あなたは、自分の住んでいる国が独立国でない植民地でも誇りに思えますか?

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 2017年12月13日、沖縄県宜野湾市の小学校グランドに、アメリカ軍CH53ヘリコプターの部品が落下しました。落下したのはヘリの窓枠部品で、重さは約8㎏。部品落下時に跳ねた破片により児童一人が負傷しました。

写真(米軍ヘリから窓枠が落下)
写真(窓枠が外れたCH53ヘリコプター)

 死人が出なかったのは、運が良かったからです。飛行中のヘリから窓枠が落下するなど、普通は有り得ない事象です。老朽化が極度に進み、整備不良も重なったのでしょうか?このような重大事故が起こったのに、日本政府はアメリカに対してマトモな抗議一つできません。

 実は、アメリカ軍の飛行機から物が落下する事故は珍しくありません。ヘリコプターそのものが落下したこともあります。

写真(沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事件)

 この時も日本の警察は現場に立ち入らせてもらえず、証拠品はすべてアメリカ軍に持って行かれてしまいました。

 このような危険があるので、米軍機は米軍関係者の家族が住むエリアの上空は飛びません。当たり前のことです。しかし、この当たり前のことが日本人住宅街については適用されません。とても危険で人命が損なわれる可能性があるのを分かっていながら、傍若無人な飛行を遠慮なく繰り返しています。行動は本音を表します。アメリカ軍にとって日本人の命はその程度のものなのです。日米同盟が聞いて呆れます。

 アメリカ軍に苦しめられているのは沖縄県だけではありません。例えば、関東のかなり広いエリアの上空が、米軍に牛耳られています。

図:米軍の許可がないと飛行できない横田空域 出典:報道ステーション

 この横田空域のため、羽田空港を飛び立った旅客機は大きく遠回りしているのです。時間と燃料代の無駄ですね。トランプ大統領が来日したときは、この横田空域を遠慮なく通過し、横田基地に着陸しました。占領国であるアメリカのトップですから当然と言えば、当然です。

写真(横田基地に到着し出迎えを受けるトランプ大統領)

 もうお分かりだと思いますが、戦後ずっと、日本はアメリカの植民地でした。この植民地状態が今後いつまで続くのかは分かりませんが、自民党が政権の座にある限り終わらないことは確かです。

 占領軍であるアメリカ軍により不自由な思いをし、無数の事件・事故・人権侵害が発生してきました。この状態を当たり前と思って受け入れるような輩は保守とはいえません。自民党は保守政党ではないのです。

 アメリカに隷従し屈辱を感じているのか知りませんが、危険物が自国民の上に落下した事実があってもマトモな抗議が出来ないのは情けないですね。その一方、宇宙空間を飛んで落下する心配がない北朝鮮のミサイルに対しては抗議を行っています。滑稽だと思いませんか?

 トランプ大統領やその親族が来日した時、卑屈なまでに歓待した一方で、米軍基地に反対する沖縄県民に対しては警察権力を用いて容赦ない排除行動を行っています。自国民を守ることが出来ないくせに、アメリカのポチをやっているのが自民党政権なのです。こんな状態で、国民に対して愛国心を強要しているのですから呆れますね。

 言うまでもありませんが、アメリカ軍は日本を守るために駐留しているのではありません。単なる前線基地として利用しているだけです。日本国民の命など、どうでもいいのです。そんな米軍に対して、何千億円という「思いやり」予算を毎年払って、居て頂いているのです。卑屈という言葉以外、思い浮かびません。

 日米同盟は解消し、米軍には立ち退いてもらい、対等な関係の平和条約を結ぶべきです。日米同盟とやらに幻想を抱いている政治家や国民がいたら、一刻も早く目覚めて欲しいと思います。

 あなたは、自分の住んでいる国が独立国でない植民地でも誇りに思えますか?

以上

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全世界の人に聞いて欲しい演説:「核兵器は必要悪ではなく絶対悪」「核兵器禁止条約を拒むものは歴史により裁かれる」

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 2017年12月10日、ノーベル平和賞の授賞式で、被爆者のサーロー節子さんが講演を行いました。しかし、核兵器禁止条約への署名を求める内容が含まれているため、マスコミはあまり積極的に報道していません。核兵器大国・軍需産業大国であるアメリカのご機嫌ばかりを伺う安倍政権に忖度しているからです。

 サーロー節子さんの講演内容は大変すばらしく、歴史的なものです。是非とも世界中の人に聞いて頂きたいので、演説の主要部分を引用いたします。

引用元リンク:
「核兵器は必要悪ではなく絶対悪」 サーロー節子さん

引用始め
********************
(前略)
 私は、広島と長崎の原爆投下から生き延びた被爆者の一人としてお話をします。私たち被爆者は、70年以上にわたり、核兵器の完全廃絶のために努力をしてきました。

 私たちは、世界中でこの恐ろしい兵器の生産と実験のために被害を受けてきた人々と連帯しています。長く忘れられてきた、ムルロア、エッケル、セミパラチンスク、マラリンガ、ビキニなどの人々と。その土地と海を放射線により汚染され、その体を実験に供され、その文化を永遠に混乱させられた人々と。

 私たちは、被害者であることに甘んじていられません。私たちは、世界が大爆発して終わることも、緩慢に毒に侵されていくことも受け入れません。私たちは、大国と呼ばれる国々が私たちを核の夕暮れからさらに核の深夜へと無謀にも導いていこうとする中で、恐れの中でただ無為に座していることを拒みます。私たちは立ち上がったのです。私たちは、私たちが生きる物語を語り始めました。核兵器と人類は共存できない、と。

 今日、私は皆さんに、この会場において、広島と長崎で非業の死を遂げた全ての人々の存在を感じていただきたいと思います。皆さんに、私たちの上に、そして私たちのまわりに、25万人の魂の大きな固まりを感じ取っていただきたいと思います。その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません。

 米国が最初の核兵器を私の暮らす広島の街に落としたとき、私は13歳でした。私はその朝のことを覚えています。8時15分、私は目をくらます青白い閃光(せんこう)を見ました。私は、宙に浮く感じがしたのを覚えています。

 静寂と暗闇の中で意識が戻ったとき、私は、自分が壊れた建物の下で身動きがとれなくなっていることに気がつきました。私は死に直面していることがわかりました。私の同級生たちが「お母さん、助けて。神様、助けてください」と、かすれる声で叫んでいるのが聞こえ始めました。

 そのとき突然、私の左肩を触る手があることに気がつきました。その人は「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 蹴り続けろ! あなたを助けてあげるから。あの隙間から光が入ってくるのが見えるだろう? そこに向かって、なるべく早く、はって行きなさい」と言うのです。私がそこからはい出てみると、崩壊した建物は燃えていました。その建物の中にいた私の同級生のほとんどは、生きたまま焼き殺されていきました。私の周囲全体にはひどい、想像を超えた廃虚がありました。

 幽霊のような姿の人たちが、足を引きずりながら行列をなして歩いていきました。恐ろしいまでに傷ついた人々は、血を流し、やけどを負い、黒こげになり、膨れあがっていました。体の一部を失った人たち。肉や皮が体から垂れ下がっている人たち。飛び出た眼球を手に持っている人たち。おなかが裂けて開き、腸が飛び出て垂れ下がっている人たち。人体の焼ける悪臭が、そこら中に蔓延(まんえん)していました。

 このように、一発の爆弾で私が愛した街は完全に破壊されました。住民のほとんどは一般市民でしたが、彼らは燃えて灰と化し、蒸発し、黒こげの炭となりました。その中には、私の家族や、351人の同級生もいました。

