「報道ステーション:福島の甲状腺がん」を見た人へ →原発事故の健康被害はもっと広範囲で、かつ、病気の種類も多種多様である。

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写真(唖然!・・・福島原発事故と甲状腺がんの因果関係について、コメントを拒否する塩崎厚生労働大臣)
写真(唖然!・・・福島原発事故と甲状腺がんの因果関係について、コメントを拒否する塩崎厚生労働大臣)

 2011年3月に福島第一原発で発生した事故により、大量の放射性物質が放出・拡散し続けています。放射能が人体にどのような悪影響を及ぼすか、関心が薄れてきているようです。

 2016年3月11日、テレビ朝日のニュース番組:報道ステーションで、福島県での甲状腺がんに関する特集を放送していました。他の放送局が安倍政権の圧力に屈して、原発事故による健康被害に目をつむっている中で、テレビ朝日のこの行動は勇気あるものだと思います。放送内容の詳細は以下でご覧ください。


総力特集_甲状腺がんと原発は関係あるのか2016031… 投稿者 gomizeromirai

 この番組は非常に素晴らしいとは思いますが、もしかして、「原発事故で放出された放射性物質による健康被害は福島県だけで発生し、しかも甲状腺がんだけに注目していればいい」と思ってしまう人もいるかもしれません。それは間違いです。実際には・・・

・原発事故による健康被害は福島県だけでなく日本全体、さらには世界規模で考えなくてはならない。
・発生するがんの種類は、甲状腺がん以外にも複数ある。
・がんの発症は、健康被害のうちのごく一部に過ぎない。

 福島原発事故は発生から5年しか経っていませんし、原子力マフィアたちによる隠ぺい工作がすざまじいので、全貌をつかみにくくなっています。将来の予測も正確にはできません。
 
 こういう時は、過去の類似事故のことを調べるのが有効でしょう。チェルノブイリ原発事故が発生したのは1986年ですが、それから25年が経過した2011年、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)が健康への影響について論文を発表しました。以下にリンクを貼ります。

「Health Effects of Chernobyl 25 years after the reactor catastrophe」

 IPPNW(核戦争防止国際医師会議)は、IAEA(国際原子力機関)やWHO(世界保健機関)などの原発利権団体と距離を置いていますので、信頼できる資料だと私は判断しています。

 上記リンクの英文資料は合計65ページですが、P5〜P7に健康への影響が列挙されています。私の方で要約を作成しました。以下、ご一読ください。

要約始め
***********************

チェルノブイリ原発の位置
チェルノブイリ原発の位置

1)
 原発事故作業者の子供に染色体異常が多く見られる。
2)
 原発作業者の90%以上が病弱である。そして、少なくとも74万人の原発作業者は重い病にかかった。症状としては、早期老化・癌・白血病などである。さらには神経的・精神的な病を患う人の数が平均よりも高い。さらに、白内障になっている人が非常に多い。
3)
 最大で125000人の原発作業者が2005年までに亡くなったと推計している。
4)
 チェルノブイリ事故の影響を直接受けた3国だけでなく、ヨーロッパ諸国でも遺伝的催奇形障害が激増した。バイエルンだけでも出産時奇形が1000〜3000事例増えたことが判っている。ヨーロッパでは1万人以上の重度奇形児が生まれていると思われる。
 IAEA(国際原子力機関)ですら、原発事故のせいで西ヨーロッパでは10万〜20万の中絶が行われたという結論を出している。
5)
 チェルノブイリ地域では最大で83000人の子供が先天的奇形である。遺伝子が損傷した子供は世界中に最大207000人いる。これらの数字は第一世代で発生したものであり、世代を重ねることで最終的には、この10倍の異常が発生するだろう。
6)
 チェルノブイリ原発事故後、ヨーロッパでは死産や奇形の比率が高まっただけでなく、男女比も激変した。原発事故以降、誕生する女児の数が大幅に減ったのだ。
 チェルノブイリ原発事故により出生数は約100万人減ったと推計している。
7)
 1986年から2056年の間に甲状腺癌が92627件発生すると予測されている。この数字には、原発作業者たちの間で発生した甲状腺癌は含まれていない。
8)
 チェルノブイリ原発事故以降の9か月間にドイツで生まれた子供について、ダウン症の比率が激増した。
9)
 ウクライナの3歳以下の子供について、脳腫瘍発生数が約5倍に跳ね上がった。
10)
 放射能汚染がひどいドイツ南部では、神経芽細胞腫という極めて稀な小児癌が激増した。
11)
 1987年から1992年までの疾病増加率がウクライナのチェルノブイリ省により発表されている。内分泌系は25倍、神経系は6倍、循環器系が44倍、消化器官が60倍、皮膚・皮下組織が50倍以上、筋肉・骨・心因性機能障害が53倍だ。
 避難者のうち健康な人の割合は、1987年の59%から1996年の18%へ減少した。汚染地域住人のうち、健康体は52%(1987年)から21%(1996年)に減っている。
 親が被爆した後に生まれてきた子供たちを調べると、健康体の比率が1987年の81%から1996年の30%へ減っている。
12)
 インスリン依存型の1型糖尿病が児童・生徒の間で激増した。
13)
 癌の発生数よりも、それ以外の病気の方がはるかに多いのだ。
***********************
要約終わり

 「日本はチェルノブイリとは違うんだ。福島原発事故は過去のことだ。もう、何も考えたくない。メンドクサイ・・・」と思っている人は多いと思います。そのような怠惰な姿勢だと、安倍政権をはじめとする原発マフィアたちの思うツボです。

出典:原子力村の住民一覧
出典:原子力村の住民一覧

 すでに取り返しのつかない事態を招いていますが、これ以上悪化させないためにも、勇気をもって現実と対峙することが大切です。それが出発点です。

参考リンク
「福島の甲状腺がんはさらに増える!「チェルノブイリとはちがう」論のウソを報ステが暴露! しかし、他メディアは…」

以上


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投稿者:

J Iwasaki

J Iwasaki

大学卒業後、民間企業に勤めています。 皆さんに役立つ情報を提供したいと思い、ブログを始めました。 気軽に読んで頂けると嬉しいです。 なお、ブログ記事の無断転載は法律で禁止されています。 どうぞよろしくお願いいたします。

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