だと言わんばかりである。そればかりか、原発事故そのものも風化し、人々の記憶から消えつつある。しかし実際には、福島原発からは毎日大量の放射性物質が環境中に漏れ続けており、収束の目途は全く立っていない。東日本を中心に大量にばらまかれた放射性物質は人々の健康を確実に蝕んでいる。

写真(放射性セシウムによる土壌汚染) 出典:IPPNW-Report “Health consequences resulting from Fukushima Update 2015”

 福島原発事故以前は、放射線による被ばく限度は年間1ミリシーベルトであった(外部被ばく)。しかし事故後は、緊急時のみに適用される年間20ミリシーベルトに引き上げられ、それが今日まで続いている。原子力緊急事態宣言が2011年3月に発令され、それが今日まで解除されずに継続中だからこそ可能な施策なのだ。

 日本政府は今後も原子力緊急事態宣言を継続し、ずっと年間20ミリシーベルト基準を維持したいようだ。なぜか?基準を年間1ミリシーベルトにした場合よりも避難対象地域を大幅に狭めることができるからだ。対象地域を縮小できれば避難者数も少なくでき、賠償金や支援金を節約できる。(年間1ミリシーベルト以下をキチンと守っていたら、強制的に数百万人を避難させなければならない。)

 年間20ミリシーベルトを超える地域の住民に対しては避難指示が出された。そして、年間20ミリシーベルト以下の地域の住民たちも自主的に避難する者が続出した。政府の言うことを信用せず、健康被害を避けることを最優先にして勇気ある判断をした人たちだ。これら原発避難者たちは10万人以上といわれているが、正確な数はつかめていない。

 2015年の春以降に安倍政権は、「復興加速化」「自立」を前面に打ち出し、避難の終了を避難者に対して迫っている。「帰還困難地域」(年間50ミリシーベルト超、事故後6年が経過しても年間20ミリシーベルトを下回らない恐れがある地域)を除いて、2017年3月までに避難指示を解除する方針だ。福島県も2017年3月までに、自主避難者への住宅提供を打ち切る方針を示した。生活を支えるための金銭的支援は不十分極まりないのだが、それすら撤廃・縮小されるのだ。「放射能の線量が高くても元の住居に戻れ。避難場所に留まりたいならば支援はしない。自己責任だ。」というメッセージである。

写真(福島復興・避難指示解除のニュース) 出典:FNN

 言うまでもなく、これら安倍政権の政策は「健康を享受する権利」を侵害している。

 2011年3月に福島原発事故が発生したが、2012年11月15日~26日、国連人権理事会特別報告者アナンド・グローバー氏が来日し、調査報告をしたことをご存じだろうか?以下のビデオをご覧頂きたい。

 この報告の中で、アナンド・グローバー氏は、東日本大震災以降、被災者たちの「健康を享受する権利」が守られていないことを指摘し、日本政府に対策を要請している。

 以下に、ビデオ字幕の書き起こしを記す。書き起こしは次のリンク先から引用している。

<会見前半>「日本政府に要請します…」国連人権理事会特別報告者 アナンド・グローバー 氏会見11/26(内容書き出し)

引用始め
***********************
原発事故の直後には、放射性ヨウ素の取り込みを防止して甲状腺がんのリスクを低減するために、被ばくした近隣住民の方々に安定ヨウ素剤を配布する、というのが常套手段です。
私は、日本政府が被害に遭われた住民の方々に安定ヨウ素剤に関する指示を出さず、配布もしなかったことを残念に思います。
にもかかわらず、一部の市町村は独自にケースバイケースで安定ヨウ素剤を配布しました。

災害、なかでも原発事故のような人災が発生した場合、政府の信頼性が問われます。
従って、政府が正確な情報を提供して、住民を汚染地域から避難させることが極めて重要です。
しかし、残念ながらSPEEDIによる放射線量の情報、および放射性プルームの動きが直ちに公表されることはありませんでした。
さらに避難対象区域は、実際の放射線量ではなく、災害現場からの距離および放射性プルームの到着範囲にもとづいて設定されました。
従って、当初の避難区域はホットスポットを無視したものでした。
これに加えて、日本政府は避難区域の指定に年間20ミリシーベルトという基準値を使用しました。
これは、年間20ミリシーベルトまでの実行線量は安全であるという形で伝えられました。