 その後、数週間、数カ月、数年にわたり、何千人もの人たちが、放射線の遅発的な影響によって、次々と不可解な形で亡くなっていきました。今日なお、放射線は被爆者たちの命を奪っています。

 広島について思い出すとき、私の頭に最初に浮かぶのは4歳のおい、英治です。彼の小さな体は、何者か判別もできない溶けた肉の塊に変わってしまいました。彼はかすれた声で水を求め続けていましたが、息を引き取り、苦しみから解放されました。

 私にとって彼は、世界で今まさに核兵器によって脅されているすべての罪のない子どもたちを代表しています。毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛するすべての人を、私たちの親しむすべての物を、危機にさらしています。私たちは、この異常さをこれ以上、許していてはなりません。

 私たち被爆者は、苦しみと生き残るための真の闘いを通じて、灰の中から生き返るために、この世に終わりをもたらす核兵器について世界に警告しなければならないと確信しました。くり返し、私たちは証言をしてきました。

 それにもかかわらず、広島と長崎の残虐行為を戦争犯罪と認めない人たちがいます。彼らは、これは「正義の戦争」を終わらせた「よい爆弾」だったというプロパガンダを受け入れています。この神話こそが、今日まで続く悲惨な核軍備競争を導いているのです。

 9カ国は、都市全体を燃やし尽くし、地球上の生命を破壊し、この美しい世界を将来世代が暮らしていけないものにすると脅し続けています。核兵器の開発は、国家の偉大さが高まることを表すものではなく、国家が暗黒のふちへと堕落することを表しています。核兵器は必要悪ではなく、絶対悪です。

写真(ノーベル平和賞の授賞式で講演するサーロー節子さん) 出典:毎日新聞

 今年7月7日、世界の圧倒的多数の国々が核兵器禁止条約を投票により採択したとき、私は喜びで感極まりました。かつて人類の最悪のときを目の当たりにした私は、この日、人類の最良のときを目の当たりにしました。私たち被爆者は、72年にわたり、核兵器の禁止を待ち望んできました。これを、核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか。

 責任ある指導者であるなら、必ずや、この条約に署名するでしょう。そして歴史は、これを拒む者たちを厳しく裁くでしょう。彼らの抽象的な理論は、それが実は大量虐殺に他ならないという現実をもはや隠し通すことができません。「核抑止」なるものは、軍縮を抑止するものでしかないことはもはや明らかです。私たちはもはや、恐怖のキノコ雲の下で生きることはしないのです。

 核武装国の政府の皆さんに、そして、「核の傘」なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。私たちの証言を聞き、私たちの警告を心に留めなさい。そうすれば、必ずや、あなたたちは行動することになることを知るでしょう。あなたたちは皆、人類を危機にさらしている暴力システムに欠かせない一部分なのです。私たちは皆、悪の凡庸さに気づかなければなりません。

 世界のすべての国の大統領や首相たちに懇願します。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去してください。
(後略)
********************
引用終わり

 いかがでしたでしょうか?

 安倍政権やその支持者たちは、諸外国に対する侵略・加害の歴史だけでなく、被害者としての歴史すら忘却・否定し、この講演者を侮辱するかもしれません。実際、安倍政権の閣僚は、「アメリカの原爆投下を戦争犯罪だと認めるか?」と国会で質問されても、奥歯にものが挟まったような答弁しかできませんでした。アメリカのポチというのは、本当に哀れだと思います。

「広島・長崎への原爆投下は戦争犯罪である」と断言できない政治家が日本にいるらしい。それは誰?理由は?

 しかし、良識ある一般の日本国民の皆さんには、是非とも、サーロー節子さんの講演内容を胸に留めて頂きたいと思います。

以上

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【北朝鮮のミサイル危機!?】安倍政権の流すJアラートを素直に信用してはならない理由。

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 全国瞬時警報システム(Jアラート)によると、2017年9月15日朝、北朝鮮からミサイルが発射され、北海道襟裳岬の東約2000キロに着水したとのことです。
 
 この件に関して、自民党の議員でありながら冷静な意見を言っている人もいます。石破茂議員の2017年9月15日付オフィシャルブログ記事から一部を引用させて頂きます。

引用始め
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本日7時前に北朝鮮がミサイルを発射した際の報道の混乱ぶりはよく理解が出来ません。

NHKニュースは政府の発表として「ミサイルが午前7時4分頃、日本の領域に侵入し、午前7時6分頃、領域から出て、午前7時16分頃、襟裳岬の東およそ2000キロに落下した」と伝えました。

「領域」とは領土・領海・領空の総称であるため、高度500キロ以下を飛翔したのかと思っていたら、その後の発表ではこれをはるかに上回る高度であったようで、我が国の国家主権の及ぶ「領域」も「領空」も侵犯はされていないはずです。

細かいことのようですが、国家主権が侵犯されたか否かでその意味は全く異なるのであり、どうしてこのように基本的なことがあやふやのまま発表がなされたのでしょうか。本日の自民党の会議で政府はその誤りを認めましたが、何故、情報を伝えた防衛省も、受け取った内閣官房も、「領域」ではないことに全く気付かないままに発信してしまったのか。南スーダンの「戦闘」という日報の表現を巡って大混乱に陥ったことに対する反省が活かされていないのではないでしょうか。
 
政府は午前7時にJアラートを通じて北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、長野の道県に警報を伝え、当該道県では「北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」というアナウンスが流れたとのことですが、この時点ではすでに着弾地点は把握できているはずです。「着弾はしないが、デブリ(破片)が落ちる可能性がある」ということだったのでしょうか。それはどのような根拠によってその範囲を特定したのでしょうか。

せっかく警報を発するのであれば、同時に国民にどのような状況であるかも可能な限り正確に伝えなければ、避難すべきか否かの判断がつきません。このようなことを繰り返していると、やがて国民の政府に対する信頼が失われることになるのではないかと強く危惧します。
***********************
引用終わり

 「いい加減な情報発信を繰り返していると国民のだれも信用しなくなり、オオカミ少年になりますよ」という指摘はその通りです。極右のコワモテ議員ですが、たまにはマトモなことを言いますね。

 一方、安倍総理の応援団である放送作家・小説家の百田尚樹さんは、次のような発言をしています。

 この発言に同調し、素直にダンゴ虫のポーズをとり、北朝鮮に敵意を抱いている人は多いと思います。こういう無邪気な人たちは、次のようなことを前提にしているのではないでしょうか。

1)北朝鮮の恐怖を煽る安倍政権の姿勢は正しい。
2)北朝鮮は話の通じる相手ではない。
3)北朝鮮のミサイルが日本に落下する可能性がある。
4)北朝鮮と敵対しているアメリカ様の立場・主張は正しい。

 上記のような「常識」が、いかにウソと偏見にまみれたものか、以下に説明いたします。

1)北朝鮮の恐怖を煽る安倍政権の姿勢は正しい。
 アメリカにとって、軍需産業を潤すためにもアジアの一角が不安定である必要があります。アメリカの植民地である日本の総理大臣が、アメリカに追随し、北朝鮮悪者キャンペーンを繰り広げるのは自然なことなのかもしれません。

 しかも、北朝鮮の「脅威」は、森友・加計問題から国民の目をそらし、野党の追及を鈍らせる効果があります。Jアラートを流して毅然としたコメントをすれば「強い」リーダーを演出することも可能です。事実、戦後最悪・最低の内閣でありながら、支持率は上昇傾向にあります。Jアラートを流し、ダンゴ虫のポーズを国民に強要すれば、戦前の恐怖の雰囲気を醸成できるので、平和憲法を改悪するための素地を形成できます。安倍さんにとっては万々歳ではないでしょうか?

