【世論調査で8割以上の支持率!】死刑制度は本当に必要なのか?仇討にしか興味がないあなたへ。

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出典:情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

 ジャパンタイムズが2016年4月6日付で、日本の死刑制度に関する記事を出しました。リンクを以下に貼ります。( )内は私の邦訳です。

「Amnesty slams Japan over death penalty as global executions soar」(世界中の死刑執行数が激増:アムネスティが日本を断罪)

 要旨を以下に記します。

・世界中の死刑執行数は、この25年間で最高を記録した。合計1634人だが、この中に中国での実績は含まれていない。情報が開示されていないからだ。
・日本では、2015年に3人が死刑にされた。
・死刑制度が社会を安全にするというのは幻想だ。
・日本では、死刑囚が精神異常を起こすような状態で長期間(何十年も)拘束されている。
・自白の強要による冤罪だとして再審を求めているのに、死刑にされた者もいる。
・袴田巌氏は45年もの長期間、死刑囚として拘禁され、精神に異常を起こした状態で釈放された。

写真(冤罪で45年以上拘束された袴田巌さん) 出典:ANN
写真(冤罪で45年以上拘束された袴田巌さん) 出典:ANN

・冤罪を大量に生み出す日本の司法制度自体が犯罪である。
・現在の安倍政権の下で、すでに16人が処刑されている。死刑囚の数も増え続けている。
・日本には現在、124人の死刑囚がいるが、そのうち89人が再審請求している。
・日本政府も死刑を廃止する議論を始めるべきだ。

 私もこのブログで過去に、死刑制度に関する記事を書きました。以下にリンクを貼ります。

【冷静に考えてみよう】死刑賛成派が日本で多数を占めるのはなぜか?死刑制度を廃止すべき根本的な理由は何か?

 私は上記リンク先の記事で、たとえ冤罪が無くても死刑制度に反対である理由を述べています。簡単に言うと、
「厄介払いという安易な姿勢で死刑を行っても社会は進歩しないし、犯罪者を通して犯罪が起きた本当の原因と向き合わない限り、同種の事件が繰り返されますよ」
、ということです。

 国の調査によると、2015年1月の時点で日本国民の8割以上が死刑制度に賛成しています。従って、私の意見に賛同する人はほとんどいません。実際、同記事のコメント欄は、次のような反論ばかりです。

・被害者とその遺族の感情を考えたら、加害者を許すことはできない。
・おまえは、自分の大切な人が殺されても同じことが言えるのか?
・加害者は更生不可能だし、刑務所で生かしておいても金の無駄だ。
・絞首刑ではなく、もっと残虐な刑にするべき。
・外国と日本は違う。日本には仇討の文化がある。

 被害者感情を第一に考えた「思いやりにあふれる」コメントと言うべきでしょうか?死刑賛成の人は、自分や自分の親族が加害者になる可能性はゼロであると考えているのでしょうか?加害者の処遇を被害者の感情にゆだねるという考えは、前近代的で野蛮な印象を受けます。加害者になるに至った経緯や社会的な要因、再発防止策などには興味が無いのでしょうか?

 視野狭窄で思考が硬直化していると安易な手段に流されてしまい、進歩することがありません。仇討をして気が晴れればそれでOK、ではいけないのです。

 死刑制度自体には犯罪抑止効果が無いことが、統計的に証明されています。また、日本国憲法第36条では、「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。」と定められています。最高裁判所は、「絞首刑は人命を奪う刑罰だが残虐ではない。よって違憲ではない」と述べていますが、説得力が全くありません。死刑制度は残虐な刑罰なので明らかに違憲です。立憲主義に基づくならば、死刑制度は廃止すべきでしょう。
 
 社会システムの欠陥によるしわ寄せは社会的弱者へ行きやすく、特に未成年では本人の努力だけで困難を克服するのは無理でしょう。人格に異常が生じ、社会に害を与える存在になった者は、その社会の欠陥・本質を映す鏡であり、社会の他の構成員と無関係ではありません。確かに加害者という厄介者をこの世から抹殺してしまえば、社会制度や我々自身の欠陥と向き合う必要は無くなります。しかし、「臭い物に蓋」という態度にしがみついている限り人間社会が進歩することはありません。原因を究明せず議論もせず対策もせずに放置すると、同じような事件・悲劇が必ず繰り返されます。

 何か事件が起こった場合、本当の原因を直視した上で再発防止策を行う。この地道な繰り返しをせずに、暮らし易い社会を実現することはできません。死刑制度への賛成は、「臭い物に蓋」「厄介払い」という安易な姿勢の表れであり、人間社会の進歩にはつながりません。時間・お金・手間がかかる検証・改善作業を積み重ね、暮らし易い社会の実現のために努力することを避けてはいけません。

 この地道な作業を実行する為には、事件を起こした加害者が生きている必要があります。殺してしまったら話をすることすら出来ません。取り調べや裁判の記録などは情報のごく一部に過ぎないので全く不十分です。

 被害者感情を考えるのは大切ですが、加害者やその背景にある真の原因・社会の腐敗から目を背けてはならないと考えます。

以上

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【幻滅・・】プロ野球の声出し問題について考える:自浄能力を発揮できない組織は衰退するのみ。

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写真(円陣を組む巨人の選手たち) 出典:朝日新聞
写真(円陣を組む巨人の選手たち) 出典:朝日新聞

 私自身、プロ野球に関心が無くなってから久しいですが、実際にプロ野球人気は低下の一途を辿っているようです。その衰退しつつあるプロ野球を象徴する報道が最近なされました。

 以下は、巨人で実際に行われてきたことを朝日新聞デジタルが報じたものです。2016年3月14日付の記事から引用します。

引用始め
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球団によると、試合前にベンチ前で円陣を組んだ際に、声出し役の選手が「がんばろう」などと活を入れる。チームが勝った場合、声出し役が各選手から「ご祝儀」として5千円を受け取り、負けた場合は逆に千円ずつ支払う仕組み。2012年5月ごろから自然発生的に始まったといい、声出し役は野手と投手で1人ずつ。順番に担当して、1日で約6万~8万円を手にすることもあったという。
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引用終わり

 球団はゲン担ぎやモチベーション維持を理由に挙げています。こんなことをしないと、最低限のやる気さえ維持できないのが実態のようです。本当でしょうか?