また、学校で配布された副読本などのさまざまな政府刊行物において、「年間100ミリシーベルト以下の放射線被ばくが、癌に直接的につながるリスクがあることを示す明確な証拠はない」と発表することで状況はさらに悪化したのです。

年間20ミリシーベルトという基準値は、1972年に定められた原子力業界安全規制の数字と大きな差があります。
原子力発電所の作業従事者の被ばく限度(管理区域内)は「年間20ミリシーベルト、5年間で累計100ミリシーベルトを超えてはならない」と法律に定められています。
3カ月間で放射線量が1.3ミリシーベルトに達する管理区域への一般市民の立ち入りは禁じられており、作業員は当該地域での飲食、睡眠も禁止されています。
また、被ばく値が年間2ミリシーベルトを超える管理区域への妊婦の立ち入りも禁じられています。

ここで思い出していただきたいのは、チェルノブイリ事故のあった際、強制移住の基準値は土壌汚染レベルとは別に、年間5ミリシーベルト以上であったという点です。
また、多くの疫学研究において、年間100ミリシーベルトを下回る低線量放射線でも、癌、その他の疾患が発生する可能性があるという指摘がなされています。
研究によれば、疾患の発症に下限となる放射線基準値はないのです。

残念ながら、政府が政策で定めた現行の限界線量と、国内の業界安全規制で定められた限界線量、チェルノブイリ事故時に用いられた放射線量の限界値、そして、疫学研究の知見との間には一貫性がありません。
これが多くの地元住民の間に混乱を招き、政府発表のデータや方針に対する疑念が高まることに繋がっているのです。
これに輪をかけて、放射線モニタリングステーションが、監視区域に近接する区域のさまざまな放射線量レベルを反映していないという事実が挙げられます。
その結果、地元住民の方々は、自分たちの放射線量をモニタリングするために近隣地域の放射線量のモニタリングを自ら行っているという状況にあります。

訪問中、私はそうした差異を示す多くのデータを見せてもらいました。
こうした状況において、私は日本政府に対して、住民が測定したものも含め、すべての有効な独立データを取り入れ公にする事を要請いたします。

健康を享受する権利に照らして、日本政府は全体的かつ包括的なスクリーニングを通じて、放射線汚染区域における放射線による健康への影響をモニタリングし、適切な処置を取るべきです。
この点に関しては、日本政府はすでに健康管理調査を実施しています。
ただし、同調査の対象は、福島県民、および事故発生時に福島県にいた人々に限られています。
そこで私は日本政府に対して、健康調査を放射線汚染地域全体において実施することを要請しいたます。
これに関連して、福島県の健康管理調査の質問回答率は僅か23%余りと、大変低い数値でした。

また、健康管理調査は子どもを対象とした甲状腺検査、全体的な健康診査、メンタル面や生活習慣に関する調査、妊産婦に関する調査に限られています。
残念ながら、調査範囲が狭いのです。

これは、チェルノブイリ事故の教訓を十分活用しておらず、また、低線量放射線地域、たとえば年間100ミリシーベルトを下回る地域でさえも、癌その他の疾患の可能性があることを指摘する疫学研究を無視しているためです。
健康を享受する権利の枠組みにしたがい、日本政府に対して慎重に慎重を重ねた対応を取ること、また、包括的な調査を実施し、長時間かけて内部被ばくの調査とモニタリングを行うよう推奨いたします。

自分の子どもが甲状腺検査を受け、基準値を下回る程度の大きさののう胞や結節の疑いがあるという診断を受けた住民からの報告に、私は懸念を抱いています。

検査後、ご両親は二次検査を受ける事も出来ず、要求しても診断書も受け取れませんでした。
事実上、自分たちの医療記録にアクセスする権利を否定されたのです。
残念なことにこれらの文書を入手するためには、煩雑な情報公開請求の手続きが必要なのです。

政府は原子力発電所作業員の放射線による影響のモニタリングについても、特に注意を払う必要があります。
一部の作業員は、極めて高濃度の放射線に被曝していました。
何重もの下請け会社を介在して、大量の派遣作業員を雇用しているという事を知り心が痛みました。