2)北朝鮮は話の通じる相手ではない。
 北朝鮮は話の通じない相手ではありません。現実に、世界の大多数の国々と交流があります。

朝鮮民主主義人民共和国と外交関係を有する国々の一覧図。緑色で塗られた諸国は朝鮮民主主義人民共和国と国交を有し、灰色の諸国は国交を有さない。赤色の国家は国交を断絶している。

 わざわざ外交ルートを閉ざしているのは日本くらいなものです。宗主国であるアメリカ様ですら、対話の道を探っています。戦争大国であるアメリカは、他のどの国よりも戦争の恐ろしさを知っており、泥沼化を避けたいという気持ちがあるのです。

 一般に、無能な人間ほど力に頼ろうとします。手間暇がかかっても地道な外交努力こそが確実な安全保障への近道です。プロレスラー出身の国会議員以外にも、北朝鮮と直接対話をする人がドンドン現れて欲しいと思います。

3)北朝鮮のミサイルが日本に落下する可能性がある。
 北朝鮮のミサイルが落下する可能性があるならば、安倍総理は芸能人と花見を楽しむでしょうか?

写真(北朝鮮の危機を煽る一方で、喜び組と花見を楽しむ安倍総理夫妻) 出典:朝日新聞

 北朝鮮のミサイルが落下する可能性があるならば、安倍総理は呑気にゴルフを楽しむでしょうか?

 北朝鮮のミサイルが落下する可能性があるならば、全国の原発を再稼働しようとするでしょうか?逆に、現在稼働されている原発を、真っ先に停止させるのではないでしょうか?

参考記事リンク:
ミサイルが落下するかもしれないのに、原発を停止しないのはナゼか?

 北朝鮮のミサイルが落下する可能性があるならば、臨時国会の冒頭で衆議院を解散しようとするでしょうか?政治空白は禁物のはずです。

写真:臨時国会の冒頭で衆議院を解散しようと目論む安倍総理

 結論を言いますと、北朝鮮のミサイルが日本に落下する可能性はありません。

4)北朝鮮と敵対しているアメリカ様の立場・主張は正しい。
 アメリカは、建国以来の二百数十年間、その9割以上を戦争に費やしてきました。ほとんど常に、世界中のどこかの国と戦争をしてきたのです。戦争をしないと軍需産業が儲からないので国が回らないのです。こんな病的な国がマモトであるはずがありません。事実、アメリカ国民の大多数は、病気をしたら破産しかねないような歪んだ社会制度に苦しめられています。

参考記事リンク:
【安倍総理が隷従するアメリカという国】その危険な素性を再確認しよう。

最後に:

 このような発言に同調し、素直にダンゴ虫のポーズをとり、良く知りもしない北朝鮮に対して敵意を抱く人が減ることを望みます。

以上

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戦地へ派兵されると人生が滅茶苦茶になるという現実を見よ!

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図(日本の報道の自由度ランキング推移:2017年) 出典:データを基に筆者が作成

 上の図を見てもわかる通り、安倍政権になってから報道の自由度ランキングは転げ落ちるように低下しています。

 大手マスコミの政権への忖度がそんなにひどくなかった2012年頃、TBSのニュース23で報道がされた番組を紹介します。6分少々の短い動画ですが、アメリカ帰還兵の間に起こっている深刻な精神疾患を扱っています。年間の自殺者数は分かっているだけで6500人に上るということです。

この動画を書き起こしします。

書き起こし始め
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同時多発テロから10年。テロとの闘いを続けるアメリカは、アフガニスタンとイラクに、これまでに220万人もの兵士を送ってきました。今、その兵士たちの間に深刻な問題が広がっています。

家族とともに笑顔を見せるジェレード・ヘグマンさん。彼が陸軍に入隊したのは、同時多発テロ事件がきっかけだった。

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妻のアシュリー・ヘグマンさん
「夫は、自分が信じるもののために立ち上がれるということを誇りに思っていました。」

精鋭部隊に選ばれたジェレードさんは、繰り返しアフガニスタンとイラクに派遣された。その間、彼の様子は少しずつ変わっていったと、妻・アシュリーさんは話す。

妻のアシュリー・ヘグマンさん
「戦場で見たものや、自分がしたことの悪夢に苦しんでいました。症状がどドンドンひどくなって、軍に助けを求めましたが、助けてはもらえませんでした。『お前は大丈夫だ。がんばれ』そう言われていました。

二人の息子と遊ぶのが何よりも好きだったジェレードさん。そんな彼を特に悩ませたのは、戦場で目にする子供の姿だった。

妻のアシュリー・ヘグマンさん
「武器を持った子供を見たら、自分が殺される前に射殺しろ、と教えられていました。夫は目に涙を浮かべて、震えながら、『そんなことをしたら自分を許して生きていくことはできない』と言っていました。」

8度目の派兵から自宅に戻った今年6月、ジェレードさんは自ら銃で頭を撃ち、命を絶った。

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対テロ戦争開始から10年が経つ今、深刻な問題となっているのが、兵士の間で自殺が急増していることです。それも、戦争の前線の話ではありません。無事に帰還したはずの兵士が次々に自ら命を絶っているのです。シアトル郊外にあるこの基地では、7月だけで実に5人の兵士が自ら命を絶ちました。

アフガニスタンへの軍事作戦を開始して10年。兵士の自殺は増加する一方だ。現役兵士の自殺は2年連続で150人を超えた。今年はそれを上回る過去最悪のペースとなっている。そして、退役した兵士の自殺は、推定で年間6500人に上るとみられている。

退役問題に詳しい精神科医
「兵士の多くは、2回・3回・4回、ときには5回以上も戦場へ送られます。その回数が増えれば増えるほど、PTSDに苦しむ危険は高まるのです。」

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テロとの戦いで戦地に赴いた兵士は、延べ220万人。その2割近くがPTSDに苦しんでいるという。

軍では俳優を使って、自殺防止を呼び掛けるビデオを作成した。また、退役兵士向けに開設した自殺ホットラインには、40万件もの相談が寄せられ、問題の根深さが改めて浮き彫りとなった。

マレー上院議員
「兵士が帰国して3年たってどんな形で症状が現れるかはみんな違うんです。」

マレン統合参謀本部議長
「そうです、時限爆弾のようなものです。そこにあるのは分かっていても、いつ爆発するのか分からない状況です。」

急増する兵士の自殺に、議会でも議論が始まった。ゲーツ前国防長官は、こんな言葉を漏らした。「私は兵を出すことに慎重になった気がします。どんな結果をもたらすか見てきましたから。」

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状況は悪化する一方だが、財政難に苦しむアメリカには、兵士たちのケアに金をかけられない事情がある。

退役兵士問題に詳しい弁護士
「意味のない2つの戦争に4兆ドル(320兆円)以上もつぎ込んで、その戦争で傷ついた兵士を助ける金はない、というわけですよ。」

妻のアシュリー・ヘグマンさん
「銃を頭に突き付けながら、夫は叫んでいました。夫は『俺が死ねば、みんな幸せになれるのか?』、そう言ったんです。」

軍は何もしてくれない。自殺したジェレードさんの妻・アシュリーさんは、自らの経験を多くの人に伝えることで、現状を少しでも変えたいと願っている。

アメリカの対テロ戦争の前線には、今も10万人以上の兵士たちがいる。戦いの終わりは、まだ見えていない。

キャスターの解説:
「2008年までの4年間、私はニューヨークに赴任していたのですが、その時からすでにアメリカ軍は、壊れた軍隊と言われていたんですね。つまり、兵士が足りないから同じ兵士が何度も行かされる。そして今回の戦場の特徴は、いつテロが起こるか分からないから極度の緊張状態にずっと兵士が置かれているんですね。私も帰還兵に何度もインタビューしたんですが、とても社会復帰できないという兵士がたくさんいらっしゃいましたね。」