 そもそも、チームが勝利した場合、声出しした選手一人の手柄ではありませんから、他のチームメイトがお金を払う義務もありませんし、声出し選手がお金を受け取る資格もありません。チームが負けた場合、声出しした選手一人の責任ではありませんから、声出し選手がお金を払う義務はありませんし、他のチームメイトがお金を受け取る資格もありません。この無意味なご祝儀制度は、2012年5月頃から始まり、巨人だけでなく、阪神、広島、ソフトバンク、ロッテ、西武、楽天でも行われてきました。

 野球評論家として名高い?張本勲氏(75)は、この問題について次のように述べています。

「こんなことはどこの世界でもやってますよ。官僚であろうが、政治家であろうと」
「我々もよくやるじゃないですか、100円硬貨をポーンと上に投げて、裏か表か。それでラーメン賭けたりするじゃないですか」
「プロ野球というのはファンあってのものですから、ファンが『ダメだよ』と言ったらやめた方がいい。ファンに決めてもらいたい」

 私はサラリーマンをしていますが、このような無意味なご祝儀制度は聞いたことがありません。張本氏の言う通り、官僚や政治家の政界では、こんなことを本当にやっているのでしょうか?張本氏自身が身を置いていた業界なので擁護したい気持ちは分かりますが、あまりに稚拙な言い訳ですね。

 張本氏自身は、この奇妙なご祝儀制度の善悪を判断することが出来ないようです。ファンに対して判断の丸投げをしています。これでも彼なりに、ファンの気持ちを大切にしているようです。

 奇妙な金銭授受制度はこれ以外にもあります。巨人で実際に行われてきたことを朝日新聞デジタルが2016年3月15日付の記事で報じています。以下に引用します。

引用始め
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野球賭博をしたとして昨年11月に巨人から契約を解除された松本竜也元投手(22)が、朝日新聞の取材に、現金のかかった練習があったことを証言した。チーム内では、トランプやマージャンなどの賭け事も選手間で日常的に行われていたという。

松本元投手によると、現金がかかっていたのは、投手へのノック練習。数人でノックを受け、エラーの数が一番多い投手が他の選手に現金を支払う仕組みだった。日々の練習やキャンプ時にもやっていたといい、松本元投手は「エラー3回なら3万円ずつをメンバーに払う。10万円以上負けることもあった」と話した。

この「習慣」は「入団したときからあった」という。2軍選手の参加は強制されないが「ノリが悪いやつだと見られるのでやっていた」。中には、現金がかかっていることを承知で、若手選手に厳しい打球をノックするコーチもいたという。
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引用終わり

 ノリの良い悪いと言っているので、半分遊び感覚で現金をかけていたのでしょう。普通の職場ではあり得ないことです。プロとしての真剣味に欠けている印象を受けます。イチローさんあたりの感想を聞きたいものです。

 試合前の声出し御祝儀制度や、現金をかける練習・・・。これらは氷山の一角なのでしょうか?無意味で不必要な制度や習慣に付き合わされて、ウンザリしている選手は多いはずです。おかしいことはおかしいと声を上げればいいのですが、なかなかそれができない。ナゼでしょうか?

 日本社会では、お上が言うことに素直に従い、雰囲気を読み、他人のやることを気にし過ぎる傾向があります。それゆえ、自分の意見を持たず、意見があっても言わず、議論そのものが行われません。権力者にとっては支配しやすいですが、悪い習慣が改善されず、いつまでも続いてしまうことが多いのです。プロ野球の世界も同じみたいですね。

 プロ野球は個人事業主の集まりですが、臆せず自分の意見を言う人は例外で、基本的にはサラリーマンの世界と同じであることが分かりました。実際、選手会の動きは鈍く、当事者として提言をすることもなく、球団やコミッショナーの指示を待っているだけです。

 自浄能力を発揮できない組織や集団には、衰退し消滅する運命が待っています。

参考リンク:
張本勲氏、プロ野球の声出し問題に「どの業界でもやっている。しかし…」
巨人、選手間で日常的に現金やりとり 「NPBの判断」で公表せず

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【世界への恥さらし】日本の職場におけるセクハラ実態をイギリスのガーディアン紙が報道

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写真(東京都内の通勤客) 出典:Andy Rain/EPA
写真(東京都内の通勤客) 出典:Andy Rain/EPA

 日本の職場におけるセクハラ(性的嫌がらせ)実態について、イギリスのガーディアン紙が論じていますので紹介いたします。2016年3月2日付の記事リンクを以下に貼ります。( )内は私の邦訳です。

「Nearly a third of Japan’s women ‘sexually harassed at work’」(日本の職場では女性の約三分の一がセクハラ被害に遭っている)

 上記リンク先の記事内容要旨を以下に記します。

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日本では「女性が輝く社会」を目指しているようだが、政府の報告書によると女性の約三分の一がセクハラ被害に遭っている。この種の調査は日本では初めてだ。