その多くが短期雇用で、雇用契約終了後に長期的な健康モニタリングが行われることはありません。
日本政府に対してこの点に目を背けることなく、放射線に被ばくした作業員全員に対してモニタリングや治療を施すよう要請いたします。

日本政府は避難者の方々に対して、一時避難所あるいは仮設住宅を用意しています。
しかし、住民の方々によれば、避難所は障害者向けにバリアフリー環境が整っておらず、また、女性や小さな子どもが利用することに配慮したものでもありませんでした。

悲しい事に、原発事故発生後に住民の方々が避難した際、家族が別々にならなければならず、
夫と妻、夫と母と子ども、およびお年寄りが離れ離れになってしまう事態に繋がりました。
これが、互いの不調和、不和を招き、離婚に至るケースすらありました。
苦しみや精神面での不安につながったのです。
日本政府はこれらの重要な課題を早急に解決しなければなりません。

食品の放射線汚染は長期的な問題です。
日本政府が食品安全基準値を1kgあたり500ベクレルから100ベクレルに引き下げたことは称賛に値します。
しかし、各県ではこれよりも低い水準値を設定しております。
さらに住民はこの基準の導入について不安を募らせています。
日本政府は早急に食品安全の施行を強化すべきです。

また、日本政府は土壌汚染への対応を進めています。
長期的目標として、汚染レベルが年間20ミリシーベルト未満の地域の放射線レベルは1ミリシーベルトまで引き下げる。
また、年間20~50ミリシーベルトの地域については
2013年末までに年間20ミリシーベルト未満に引き下げる、という具体的政策目標を掲げています。

ただ、ここでも残念なのは、現在の放射線レベルが年間20ミリシーベルト未満の地域で年間1ミリシーベルトまで引き下げるという目標について、具体的なスケジュールが決まっていないという点です。
さらに、他の地域については、汚染除去レベル目標は年間1ミリシーベルトを大きく上回る数値に設定されています。

住民は、安全で健康的な環境で暮らす権利があります。
したがって、日本政府に対して他の地域について、放射線レベルを年間1ミリシーベルトに引き下げる明確なスケジュール、指標、ベンチマークを定めた除染計画を導入することを要請いたします。

汚染除去の実施に際しては、専用の作業員を雇用し、作業員の手で実施される予定であるということを知り、安心いたしました。
しかし、一部の除染作業が住民自身の手で、しかも適切な設備や放射線被ばくに伴う悪影響に関する情報もなく行われているのは残念なことです。

また日本政府は、全ての避難者に対して経済的支援や補助金を継続、または復活させ、避難するのかそれとも自宅に戻るのか、どちらを希望するか、避難者が自分の意思で判断できるようにするべきです。
これは日本政府の計画に対する避難者の信頼構築にもつながります。

訪問中多くの人々が、東京電力は原発事故の責任に対する説明義務を果たしていないことへの懸念を表明されました。
日本政府が東京電力の株の大多数を所有していること、これは突き詰めれば納税者がつけを払わされる可能性があるということです。
健康を享受する権利の枠組みに於いては、法的な責任を免れない行為をした関係者に対し説明責任を定めています。
従って日本政府は、東京電力も説明責任があることを明確にし、納税者が最終的な責任を負わされることのないようにしなければなりません。

訪問中、被害にあわれた住民の方々、特に障害者、若い母親、妊婦、子ども、お年寄りなどの方々から、「自分たちに影響が及ぶ決定に対して発言権がない」という言葉を耳にしました。
健康を享受する権利の枠組みに於いては、地域に影響が及ぶ決定に際して、そうした影響が及ぶ全てのコミュニティが決定プロセスに参加するよう国に求めています。
つまり、今回被害に遭われた人々は、意思決定過程はもちろん、実行、モニタリング、説明責任プロセスにも参加する必要があるということです。
こうした参加を通じて、決定事項が全体に伝わるだけではなく、被害に受けたコミュニティの人々の政府に対する信頼強化にもつながるのです。
これは政府が、効率的に災害からの復興を成し遂げるためにも必要であると思われます。

日本政府に対して、被害に遭われた人々、特に社会的弱者が、すべての意思決定過程に十分に参加できるよう要請いたします。
こうしたプロセスには、健康調査、避難所、除染のあり方などに関する意思決定への参加が挙げられます。