「そして傷ついて帰ってきても、十分なケアを受けることが出来ない。だから、自分たちはもう見放されて捨てられてしまっていると感じている様子もありますよね。」
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書き起こし終わり

 日本では安保法制が強行採決され、アメリカの下請けとして自衛隊員を海外派兵し戦争を行う道が開かれました。アメリカ兵たちと同じような苦しみを味わうことになる日本の自衛隊員たち。彼らにもたらされるであろう、言葉で表現し難い苦しみに、日本人として無関心でいいのでしょうか?我々庶民は、安易に徴兵制導入を論じる御用評論家の胡散臭さに気付かねばなりません。

 この報道がされていたのは、2012年頃です。2017年の現在では、報道各社はすっかり委縮してしまっており、安倍政権の御機嫌を取ることばかりに気を取られています。安保法制を否定して軍需産業の利益を損なうような報道はご法度になっているのです。外交努力を放棄して「敵国」の脅威ばかりを煽る米国傀儡政治家に対して、有権者は厳しい目を向けねばなりません。

 今回紹介した動画は、今の堕落したマスコミではとても報道出来ない素晴らしい内容だと思います。ご賛同頂けたら、是非ともネット上での拡散をお願い致します。

以上

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被爆国の日本が、核兵器禁止条約に賛成できないのはナゼか?

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 核軍縮に関して、これまでは、NPT(=核拡散防止条約)の下で、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5か国を核保有国と認めて核兵器の削減を求める一方、それ以外の国々には核兵器保有を禁止してきました。しかし、NPTが発効してから40年以上が経っても、核兵器のほとんどを保有するアメリカやロシアでは核軍縮は遅々として進んでいません。また、条約の締約国となっていないインドとパキスタンが相次いで核実験を行った他、一方的に脱退を宣言した北朝鮮も核実験を繰り返しています。

 従来の枠組みでは限界があるため、オーストリアやメキシコなどがNPTとは別の国際会議を開き、非人道的な核兵器を法的に禁止すべきだという議論をリードしてきました。そして、2017年7月7日、核兵器禁止条約が122の国と地域という圧倒的多数の賛成で採択されたのです。

核兵器禁止条約の主要内容:
・核兵器は壊滅的な人道上の結末を招くとして完全に除去されることが必要で、それが再び使用されないことを保証する唯一の方法である。
・加盟国に核兵器の開発や保有、実験、使用のみならず、核兵器を使用すると威嚇する行為も禁止する。
・被爆者にもたらされた受け入れがたい苦しみと被害に留意する。
・加盟国に対し核兵器の使用や実験によって影響を受けた個人に、医療やリハビリ、心理面の支援を提供する。

オーストリアのハイノツィ大使のコメント:
「安全保障のために核兵器が必要だという考えはやや短絡的だ。1つの国が核兵器を保有すれば、ほかの国々も保有しようして核兵器の拡散につながるからだ。私たちは核兵器の使用が地球全体に影響を与えることを知っている。安全保障のためにこそ、核兵器を禁止する規範を確立することが重要だ」

南アフリカのディセコ大使のコメント:
「このように短期間で採択された条約は記憶になく、採択は大きな功績だ。最も心を動かされたのは、広島と長崎から被爆者を迎え、現実と向き合ったことだ。被爆者に対する私たちの責任を常に心に留めていた。変化をもたらすための一歩を踏み出したと思っている」

オーストリアの代表のコメント:
「条約は多国間の核軍縮をさらに進めるための礎を築いた。核兵器は違法であり廃絶しなければならない。いまだに核兵器に依拠した安全保障政策をとる国々に対しては、彼らの安全のためにも、そして、人類の安全のためにも条約への参加を呼びかける」

 核兵器禁止条約は2017年9月から署名が始まり、50か国が批准の手続きを終えた後、90日後に発効することになっています。100か国以上が加盟する見通しですが、被爆国である日本は、条約に参加しない見通しです。不思議ですね。なぜでしょうか?答えは簡単です。宗主国であるアメリカ様に指示されたからです。

 このような植民地ぶりを象徴する国会質疑を以下に紹介します。2015年8月25日に行われた平和安全法制特別委員会です。

 以下、一部を書き起こしします。

書き起こし始め
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山本太郎議員
「ルールに則って物事を進めていくんだという安倍総理の理念、お訊きすることができたと思います。では、何が戦争犯罪なのか、どこが国際法違反なのか、その線引き、どんな感覚で行われるかといういくつかのケースをもって、最高責任者である、安倍総理にお訊きしようと思います。」

「イラクの戦場にも足を運ばれました、フリージャーナリスト、志葉玲さんの資料では、2006年3月15日、イラク中部のイシャキ村で起きた一家惨殺事件の例があげられています。ウィキリークスによって流出した米軍の内部文書、現地報道などによると、手錠をかけられ無抵抗な状態で家にいた11人を米軍は銃殺。この事件、地元テレビでも報道され、その映像はBBC、CNNなど、欧米メディアも伝えましたが、日本のメディアはこれらの映像を全く使わなかったそうです。」

「米軍が踏み込んだのは、そして殺害に及んだのは、地元小学校の教師であった当時28歳、ファイズ・ハラットさんの家でした。米兵に殺された中には生後5ヶ月、3歳、5歳のファイズさんの子供達、そして3歳の甥っ子、5歳の姪っ子も無慈悲にも殺害されました。
 被害者の中には、家を訪ねてきていた若い男女もいました。この2人は婚約者同士、次の週に結婚する予定だったそうです。地元の警察の報告によれば、子供や女性達も手首を縛られ、目隠しをされた状態で殺害されていた。また米兵達はファイズさんらを殺害後、家を爆破した上、家畜までも殺していったそうです。総理、これ戦争犯罪ですよね。国際法違反ですよね?いかがですか?」