年齢や容姿のことを話題にされるだけではない。わいせつな行為を受けた人は40%、性的関係を強要された人は17%にも上る。

加害者で最も多いのが上司である(約24%)。

公に訴えるケースは少なく、63%の人が我慢している。被害者の1割くらいは訴えるが、対応がいい加減だったり、降格の憂き目に遭っている。

安倍政権は、職場における女性の地位を向上させる政策を掲げている。しかし、非正規雇用や低賃金にあえいでいる女性が多く、上場企業で役員に就いている女性はほとんどいない。国際的に見ても低い水準だ。

2014年に、東京都議会で質問に立った塩村文夏議員に対してセクハラやじが飛ばされ、話題になった。

写真(塩村文夏議員)
写真(塩村文夏議員)

妊娠した女性に対する嫌がらせも、日本の職場で頻発している。不当解雇・降格・言葉の暴力などが典型的だ。

男女格差がどれだけ少ないかを示す指数では、日本のランキングは低く、世界145か国中101位だ。

「Global Gender Gap Index 2015」
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 外国から見ると、日本は女性にとって暮らしにくい場所のようです。このような状況が生まれている背景を少し考えてみましょう。

写真(碧志摩メグ) 出典:(C) MARIBON 再利用不可
写真(碧志摩メグ) 出典:(C) MARIBON 再利用不可

 上のキャラクター「碧志摩メグ」は、三重県志摩市が公認していた市の広報のためのキャラクターです。女性蔑視で不愉快という理由により、公認撤回を市民団体が申し入れましたが、市長は応じませんでした。しかし批判の高まりを受け、2015年11月5日、三重県志摩市は碧志摩メグの公認撤回を発表しました。

 キャラクター公認撤回運動をしていた団体は次のような見解を述べています。

 「17歳という未成年の設定でありながら、胸や太ももなどの表現に顕著な性的誇張表現がなされており、さらにその意図を裏付けるように、 彼女のプロフィールには身長と体重が明記され、「ボーイフレンド募集中」と書かれています。
私たちは、行政が、未成年の女性を性的なものとして表現し、市の広報のための公認キャラクターとして利用し、市役所などの多くの公共の場所で公開をしていることは問題であると考え、志摩市に公認撤回をお願いするための署名運動を行うことにしました。」

 この撤回運動に賛同した人のコメントを以下に引用いたします。

引用始め
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「こういうあからさまな性差別と幼児性愛にまみれた表現を公的機関が普通に使うようになってる現状ほんとうに異常です。「女という存在は幼少の頃より性的に搾取されて当然だし、また我々が心地よく搾取できるように男への愛嬌と媚を身につけていくべきである。」というメッセージを大人達が毎日絶え間無く繰り返し、物心ついた時から子供達は強制的にその命令に晒されて育ちます。現在の日本の社会全体がそうした精神的奴隷状態を女性に強いることで成り立っています。近年こうした表現の異常さに社会は少しづつ慣らされ、公的機関さえも建前をかなぐり捨て、まるで「これこそ世界に誇るべきクールジャパンだ」とでも言うかのように、こうした性差別が子供達の目に付く場所に溢れています。
大半の子供達はこうした価値観にがんじがらめで成長する過程で自分の自尊心を諦め、性差別に順応し、服従するようになります。昔から繰り返されてきた最低のサイクルです。この広告キャンペーンを採用した絶望的に無神経な役人達は、自分達のお気に入りのポルノを市民に強制的にプロモートすることが役所の仕事だとでも勘違いしてハシャいでいるのでしょうか?一刻も早くこうした表現を役所が、社会が、公に支持することの重大な暴力性に気付いて頂きたい。この署名運動は当然の批判であり、苦痛を強いられる者達の悲鳴だと思います。」(小熊 陸氏)
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引用終わり

 「現在の日本の社会全体がそうした精神的奴隷状態を女性に強いることで成り立って」いると、私も思います。普段は無意識下に埋もれている差別意識は、何かのきっかけで表面化します。職場でのセクハラ頻発は、数ある現象の一つに過ぎません。

 ご存じのとおり、日本社会があまりにも暮らし難くなったために出生率が下がり人口が減少しています。小手先の対策ではどうしようもありません。本質的なところに目を向けなければ、社会の衰退は止まらず、取り返しのつかない事態を招くことになるでしょう。

以上

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【日本は中世の国か?】アムネスティが日本の人権状況を報告

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写真(菅家利和さん) 出典:今日の出来事ロジー
写真(菅家利和さん) 出典:今日の出来事ロジー

 はじめに、アムネスティ・インターナショナルという組織について簡単に説明します。以下、ウィキペディアからの引用です。

引用始め
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アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、国際連合との協議資格をもつ、国際的影響力の大きい非政府組織(NGO)である。国際法に則って、死刑の廃止、人権擁護、難民救済など良心の囚人を救済、支援する活動を行っている。

アムネスティは多様な情報源を複合的に活用した高度な情報収集分析能力を持つことでも知られている。人権侵害の疑いのある国に対しては現地での調査を申し入れるのが常である。相手国が人権侵害の事実を否認し調査団の受け入れを拒否した場合でも、国外に逃れ出た難民に対する聞き取り調査などの代替手段を有効に活用して詳細な実態調査報告書を作成している。
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引用終り

 アムネスティインターナショナルは、世界各国の人権状況に関して毎年報告書を発表しています。最新の調査報告書が、2016年2月23日にリリースされました。全文は、下記リンク先からダウンロードできます。

「Amnesty International Report 2015/16: The state of the world’s human rights」

 今回は、上記報告書の中から、日本の人権状況に関する部分を引用いたします。私が邦訳したものを以下に記します。

引用始め
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戦争放棄を謳った平和憲法を持ちながら、安倍総理は2015年7月、自衛隊による集団的自演権行使を可能とする法制を衆議院で強引に可決させた。法案に反対する国民のデモは、数十年の中で最大級のものであった。
日本政府と韓国政府は、戦前戦中の性奴隷システムについて合意した。しかし内容は、生き残った犠牲者により大きな批判にさらされた。
死刑執行は、依然として続いている。