この点から、「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」が2012年6月に制定されたことを歓迎します。
この法律は原子力事故により影響を受けた人々の支援及びケアに関する枠組みを定めたものです。
同法はまだ実行に移されていません。
私は日本政府に対して同法を早急に施行する方策を講じることを要請いたします。
日本政府にとって、社会的弱者を含め被害を受けた地域が十分に参加する形で、
基本方針や関連規制の枠組みを定めるよい機会になるでしょう。
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引用終わり

 安倍政権や御用マスコミによる情報隠ぺいに慣らされている人たちは、グローバー氏の報告内容を「風評被害だ」という常套句で非難するかもしれない。原発マフィアたちのブラックプロパガンダは強力だからやむを得ない面もある。しかし、思考停止を免れ、グローバー氏の忠告を理解できる知性を持っている人ならば、事態の深刻さをなるべく多くの人に広めて頂きたいと思う。

以上

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地震大国日本は、高レベル放射性廃棄物を10万年以上管理することができるのか?

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 原子力発電所から生み出される大量の核のゴミをどのように処分すればいいのか?特に、高レベル放射性廃棄物の最終処分方法は頭の痛い問題です。10万年先までどのように責任を持てばいいのでしょうか?今回は、この問題を扱ったYouTubeビデオを紹介します。

2011年8月2日、読売テレビ「かんさい情報ネットTen!」

以下、書き起こしです。

書き起こし
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司会者:
「行き場のない核のゴミ。原発の根本的な問題に迫ります。これは、東京電力が今日公開した、福島第一原発の写真です。この赤い部分で、測定できる上限の値、1時間当たり1万ミリシーベルトを超えています。これは、直接被ばくすると死亡するという数字なんですが、これと同じレベルの放射能を出し続けているものがあります。
原発を動かせば必ず出る核のゴミ。その行方を追いました。」

ナレーター:
「京都大学原子炉実験所。小出裕章助教が調べているのは、放射能に汚染された福島の土だ。」

小出氏:
「これは、福島県の避難地域でもなんでもないですよ。要するに普通に人々が住んでいる土地の土ですけれども。私なんかが普段、計っている放射能に比べれば遥かに高いです。」

小出氏:
「セシウム134と137があるな、ということがすぐわかります。」

ナレーター:
「原子力の研究者だからこそ、その危険性を熟知する小出氏。20年以上も前から原発が生み出す核のゴミの問題を訴え続けてきた。」

小出氏:
「原子力というものを使ってしまうと、放射性廃物が、いやおうなく、できてしまうということは分かっている。そしてそれに対して自然に浄化作用がないということも、わかっている。まあ昔から原子力発電というのは、トイレのないマンションだと言われてきたわけですね。」

写真(小出裕章氏)

ナレーター:
「(福島原発事故が起こった)あの日、原発の安全神話は崩壊した。爆発とともにまき散らされた放射性物質で、周辺のガレキや土壌は汚染され、今も放置されたままだ。取り除くのが難しい放射能。
では、そもそも各地の原発で使われた使用済み核燃料等、汚染された核のゴミを、国はどう処理してきたのだろうか?」

レポーター:
「こちらが(青森県)六ヶ所村にある原子力関連施設です。出入り口には、厳しい警備が引かれています。」

ナレーター:
「甲子園球場70個分の広大な敷地。全国の原発で出た使用済み核燃料が集められる、いわば核のゴミ置き場だ。
実は地震の際、この施設も一時電源を失った。幸い、非常用電源が働いたが、万が一事故が起きれば、その影響は計り知れない。
さらに問題なのが、使用済み核燃料から取り出される物質だ。それが、高レベル放射性廃棄物。」

ナレーター:
「ウラン鉱山から取り出され精製された核燃料は、原発で使用される。使用済み燃料はフランスやイギリスの再処理施設に運ばれ、まだ使用できるウランなどが取り出されて、再び発電に使われる。再処理の際に、使えないゴミとして出てくるのが、高レベル放射性廃棄物だ。」

図(核燃料の流れ)

(質問:今保管されてるとはいえ、高レベル放射性廃棄物に人間が近づくということは?)
小出氏:
「もちろん出来ません。すぐに死んでしまうというほどの、ものすごい放射能の塊です。」