安倍総理
「今、山本議員からご紹介した事案について私は承知をしておりませんので、今ここで論議をすることは差し控えたいと思います」

山本太郎議員
「米軍による民間人が暮らす地域への空爆、市民への殺害など、度重なる非人道的行為にイラクの人々は疑問を持ちます。モスク、礼拝所ですよね。モスクに対する攻撃、子供達の学校を占拠し、その正面に戦車を置いて米兵が駐留したことに憤りを感じた、ファルージャ。ファルージャのお父さんお母さん達は学校の占拠はやめてくれと、デモを行います。そのデモ隊に対し、治安の安定化と称し、米軍は沈静化に動きます。
 米兵の威嚇発砲にデモ参加者が驚き、民家の中に逃げ込み、その後数人の米兵が追いかけて、家の中でデモ参加者を射殺。民主的な行動で訴えを起こす人々に対して、乱暴狼藉のかぎりをつくす米軍への反発で日に日にデモの規模、膨れあがっていきます。すると米軍は直接、参加者を銃で撃つようになっていったそうです。
 米軍は占拠した学校の屋上に土嚢を積み上げ、住民を狙撃する拠点を造ったそうです。そうして2004年4月に続き、米軍は大規模な作戦を展開、ファルージャ総攻撃、ご存じですよね、皆さん。報道陣は街からシャットアウトされます。米軍は街を完全に包囲します。
 人々が街から出れないようにし、食料や医薬品も外から供給できない兵糧攻めの状態をつくりました。完全に遮断された状況にしびれを切らせた、40名を超えるイラク人、医療関係者が医薬品を持ってバクダットから駆けつけ、ファルージャ総合病院を目指しましたけども、17名の医療関係者は米軍に射殺されました。
 2004年11月、完全包囲されたファルージャの街に激しい空爆、砲撃が始まります。ファルージャ総合病院は米軍に占拠されました。市内に合った2つの診療所は米軍が空爆しました。米軍の空爆によって火事が起きた場所、そこで消火活動をしていた地元の消防士、警官までも米兵は攻撃しました。夜間、外出禁止という理由からです。
 この頃のイラク、米軍の上層部から各兵士に命令される交戦規定、戦場のルールですよね、交戦規定は毎日のように、下着を着替えるように、振り向く度に、次々と、この交戦規定が変わっていったと言います。攻撃されていなくても、不審な人物と思ったら発砲してよし、不安を感じたら発砲してよし、目が合えば発砲してよし、イスラム教徒の衣装のものは敵対していると見なして、撃ってよい。路上に居る者は全て敵の戦闘員と見なせ、息をしているものは全て撃て、『冬の兵士 良心の告発』というDVDで証言するファルージャ攻撃に参加していた元海兵隊員は、空爆、砲撃が続いていたある時期、ファルージャの住民に対し、米軍は14歳以上の男子を戦闘可能年齢とし、街から出ることを許さず、それ以外の子供や女性を外に出そうとしたと言います。男性の家族と別れるか、もしくは死を覚悟して一緒に残るか、究極の選択を米軍は迫りました。14歳以上の男子、戦闘可能年齢として避難をすることを米軍は許しません。
 米軍から確実に攻撃を受ける場所に、中学生、高校生くらいの息子をおいて、母親が避難できますか?
 少年や男性だけを残して避難できなかったそんな人々がたくさんその場に留まり、実際に、街から出たのは、わずかな老齢の女性たちだけでした。2004年の最初のファルージャ攻撃では、700人以上が殺害され、2回目の11月、ファルージャ総攻撃では、行方不明者は3000人に及び、6000人もの住民が殺されたと言われます。中には、白旗を握りしめたままで発見された少年の遺体もあったそうです。
 次のパネルをお願いします。
 このような一般市民に対する虐殺、イラクのあちこちで起こっていた現実、このパネル、子供専用の墓地だそうです。戦争前から存在するものでしたけれど、戦争が始まってからは、埋葬する場所もないくらいになっているのが、見て、御覧いただけると思います。安倍総理、これ、米軍が行ったまぎれもない国際法違反、戦争犯罪ですよね?」

安倍総理
「ま、例えばですね、えー、山本議員がお話をされたわけでございますが、えー、私が今、それがですね、えー、中身について検証する材料をもっていないわけでございますので、えー、コメントは差し控えたいと思います」

山本太郎議員
「じゃあ何が戦争犯罪かっていうもっとわかりやすい例え、総理には必要だな、ということを、今感じたので、お聞きしたいと思います。
 米軍による爆撃、我が国も受けております。広島、長崎、それだけじゃない、東京大空襲、そして、日本中が空爆、爆撃をされた。それによって、50万人以上の方がなくなっていますよ。この50万人の中に、そのほとんどを占めるのが、一般市民じゃないですか?
 子供、女性、民間人への無差別攻撃、アメリカによる、広島、長崎への原爆投下、それだけじゃなく、東京大空襲を含む、日本全国の空襲、民間人の大虐殺、これは、戦争犯罪ですよね?国際法違反ですよね?いかがですか?」

岸田外相
「広島、長崎への原爆投下等が、国際法違反かどうかというご質問でありました。これは、こうした行為は、その、この、絶大な破壊力、あるいは、殺傷力故に、この国際法の思想的基盤にあります、人道主義の精神に合致しない、このように、我が国は理解をしております。国際司法裁判所等においても、そうした議論が行われていると承知をしております」

山本太郎議員
「ま、本当に、奥歯に何かが挟まったようなものの言い方なんですね。はっきりしてるんですよ、当時、ジュネーブ条約なんかなかったけど、ハーグ陸戦条約があったじゃないですか。民間人の攻撃、無差別攻撃は禁止されてましたよ。これ、完全なる国際法違反であり、戦争犯罪じゃないですか?これに対して、どうしてはっきり言えないんですか?総理、このこと知ってるじゃないですか?

 それでも、答えようとしないんですか?代わりに外務大臣に答えてもらって、おかしな話ですね。言えないんですね、宗主国様のことははっきりとは。過去の米軍の過ちを認められない者が、どうやって戦争犯罪常習国である米国の行動をこの先、ジャッジできるんですか?この先、米軍が戦争犯罪を行った場合、総理が我が国の最高責任者として、米軍の行動を止めるんですよね。自衛隊、撤退させられるんですよね?大丈夫ですか、総理?」
************************
書き起こし終わり

 以上の国会質疑から、次のことが分かります。

1)安倍政権はアメリカの家来であり、アメリカの戦争犯罪を非難することは絶対にできない。

2)アメリカの軍需産業を守ることが優先事項であり、その意向に逆らって、核兵器禁止条約に参加することは許されない。

3)アメリカの植民地であることを脱し、独立国にならなければ、被爆者の立場に立った正しい行動をとることはできない。

 今のままでは、将来、戦争の惨劇を再び繰り返すことは確実です。核兵器廃絶という世界の潮流に取り残されないように、日本国内でも世論を盛り上げるべきです。

以上

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自民党が防衛費を10兆円に増やそうとしているのはナゼか?7つの問題点を簡単解説。

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図(防衛費の推移) 出典:東京新聞

 2017年6月17日にNHKが報じたところによると、自民党の安全保障調査会は日本の防衛費を、NATO(=北大西洋条約機構)がGDPの2%を目標としていることも参考にして、十分な規模を確保すべきだとする提言をまとめました。中国や北朝鮮を念頭に置いており、安全保障環境の変化を理由に挙げています。政府への提言へ向けてさらに検討を重ねるとはいえ、かなり大胆なアイディアですね。

 この提案の問題点について述べます。

1)NATOの基準である「GDPの2%」を採用する理由がない
 地理的・歴史的経緯も全く異なるヨーロッパの数字をいきなり持ち出されても説得力がありません。日本は周囲を海で囲まれており、陸続きの国々と同列に論じることはできません。また、死刑制度・人権などの問題で西欧から指摘を受けると「外国基準を押し付けるな」と感情的反発をするくせに、都合の良い部分だけ数値を真似するのはおかしいですね。

2)中国や北朝鮮との軍拡競争に陥る
 敵とみなしている国よりも軍事予算が少ないとケンカに負けそうで不安だ、という感情論に支配されています。仮に軍拡競争をすることが正しいならば、際限なく軍事予算は膨らむことになり、肝心の国民生活が成り立たなくなります。軍需産業など、死の商人だけが良い思いをしても意味がないのです。

3)「外交は最大の防衛」という原則を忘れている
 あらゆる意味で国と国が密接に関わり合いながら成り立っている現代社会において、戦争という選択肢は幻想に過ぎなくなりました。自分の首を絞めることは行わないというのが大原則なのです。外交努力により戦争を避けるというのが最も賢く、最も安全で、最も安上がりな方法なのです。日本の問題は、中国や北朝鮮との外交努力を放棄するばかりか、歴史認識一つとっても、逆にケンカを売るような態度をとっていることです。「あいつらは言葉の通じないならず者だ」というプロパガンダを行い、国民に対して脅威ばかりを煽っています。外交という政治家の仕事を放棄しており、論外です。

 だいたい、日本には50基以上の原発と大量の核廃棄物があり、地震が頻発する国で、10万年以上先まで安全に管理する義務を負っています。非現実的で、不可能と言っても良い義務です。他国とケンカをしている余裕など無いのが分かりますね。

4)自民党の安倍総裁の意向を忖度している
 選挙での公認権という生殺与奪を握られている哀れなサラリーマン政治家にとって、党の最高幹部のご機嫌を損ねることは許されません。安倍さんが防衛費を増額したがっていることが分かっているから、その意向に従っているだけなのです。では安倍さんが防衛費を増やしたがっている理由は何か?それは、経団連の強い要望です。経団連は軍需産業で潤っている大企業を多数傘下に収めており、安保法制にも憲法改正にも賛成です。集団的自衛権を可能にして武器輸出もしたがっている死の商人たちです。良心を喪失した組織に裏からコントロールされているのが自民党です。

参考記事リンク:
あなたを生きにくくしている真の原因はこれだ!ミサイル発射と聞いて祝杯をあげてる奴らがいる。

5)アメリカ様の意向に従っている
 今さら述べるまでもないですが、日本は独立国家ではなく、実質、アメリカの植民地です。理由については、下記リンク先の記事をご覧ください。

【憲法よりも上位にあるもの?】日本社会を支配する本当のシステムは何か?