民族的少数派に対する差別:
 国連人種差別撤廃委員会が2014年に勧告を出したにも関わらず、自公政権は人種差別禁止の法案に反対した。それでも国会議員団は、人種差別禁止政策を政府に義務付ける法案を提出した。法案の審議は2015年8月に始まった。在日韓国人に対するデモが増加したこともあり、大阪などいくつかの市は、外国人や少数派に対するヘイトスピーチを取り締まる条例を成立させた。

難民と亡命者:
 難民申請の手続きに関しては依然として問題点が多い。2014年には5000人以上の申請者があったが、法務省が難民認定したのは11人に過ぎない。不適格申請を認定手続きから除外するため、法務省は2015年6月に事前チェック制度導入の計画を発表した。就業目的の亡命申請者が増えていると主張している。認定基準は曖昧だ。大阪地裁がスリランカ人男性の難民申請に対して主張を認める判決を下したにも関わらず、法務省が認定拒否を続けたため、その男性は別の訴訟を2015年8月に起こしている。これは、前代未聞のことだ。

移民労働者の権利:
 日本政府は相変わらず移民に対して厳しい制限をしており、より多くの外国人労働者を受け入れるために、現在の技能実習制度を拡充する計画を発表した。その実習制度の下で雇用者による虐待が起きており、結果として、強制労働・効果的査察や労働者保護の欠如・その他の人権侵害を引き起こしている。2015年6月の時点で、約18万人の外国人が技能実習制度の下で働いている。

性的少数者の権利:
 2015年4月に東京都渋谷区は、同性カップルを結婚と同等だと認める条例を日本で初めて成立させた。同性カップルとして登録されると、法的拘束力がない証明書が発行される。そして、病院での面会で親族扱いされ、賃貸契約で共同署名することが出来るようになる。東京都世田谷区でも同様のガイドラインを採択しており、東京以外のいくつかの市でも将来的に同性カップルを認める可能性がある。

女性に対する暴力:
 戦後70周年を迎えたとき、安倍総理は哀悼の意を表明したが、謝罪については過去の総理大臣談話に言及しただけだった。戦前戦中に女性たちが日本軍により強制的に性奴隷にされたシステムについて、深い責任を負っていることを日本は認め、2015年12月に韓国政府と合意に至った。その合意内容は非難にさらされた。生き残った被害者たちの視点や要望が取り入れられていないし、交渉の過程で彼女らは蚊帳の外に置かれていたからだ。

言論の自由:
 2014年12月に施行された特定秘密保護法は、政府の情報を入手する権利を侵害しかねない条項を含んでいる。この法律に対する懸念は以下の3つだ。政府は明確な基準も無しに秘密指定を行える。秘密指定を監査する国会権限があまりにも弱い。そして、秘密指定情報にアクセスし報道した記者が投獄される危険がある。
 内部告発者を保護し、法律の乱用を効果的に防止する独立監査機関を、日本政府は2015年末の時点で設置していない。

司法制度:
 警察・検察の取り調べ記録を完全に可視化するための法案が、2015年8月に衆議院を通過した。しかし、2015年末の時点で参議院での審議は始まっていない。この法案は、裁判員裁判の対象となる重大犯罪のみに適用され、それは全体の約2%だけである。また、この法案は代用監獄制度の廃止や改善に言及していない。代用監獄制度により、警察は起訴前に容疑者を最大23日間拘留でき、それが、取り調べでの拷問他ひどい扱いを誘発し、自白の強要につながっている。
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引用終り

最後に:
 以上に述べたような内容は日本の暗部に相当しますので、政権の御機嫌取りに熱心なマスコミ(特に大手)の報道では、ほとんどお目にかからないと思います。是非この機会に、アムネスティインターナショナルという国際組織の冷静で客観的な視点を参考にして頂けたらと思います。

以上

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【自分は無関係ですか?】逮捕された清原容疑者の事例から奴隷根性の本質を考える。

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写真(覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された清原和博容疑者)
写真(覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された清原和博容疑者)

 2016年2月2日、元プロ野球選手の清原和博氏が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されました。法律違反を犯し、身も心もボロボロになった挙句、逮捕された清原容疑者。社会的に知名度が高く収入が良くても、精神的に強い訳ではないことが分かります。自分の頭で善悪の判断を行い、自分で自分を律する能力に欠けていると言わざるを得ません。

 幼少から野球に打ち込みプロ野球選手になる過程で、いわゆる体育会系の行動特性を身に付けましたが、社会人として非常に未熟なまま今日まで来てしまったのです。上役には奴隷として仕える代わりに、目下のものに奴隷になることを強要する・・・ 巨人在籍時代の呼称「番長」は、強さの証明ではなく、卑屈さ・弱さの象徴なのです。48歳になるまで自分の本質を理解しないまま堕落を続けた清原容疑者は、これから死ぬまで自分自身と向き合う必要があります。

 薄っぺらな体育会系という行動特性を体現していた清原容疑者は、奴隷根性に凝り固まった弱い人間でもありました。奴隷根性のついて論じた大杉栄氏の著作:「全集・現代文学の発見・第一巻 最初の衝撃」(学芸書林)、から一部引用いたします。

参照リンク:
http://www.aozora.gr.jp/cards/000169/files/1006_13470.html

引用始め
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奴隷根性論:

中略

 勝利者が敗北者の上に有する権利は絶対無限である。主人は奴隷に対して生殺与奪の権を持っている。しかし奴隷には、あらゆる義務こそあれ、何等の権利のあろう筈がない。

 奴隷は常に駄獣や家畜と同じように取扱われる。仕事のできる間は食わしても置くが、病気か不具にでもなれば、容赦もなく捨てて顧みない。少しでも主人の気に触れれば、すぐさま殺されてしまう。金の代りに交易される。祭壇の前の犠牲となる。時としてはまた、酋長が客膳を飾る、皿の中の肉となる。

 けれども彼等奴隷は、この残酷な主人の行いをもあえて無理とは思わず、ただ自分はそう取扱わるべき運命のものとばかりあきらめている。そして社会がもっと違ったふうに組織されるものであるなどとは、主人も奴隷もさらに考えない。

 奴隷のこの絶対的服従は、彼等をしていわゆる奴隷根性の卑劣に陥らしむるとともに、また一般の道徳の上にもはなはだしき頽敗を帰さしめた。一体人が道徳的に完成せられるのは、これを消極的に言えば、他人を害するようなそして自分を堕落さすような行為を、ほとんど本能的に避ける徳性を得ることにある。しかるに何等の非難または刑罪の恐れもなく、かつ何等の保護も抵抗もないものの上に、容赦なくその出来心のいっさいを満足さすというがごときは、これとまったく反対の効果を生ずるのは言うまでもない。飽くことを知らない暴慢と残虐とがはびこる。

 かくして社会の中間にあるものは、弱者を虐遇することに馴れると同時に、また強者に対しては自ら奴隷の役目を演ずることに馴れた。小主人は自らの奴隷の前に傲慢なるとともに、大主人の前には自らまったく奴隷の態度を学んだ。

 強者に対する盲目の絶対の服従、これが奴隷制度の生んだ一大道徳律である。そして主人および酋長に対するこの奴隷根性が、その後の道徳進化の上に、いかなる影響を及ぼしたかは次に見たい。

中略

 主人に喜ばれる、主人に盲従する、主人を崇拝する。これが全社会組織の暴力と恐怖との上に築かれた、原始時代からホンの近代に至るまでの、ほとんど唯一の大道徳律であったのである。

 そしてこの道徳律が人類の脳髄の中に、容易に消え去ることのできない、深い溝を穿ってしまった。服従を基礎とする今日のいっさいの道徳は、要するにこの奴隷根性のお名残りである。

 政府の形式を変えたり、憲法の条文を改めたりするのは、何でもない仕事である。けれども過去数万年あるいは数十万年の間、われわれ人類の脳髄に刻み込まれたこの奴隷根性を消え去らしめることは、なかなかに容易な事業じゃない。けれども真にわれわれが自由人たらんがためには、どうしてもこの事業は完成しなければならぬ。
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引用終り

 奴隷根性は、体育会系を自認する一部の人たち特有のものではありません。

 選挙で投票せずに棄権する人たちは、社会の在り方を自分で決めようとせず、お上の言う通りに従いますと宣言しているのと同じです。これを奴隷根性と呼ばずして、何と表現すべきでしょうか?

図(2014年の衆院選における自民党獲得票数と棄権者数の比較) 出典:数値は総務省集計データ通りだが、図自体の出典は不明
図(2014年の衆院選における自民党獲得票数と棄権者数の比較) 出典:数値は総務省集計データ通りだが、図自体の出典は不明

 棄権した人は、「私は奴隷根性なんか持っていない。失礼だ。」と言うかもしれませんが、奴隷根性は無意識下に押し込まれているために気づいていないだけです。

 奴隷根性を持った国民たちによって誕生した安倍政権は、立派とは言えない人たちで構成されています。国民に対して奴隷であることを強要する代わりに、親分であるアメリカ様に対しては忠実な奴隷として尽くしています。

 例えば、広島・長崎への原爆投下はアメリカによる戦争犯罪ですが、こんな当たり前の事実さえもアメリカ様に遠慮して、国会の場ではっきり認めることができません。山本太郎議員は、「いつまで、没落間近の大国のコバンザメを続ける気ですか?」、と厳しく安倍総理を追及していました。詳しくは、下記リンク先の記事でご確認ください。

【山本太郎議員の追及】自民党はアメリカの奴隷であることを国会で明らかにした場面の紹介

最後に:
 冒頭で清原容疑者の例を挙げましたが、これは決して芸能ニュースの延長で気楽に眺める類のものではありません。かつては脚光を浴びていても、その奴隷根性(=精神的未熟さ)ゆえに凋落してしまった姿を、日本人一人一人は自分と重ね合わせてみる必要があると思います。先ほどの大杉栄氏の文章をもう一度引用して、本記事を終わりたいと思います。

「われわれ人類の脳髄に刻み込まれたこの奴隷根性を消え去らしめることは、なかなかに容易な事業じゃない。けれども真にわれわれが自由人たらんがためには、どうしてもこの事業は完成しなければならぬ。」

以上

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【アメリカのスーパーマーケットを比較する】あなたはどちらの店で働きたいですか?