ナレーター:
「六ヶ所村には、1年に数回、高レベル放射性廃棄物が運び込まれる。その量はすでに700トンを超えているが、行き先が決らないまま、国との取り決めで一時保管されているのが現状なのだ。」

小出氏:
「とりあえず50年間、とっておこうという形で保存されています。では、そのゴミは一体どうするのかというと、10万年あるいは100万年にわたって、生命環境から隔離を続けなければいけないというもの、なのですね。」

ナレーター:
「なぜ、行き先が無いのか?それは、国が原発の建設を進める一方で、処分方法に関する議論を後回しにしてきたためだ。
これは、1975年に国が公表した原子力白書。原発の稼働から10年経ってもなお、最終的な処分方法を決めかねていたことが読み取れる。
1980年代、原子炉の設計をしていた技術者は、当時のことをこう語る。」

元原子炉設計士の後藤政志博士:
「とりあえず放っておこう。考えたくない。正直言うと、考えないで来ている。皆、お互いに。ちょっと後にしようよ、その件は。で、保管してドンドン増えてきて、どうしようどうしよう、となった。だから、原子力に関していうと、元々、入り口からして成立していないんですよ。「トイレのないマンション」と言いますけれど、そのまま来ちゃってるんですよ。」

ナレーター:
「2000年、国はようやく、処分方法を決定。最終的に、地下300メートルより深い地層へ埋めるという地層処分を法律で決めた。
これは、原子力発電環境整備機構、通称NUMOが作成した地層処分を紹介するビデオ。
NUMOは2000年の設立以降、地層処分を行う施設、いわゆる最終処分場の建設場所を探し続けている。」

ナレーター:
「2007年、高知県東洋町が、全国で初めて処分地に名乗りを上げたが、住民による猛烈な反対運動の末、町長は処分場から手を引いた。
その後、候補地は一つも現れず、処分場が決まる見通しは全く立っていない。」

ナレーター:
「取材班は、岐阜県にある国の研究施設へと向かった。(瑞浪超深地層処分研究所)
ここでは、自治体の許可を得て、試験的に地下に空洞を作り、地層への影響を調べている。
エレベーターに乗り数分、地下300メートルに到着した。」

案内者:
「湿度は、構内は100%です。基本的に地下水が出ますので、湿度はほとんど100%だと思って頂いて結構です。」

ナレーター:
「花崗岩の岩盤をくり抜いて出来た地下空間。周りはコンクリートで固められているが、所々、地下水が溢れ出していた。
国はこうした場所に、高レベル放射性廃棄物を、放射能が漏れ出さないような容器に入れて埋める考えで、安全性についても確立されているとしている。
地下深く埋められた廃棄物は、その後、どのように管理するのか?」

NUMOの広報部長:
「埋め戻して、管理しなくてもいいよという所になって閉鎖ですね。ここまでが大体100年かな。あと管理として300年くらい一応は考えていますが、今のところは100年の予定です。」

質問:
「言葉は悪いかもしれませんけど、放置する段階がいつか来るということですか?」

NUMOの広報部長:
「おっしゃる通りです。」

写真(NUMOの広報部長)

ナレーター:
「放射能が自然と同程度のレベルに戻るまでに、数万年かかるとされる核のゴミ。しかし、国が管理を想定しているのは、わずか100年程度だという。」

小出氏:
「今の技術を以てすれば300メートルの地下に穴を掘って埋めるということは、不可能ではないと思います。しかしやったところで、そこでじっとしていて欲しいと願う期間が10万年とか100万年とかいう期間なのです。そういう長い期間にわたって、そこにじっとしていてくれるということを保証できる科学はないのです。だから私はやってはいけないと・・」

ナレーター:
「想定外との声もある福島での事故。しかしゴミの問題は、原発が生まれた40年前から存在していたにもかかわらず、先送りにされてきた。
そして、今、原発がかかえる根本的な問題から誰も目を背けることはできない。」

小出氏:
「多分一人ひとりのみなさんに、生きて行くということと密接に関係してる事柄だと私は思っていますので、そういう事に多くの人が気付いてくれるなら、廃絶できるだろうと思っています。」

