死の商人を積極的に太らせている安倍政権を、有権者は退場させなければならない。

 マスコミを統制することで国民に対する印象操作を行い支持率を維持してきた安倍内閣。国民の生活を良くしたという実績もなければ実力もない安倍政権にとって、中身は空っぽでも内閣支持率という数字は命綱だ。安倍晋三さんは2007年8月、支持率が29%まで落ち込んだ時点でギブアップし政権を投げ出して雲隠れした。この時の情けない姿を忘れた国民はいないだろう。

図(歴代内閣支持率の推移) 出典:NHK放送文化研究所「政治意識月例調査」

 同じ失敗を繰り返さないため、報道のされ方に異常なまでに神経質になり、詐欺的な支持率アップ戦略にいそしんできた。その代表が、株価の人為的操作だ。

 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に東証一部大企業の株を購入させ、日経平均株価を約2万円の高値に維持している。株価が高い=景気が良い=社会が安定している、と勘違いさせられた国民は、喜んで安倍内閣を支持しているに過ぎない。安倍内閣の支持率などは、勘違いの産物であり、砂上の楼閣なのだ。

 外資系投資機関の餌食になり株価が下がったら、さらにGPIFの資金を投入し株価を無理に吊り上げ、表面上の体裁を繕っている。損失が何兆円も発生し、将来の年金払いに支障が生じても誰も責任を取らない。特に大手マスコミは権力者の意向を忖度して、知らぬ存ぜぬを通している。安定運用を基本にしなければならないGPIFの資金を株に投資すること自体が異常であり、規制する法律が存在しないのはおかしい。

 さらなる問題は、GPIF資金が大手軍事関連企業株の購入に充てられているということだ。

出典:東京新聞

 つまり、戦争が起こって人が死に、軍需産業が儲かれば、我々日本国民の生活が豊かになることを意味している。戦争放棄を謳っている憲法に違反しているのは当然だし、こんな状況を喜ぶ日本人がいるのだろうか?

 GPIF法など関連三法は、株の購入先を恣意的に選ぶことを禁じている。そのため、GPIFは、委託を受けた運用会社が代表的な株式指数を基に、各国企業の株を機械的に購入する仕組みになっている。結果的に軍需産業株を購入することにつながる、この法律や仕組み自体が憲法違反なのだ。

 東京新聞によると、GPIFの担当者は、「年金財政上、必要な利益の確保に専念するよう法令で定められている」と説明している。厚生労働省の担当者は「特定業種への投資を禁止するには法改正が必要だが、法改正すべきだとの議論は起きていない」と指摘している。

 そもそも、年金資金を株で運用すること自体が危険な上、兵器製造や環境破壊、人権侵害が指摘される企業へ投資するなど論外だ。戦争を放棄し、地道な外交努力で平和を希求することが義務づけられている日本の政治家や官僚は、戦争が起こることを望んではならないし、軍需産業が儲かる政策をとってはならない。逆に、軍需産業を縮小・消滅させるように努力しなければならないのだ。今の状況を放置することは、明らかな憲法違反である。

 状況を放置するどころか、今の安倍政権は積極的に軍事関連企業を儲けさせている。出来損ないのオスプレイを多数、法外な高値で購入し、相次ぐ墜落事故にも目をつむって飛行を許可し続けている。アメリカの言われるがままに思いやり予算を差し出し、防衛予算を増やそうと目論んでいる。

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PHOTO ILLUSTRATION BY ELIZABETH BROCKWAY/THE DAILY BEAST

 日本の宗主国であるアメリカ様も日本へ圧力をかけることに余念がない。2017年9月16日付の東京新聞記事を引用する。

引用始め
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米国が南シナ海や東シナ海で中国と軍事衝突した場合に米軍が米領グアムまで一時移動し、沖縄から台湾、フィリピンを結ぶ軍事戦略上の海上ライン「第1列島線」の防衛を同盟国の日本などに委ねる案が検討されていることが15日分かった。昨年7月に陸上幕僚長を退職した岩田清文氏がワシントンのシンポジウムで明らかにした。
 米軍を中国近海に寄せ付けない中国の「接近拒否戦略」に対応するためで、中国が開発した「空母キラー」と呼ばれる対艦弾道ミサイル「東風21D」による空母撃沈を避ける狙いがある。実際にこの案が採用されれば、自衛隊の役割拡大が求められるのは確実だ。」
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引用終わり

 人類が進歩する過程で、最終的には、軍需産業は淘汰・消滅させねばならない存在だ。その原則を胸に刻み、アメリカと対等に話し合い、諸外国と地道な外交努力をおこなう政治家を次の選挙で選ばねばならない。

以上

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