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 アメリカに本社がある二つのスーパーマーケットチェーンを紹介いたします。

写真(ウォルマートとウィンコフーズの比較) 出典:the investigative
写真(ウォルマートとウィンコフーズの比較) 出典:the investigative

1)ウォルマート(写真左)
・アメリカのアーカンソー州に本部を置く世界最大のスーパーマーケットチェーンであり、売上額が世界最大の企業です。
・創業者サム・ウォルトンの親族5名の総資産は約8兆円にもなります。ビルゲイツよりもお金持ちなんですね。
・従業員の労働条件が悪く、低賃金の非正規雇用ばかりで正社員採用には消極的です。労働組合を結成しようとする者は即刻解雇されてしまいます。
・年金も保険もなく、従業員の士気は低く、結果として顧客満足度は思わしくありません。

2)ウィンコフーズ(写真右)
・アメリカのアイダホ州ボイジーに本拠を持ち、2015年現在、店舗数は100程度。
・従業員持ち株会社という制度を採用しており、社員の士気は高いです。
・店員に支払われる時給は、ウォルマートよりもずっと高く、接客態度が良いです。
・貯金100万ドルの従業員が400人以上います。
・独自の年金システムを持っています。
・合理的なローコストオペレーションにより、ウォルマート以上の低価格を実現しています。

 二つのスーパーマーケットチェーンを紹介しましたが、あなたはどちらの店舗で働きたいですか?また、どちらのお店で買い物をしたいですか?

 正直アメリカに対しては、強欲資本主義ここに極まれり、という印象を持っていました。しかし、従業員のことを考えている良心的な企業も存在するのです。1)と2)、どちらが人間社会のためになるかは言うまでもないでしょう。

参考リンク:
ウィンコフーズ WinCo Foods

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【おすすめビデオの紹介】暮らしやすい世の中にするためのヒントがいっぱい!

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出典:YouTubeビデオ「Video that will change your life. I have no words left.」より
出典:YouTubeビデオ「Video that will change your life. I have no words left.」より

 今回は、皆さんに一本のYouTubeビデオを紹介します。2016年1月19日現在で、再生回数が1300万回を超えています。時間は短いですが、暮らしやすい世の中にするためのヒントがたくさん詰まっています。セリフはありませんが、メッセージ性に富んでいます。どうぞご覧ください。

「Video that will change your life. I have no words left.」(4分35秒)

 このビデオを、一人でも多くの人に見て欲しいと思います。共感して頂けたら、ネット上での拡散にご協力をお願いします。

以上

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リニア中央新幹線が有害無益なのはナゼか?無駄金を使わず、社会保障費へ回せ。

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写真(リニア新幹線のテスト走行) 出典:Asahi.com
写真(リニア新幹線のテスト走行) 出典:Asahi.com
写真(リニア新幹線に試乗する安倍総理とケネディ駐日大使) 出典:ウォールストリートジャーナル
写真(リニア新幹線に試乗する安倍総理とケネディ駐日大使) 出典:ウォールストリートジャーナル

 JR東海はリニア中央新幹線の開通を目指しており、2014年秋に工事実施計画が認可されました。東京〜名古屋間の工事完成予定は2027年、さらに大阪までの延長工事は2045年に終わる予定です。あくまで予定ですので、実際にはどうなるか判りませんが、安倍総理と仲良しのJR東海:葛西名誉会長はとても意欲的です。

写真(リニア新幹線のルート図) 出典:不明
写真(リニア新幹線のルート図) 出典:不明

 山梨県の実験線で長年、研究開発が続けられており、最高速度が603km/h(2015年4月21日現在)に達したというからスゴイですね。

 リニア中央新幹線はマスコミが華々しく取り上げていますが、問題点などのマイナス情報がほとんど報道されていません。JR東海が大スポンサーである以上、マスコミとしては批判的な調査報道をしにくいのでしょう。しかし、見過ごせないので以下に問題点の概略を記します。

1)経済性
 建設費は名古屋までが5兆円以上、大阪まで伸ばすと合計で約9兆円になると試算されています。試算はアテにならないので実際には何倍にも膨れ上がるかもしれません。消費電力は従来新幹線の何倍もかかります。乗換え時間や待ち時間を考えると、乗客にとっての時間短縮効果は少ないと予測できます。興味のある人は1回くらいは乗ってくれると思いますが、従来新幹線よりもかなり割高になるはずの運賃を払ってまで継続利用したいと考える人はほとんどいないでしょう。初期投資の回収どころかランニングコストを賄うことも難しいはずです。旧国鉄と同じように何十兆円という負債を抱えて、最終的には国民負担で返済するというパターンが繰り返される恐れがあります。

2)環境破壊
 リニア中央新幹線は経路の9割近くがトンネルになる予定です。(風景が楽しめない乗り物はスゴクつまらないでしょうね・・・)つまり、南アルプスを含めた山々を貫通する工事が必要なのです。地質的な問題があり、無理にトンネルを掘っても崩落しやすく、かなりの難工事が予想されます。また、掘り出した大量の残土をどのように処分するのでしょうか?さらに、南アルプスの大水脈を分断した場合の影響も計り知れません。

3)健康被害
 超伝導磁気浮上式という技術を用いているので、電磁波による健康被害も覚悟しなければなりません。一般に、小児白血病を発症する確率を2倍にする電磁波レベルは相当危険ですが、リニア新幹線では、その1万倍もの電磁波を乗客が浴び続けることになります。乗客だけでなく周辺住民も強い電磁波を浴びることになります。人体実験でもしたいんでしょうか?
 