スタジオでの追加説明要点:
(国は交付金をちらつかせて、自治体が、最終処分場の候補地として名乗りを上げるよう画策している。以下略。)
********************
書き起こし終わり

 この番組が放送された2011年当時は民主党政権であり、報道の自由度ランキングが高かったせいで、このような放送をマスコミが流していたのですね。

図(日本の報道の自由度ランキング推移:2017年) 出典:データを基に筆者が作成

 上のビデオを見れば、核のゴミの後始末がいかに深刻な問題か、お解りいただけると思います。日本は地震大国ですから、地層処分は無理ですね。このような現実を目にすると、原発の再稼働や輸出の議論などをする気になれません。論外だと思います。

写真(最大震度マップ) 出典:古地震.net

 福島原発事故後に、安倍政権は原発の再稼働や輸出を推進していますが、間違いなく原発マフィアの一味ですね。後先のことを考えない、目先の利益や享楽に身を投じるだけの堕落した人間性を垣間見る気がします。

 原発から出る核ゴミの後始末は地味なテーマだと思いますが、一人でも多くの人に興味を持ってほしいと思います。

他の関連ビデオリンク:

以上

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原発事故は現地住民の生活をどのように破壊したのか?棄民政策は戦前から続く日本の伝統か?

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 2017年3月31日に、福島原発事故による避難指示が解除された。年間20ミリシーベルト以下の地域であれば帰還してよいということだ。果たして、現地の様子はどうなっているのだろうのか?福島県飯舘村を現地取材した記事を見つけたので、その内容を紹介したい。

ジャパンタイムズの記事リンク
In Fukushima, a land where few return

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写真(除染作業で野積みされた廃棄物が飯舘村の風景を変えてしまった) 出典:KYODO

飯舘村のほとんどの地域で避難指示が解除されたが、人の姿はほとんど見られない。桜が満開でも家の中は空っぽだ。雑草が生い茂り、野生のイノシシの足跡が見られる。すでに別の地に居を構えている場合は帰還せず、古い家は取り壊すケースもある。

除染作業した場所の線量は、2011年の3月に比べかなり低くなっている。しかし、除染していない場所や、できない場所では線量が高いし、天候によって、その値は変動する。

2011年3月の福島原発爆発により放出された放射性物質は風によって流され、3月15日の夜、約45km離れた飯舘村で雨や雪と共に落下した。村民は高線量の中、何も知らずにそこに住み続け、政府が避難命令を出したのは1か月も後のことだった。

写真(飯舘村のモニタリングポスト。避難解除に先立って作られた)出典:KYODO

飯舘村の村長は、2012年の時点で、「5年以内に避難指示を解除し、この村を再生させる。」と村民に約束した。彼は一応、その約束を守ったことになる。新しい運動場、店、そして診療所もあるが、住民の姿は見当たらない。

人口6300人だった飯舘村は、かつて、日本でも有数の美しさを誇っていた。農業や牧畜が盛んだった。しかし、その面影を、現在は見ることができない。地表の多くは除染作業で剥がされ、牛も農家の姿もなく、トラクターは放置されたままだ。学校も空っぽ。唯一人がいるのは、老人ホームくらいだ。

写真(飯舘村にある閑散とした学校) 撮影:DAVID MCNEILL

飯舘村村長の弁:
「村は元通りにはならないだろう。別の方法を考えるしかない。」
「どうなるか分からないが、悲観的になっても始まらない。」
「二度と戻ってこない人たちもいるけど、故郷が無くなった訳じゃない。」

廃村するという選択肢が公の場で話し合われたことはないし、そんなこと言い出せる雰囲気ではない。2011年9月、民主党政権の大臣が「死の街」と発言した直後、辞任に追い込まれたことは記憶に新しい。

2015年9月に避難指示が解除された楢葉町は、除染を行い、新しいショッピングセンター、工場、幼稚園などを作ったものの、元の人口7400人のうち、せいぜい1500人程度しか戻ってこなかった。しかも、ほとんどが老人だ。

飯舘村に話を戻そう。除染費用は一世帯当たり2億円もかけたが、除染範囲は家の周り20メートルだけだ。飯舘村の3/4を占める森林は除染が出来ず、放射性物質が留まったままだ。風が吹けば放射性物質が舞い上がり、住宅地に降り注ぐことは避けられない。