【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。

 アメリカの指示なしには、国あり方ひとつ決められない日本。当然、防衛費をどうするかも自分では決められません。アメリカは日本を守るために日本に駐留しているのではなく、前線基地として利用しているだけです。年間数千億円という思いやり予算を日本側は米軍へ献上していますが、そんなもの義務ではないので拒否すればいいのですが、それすらできない日本。思いやり予算が無くなれば米国は日本から出ていかざるを得なくなりますが、それで日本側が困ることは何もありません。アメリカが望んでいるのは、不安定なアジア情勢であり、外交が上手くいっている安定したアジアでは困るのです。自国の軍需産業が干上がってしまうからです。

 その歴史の9割以上が戦争で血塗られてきたアメリカは、戦争無しでは成り立たない国です。そのアメリカから、欠陥品で使い物にならないオスプレーを法外な価格で多数買い取ること要求され唯々諾々と従う日本政府は本当に情けないですね。自民党自体がアメリカ政府の下部組織のようなものですから仕方ありません。防衛費を増額するという提案も、その延長線上にあります。アメリカ様の意向なのです。世界中で戦争をやり過ぎて、自国の社会システムが疲弊してしまったため、日本に費用負担を求めている訳です。愚か者との付き合いも程々にしなければなりません。対等な平和条約を結び、国の在り方について逆に日本が模範を示す位の気概を持った政治家に、日本の運営を任せたいと思います。

6)国民の生活がますます貧しくなる
 防衛費増額賛成者の中には、「敵国から自国を守らなければ何も始まらない」と言います。しかし、軍事予算に何百兆、何千兆円かけても、安心・安全な社会・暮らしを実現することはできません。今のアメリカが典型的です。逆に、不安定で危険で、常に不安に怯えながら暮らさねばならないような状況に陥っています。そんなアメリカの真似をする必要はありません。

 自民党は、防衛費を5兆円から10兆円に増やすことには抵抗がないのに、教育の無償化については「予算がない」と言い訳ばかりをします。安倍総理は自分の虚栄心を満たすために、何十兆円というお金を海外にばらまくことをためらいませんが、生活保護を受けざるを得ない庶民の苦悩には無関心です。

 自民党というアメリカの傀儡政党に一票を投じ続けていたら、日本国民の生活がますます貧しくなるだけだと思いませんか?

7)日本国憲法の理念からますます外れてしまう

「1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

 戦前回帰願望が強い反動右翼政治家にとって、日本国憲法の九条は特に気に入らない部分でしょう。安倍晋三さんも、「みっともない憲法」と公言しているくらいです。しかし、政治家や官僚は、憲法の理念に沿ううように行動する義務があります。すぐには無理でも、戦力の不保持という理想をどのように実現したらいいか考えることが求められているのです。

「NATOの基準に合わせて軍事費を10兆円に増やすぜ!中国や北朝鮮とドンパチやらなきゃならないからな。」
この自民党安全保障調査会の提案は、憲法九条を完全に無視したものです。例えば、北朝鮮をならず者扱いしたがりますが、実際、北朝鮮と外交を行っていない国は世界の中でも少数派です。

朝鮮民主主義人民共和国と外交関係を有する国々の一覧図。緑色で塗られた諸国は朝鮮民主主義人民共和国と国交を有し、灰色の諸国は国交を有さない。赤色の国家は国交を断絶している。

 他の多くの国と同様、日本も、北朝鮮と話し合いの場を持つよう努力しなければなりません。ケンカ腰だけでは、自分の無能を証明しているに過ぎません。防衛費をなるべく少なく済ますにはどうすればいいか、知恵を絞るのが真の保守政治家の仕事です。安倍さんのご機嫌などは、どうでもいいことです。

関連記事リンク:
これを読めば、誰でも憲法九条に感謝せざるを得ないだろう。そういうスゴイ話を紹介します。

最後に:
 思いつくまま、安全保障調査会提言の問題点を7項目ほど挙げました。防衛費増額の雰囲気に流されず、皆さんも一緒に考えて頂ければと思います。

以上

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北朝鮮をはるかに凌ぐ凶悪国家はどこか?

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写真(北朝鮮の核実験報道) 出典:ANN
写真(北朝鮮の核実験報道) 出典:ANN

 2016年1月6日、国連の安全保障理事会は、北朝鮮が行った4回目の核実験を非難する声明を発表しました。また、安保理のすべての参加国(15カ国)が、新たな制裁措置を盛り込んだ新決議案をすみやかに作成することで一致しました。

 ここで、世界各国の核兵器保有数を確認してみましょう。

図(2015年時点での世界各国の核兵器保有数)
図(2015年時点での世界各国の核兵器保有数)

 2015年時点で、世界には約16000発の核兵器が保管されており、アメリカとロシアが9割以上を占めています。北朝鮮(DPRK)は、8発を保有しているに過ぎません。わずか0.05%です。

 ここで、国連の仕組みを解説しましょう。

図:国連の仕組み 出典:THINKER 日本人が知らないニッポン
図:国連の仕組み 出典:THINKER 日本人が知らないニッポン

 上図のように、ロスチャイルド財閥とロックフェラー財閥が出資して作られたのが国連であり、常任理事国はアメリカ・ロシア・中国・イギリス・フランスの五か国です。拒否権は、これら五か国しか持っていません。そして、世界中の核兵器のうち、ほとんど全て(約97%)をこの五か国が保有しているのです。核拡散防止条約では、常任理事国以外が核保有することを禁止しています。

 常任理事国の中でも特に危険なのがアメリカです。日本を植民地状態にしている宗主国様であり、安倍政権は全く頭が上がりません。アメリカは、その建国以来ほとんどの期間(90%以上)を戦争で費やしており、日本人を核攻撃で何十万人も虐殺した前科があります(広島+長崎)。その戦争犯罪行為に対して、何の反省もありません。「原爆を落としたおかげで、終戦が早まったんだ。ありがたいと思え!」と主張しています。

 他国民を実験材料にするだけでは飽き足らず、今度はアメリカの自国民も犠牲にしてしまいました。1951年から1992年まで、ネバダ州の核実験場だけで合計1000回以上の核爆発を繰り返したのです。健康被害を受けた住民からの損害賠償請求にはまともに応じず、実質、放置している状態です。アメリカの長年に渡る巨大犯罪の前では、北朝鮮の核実験などは火遊びに見えてしまいますね。

写真(ネバダ州での地下核実験。巨大な放射性雲が発生した。)出典:アメリカエネルギー省
写真(ネバダ州での地下核実験。巨大な放射性雲が発生した。)出典:アメリカエネルギー省
写真(ネバダ州の核実験に抗議する人達)出典:Peter Drekmeier (Mark Bult), creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.0
写真(ネバダ州の核実験に抗議する人達)出典:Peter Drekmeier (Mark Bult), creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.0

 国連安全保障理事会は2016年2月2日、核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行した北朝鮮に対する制裁決議を全会一致で採択しました。アメリカも含めた強大な核兵器保有連合が北朝鮮を非難するという構図です。巨悪が小悪を責め立てる風景に違和感を感じるのは私だけでしょうか?