4)安全性
 地震・停電など様々な原因により、地下深くでリニア新幹線が急停車するケースを考えなければなりません。時速500km以上で走行中の車両が、そんな状況下で安全に停止する技術があるのでしょうか?リニア新幹線には運転士がいませんから、車掌だけが頼りです。1000人くらいの乗客を全員無事に地上まで誘導するためのノウハウをどのように確立するのでしょうか?仮に可能だとしても、安全対策のために膨大な追加費用がかかりそうです。

まとめ:
 リニア中央新幹線は、原子力発電所と同じく有害無益な物であることは間違いありません。世界のどこの国もこのような技術に興味を示していません。計画していた国はありましたが、かなり昔に撤退を決めています。しかし、日本人はなぜか、戦時中と同じように、やめるという決断が出来ません。不要な公共事業で喜ぶのは、建設業者など関係者だけです。安倍政権が続く限りこの暴走を止めることはできません。実際、自民党は2016年7月の参院選公約で、次のように述べています。

「リニア中央新幹線の大阪開業前倒し・整備新幹線の建設推進のほか、超低金利奨学金、開かずの踏切対策などの分野を中心に「超低金利活用型財政投融資」を早急に具体化します。その際、今後5年間で官民あわせて30兆円を目途に、十分な政策効果が早期に実現するような事業規模を確保します。」

 社会保障の予算は渋るくせに、リニア新幹線のような無駄なものに対して、兆単位のお金を惜しげもなく注ぎ込むつもりです。自民党の病気は治りません。有権者の鉄槌だけが頼りだと思います。

 JR東海に対しても次のように進言したい。

「無駄金を使っている余裕があるなら、既存の新幹線料金を下げろ!!」

以上

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【意外?】過労死という日本語から「karoshi」という英語が生まれてしまったのです。

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 元々日本語でありながら英語に借用された言葉はどのくらいあるのでしょうか?放送大学准教授の井口篤氏によると400個以上あるそうです。(注1) ずいぶん、たくさんあるんですね。

注1)「英語の軌跡をたどる旅 – The Adventure of Englishを読む」井口篤/寺澤盾著 (放送大学教育振興会) 170ページ参照

 日本語でありながら英語化した言葉の中には、「改善=kaizen」のように、日本人が誇りにすべきこともあります。これは、「日本の良いところを見習おう」「日本の生産技術力は世界トップレベルだ」と、国際的に評価されていることを意味します。しかし、逆に、反面教師になっているような言葉も存在します。

写真(ワタミグループの経営理念)
写真(ワタミグループの経営理念)

 私は長い間、雇われ人をしてきましたので、組織の中で人に使われることの悲哀を理解しているつもりです。悲哀を感じる程度で済むならば、まだ恵まれているのかもしれません。職場での「過労死」関連のニュースを頻繁に目にすると、この国は一体どうなっているんだろうと思います。取り返しのつかない「過労死」が発生した会社では、管理職や経営者は自分の身を守るだけで手一杯だったのでしょうか?しかし、遺族の心の傷に塩をすり込むような見苦しい言い訳を並べている姿は見るに堪えません。

写真(ワタミで過労自殺に追い込まれた犠牲者とその遺族) 出典:朝日新聞
写真(ワタミで過労自殺に追い込まれた犠牲者とその遺族) 出典:朝日新聞

 ブラック企業の応援団である安倍政権は、労働者からの搾取をエスカレートさせる政策を推進しています。

写真(自民党公認の渡邉美樹議員と安倍総理) 出典:www.logsoku.com
写真(自民党公認の渡邉美樹議員と安倍総理) 出典:www.logsoku.com

 日本にはブラック企業が無数に存在し、「過労死」は世界的に有名になりました。その結果、「karoshi」という英語が生まれてしまったのです。

 「karoshi」が初めてOxford 辞書に登録されたのは2002年だそうです。英語としての歴史は長いとはいえません。

Oxford English Dictionary Online によると、次のように定義されています。( )内は私の邦訳です。

”death brought on by overwork or job-related exhaustion” – a reflection of the strains imposed by Japan’s strong work ethic.
(仕事による過労が原因の死。日本の過激な労働倫理によるストレスが影を落としている。)

 ちなみに私の手元にあるOxford Advanced Learner’s Dictionary 第8版(オックスフォード大学出版局)には載っていませんでした。

 ワシントンポスト:2008年7月13日付の記事では、「Japan’s Killer Work Ethic(日本の殺人的な労働倫理)」と題して次のような文章が書かれています。( )内は私の邦訳です。

TOKYO — Death from too much work is so commonplace in Japan that there is a word for it — karoshi.
(日本では過労により死に至るケースが常態化しており、過労死と呼ばれている。)

There is a national karoshi hotline, a karoshi self-help book and a law that funnels money to the widow and children of a salaryman (it’s almost always a man) who works himself into an early karoshi for the good of his company.
(国が運営する過労死ホットライン、過労死対策本、そして、残された遺族に補償するための法律がある。過労死の犠牲者はほとんどがサラリーマンの男性である。会社への忠誠心から働き過ぎて早死にしてしまうのだ。)

 「過労死」を意味する単語は、英語圏には元々無かったのでしょうか?もしあれば、それが使われているはずですから、無かったんでしょうね。日本でよく見られる異常現象として外国人は認識しており、それを一つの単語で表現する必要に迫られたんですね。しかし、どうしても既存の英単語の中には見当たらない。そこで仕方なく、「過労死」をローマ字にした「karoshi」を英単語として使うようになったのでしょう。

 日本語が英語に借用されるケースは好ましいものばかりではありません。「karoshi」は明らかに不名誉なことです。しかし、私たち日本人が努力をして「karoshi」という悲劇を根絶すれば、「karoshi」という英語が消滅する日が来るかもしれません。逆に現状をこのまま放置したり悪化させれば、どの英語辞書でも必ず見られるような有名な英単語になる可能性もあります。

 今後「karoshi」以外に、次のような新しい英単語が生まれるかもしれませんね。( )内は私の邦訳です。

「black-corporation」(ブラック企業)
意味:
「companies who intentionally or knowingly ignore labor laws and/or drive their workers hard by harassment or other aggressive means」注2)
(意図的に違法行為を行い、パワハラなどにより従業員を過酷な労働に駆り立てる企業)

注2)「Japan Press Weekly」2013年6月28日付の労働関係記事 タイトル「8 companies nominated for ‘Black Corporation’ of the Year Award 」から引用。

以上

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セブンイレブンがブラック企業大賞に輝いたことをマスコミが報じないのはナゼか?

