【知的怠惰は身の破滅につながる】共産党と聞いただけで拒絶反応を示す人たちへ

写真(安保法制が可決成立した瞬間) 出典:sankei.com

写真(安保法制が可決成立した瞬間) 出典:sankei.com

 日本国民の政治的無関心が原因で、戦前回帰願望が強い安倍政権が誕生してしまいました。その傍若無人な独裁ぶりは、安保法制(=戦争法)の成立過程を振り返れば解ると思います。

 集会・デモ・署名集めなどの抗議活動は有効ですが、悪徳政治家達へ圧倒的多数という議席を与えてしまったら、憲法違反行為を阻止することはできないということが証明されました。彼らは、現在でも多数を占める政治的無関心層を温存するためにマスコミの統制を続けるでしょうし、国民の意思を反映できない選挙システムを変えることもありません。既得権益を自ら手放すことは100%あり得ないのです。

 主権を国民に取り戻したかったら、立憲主義を徹底させたかったら、悪徳政治家を選挙で落選させるしかないのです。幸い、日本ではそれが可能です。選挙制度すら存在しない国もあるのですから、日本は恵まれています。面倒臭がってはいけません。

 では、戦争法に反対した政党は政権の受け皿になれるのか?どこに投票すればいいのか判らない・・・、という声を良く聞きます。
主張が一貫していて、全国的に組織力があり、現実の選択肢の一つとなり得るのは日本共産党でしょう。調査能力が抜群であり、庶民の立場から様々な問題提起をしてくれるのでとても助かっています。

 経団連に媚びを売るような保守層の中には、日本共産党を毛嫌いする人が多いのは当然です。また、事情をよく知らないままに「共産党」という名前を聞いただけで拒絶反応を示す人も多いですね。残念なことです。そもそも、「私は○○党を支持する。理由は○○だ。」という政治談議を避けたがる風潮が日本社会に蔓延しています。これは恐ろしいことです。権力者から命令されなくても、国民自身が自主規制し、自発的隷従を選択しているのです。(戦争法をきっかけにして、徐々に変化しているとは思います。)

 日本共産党はどんな政党なのか?基本的な姿勢・方針・雰囲気などを把握するのに役立つビデオを以下に紹介します。

【5金スペシャルPart2】志位和夫氏:もしも共産党が政権の座に就いたなら(41分33秒)

 日本共産党委員長である志位和夫氏との対談です。ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司は決して共産党ベッタリという立場ではありませんが、ざっくばらんに意見の交換をしています。テーマとしては、・・・

・安保法制(=戦争法)
・日米同盟
・自衛隊
・憲法
・天皇制
・共産党という名前へのこだわり
・その他

 ビデオは40分程度ですが、志位和夫氏の人柄も何となく伝わってきます。

 日本共産党を含めた各野党が選挙協力することも、現実味を帯びてきました。自民・公明の悪徳政権をこのまま続けさせたら日本は確実に破滅するのですから、選挙協力は避けられません。志位和夫氏の柔軟な判断に敬意を表したいと思います。

志位和夫委員長の記者会見(54分46秒)

 経団連などの財界とは無縁の庶民でありながら、「共産党」という名前を聞いただけで拒絶反応を示し、その態度を変えようともしない人達は、問題意識や知的好奇心に乏しいのではないでしょうか。知的怠惰を続けても得することはありません。喜ぶのは権力者だけです。

 次の国政選挙では、日本共産党も含めて様々な情報を収集した上で、慎重な判断をするべきだと思います。棄権は最悪の選択です。

以上

コメント

  1. 山田潔 より:

    貴方のご意見に賛同します。私はかろうじて戦後生まれですが、二度と戦争はさせてはならないと思います。篠山では今日戦後70年を語るリレートークが開催されました。若い人達も初めて参加されたようです。皆さんは一様に戦争へと突き進む不安を語ってくれました。今の政府は退陣させるべきです。是非とも国民目線に立った連合政権を早急に作るべきだと思います!

    • 土屋浄 より:

      あなたの意見に同意します。
      蛇足ですが、国民の思想状況を解釈するでなく変える視点から見ることが大切かと思います。ある偉い人が言ったそうです。「その国の支配的思想は支配層の思想だ」と。実際メディアを通して、アメリカの眼鏡を通して世界をみる、財界・大企業とそのブレーンの考え方で物事を判断するように仕向けられていますよね。力の差は歴然ですが、情報戦、広報戦で対極の見方、考え方を少しでも浸透させる闘いがカギではないでしょうか。共産党の赤旗を増やす粘り強い努力は貴重だと思います。

  2. 松本 武士 より:

    問題意識や知的好奇心に乏しいという面もありますが、
    以下のような信念が横たわっていることで
    考えることに対して抑止力が掛かっているようにも思えます。

    ・基礎的な教養の不足(問題意識として捉えることができる基礎的な知見がない。)
    ・過去のイメージに対する執着(これは出所した元受刑者に対する偏見という形でも見られます。)
    ・権威主義(権威・権力を無謬の存在として信奉ないしは依存するため、全く疑問に思わない)

    これらの事から反共意識が形成されていきます。

    1.戦前の価値観の残滓、権力には反抗してはならないという信念
      (特に治安維持法違反で多くの逮捕者を出したことによる犯罪集団のイメージ)
     権力に反してはならないというのは権威主義になり、
     そこから権威に対する無謬性を信じることで思考停止の引き金にもなります。

    2.平等は悪だという信念
    新自由主義や優生学を支持していると、この点が浮き彫りになる。
    競争を重視しているのは、万事を弱肉強食・適者生存の論理で捉えている。
    天賦人権説を真っ向から否認する者も少なくない。

    3.革命は悪だという信念
    史的に見ても合法的な救済手段が存在しないために実力行使に出たのが
    歴史上における革命の性質であるが、その点を考慮せず単純に暴力は悪と言い切ってしまう考えの浅さ。
    なぜそうなったかという背後関係、社会的発展をもたらした影響について知ろうともしない。

    近年競争主義が蔓延しているのもあり、2による偏見が多く見られ、
    天賦人権説を空理空論とする見解も良く聞かれます。

    • J Iwasaki より:

      松本様
       貴重なご意見を提示して頂き、ありがとうございます。今後の参考にさせて頂きます。
      J Iwasaki

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