 アメリカが長年に渡り、世界中で行ってきた戦争犯罪については、下記リンク先の記事をご覧ください。北朝鮮も真っ青になるほどの悪辣さが理解できます。

【安倍総理が隷従するアメリカという国】その危険な素性を再確認しよう。

 また、過去に世界中で繰り返されてきた核実験の実態については、下記リンク先の記事をご覧ください。北朝鮮の他にも強く非難されなければならない国がたくさんあることが分かります。

【原子炉は原爆を作るためのもの】地球を汚染する核実験は2000回以上行われてきた

 大手メディアのニュースだけを見ていると、北朝鮮一人だけが悪者に思えてしまいます。しかし、視点を変えれば別の見方をすることも可能ではないでしょうか?日米同盟を絶対視し、盲目的にアメリカを信頼している人たちは、特に冷静になって頂きたいと思います。

以上

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「大人が子供に銃を持たせて喜んでいる」・・この写真が意味することは何か?

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 日本人のほとんどすべてが銃とは無縁の生活をしています。実物の銃を撃ったことも触ったことも見たこともなく、一生を終えるのが普通です。テレビドラマや映画の中でしか見ることがありません。日本国内では法律による銃規制が厳しく、所持することが難しいですし、所持しようという動機付けもありません。暴力団でも銃を持たない人が多く、警察官であっても仕事で銃を使用することは極めてまれです。

 おかげで、日本国内における銃による殺人事件数はとても少なく、2006年は、たった2件でした。このような状態を一般的に「平和」と呼びます。

 日本と対極的な状況にあるのがアメリカです。人口3億人に対して出回っている銃が約2億7000万丁にもなります。単純に人口比率で言えば、10人のうち9人が銃を所持している計算になります。2008年には、12000件以上の銃による殺人事件が発生しています(同じ年、日本では11件)。治安が悪いですね。さらに毎年、銃の暴発事故で死亡するアメリカ人は何百人という数に上ります。

 アメリカでは銃の規制が緩く、身を守るために銃を携帯する権利が認められています。あまりに大量の銃が社会に出回ることで膨大な死者が発生していますが、問題はそれだけではありません。

1)安心して暮らせない。
 人殺しの武器を持つ人間が大量に存在する社会で、安心して暮らせる訳がありません。どこにいても、いつ自分が襲われるか判らなければ、自分で銃を所持して安心感を得ようとするでしょう。しかし、凶器に頼っても心に安らぎが訪れることはありません。

2)話し合いではなく、安易に武力に頼ろうとする。
 意見の対立は話し合いで解決するのが人間社会のルールですが、実行するには忍耐・知力・技術・思いやりなどが必要です。社会的な経験や学習を積み重ねる必要があり、手間と時間がかかります。手っ取り早く相手に言うことを聞かせるには、銃で脅かすのが楽だ、と考える人間が出てきても不思議ではありません。道路上で車同士のトラブルがあった場合、相手が気に入らないからと言って安易に銃を打ち合うのでは、大人とは言えませんね。

3)兵器産業を維持するため、銃の生産と消費をやめられない。
 億単位の銃が出回っているということは、兵器産業の規模が大きいということです。一つの巨大な産業を維持するには、銃を継続的に消費してもらい、新しい銃を補充するというサイクルを回し続ける必要があります。社会が平和では兵器製造会社は倒産してしまいます。社会が不安定で治安が悪いほど売り上げが伸びるのです。
 銃撃事件により大量の犠牲者が出ると銃規制の声が上がりますが、兵器産業側は、一生懸命に規制に反対します。規制を強めると売り上げ減に直結するからです。大人だけでなく、子供もお客様です。家族で銃の展示会に訪れて子供に触らせるなど、日本では考えられないことです。

写真(亡国の風景) 出典:ロイター
写真(亡国の風景) 出典:ロイター

 銃犯罪発生率が世界の中でも飛び抜けて多いアメリカは、同時に戦争大国でもあります。アフガニスタンとイラクの戦争では約4兆ドルを費やしました(日本円にするといくら?)。アメリカの歴史の9割以上は、どこかの国と戦争しています。わざと戦争を起こすために、ISISへのサポートを熱心にしています。軍需産業の売り上げ規模は、世界的にも断トツです。

上図(軍需企業の売上高シェアはアメリカが突出している:2013) 出典:ストックホルム国際平和研究所
上図(軍需企業の売上高シェアはアメリカが突出している:2013) 出典:ストックホルム国際平和研究所

 暴力で物事を解決しようとし、暴力の手段で儲けようとする姿勢は国際関係でも如実に表れています。

参考記事リンク:
「広島・長崎への原爆投下は戦争犯罪である」と断言できない政治家が日本にいるらしい。それは誰?理由は?

 このようなアメリカの悪いところを日本は見習ってはいけません。日本の平和を守らねばなりません。武器ではなく、話し合いで問題解決をしなければなりません。戦前回帰願望が強い愚かな政治家が政権を運営しているため、憲法違反の安保法制が成立しましたが、まだ、取り返しのつかない状態ではありません。

 悪の芽を早めに摘み取るため、有権者は賢明な判断をしなければなりません。

参考リンク:
「This country has forbidden almost all forms of gun ownership — and it has as few as 2 gun-related homicides a year」

以上

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死の商人たちが作り出す雰囲気に気を付けよう。戦争遂行のためのプロパガンダ10の要素を紹介。

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 戦争遂行のための国策プロパガンダとして、イギリスの政治家アーサー・ポンソンビーは次の10要素を導き出しました。

1.われわれは戦争をしたくはない。
2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。
3.敵の指導者は悪魔のような人間だ。
4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命(大義)のために戦う。(正戦論)
5.そしてこの大義は神聖(崇高)なものである。(聖戦論)
6.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
7.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。
8.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
9.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。
10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。

 死の商人たち(=軍需産業)は、人が殺し合う状態が続いていないとビジネスになりません。戦争が起きるのをただ待っていても、巨額の利益を手にすることは出来ないので、政治家を操り故意に戦争状態を作り出します。イラク戦争のきっかけを作ったのは、2001年9月11日にアメリカで起こった同時多発テロですが、これはアメリカによる自作自演です。

参考リンクを以下に貼ります。

「アメリカ同時多発テロ事件陰謀説」

 イラク戦争開戦時のブッシュ大統領(当時)の演説(YouTubeビデオ)をご覧ください。上記10要素の内、多くが当てはまることが解ると思います。

戦争が始まるとき ~戦争犯罪者ブッシュの宣戦布告~ (字幕つき)

 アメリカのペットだった小泉純一郎総理(当時)は、もちろん支持を表明しました。

写真(米国のイラク戦争開始を支持する小泉総理) 出典:TBS
写真(米国のイラク戦争開始を支持する小泉総理) 出典:TBS

 国策プロパガンダ10番目の要素である「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。」が、策略家たちにとって一番重要です。反対を許さない有無を言わせぬ雰囲気を作ることが、なぜ重要なのでしょうか?