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写真(セブンイレブン加盟店オーナー募集) 出典:www.franchise-navi.jp
写真(セブンイレブン加盟店オーナー募集) 出典:www.franchise-navi.jp

 「ブラック企業」という言葉は、すっかり市民権を得た感があります。今年のブラック企業大賞には、株式会社セブンイレブンジャパンが選ばれました。下記リンクを参照してください。

ブラック企業大賞

 セブンイレブンジャパンがノミネートされた理由を上記サイトから引用します。

引用始め
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 セブン-イレブン・ジャパン(本社東京都千代田区、鈴木敏文代表取締役会長兼CEO、井阪隆一代表取締役社長兼COO)は、日本国内に1万6,319店(2015年度)を展開、国内チェーン全店で4兆円超を売り上げる日本最大手のコンビニエンスストアチェーンである。

 2013年8月、同社のフランチャイズに加盟する店主4人が、販売期限が近い弁当などを値下げして売る「見切り販売」の権利を同社から妨害されたとして損害賠償を請求していた裁判で、東京高裁は妨害の事実を認め、セブンイレブン側に計1140万円の支払いを命令。14年10月に最高裁が本部、加盟店双方の上告を棄却したことで判決確定した。セブン本部による見切り販売妨害については09年に公正取引委員会が、独占禁止法が禁じる「優越的地位の濫用」に当たると認定し排除命令を出していた。

 「見切り販売」に代表されるセブン本部の不当な経営圧迫に対し、加盟店主らは09年に「コンビニ加盟店ユニオン」を結成して団体交渉を要求。同社は「加盟店主は労働者ではない」と主張し団交拒否してきたが、14年3月には岡山県労働委員会が加盟店主らの労働組合法上の労働者性を認め、救済命令を出している。

 昨今、学生アルバイトを正社員並みに、しかも学生生活に支障きたすほどの低待遇で使役する「ブラックバイト」が社会問題化しており、コンビニバイトはその代表的な業種である。コンビニ本部各社はこうした問題の責任は個々の加盟店店主らにあるとして自らの責任を否定してきたが、業界にブラックバイトが蔓延るのは、本部が加盟店主らから過酷な搾取を行い、そのしわ寄せが学生アルバイトに及んだ結果であるとも言える。こうした構造はコンビニ各社で共通するものだが、セブンイレブンは業界の圧倒的強者であるほか、日本にコンビニフランチャイズを定着させた先駆者でもあり、業界内における責任も役割も大きく、そして、前記事件がコンビニ業界の構造を示す象徴的な事件であるといえることからノミネートした。
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引用終り

 2014年のブラック企業大賞にヤマダ電機、2013年にワタミフードサービスが選ばれた時は、マスコミは積極的に報道していたのに、今回のセブンイレブンでは、ほとんど無視しています。なぜでしょう?理由を以下に述べます。

1)マスコミ側は金銭的に首根っこを押さえられている。
 セブンイレブンジャパンは2014年に3.7兆円という巨額の売上高を達成し、年間で費やす広告費は数百億円にもなります。マスコミにとってセブンイレブンは大スポンサーなんですね。しかも、セブンイレブンは日本国内だけで約1万6000店という販売網を持っています。それを利用できなくなったら、新聞や週刊誌にとっては大打撃です。

2)政権与党の自民党がブラック企業の応援団である。

写真(渡邉美樹氏と安倍総理) 出典:www.logsoku.com
写真(渡邉美樹氏と安倍総理) 出典:www.logsoku.com
 
写真(安倍首相に経団連ビジョンを手渡す榊原会長(左)) 出典:経団連のホームページ
写真(安倍首相に経団連ビジョンを手渡す榊原会長(左)) 出典:経団連のホームページ

 特に大手マスコミは安倍政権のご機嫌をとても気にしていますから、一緒になってブラック企業を応援することが多いのです。特にセブンイレブンジャパンのように影響力が大きい場合は、まともに批判することは稀ですね。

 マスコミがこのような体たらくだと、被害者は増える一方です。さらに、マスコミが批判的な記事を書いて報じないと一般消費者は気付きませんから、購買を控えて売り上げを落とすなどのお灸をすえることができません。悪徳経営者は丁寧に説明しても聞く耳を持ちませんから、経営に打撃を与えて強制的に改善させるしか方法がありません。マスコミが甘やかすと、ブラック企業の経営改善機会が失われてしまうのです。

 日本国憲法の第25条は、次のように書かれています。

1.すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 コンビニエンスストアでは共通してみられる現象ですが、特にセブンイレブンでは、フランチャイズ加盟店主が容赦なく詐取され、自殺に追い込まれるケースも多いと聞きます。自殺に追い込まれるような生活は、「健康で文化的な最低限度の生活」とは言えませんね。

 日本はブラック企業の巣窟になりつつあり、現実に貧困層の数や比率が増加しています。

出典:赤旗
出典:赤旗

 経営者を取り締まり、労働者の権利を守る為の法律が有効に働いていませんし、法律自体にも欠陥がある証拠です。

 ひどい労働実態を改善するには政治の力が必要ですが、前述の通り、現在の政権与党には何も期待できません。ブラック企業をまともに追及して実績を挙げているのは日本共産党くらいなものです。他の野党は何をやっているのでしょうか?

出典:日本共産党
出典:日本共産党

 最終的には、国会での政党比率を変えることでしか変化は起こせません。ブラック企業の応援団(=自民党)が国会の多数を占めれば、庶民は困窮に陥ります。当たり前のことです。自分が庶民であり、搾取される立場にあると自覚している人は、少なくとも自民党に投票してはなりません。自殺行為ですよ。

以上

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