住民の話:
「除染に大金かけても子供たちが戻ってくる訳でもないし、無駄金だよ。」

高濃度汚染地域にあえて住み続け、その結果、免疫系を損なった年配者もいる。子供が住める訳がない。

住民の話:
「かつては、自分たちで育てた野菜や畜産物を交換しながら助け合って暮らしていたが、もう望むべくもない。数百人くらい戻ってくるかもしれないが、老人ばかりだ。若者がいなければ村は存続できない。」

受け取った損害賠償金などを使い、数十キロメートル離れたところに家を買った人も多い。調査によると、帰還する意思がある人は30%にも満たないという。

住民の話:
「現状を考えると、やるせない気持ちになる。本音で話せる人が周りにいない。無理に話し合っても言い争いに終わることが多い。あいつはいくら金をもらったんだ?、みたいなことばかり考えている。欲求不満から他人につらく当たってしまい、そんな自分がイヤになる。」

飯舘村の村長の話
「原発事故以来、怒りと悲しみに暮れる住民と、政府・東電の間に入って調整してきた。政府は除染作業は終わったと言っているが、私としては足りないと思っているし、道路やインフラ整備の資金も必要だ。補償金で暮らす生活も、期間が長くなると抜け出せなくなってしまうので、そろそろ潮時かな。住民の帰還については、強制しているという印象を与えたくない。復興予算を使って、観光を盛んにしたい。避難解除はスタートに過ぎない。放射能の健康への悪影響については、考えは人それぞれだと思う。」

避難解除された地域に住んでいた数千人の住民たちは、来年、補償金の支給が打ち切られる。そのお金で、避難先の生活をしのいできたのだ。

今村前復興大臣の「自己責任」発言は、多くの住民の怒りを買った。お金という弱みを利用して、高線量地域へ強制帰還させる意図を感じたからだ。棄民政策と言ってもよい。

住民の話:
「政府は、原発事故が起こっても乗り越えられるということを示したいんだろう。全国の原発を再稼働するための環境整備だな。」

住民の話:
「村長への信頼は失われている。事故当時、彼は、高線量の数値を何とかして隠そうと躍起になっていたんだ。村長が会合を呼びかけても、参加者はわずかだ。会合を開いたという事実を作るためだけの会合さ。村長は村を救おうとしているが、実際は逆効果になっていると思う。」

写真:汚染土を詰めたフレコンバック(飯舘村)出典:KYODO

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 以上の記事を読んで、どう感じただろうか?私の感想は以下の通り。

・物理的な住環境だけでなく、人とのつながりなど精神面もズタズタにされた。
・放射性物質という目に見えない悪魔は、人々の生活を再起不能にする。
・「避難解除されて良かった、良かった」という、政府とマスコミの演出はウソである。現場に行き、現地の人に直接話を訊かないと、本当のことは分からない。

 次写真のような発言をする政治家に対して、飯舘村の人々は殺意を抱いたことだろう。

 現地の人は、下のような能天気で無責任な発言をする総理大臣に不信感を抱いただろう。

写真(福島原発事故により大量の放射性物質が放出されたが、健康問題は発生しないと安倍総理は断言した。)

 福島原発事故では責任者が誰一人として裁かれていないのは驚くべき事実だ。その一方で、賠償・廃炉のために電気料金が引き上げられても、国民はあっさり受け入れてしまっている。

写真(強制起訴される東京電力元幹部3人)

最後に:
 日本の権力層は戦前から、自己中心的で無教養の人間で占められてきた。国民の政治的無関心も手伝って、この「伝統」は現代までしっかり受け継がれてきている。権力層にとって国民は消耗品でしかなく、自分たちの権益を守るための道具でしかない。権力者にはいち早く危険情報が届き、自分たちは安全な場所でのうのうと暮らし、その一方で、国民を危険地帯に放置する(戦地では死亡の最大原因は餓死であった)。危険情報を隠ぺいした結果責任は問われず、説明責任すら放棄し逃げ回る。そしてその醜態を、国民は、低い投票率、もしくは惰性の投票行動で承認し続けている。

 日本国民の悲劇は、まだ当分続きそうである。

以上

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