 戦争と言う名の人殺しで儲けようとする人たちには、他人と議論して説得するという能力が低いですし、そんな面倒くさいことをする気もありません。手っ取り早く賛同を得るには、有無を言わせぬ雰囲気を作るのが一番楽なのです。

 大手メディアを駆使して、この雰囲気づくりにアメリカは成功し、アメリカ議会でただ一人反対したバーバラ・リー議員に対しては非難が殺到しました。正しい行動をした、たった一人の議員が非難され、犯罪に手を染めた議員たちが非難されないというのは、異常としか言いようがありません。軍産複合体による情報統制が、アメリカで有効に機能していることを示しています。

写真(バーバラ・リー議員)
写真(バーバラ・リー議員)

 さて、2017年になってから北朝鮮のミサイル発射などが相次ぎ、安倍政権は、憲法改正や集団的自衛権行使に利用しようと躍起になっています。継続的に「脅威」となる国が存在すると、アメリカにとっても都合が良いのです。韓国や日本がアメリカからたくさん武器を買ってくれるからです。安倍総理は外交努力を放棄しているばかりか、故意に挑発的な言動もしています。

写真(北朝鮮のサリン弾保有の可能性に言及する安倍総理)

 実際には、北朝鮮と国交すらないのは世界でもごく一部です(下図)。外交努力こそが最も有効な防衛手段だということを、日本政府は思い出すべきです。

朝鮮民主主義人民共和国と外交関係を有する国々の一覧図。緑色で塗られた諸国は朝鮮民主主義人民共和国と国交を有し、灰色の諸国は国交を有さない。赤色の国家は国交を断絶している。

 戦争遂行のための国策プロパガンダには、くれぐれも気を付けたいものです。もう一度、以下に10の要素を再度記して、この記事を終わりにいたします。

1.われわれは戦争をしたくはない。
2.しかし敵側が一方的に戦争を望んだ。
3.敵の指導者は悪魔のような人間だ。
4.われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命(大義)のために戦う。(正戦論)
5.そしてこの大義は神聖(崇高)なものである。(聖戦論)
6.われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが、敵はわざと残虐行為におよんでいる。
7.敵は卑劣な兵器や戦略を用いている。
8.われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大。
9.芸術家や知識人も正義の戦いを支持している。
10.この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。

関連記事リンク:
【日本もマネする?】国民を虐げて、死の商人に奉仕するアメリカ政府

以上

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安保法制に反対しなければならない理由。「集団的自衛権は他人の喧嘩を買いに行くこと」(元自衛官)

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 元自衛官で防空ミサイル部隊に所属していた泥 憲和(どろ のりかず)さんは、2014年6月30日、神戸・三宮での街宣活動で、安保法制に反対するスピーチを行いました。ネット上で大反響を呼び、東京新聞 2014年7月28日付の朝刊にも、その演説内容要旨が掲載されました。以下、その演説要旨を引用します。

引用始め
*************************

出典:東京新聞

 突然飛び入りでマイクを貸してもらいました。 集団的自衛権に反対なので、その話をします。 私は元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していました。 日本に攻めて来る戦闘機を叩き落とすのが任務でした。

 いま、尖閣の問題とか、北朝鮮のミサイル問題とか、不安じゃないですか。 でも、そういったものには、自衛隊がしっかりと対処します。 自衛官は命をかけて国民をしっかり守ります。 そこは、安心してください。

 いま私が反対している集団的自衛権とは、そういうものではありません。 日本を守る話ではないんです。 売られた喧嘩に正当防衛で対抗するというものではないんです。 売られてもいない他人の喧嘩に、こっちから飛び込んでいこうというんです。 それが集団的自衛権なんです。

 なんでそんなことに自衛隊が使われなければならないんですか。 縁もゆかりもない国に行って、恨みもない人たちを殺してこい、 安倍さんはこのように自衛官に言うわけです。 君たち自衛官も殺されて来いというのです。 冗談ではありません。 自分は戦争に行かないくせに、安倍さんになんでそんなこと言われなあかんのですか。 なんでそんな汚れ仕事を自衛隊が引き受けなければならないんですか。 自衛隊の仕事は日本を守ることですよ。 見も知らぬ国に行って殺し殺されるのが仕事なわけないじゃないですか。

 みなさん、集団的自衛権は他人の喧嘩を買いに行くことです。 他人の喧嘩を買いに行ったら、逆恨みされますよね。 当然ですよ。 だから、アメリカと一緒に戦争した国は、かたっぱしからテロに遭ってるじゃないですか。 イギリスも、スペインも、ドイツも、フランスも、みんなテロ事件が起きて市民が何人も殺害されてるじゃないですか。

 みなさん、軍隊はテロを防げないんです。 世界最強の米軍が、テロを防げないんですよ。 自衛隊が海外の戦争に参加して、日本がテロに狙われたらどうしますか。 みゆき通りで爆弾テロがおきたらどうします。 自衛隊はテロから市民を守れないんです。 テロの被害を受けて、その時になって、自衛隊が戦争に行ってるからだと逆恨みされたんではたまりませんよ。 だから私は集団的自衛権には絶対に反対なんです。

 安部総理はね、外国で戦争が起きて、避難してくる日本人を乗せたアメリカ軍の船を自衛隊が守らなければならないのに、いまはそれができないからおかしいといいました。 みなさん、これ、まったくのデタラメですからね。 日本人を米軍が守って避難させるなんてことは、絶対にありません。 そのことは、アメリカ国防省のホームページにちゃんと書いてあります。 アメリカ市民でさえ、軍隊に余力があるときだけ救助すると書いてますよ。

 ベトナム戦争の時、米軍は自分だけさっさと逃げ出しました。 米軍も、どこの国の軍隊も、いざとなったら友軍でさえ見捨てますよ。 自分の命の方が大事、当たり前じゃないですか。 そのとき、逃げられなかった外国の軍隊がありました。 どうしたと思いますか。 軍隊が、赤十字に守られて脱出したんです。 そういうものなんですよ、戦争というのは。

 安倍さんは実際の戦争のことなんかまったくわかってません。 絵空事を唱えて、自衛官に戦争に行って来いというんです。 自衛隊はたまりませんよ、こんなの。

 みなさん、自衛隊はね、強力な武器を持ってて、それを使う訓練を毎日やっています。 一発撃ったら人がこなごなになって吹き飛んでしまう、そういうものすごい武器を持った組織なんです。 だから、自衛隊は慎重に慎重を期して使って欲しいんです。 私は自衛隊で、「兵は凶器である」と習いました。 使い方を間違ったら、取り返しがつきません。 ろくすっぽ議論もしないで、しても嘘とごまかしで、国会を乗り切ることはできるでしょう。 でもね、戦場は国会とは違うんです。 命のやり取りをする場所なんです。 そのことを、どうか真剣に、真剣に考えてください。

 みなさん、閣議決定で集団的自衛権を認めてもですよ、 この国の主人公は内閣と違いますよ。 国民ですよ。 みなさんですよ。 憲法をねじ曲げる権限が、たかが内閣にあるはずないじゃないですか。 安倍さんは第一回目の時、病気で辞めましたよね。 体調不良や病気という個人のアクシデントでつぶれるのが内閣ですよ。 そんなところで勝手に決めたら日本の国がガラリと変わる、そんなことできません。

 これからが正念場です。 だから一緒に考えてください。 一緒に反対してください。 選挙の時は、集団的自衛権に反対している政党に投票してください。 まだまだ勝負はこれからです。 戦後69年も続いた平和を、崩されてたまるもんですか。 しっかりと考えてくださいね。 ありがとうございました。
*************************
引用終わり

 残念ながら、泥 憲和氏は、2017年5月3日に、亡くなられました。心より、ご冥福をお祈りいたします。泥さんの遺志を継いで、日本人は平和外交にいそしむ義務があると思います。安倍総理の軽薄な敵国プロパガンダに踊らされるのは、犯罪に加担するのと同じです。

 ご同意いただけたら、この記事のネット上での拡散をお願い致します。。

以上

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